【入社1年目の教科書】服装は本当に自由?「清潔感」こそがスベらない服装の絶対基準!

書いてあること

  • 主な読者:服装で「悪目立ち」したくない新入社員
  • 課題:おしゃれをしたいけれど、どこまでなら許されるか分からない
  • 解決策:とにかく「清潔感」が大事。迷ったら先輩の服装を参考にする

「うちの会社は服装が自由! やった~!!」。でも、いざ出勤となると何を着ていくか迷うぞ……。おしゃれしたいけれど、「悪目立ち」はしたくない。かといって、カチカチのリクルートスーツっていうのもな~。襟なし、ジーンズ、ひげ、ミュール、香水、ネイル、一体どこまで許してくれるのかな? 誰か教えて!

1 とにかく「清潔感」を意識すれば大丈夫!

IT系など特定の業界に限らず、最近は自由な服装を認める会社が増えてきました。皆さんにとっては喜ばしいことでしょうが、半面、どんな服装をすればよいのか迷いませんか?

おしゃれはしたいけど、悪目立ちはしたくはない。そんな皆さんにお伝えします。

失敗しない服装の基準は何といっても「清潔感」です。

言い換えると、だらしない格好や汚らしい格好は駄目ということです。シャツのボタンが取れている、襟が汚れている、ズボンやスカートがシワだらけ……。こんな格好に清潔感はないですよね。

なぜ、清潔感が大事かということですが、皆さんは「メラビアンの法則」を知っていますか? この法則は、人が相手のどこを見て第一印象を決めるかを示したものです。前提条件はいろいろありますが、なんと「55%が【表情や見た目】(視覚情報)で相手を判断する」という結果が出ています。服装が第一印象に与える影響は大きいのです。初対面の相手に「見た目」でマイナスの印象を与えてしまうのは本当にもったいないことです。おしゃれで個性的なファッションもいいですが、最初は清潔感を重視。これで間違いありません!

2 こんな服装・身なりは要注意です

1)ジーンズ、ダメージジーンズ

「これはどうかな~?」と迷うことが多いのはジーンズでしょう。職種によってはジーンズでも違和感ありませんが、相手がスーツ姿なのにこちらがトレーナーやTシャツにジーンズというのはバランスが悪いです。また、ダメージジーンズは避けたほうが無難です。

2)露出の多い服装

胸元のボタンを2つ以上開ける、パンツやスカートの丈が短か過ぎるといったスタイルは避けたほうが無難です。服装の問題とは別に、意図せずセクシュアル・ハラスメントになってしまう恐れもあります。夏場は特にご用心!

3)サンダル、ミュール

歩きにくいサンダルやミュールは控えたほうが無難です。また、爪先の開いたオープン・トゥ・パンプスや、かかと部分が高いピンヒールを認める会社もありますが、転倒時のけがも心配です。これは、いわゆる「労災(労働災害)」の観点からも考えてみてください。

4)ひげ

かつてはひげを認めない会社が多かったのですが、時代は変わり、今では明示的に禁止しないケースが増えています。ひげが即座に問題となるケースは減っていますが、大切なのは清潔感なので、お手入れは忘れずに。

5)ネイル、アクセサリーなど

皆さんの中には、ネイルやアクセサリーにこだわりがある人も多いでしょう。飲食店などを除けば、ネイルは自由としている会社も増えていますが、やはり清潔感を損なうようではいけません。アクセサリーについても同様です。

6)においの強い香水

香りの強過ぎる香水は「スメルハラスメント(スメハラ) 」といわれるほど迷惑です。身だしなみとして香水をつけるのはよいですが、あまり刺激的ではない香りを選び、またつけ過ぎには注意すべきです。これは職場に限ったことではありません。

3 リモートワーク時の服装は?

少し前、リモートワークでオンライン会議をする際の服装として、画面に映る上半身はネクタイを締め、下半身は短パンという、あり得ない格好が話題となりました。これはリモートワークが浸透するまでのご愛嬌ということで、今はそんな格好をしている人はいないでしょう。

リモートワークが主流で人と会うことがないのであれば、楽な服装で問題ありません。働きやすく、リラックスできる服装のほうが生産性も上がります。ただし、気を抜いてよいということではなく、身なりはきちんと整えましょう。

4 シチュエーションで使い分ける

皆さんが最も尊敬する人は誰ですか。その人とこれから会うとしたら、何を着ていきますか? とにかく「失礼にならない服装」を心掛けるはずですよね。この感覚がとても大事です。

仕事には、社内の人とだけ会う日、社外の人とも会う日、リモートワークの日などさまざまなシチュエーションがあります。会う相手の役職などもさまざまです。せっかく服装が自由なのだから、シチュエーションごとに服装を使い分けて自由な気分を味わいたいところですが、どれくらいなら許容されるのかの判断は難しいですね。

そこで、参考にしたいのが皆さんの先輩の服装です。先輩の格好を見ると、普段はカジュアルなのに、ネクタイを締めて訪問している取引先もあるはずなので、このあたりを参考にします。初めて訪問する相手など、どの程度が許されるか分からない場合は、先輩に「明日、訪問する会社は襟なしの服でも大丈夫ですか?」のように質問しましょう。

5 なぜ、仕事ができる人ほど定番の服装をしているのか?

抜群に仕事ができる人なら、ジーンズをはいていても文句は言われないでしょう。服装などとは別の次元で成果を上げているからです。

では、皆さんの会社で抜群に仕事ができる人の格好はどうですか? 恐らく、その人は個性的な格好でも許してもらえるのに、実際は定番の格好をしているのではないでしょうか。それは、仕事ができる人ほど周囲への配慮を欠かさないためであり、万一にも服装で相手を不快にさせたくないと思っているからなのです。

これって、重要な気づきだと思いませんか?

以上(2024年12月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

コンテンツのご活用事例&2024年人気コンテンツランキング

「きらやか情報ステーションのコンテンツは、管理職向けの研修教材に使っています」

こう言って、きらやか情報ステーションをよく使ってくださっている企業さまが、これまでの研修教材にご活用いただいたコンテンツを見せてくださいました。たくさんのコンテンツがファイリングされた、とても分厚いバインダーでした。

管理職向けの研修教材にご活用いただいているテーマとしては、

ハラスメント、上司と部下のコミュニケーション、管理会計、朝礼スピーチ

などがあるそうです。

きらやか情報ステーションでは、日ごろ、会員さまが会社経営やビジネスで困ったとき、何かヒントが欲しいときなどにお役立ていただけるよう、

労務・財務・税務・法務、業界動向、人材育成、朝礼で使えるスピーチ、規程集など、常時1000本以上のビジネス系コンテンツを掲載しています。

ただ、「実際にどのようなコンテンツがあって、どのように活用できるか分からない」という会員さまもおられるかもしれません。その際は、今回、この記事でご紹介する企業さまの活用方法などをよろしければご参考になさってください。

冒頭の企業さまに、実際にハラスメントやコミュニケーション系のコンテンツを管理職向けの研修教材に使ってみて、どのような良いこと、効果があったか尋ねてみたところ、次のようなお話をしてくださいました。

「ハラスメントのコンテンツについては、管理職同士で、記事に書いてある事例を読み合わせしたり、事例をもとに議論したりしている。日頃の自分たちの指導・言動がパワハラになっていないかどうか客観的に振り返る、良いきっかけになっている」

「ハラスメントや上司・部下のコミュニケーションの話などは、実際の社内の話を持ち出すと、どうしても客観的に議論しにくい面がある。逆に、こうしたコンテンツを教材に使うと、客観的に議論ができるようになる」

また、事業承継、後継者育成という面からも、

「損益分岐点の考え方や決算書の読み方、予算の作り方など、管理会計や財務分析、税務系のコンテンツを、後継者候補の勉強用に活用している」

というお話も聞くことができました。

今回、実際に日々さまざまなコンテンツを事業に活用されている事例を直接お伺いすることができ、たいへん貴重な機会でした。ありがとうございます。

このほかの会員さまでも、例えば、財務系のコンテンツを同じように人材育成や自己啓発用に活用してくださっている方や、人材不足で悩んでいるときに高齢者活用・定年再雇用のコンテンツをご覧いただいている方などがいらっしゃいます。

このように、きらやか情報ステーションに掲載されている1000本以上のビジネスコンテンツが、今後も皆さまのお役に立てましたら幸いです。

なお、ハラスメント、財務、会計、といったキーワードでコンテンツを探したい場合は、サイト上部の検索ボックスをぜひご利用ください。


最後に、2024年によく見られた人気コンテンツをランキングでご紹介します!

ご興味惹かれるタイトルがありましたら、クリックしてご一読いただけますと幸いです。

⚫︎2024年人気コンテンツランキングはこちら

第1位 「会社の飲み会は労働時間ですよね?」と社員に聞かれたらどう返す?

第2位 2024年6月から始まる「定額減税」の内容とやるべきことを整理

第3位 【2024年版】年末調整の改正点と書き方の解説

第4位 「年収の壁」は6枚。配偶者特別控除が受けられなくなる年収、社会保険料の負担が発生する年収はいくら?

第5位 【社長のモノサシ】退職したい社員を引き止める? 引き止めない?

第6位 2024年「賃上げ」に対する経営者317人の本音。あそこの企業は賃上げするのか?

第7位 【中小企業の予算(2)】予算「損益計算書」の数字の作り方

第8位 中小企業が知っておくべき「令和6年度税制改正大綱」のポイント

第9位 「賃上げ」の参考情報! 助成金、社会保険料、賃金規程などさまざまな観点から一挙紹介!

第10位 5種類の「税務調査」の調査方法。オフィス以外でも行われ、社長の自宅や個人口座の情報も調査対象に!

以上

イライラする日はコレ食べて!葉物野菜とカリフラワーのストレス撃退レシピ

日々の生活で感じるイライラや不安といったストレスは、カルシウムとビタミンDが豊富な野菜を食事に取り入れることで症状軽減が期待できるのだとか。農園を営む野菜のプロが、ストレスに効く冬野菜の目利きや保存法、栄養素の吸収率がアップするレシピを紹介する。

この記事は、こちらからお読みいただけます。

「今の会社は合っていない。さっさと転職すべき?」→ノンスタ石田明の回答が的確すぎて、ぐうの音も出なかった

先日発売された著書『答え合わせ』(マガジンハウス新書)には、M-1 2008年チャンピオンであり、“生粋の漫才オタク”を自称する石田さんの漫才論や芸人論、そしてM-1論が熱く展開されている。

この記事は、こちらからお読みいただけます。

なぜ木村石鹸は零細なのに非効率な「新卒採用」を続けるのか?その深い意図に舌を巻いた

「僕らみたいな中小零細企業は、できる限り人を増やさずに、効率をよくして利益を上げていくことを目指すべきでしょう。なのに、なぜ、毎年新卒を採用するのか?」──100年続く老舗・木村石鹸の四代目が明かす理由が深かった。「人手不足」でも「欠員補充」でもない新卒採用の狙いとは?

この記事は、こちらからお読みいただけます。

相続税が3倍違う!? 相続は「準備」が9割

人生100年時代、お金を増やすより、守る意識のほうが大切です。相続税は、1人につき1回しか発生しない税金ですが、その額は極めて大きく、無視できません。家族間のトラブルも年々増えており、相続争いの8割近くが遺産5000万円以下の「普通の家庭」で起きています。

この記事は、こちらからお読みいただけます。

正月休み明けで「退職代行」の利用が急増しているってホント?

2025年1月の正月休み明け、「退職代行」の利用が急増しているというニュースが世間を賑わせました。退職代行とは、

会社に直接「退職したい」と言えない社員が、他者(以下「退職代行者」)に依頼して、退職手続きなどを代行してもらうこと

です。長期休暇で自分の仕事について考える時間ができ、「今のままでいいのか……」と悩んだ結果、休み明けに退職を決断してしまう社員が多いのでしょう。

「退職代行モームリ」を管理するアルバトロスによると、社員は次のような理由から退職代行を利用しているようです。

退職代行モームリ利用の経緯・退職理由(複数回答可)

新年早々、退職代行者から連絡が来たら、経営者としては当然つらいですし、社員に対して「なぜ、自分の口で『退職したい』と言わないの?」と腹立たしい気持ちになります。ですが、

退職代行であっても、社員本人の意思による申し出であれば、退職は成立する

ので、むげには扱えません。

退職代行の重要なポイントは、会社と社員の間に退職代行者が入ることで、社員との直接的なコミュニケーションが取れなくなってしまう点です。そして、

退職代行者が「弁護士」「労働組合」「民間事業者」のどれに該当するかによって、代行できる内容が異なる

ので、それぞれの違いを理解した上で、対応のポイントを押さえる必要があります。

次のコンテンツで、退職代行を使われた側の会社がどう対応したらいいかをまとめているので、興味のある方はぜひご確認ください。

以上(2025年1月作成)

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画像:ChatGPT

せっかく賃上げしたのに社員から不満が……? 社労士が教える「トラブルになるかもしれない賃上げ4選」

1 最低賃金は「1500円」時代へ……?

2024年10月、全国の最低賃金(地域別最低賃金)が、全国加重平均で過去最高の1055円になりました。さらに、石破新内閣が「5年以内に最低賃金1500円」という目標を打ち出すなど、賃上げに向けた動きが加速しています。長期的な人手不足にこうした政府の動きも加わり、多くの会社が人材確保のために賃金のアップを検討していることでしょう。

ですが、ご用心。せっかくの賃上げも、方法を間違えると思わぬトラブルを招くことがあります。この記事では、社労士の視点から要注意な賃上げの例を4つ紹介します。

2 【ケース1】手当で賃上げをしたら、最低賃金を下回った……

1)ケーススタディー

東京都のある会社は、基本給こそ控えめですが、様々な手当によって賃上げを図っています。若手社員のAさんも平均27万円をキープしており、「同業他社と比べても遜色ない水準だ」と会社の社長は思っていました。

ところがある日、労働基準監督署から、1通の通知が届きました。

「え? Aさんが最低賃金を下回っている? それは何かの間違いでは?」

と、社長は驚きを隠せません。なぜ、Aさんは最低賃金を下回ってしまったのでしょうか?

2)何が問題だったのか?

日給制や月給制の社員の賃金を最低賃金と比較する場合、対象者の賃金を時給に換算する必要があります。ですが、時給に換算する際の計算方法は法令で次のように決まっていて、計算式を間違えると、最低賃金を下回ってしまうことがあります。

  1. 時給制の場合:時給≧最低賃金額(時間額)
  2. 日給制の場合:日給÷1日の所定労働時間≧最低賃金額(時間額)
  3. 月給制の場合:月給÷1カ月の平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)

また、最低賃金の計算に含まれるのは、「毎月支払われる基本給と諸手当(職務手当、役職手当、住宅手当など)」だけで、時間外勤務手当(残業代)や賞与、通勤手当、家族手当などは対象外です。このあたりもトラブルになりやすい点です。

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例えば、ケーススタディーのAさんについて、月給(27万円)の内訳が次の金額だとします。

【月給(27万円)の内訳】

  • 基本給:18万円
  • 職務手当:1万円
  • 時間外勤務手当:5万円
  • 休日出勤手当:2万円
  • 通勤手当:5000円
  • 家族手当:5000円

2024年10月から、東京都の最低賃金(地域別最低賃金)は1163円になっています。Aさんの月給を時給に換算した額が1163円を下回らなければOKですが、実態はどうでしょうか?

まずはAさんの月給(27万円)から、最低賃金の計算に含まれない時間外勤務手当(5万円)、休日出勤手当(2万円)、通勤手当(5000円)、家族手当(5000円)を除きます。

27万円-(5万円+2万円+5000円+5000円)=19万円

そして、この19万円を、Aさんの「1日の所定労働時間」「年間所定労働日数」を基準に、時給に換算します。1日の所定労働時間を8時間、年間所定労働日数を250日と仮定し、時給に換算してから東京都の最低賃金(1163円)と比較してみましょう。

(19万円×12カ月)÷(250日×8時間)=1140円<1163円

Aさんの月給の時給換算額は1140円で、東京都の最低賃金を下回ってしまいました。このように、月給が多くても、法令にのっとって時給換算すると最低賃金を下回ってしまうことがあるのです。これは違法な状態ですから、すぐに改善しなければなりません。

3)どうすれば改善できる?

最近は、基本給を引き上げる代わりに、手当を充実させる会社が少なくありません。基本給は引き上げると簡単に下げられないのに対し、手当は「就業規則等で定める要件を満たす場合のみ支給する(要件を満たさなくなれば支給が止まる)」ため、融通が利きやすいからです。

ですが、最低賃金の計算ルールを正しく理解していないと、ケーススタディーのように落とし穴にハマります。まずは法令にのっとって全社員の賃金を時給換算し、現状を把握するところから始めてみましょう。

また、近年は最低賃金の引き上げ幅が大きいため、気付かないうちに、社員の賃金が最低賃金を下回ってしまうことも想定されます。今どきは、社員の賃金が最低賃金以上かを自動チェックできる機能が付いた給与計算システムもあるので、導入を検討するのもよいでしょう。

3 【ケース2】手当を廃止して基本給に回したら残業代が……

1)ケーススタディー

ある会社の社長は、賃金制度の見直しを考えています。「これまで家族手当を社員に支給してきたけど、最近は独身者が増えてきて、あまり意味をなしていないな。他にも必要なさそうな手当がチラホラ……。よし、こういう手当は廃止して、その分基本給を引き上げよう!」

社長の提案は受け入れられ、「複数の手当の廃止」と「基本給の引き上げ」が同時に行われました。賃金制度はシンプルで分かりやすくなり、社長は上機嫌でしたが、数カ月後、人事部から提出された賃金の支給明細を見てがくぜんとします。

「手当を廃止して基本給に回してから、残業代がすごく増えている……なぜだ?」

社員の労働状況も確認しましたが、特に残業時間が増えたわけではないようです。手当を廃止した分の額が基本給に置き換わっただけですから、賃金全体の額も変わっていません。それなのに、なぜ残業代が増えてしまったのでしょうか?

2)何が問題だったのか?

ケース1とは逆に、手当を廃止して基本給を引き上げるパターンです。生活関連の手当(家族手当や住宅手当など、生活を補助するための手当)を見直して、基本給や職務関連の手当(役職、資格、業績などに応じて支給する手当)に組み入れる会社は珍しくありませんが、残業代のルールを理解していないと、ケーススタディーのような思わぬコストアップに直面します。

残業代、つまり時間外労働や休日労働の割増賃金を計算する場合、「基準外賃金」といって、割増賃金の計算基礎に含めなくてよい賃金があります。具体的には、次の7つの手当がそうです。

  1. 家族手当(扶養家族の人数に応じて支給されるものに限る)
  2. 通勤手当(通勤距離や通勤費用に応じて支給されるものに限る)
  3. 住宅手当(住宅に要する費用に応じて支給されるものに限る)
  4. 別居手当
  5. 子女教育手当
  6. 臨時に支払われた賃金
  7. 1カ月を超える期間ごとに支払われる賃金

こうした手当を廃止して基本給に組み入れてしまうと、その分、割増賃金の計算基礎となる金額が上昇します。つまり、残業時間が変わらなくても単価が上がるので、残業代は増えてしまうということです。

なお、この他に、基本給をベースに賞与や退職金の額を計算(基本給×支給率〇%など)している場合なども、基本給の引き上げによって、会社の意図しないコストアップが起こり得ます。

3)どうすれば改善できる?

賃金体系の見直しを行う際は、基本給の引き上げによる影響を事前に試算することが大切です。残業代、賞与、退職金、他にも社会保険料など、影響を受ける項目を1つ1つ確認し、必要に応じて財務アドバイザーなどとも連携して、資金繰りをしていきましょう。

基本給の引き上げ幅にも注意が必要です。例えば、「3年かけて徐々に基本給を引き上げていく」「対象者を複数のカテゴリーに分けて、カテゴリーごとに賃上げの実施時期を決める」など、会社の負担が一時期に集中しないように、段階的な賃上げを行うことが大切です。

4 【ケース3】一部の社員だけ賃上げしたら職場に“溝”が……

1)ケーススタディー

東京都のとあるスーパーの休憩室。パートのBさんは、店長がこんなことを言っているのを耳にしました。

「東京都の最低賃金が1163円に上がったから、新人のCさんの時給を1150円から1200円に引き上げよう」

Bさんはとても不満です。彼女はCさんの教育係であり、スーパーで長く働いてきたベテラン。それなのに、Bさんの時給は「Cさんと同じ1200円」です。しかも「最低賃金を上回っているから」という理由で、今回Bさんは賃上げの対象にならず、時給は据え置きになりました。

「教育係である私が、Cさんと同じ時給だなんて……」

と、Bさんは鬱屈した毎日を過ごしています。

不満があるのはBさんだけではありません。他のパートも休憩室で、

「経験なんて関係ないってこと?」「これじゃ、やる気が出ないわ」

と言い合っています。活気のあった職場の雰囲気が、徐々に不穏なものに変わっていきました。最低賃金を考慮して行われたCさんの賃金設定が、思わぬ波紋を広げていたのです。

2)何が問題だったのか?

全社員の賃金を一律で引き上げることは、会社にとって少なくない負担です。そのため、なかには最低賃金をクリアすることだけを目的に、一部の社員だけを賃上げの対象とする会社もあります。

賃上げの対象者を限定すること自体は違法ではありませんが、当然こうした対応は、他の社員のモチベーションや職場の人間関係に影響を与えます。賃上げをする際は、単に法的な要件を満たすだけでなく、社員全体のバランスや公平性にも目を向けなければなりません。

3)どうすれば改善できる?

改善策としてまず挙げられるのは、勤続年数などに対応した「賃金テーブル(賃金表)」を整備することです。前述した通り、近年は最低賃金の大幅な引き上げが続いているので、この点を考慮するなら、例えば、

  • 勤続5年以上:最低賃金+50円
  • 勤続10年以上:最低賃金+100円
  • 勤続15年以上:最低賃金+150円

といった加給方式にするとよいでしょう。

仕事の内容や責任に応じて、別途手当を支給するのもよいでしょう。例えば、新人の教育係やシフトリーダーなどの役割を持つパートには、その役割に応じて「役割手当」などの追加の手当を支給すると、不公平感が薄まります。経験や技能に応じて支給する手当を導入するのもよいでしょう。

5 【ケース4】全社的な賃上げで一部の社員から不満が……

1)ケーススタディー

営業部のエースDさんは、次の昇給を楽しみにしています。今期の目標を大きく上回る売り上げを達成することができたからです。一方、同じ部署内にはDさんの同期Eさんがいますが、彼のほうは営業成績を伸ばせずにいます。

そんな中、社長が朝礼でこんな発表をしました。

「今回の昇給は、物価上昇に対応するために全員一律で1万円の賃上げをします!」

ほぼ全員が喜んでいましたが、Dさんは曇った表情をしていました。数日間元気のないDさんに、仲の良い先輩が「どうしたの?」と聞くと、彼はこんな不満を口にします。

「僕は後輩の指導をしながら、営業成績も伸ばしています。そんな僕と、いつも遅刻して、ろくに仕事もしないEさんが、同じ1万円アップなのはおかしくないですか?」

Dさんは「どうせ頑張っても評価されない」と感じ始め、少しずつモチベーションが低下。転職も考えるようになってしまいました……。

2)何が問題だったのか?

ケース3とは逆に、全社的な賃上げを行った結果、トラブルになるというパターンです。物価上昇が続く昨今、こうした賃上げを検討する会社も多いですが、勤務年数や能力差に関係なく一律で金額を引き上げると、ケーススタディーのように「どうせ同じ額しか上がらないのなら、頑張っても意味がない」と感じる社員が出てくることもあります。

特に、高いパフォーマンスを発揮している社員ほど、こうした賃上げを不公平だと感じやすいので、会社への貢献度が高い社員の転職を防ぐためにも対策は必須です。

3)どうすれば改善できる?

対策として考えられるのは、賃上げを「物価上昇に対応するための賃上げ」「個人の成果や能力を反映するための賃上げ」の2段階に分けて実施することです。

物価上昇に対応するための賃上げについては、金額を一律にして実施します。その後で、個人の成果や能力に応じた加算を行います。この加算はボーナスで対応してもよいでしょう。いずれにせよ、個人の成果や能力に応じて追加の賃上げを行うことで、努力した分が報われるという意識を社員に持たせることが大切です。

以上(2025年1月作成)

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画像:ChatGPT

効率的な営業ができる「展示会」 〜初めてでも失敗しない「展示会マニュアル」サンプル付き

1 展示会への出展、何から始めればいい?

新規営業先を獲得するには、日々の営業活動ももちろん大切ですが、

自社の商品・サービスを必要としている顧客が集まる「展示会」に出展する方法

もあります。ただ、これまで展示会に出展したことがない人は、「興味はあるけど、なんだか時間も手間も人手も必要で大変そう」「何をしたらいいか分からない」と思う人もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、

展示会へ出展する際に、展示会の選定から開催後の挨拶・営業まで自社で行う準備として必要なモノ・コトやその手順を網羅的に説明し、「何をしたらいいか分からない不安」を解決

します。展示会に出展するに当たり、出展決定前から開催後にかけてやるべきことは次の通りです。次章以降で、それぞれの事項について詳しく解説していきます。

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また、こちらから実際に展示会に出展する際に使える仕様書(マニュアル)と、シフト表のテンプレートをダウンロードできますので、お役立ていただけますと幸いです。

仕様書ダウンロード

シフト表ダウンロード

2 出展決定前

そもそもどのような展示会に出展するのか、ブース位置はどうするのかなどを検討します。

1)展示会の選定

まず、出展する展示会を選定しましょう。展示会の種類としては、

  • ビジネスショー(例えば金融IT、介護産業など、テーマに沿って多くの企業が集まるB to B向けの展示会。主に新規の取引先を開拓するために開催される)
  • パブリックショー(ビジネスショーと同じくテーマに沿って企業が集まるが、展示販売を主な目的とするB to C向けの展示会。商品・サービスの購入だけでなく、新製品情報の発表の場としても使われる)
  • プライベートショー(単一企業が開催するクローズドなB to B向けの展示会。自社グループの商材アピールや新製品の発表などにも使われる)
  • オンライン展示会(時間や場所にとらわれず自社の商品・サービスをアピールでき、リアル開催と比べると、比較的コストが低い)

などが挙げられます。出展する目的によって展示会の形態が違いますので、それぞれの特徴を確認した上で、どの展示会に出展するか検討するとよいでしょう。

2)ブース位置の選定

ブースの場所選びも重要です。会場や動線(会場における、来場者が移動するであろう経路)にもよりますが、

  • 同じ分野(例えば管理部門、DXなど)の企業が集まっているところに出展すると、部門担当者が通りかかる可能性が高い
  • 会場の奥側は人の流れが悪い
  • MAPの近くは目的地が決まっている人が多く、声をかけても断られやすい

などのポイントがあります。例えば、次のような会場であった場合、☆印がついている位置に人通りが多くなります。

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展示会によって事情は違ってくるので、展示会主催者側の意見も聞いた上で、ブースの場所を検討していきましょう。

3)セミナー出演の検討

展示会で自社の商品・サービスをPRしたい場合、自社のブースで説明するのとは別に、セミナー(講演)を開催するのもよいでしょう。多くの展示会では出展者が登壇するセミナーを企画しているので、そこに申し込みます。

セミナーは、自社の商品・サービスをより深く、細かく、新規顧客に伝えるチャンス

です。セミナーへの参加者は、自社の商品・サービスに何らかの関心があって、自ら話を聞きに来ている人たちです。セミナーの間は必ず話を聞いているので、内容次第ではさらに自社に関心を持ってもらえる可能性がありますし、参加者と名刺交換などをすれば、セミナー後に改めてアプローチをかけられます。なお、セミナーの規模にもよりますが、名刺交換はセミナー前の、参加者が着席したときがチャンスです。セミナーの後だと、参加者は(次のセミナーに参加するためなどで)急いで退場するので、名刺交換ができないことも多いです。

3 開催前準備(モノ関連)

ここからは、B to Bの新規顧客開拓などを目的に行われる「ビジネスショー」への出展を前提として、順を追って紹介していきます。

出展が決定したら、最初に準備するべきはノベルティーなどの製作物です。これらは、自社の商品・サービスを来場者に知ってもらう上で欠かせません。ただし、

会場によっては、ノベルティーの配布や装飾物のカスタマイズが禁止されているケース

があるので、実際に出展する際は、あらかじめ主催者側に確認を取るようにしてください。

1)ノベルティーの製作

ノベルティーとは、企業の名前やURLを入れて配布する贈呈用の品物のことです。

  • 飲食物(菓子類やドリップバッグコーヒーなど)
  • 事務用品(ボールペン、メモ帳、カレンダーなど)
  • 日用品(タオル、カイロ、タンブラーなど)

などを配布するのが一般的です。

ノベルティーを作る際は、

宣伝効果が高まるよう、自社のロゴや商品・サービス名などが目立つデザインにする

ことがポイントです。パッと見たときの分かりやすさやインパクトが大切なので、必要に応じて、

  • 自社サイトなどのQRコードを印刷する(印刷可能箇所が少ない場合)
  • デザイナーにノベルティーのデザインを外注する

といった対応を検討しましょう。なお、飲食物ならパッケージや外箱、それ以外であればノベルティー本体にデザインを印刷するのが定石ですが、OPP袋(透明袋)にノベルティーと自社のチラシを一緒に封入し、配布することも可能です。

2)装飾物の製作

装飾物とは、ブースなどに設置するパネルやポスターのことです。準備する際は、

  1. 主催者側に発注する方法(デザイン入稿から先は設営から撤去まで主催者側で行う)
  2. 自社で用意する方法(デザイン入稿後外部業者に印刷を依頼し、その後は搬入から設営、撤去まで自社で行う)

があります。

それぞれのメリット・デメリットを次の図表にまとめましたので、より自社に合った方法を検討しましょう。

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パネルは偶然通りかかった人にも自社の商品・サービスの内容が伝わるよう、文字は少なく、イラストや写真を使い、簡潔で分かりやすいデザインにすることを心がけましょう。

また、自社で設営などを行う場合、会場によっては発泡スチロールや可燃性の布など、特定の素材の使用が禁止されているケースもあります。パネルの素材や取り付け時に使う器具なども含めて、主催者側のマニュアルなどをよく確認して準備を進めましょう。

3)配布物の製作

配布物とは、自社の商品・サービスの概要が分かるチラシやパンフレットのことです。時間がない来場者の場合、資料やチラシを受け取ってそのまま帰ってしまうこともあるので、

人が説明しなくても、読むだけで自社商品・サービスの内容が理解できるもの

になるよう心がけましょう。

例えば、

  • 文章だけで説明せず、イラストや写真などの「絵」で魅せる
  • 「商品・サービスを実際に利用してどうだったか」「自社に対してどのような印象を持ったか」といった、“リアルな声”を資料に掲載する

などの方法が考えられます。

4)ブース内備品の準備

ブース内備品とは、来客への説明用に、自社サイトや商品・サービスの資料などを映すPCやディスプレーのことです。

会場によっては、「たこ足配線」が禁止されているケース

があるので、PCやディスプレーの搬入方法なども含め、主催者側のマニュアルなどをよく確認して当日必要なものをそろえていきます。

また、会場やブースの位置によってはインターネット回線がつながりづらいこともあるので、

ブースの位置が確定し次第、会場へ下見に行き、ネットの環境を確認した上でWi-Fiルーターなどの準備をする

ことをお勧めします。

説明用とは別にディスプレーを配置し、商品・サービスの概要が分かる動画を流しておくと、来場者の目に留まりやすくなります。ただ、

ブース外に聞こえるような大きい音声の再生は禁止されていることもある

ので、主催者側に確認の上、準備するとよいでしょう。

4 開催前準備(ヒト関連)

1)シフト作成

展示会の開催に合わせて社員のスケジュールを調整し、シフトを組みます。必要な人数はブースの広さにもよりますが、例えば、ブースの大きさが2m×2mの場合、

ブース内外に3人(ブース内:説明役の社員1人、ブース外:呼び込み役の社員2人)

がいる状況が望ましいでしょう。2m×2mのブースであれば、ブース内に入れるのは2人(来客1人+説明役の社員1人)が目安です。実際のブースの広さなどを考慮して、人数を調整することになります。

2)オペレーション作成

オペレーションとは、展示会の来場者やブースへの来客に対して、自社の人員がどのように対応するか、その手順や声かけ・説明のパターンなどを示したものです。

声かけとブース説明の一貫性を持たせるために、仕様書にオペレーションを記載して、当日参加する社員にシフトと共に事前に共有

しておくと、当日の運営がスムーズに進みます。

例えば、仕様書には以下のようなオペレーションとそれぞれの内容を記載します。

画像4

あくまで一例ですが、自社のことを全く知らない来客Bにはまず事業内容を理解してもらい、ニーズを引き出す必要があるので、上の図表のようにオペレーションが分かれます。

3)事前告知

展示会開催前の告知も集客には欠かせません。

  • 自社サイトやSNSで告知する
  • 電話やメールなどで周知する

など、既存の取引先や営業先に働きかけて、自社で完結させる告知の方法もありますが、展示会によっては、

事前に展示会の公式サイトに宣伝枠を取り、自社のブースの概要を掲載することも可能

ですので、費用感や効果を含めて主催者側に相談し、検討してみるのも1つの方法です。

4)設営

パネルなどの設営を主催者側に委託するとしても、展示に使うPCなどは、ほとんどの場合、自社での設営が必須です。例えば、東京で開催される展示会に、東北や関西などの企業が出展する場合、

設営日(おおよそ開催の1~2日前)には設営役の社員を前乗りさせ、PCのセッティングや装飾品のチェックなどを済ませておく

とよいでしょう。

5 当日・開催後

1)当日のブース運営

イベント当日の運営については、

事前に社員に共有したオペレーションを基本に、臨機応変に対応していく

ことが大切です。

特に通路での声かけや備品の位置などについては、ルール上禁止している展示会もありますが、来客や周囲のブースの状況などを見て対応を変えていくのがよいでしょう。

自社のことを知らない来場者に興味を持ってもらうのは難しいですが、時間がありそうな人には積極的に声かけしましょう。ブースまで呼んで詳しい説明ができると、営業のチャンスもさらに広がります。

声かけのポイントとしては、次のようなものがあります。

  • どこに行くか迷っている素振りの来場者に集中して声をかける(行き先が決まっている人よりも話を聞いてもらいやすく、丁寧な説明ができる)
  • 相手に断り文句を出させない(例えば、「◯◯に興味ありますか?」と声をかけるより、「次、どこを見るか決まっていますか?」と聞くほうが、相手は断りにくい)
  • 相手と同じ方向を向き、進行方向を片足半分ほど塞ぐ(向き合うと敵対心を抱かれやすいので、同じ方向を向いて足止めする)

その他、「時間がない」と断られたときのために、例えば「3分で説明します」といった決まり文句(また、実際にその時間内に商品・サービスを紹介できるオペレーション)も用意しておくと、話を聞いてもらえる可能性が高くなるでしょう。

2)当日のセミナー運営

当日のセミナー運営について気を付けるべきポイントは、

参加者と名刺を交換する時間・人員を確保する

ことです。セミナー終了後はそのまま帰ってしまう参加者も多く、一斉に声をかけることは難しいため、来場した順に声をかけて名刺を交換する人員を用意しておくとよいでしょう。

また、忘れがちなのが登壇者の水分補給用の飲み物です。長時間しゃべ続ける場には必要ですが、セミナー会場の近くにコンビニエンスストアや自動販売機がない場合もあります。

あらかじめ、セミナー登壇者の水分補給が認められているか会場に確認を取った上で、人数分を購入しておくなど、準備を万全にしましょう。

3)撤去

展示会が終了したら、当然ながら、自社から持ち込んだものは自社で片付けます。基本的に、シフトに入っていた人材がそのまま撤去作業に当たるでしょうから、開催時間後も余裕を持ったスケジュールを確保しておきましょう。

撤去作業時は周りも慌ただしくて焦りがちですが、

パネルやポスターなどを剥がす際に壁を傷つけたり、汚したりしないようにする

など、丁寧な作業を心がけましょう。主催者側の備品を破損させると弁済を求められることもあります。

なお、展示会が2日にわたる場合などは、1日目はブースを撤去せず、備品などをそのまま置いておけることが多いです。ただし、盗難などのトラブルを防ぐため、

持ち込んだディスプレーを保護するためにシートや布を被せる、収納できるものは鍵付きの棚(レンタルできる場合もある)にしまう

などの対応が必要になります。

4)開催後の挨拶・営業

展示会で交換した名刺の管理や、再度の営業などをスムーズに進めるために、

事前に営業先管理用のExcelシートや、ブースやセミナーへの来場の感謝を伝えるメールの型などを作成しておく

ことをお勧めします。

例えば以下の例のように、名前や企業名などの基本的な情報だけでなく、下の図表の「連絡」欄のように個別のフラグを立てておくなど、あらかじめ営業のパターンを決めておくと管理がしやすくなります。

画像5

また、このリードの強弱の違いによって、メールの文面を数パターン用意しておくという方法も考えられます。例えば、

  • メールα(挨拶/オンライン・訪問打診の頭出し/より詳しい自社商品・サービス説明資料をPDFで添付)
  • メールβ(挨拶/ブースで配布した事業内容の資料をPDFで添付)

という具合です。

展示会は新規顧客獲得のための糸口をつかむために出展するもので、撤収作業が済めば終わる、というわけではありません。チャンスを実利にまでつなげられるよう、チーム一丸となって営業活動に取り組みましょう。

以上(2025年1月作成)

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画像:Mosy Studio-Adobe Stock

【中堅社員のスピーチ例】オロチ退治と“不退転”の意志

【ポイント】

  • 昔の人は、氾濫を繰り返す川の治水工事をオロチ退治に見立てたという説がある
  • 「何がなんでもやり遂げる。やり遂げなければ未来はない」という“不退転”の意志が大切
  • 精神論だけでは成功できないが、そもそも強い意志がなければ成功はあり得ない

おはようございます。2025年の干支は「巳(み)」、つまり蛇です。そこで今日は蛇にちなんだ話として、日本神話に登場するヤマタノオロチの話をしたいと思います。

ヤマタノオロチは、頭と尾が8つずつある巨大な蛇です。毎年人間の娘を食らうので人々から恐れられていましたが、神であるスサノオ(素戔嗚尊、すさのおのみこと)がこれを退治して尾を割き、三種の神器とされる「天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)」を得たとされています。

ヤマタノオロチ自体は架空の怪物ですが、面白いことにこの伝説にはモチーフがあります。島根県の出雲に斐伊川(ひいかわ)という川がありますが、何度も氾濫を繰り返す斐伊川とその支流をヤマタノオロチにたとえ、それらの治水工事をオロチ退治に見立てていたという説があるのです。

川の氾濫は、現代でも甚大な被害をもたらす天災です。ましてや重機なんて存在しない時代、その治水はとてつもない重労働だったことでしょう。並大抵の体力・精神力・リーダーシップでは達成できません。はっきりとしたことは分かりませんが、当時の人々は、そんな怪物のような川に立ち向かう出雲の民に強い敬意を感じ、それが転じてスサノオの伝説が生まれたのかもしれません。

仕事をしていれば、困難な業務にどうしても取り組まなければならないことがあります。私は過去にあるプロジェクトを任されたことがありますが、他のメンバーを統率しなければいけない立場なのにリーダーシップを発揮することができず、見かねた課長が指揮を執ってくださいました。

今、思うと「何かあっても、課長が助けてくれる」という甘えがあって、自分の責務から逃げていたのかもしれません。もしも課長がいなかったら、プロジェクト自体が頓挫(とんざ)していたかもしれない、私に足りなかったのは、その危機感です。出雲の民は「何がなんでもやり遂げる。やり遂げなければ未来はない」という“不退転”の意志で治水に取り組み、困難に打ち勝ちました。

精神論だけで成功できるほど世の中は甘くありませんが、そもそも強い意志がなければ成功はあり得ません。「気概」と「やり抜く」を今年の抱負に掲げ、1年間駆け抜けたいと思います。

以上(2025年1月作成)

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画像:Mariko Mitsuda