【3分で分かる個人情報保護(3)】個人データを自ら取り扱う場合に守らなければならないルール

1 個人データを自ら取り扱う場合のルールは3つ

個人データを個人情報取扱事業者(会社)が自ら取り扱う場合、守らなければならないルールが3つあります。具体的には

  • データ内容の正確性を保ち、必要がなくなったら消去する
  • 安全管理措置を講じる
  • 従業者を監督する

です。以降でポイントを確認していきましょう。

2 データ内容の正確性を保ち、必要がなくなったら消去する

個人データは、正確かつ最新の内容に保つとともに、利用する必要がなくなったときは遅滞なく消去するよう努めなければなりません。

「正確かつ最新の内容に保つ」とはいえ、保有する個人データをすべて、いつも最新化しなければいけないわけではありません。それぞれの利用目的に応じて、その必要な範囲内で正確性・最新性を確保すれば大丈夫です。

また、「遅滞なく消去する」といっても、具体的に「いつまでに」「○日以内に」という期限は特にありません。業務の遂行上の必要性や引き続き個人データを保管した場合の影響等も勘案し、必要以上に長期にわたることのないようにしましょう。ただし、他の法令で保存期間が定められている場合があることに気をつけなければいけません。例えば、賃金台帳は労働基準法に基づき原則5年間保存が義務付けられています。

3 安全管理措置を講じる

取り扱う個人データの漏えい、滅失または毀損の防止その他の個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じなければなりません。

個人データの「漏えい」とは個人データが外部に流出すること、「滅失」とは個人データの内容が失われること、「毀損」とは個人データの内容が意図しない形で変更されることや、内容を保ちつつも利用不能な状態となることをいいます(3つまとめて、「漏えい等」といいます)。

「安全管理のために必要かつ適切な措置」については、「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」に具体例が示されています。この記事の第5章で、参考として、社員数100人以下の「中小規模事業者」が講じるべき安全管理措置について紹介しています。最低限対応しないといけない内容ですので、確認してみてください。

■ガイドライン10 (別添)講ずべき安全管理措置の内容■

https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/#a10

4 従業者を監督する

従業者に個人データを取り扱わせるに当たっては、当該個人データの安全管理が図られるよう、当該従業者に対する必要かつ適切な監督を行わなければなりません。

「従業者」は、雇用関係にある社員(正社員、契約社員、嘱託社員、パート社員、アルバイト社員など)だけではなく、取締役、執行役、理事、監査役、監事、派遣社員なども含まれます。

「必要かつ適切な監督」は、前述した安全管理措置で「やる」と決めたことがしっかり守られているかチェックすることです。

5 (参考)「中小規模事業者」が講じるべき安全管理措置

ガイドラインの10「(別添)講ずべき安全管理措置の内容」で例示されている中小規模事業者における手法を紹介します。

1)基本方針の策定

「事業者の名称」「関係法令・ガイドライン等の遵守」「安全管理措置に関する事項」「質問および苦情処理の窓口」などの項目を策定する

2)個人データの取り扱いに係る規律の整備

個人データの取得、利用、保存等を行う場合の基本的な取り扱い方法を整備する

3)組織的安全管理措置

  • (組織体制の整備)個人データを取り扱う従業者が複数いる場合、責任ある立場の者とその他の者を区分する
  • (個人データの取り扱いに係る規律に従った運用・個人データの取扱状況を確認する手段の整備)あらかじめ整備された基本的な取り扱い方法に従って個人データが取り扱われていることを、責任ある立場の者が確認する
  • (漏えい等事案に対応する体制の整備)漏えい等事案の発生時に備え、従業者から責任ある立場の者に対する報告連絡体制等をあらかじめ確認する
  • (取扱状況の把握および安全管理措置の見直し)責任ある立場の者が、個人データの取扱状況について、定期的に点検を行う

4)人的安全管理措置

  • (従業者の教育①)個人データの取り扱いに関する留意事項について、従業者に定期的な研修等を行う
  • (従業者の教育②)個人データに付いての秘密保持に関する事項を就業規則等に盛り込む

5)物理的安全管理措置

  • (個人データを取り扱う区域の管理)個人データを取り扱うことのできる従業者および本人以外が容易に個人データを閲覧等できないような措置を講じる
  • (機器および電子媒体等の盗難等の防止①)個人データを取り扱う機器、個人データが記録された電子媒体または個人データが記載された書類等を、施錠できるキャビネット・書庫等に保管する
  • (機器および電子媒体等の盗難等の防止②)個人データを取り扱う情報システムが機器のみで運用されている場合は、当該機器をセキュリティワイヤー等により固定する
  • (電子媒体等を持ち運ぶ場合の漏えい等の防止)個人データが記録された電子媒体または個人データが記載された書類等を持ち運ぶ場合、パスワードの設定、封筒に封入し鞄に入れて搬送する等、紛失・盗難等を防ぐための安全な方策を講じる
  • (個人データの削除および機器、電子媒体等の廃棄)個人データを削除し、または、個人データが記録された機器、電子媒体等を廃棄したことを、責任ある立場の者が確認する

6)技術的安全管理措置

  • (アクセス制御)個人データを取り扱うことのできる機器および当該機器を取り扱う従業者を明確化し、個人データへの不要なアクセスを防止する
  • (アクセス者の識別と認証)機器に標準装備されているユーザー制御機能(ユーザーアカウント制御)により、個人情報データベース等を取り扱う情報システムを使用する従業者を識別・認証する
  • (外部からの不正アクセス等の防止①)個人データを取り扱う機器等のオペレーティングシステムを最新の状態に保持する
  • (外部からの不正アクセス等の防止②)個人データを取り扱う機器等にセキュリティ対策ソフトウェア等を導入し、自動更新機能等の活用により、これを最新状態とする
  • (情報システムの使用に伴う漏えい等の防止)メール等により個人データの含まれるファイルを送信する場合に、当該ファイルへのパスワードを設定する

7)外的環境の把握

外国において個人データを取り扱う場合、当該外国の個人情報の保護に関する制度等を把握した上で、個人データの安全管理のために必要かつ適切な措置を講じる

以上(2024年12月更新)

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【人事はつらいよ】「残業するな」と言っただけなのにジタハラ(時短ハラスメント)?

1 社員のために「定時で帰れ」と言っているのに……

残業が一向に減らない……。今日だってもう定時を回っているのに、誰も帰ろうとしない。ここは経営者の私が帰りやすい雰囲気を作ろう! こう思ったA社の社長は言いました。

「もう定時を過ぎているぞ。さぁ、今日は残業禁止だ! 早く帰ってくれ!」

全員すぐに帰るだろうと思った社長でしたが、みんな座ったまま動こうとしません。そのうち、社員の1人が口を開きました。

「社長、今の業務量では残業しないと終わらないです。それなのに一方的に『残業禁止』だなんて……。今の発言はジタハラ(時短ハラスメント)です!」

困ったことに他の社員もこの意見に賛同する始末……。社長は釈然としません。

「社員の体調やプライベートを考えて言っているのに。それをジタハラって言うのは、どういうことだ。この国はおかしくなってしまったのか?」

2 社員のための「時短」も行き過ぎるとハラスメントに……

コスト削減、働き方改革、SDGs……会社はさまざまな観点から、長時間労働の是正に積極的に取り組んでいます。しかし、こうした会社の姿勢が、時にジタハラになることがあります。ジタハラとは、

「時短」、つまり社員の労働時間を短くすることに関連したハラスメント(嫌がらせ)

です。法令上の定義はありませんが、一般的には、

業務量などに関係なく、会社が一方的に残業を禁止したり、シフトを減らしたりすること

を指します。

ポイントは、「会社が一方的に」という部分です。会社は社員のためを思って時短に取り組むわけですが、それが一方的だと、

  • 業務量の変わらないまま時短を強制された社員が、こっそり隠れ残業をする
  • 無理なスケジュールでの仕事を余儀なくされた社員が、ケアレスミスを連発する
  • 合理的でない時短が続くことによって、社員がやる気を失う

などの問題が発生します。ジタハラを直接規制する法令はありませんが、

このように社員の仕事に支障を来すような極端な時短は、違法なパワハラ(パワーハラスメント)とみなされる恐れがある

ので注意が必要です。

3 パワハラの「過大な要求」に該当すると違法になる

パワハラは、労働施策総合推進法で定義されたハラスメントで、

職場の上下関係など優越的な関係を利用した嫌がらせ

です。具体的には、次のような業務上必要のない(または行き過ぎた)言動によって、社員の仕事に支障を来すことを指します。

  1. 身体的な攻撃:暴行、傷害
  2. 精神的な攻撃:脅迫・名誉毀損、侮辱、ひどい暴言等
  3. 人間関係からの切り離し:隔離、仲間外れ、無視
  4. 過大な要求:業務上明らかに不要・遂行不可能なことの強制、仕事の妨害等
  5. 過小な要求:不合理に程度の低い仕事を命じること、仕事を与えないこと
  6. 個の侵害:私的なことへの過度な立ち入り

会社にはパワハラなどのハラスメント防止措置が義務付けられているので、対応が不十分なために社内でハラスメントが発生すると、民法上の使用者責任などを問われる恐れがあります。

ジタハラがパワハラ(違法)になる場合、上の「4.過大な要求」に該当する可能性が高いです。違法になる例とならない例について、弁護士にヒアリングした結果は次の通りです。

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ケース1~3に共通して言えることは、

  • 社員を定時で帰らせるための対策を講じず、残業禁止を言い渡すだけだと違法になる
  • 「業務を引き取る」「改善点を指摘する」など対策を講じた上で、社員の残業を禁止するのであれば違法にならない

という点です。違法にならない例については、

  • 業務の一部を他の社員に振っていいから、今日は帰りなさい
  • 納期がきついなら取引先と交渉していいから、今日は帰りなさい

などのケースもあります。とにかく、具体策が必要なわけです。結局のところ、

ジタハラ最大の問題は、会社が社員の抱えている課題に向き合わず、時短を強制すること

であると分かります。

経営者からすれば、「決められた時間内に終業できるよう工夫するのも仕事のうちだろう、そこまで会社が面倒を見ないといけないのか」という印象かもしれませんが、法令や社員の権利意識が変わってきている今、不要なトラブルを防ぐ意味でも、会社のほうから歩み寄る姿勢を見せるのがよいでしょう。

以上(2024年12月更新)
(監修 有村総合法律事務所 弁護士 栗原功佑)

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【かんたん消費税(12)】確定申告したら一安心? 消費税の申告と納税

書いてあること

  • 主な読者:消費税の確定申告と中間申告について知りたい経営者
  • 課題:消費税は赤字でも納税が発生する事が多く、中間納付も複数回ある
  • 解決策:確定申告は年に1回だが、中間申告は最多で年に11回。前期の納税額ごとに、中間申告・納税の回数が決まる

1 なぜ、消費税が資金繰りに影響を及ぼすのか

課税事業者(消費税の申告義務のある事業者)は、消費税の申告を行い、国へ納税しなければなりません。問題は、

申告は、年に1回、決算のときだけやればいいわけではない

ということです。具体的には、

  1. 確定申告
  2. 中間申告

の2種類があり、中間申告については、前期の納税額の大小によって必要な回数が変わります。多いときは、なんと毎月申告納税しなければならないのです。

確定申告であれ、中間申告であれ、納税するには当然現金が必要になります。特に消費税は法人税と違い、「赤字」であっても納税が必要になることが多い税金です。

将来の収益獲得のための投資目的ではなく、納税する目的という後ろ向きの借り入れは資金繰りを悪化させる原因にもなります。そのため経営者は、確定申告だけでなく、中間申告のタイミングを把握した上で、綿密な納税・資金計画を立てることが重要です。

2 確定申告は決算期に年1回

課税事業者は、年に1回の確定申告が必要です。確定申告とは、1年決算法人の場合、

  • 1年間に発生した「消費者から預かった消費税(仮受消費税)」や「会社が支払った消費税(仮払消費税)」を集計し
  • 決められた計算方法によって年間の納付税額を確定させ
  • 申告書を提出するとともに、その確定した納付税額を納税すること

をいい、決算期に行う重要な手続きの1つです。

確定申告は、

原則として、決算期末から2カ月以内に行わなければならず、この期限を1日でも遅れると罰金税などが課される

ことがあります。なお、中間納付を行っていたら、年間の納付額から中間納付額を差し引いた残額を納税することになります。

3 中間申告は最多で年に11回

1)中間申告は前期の年税額で決まる

課税事業者は、中間申告をしなければなりません。中間申告とは、

当期の消費税の一部を税務署へ前払い(分割払い)すること

をいいます。この中間申告は、前期の年税額によって納税の回数が決まります。

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前期の確定申告を行えば、当期に必要な中間納付の回数も把握できます。経営者は、確定申告により年税額が確定した段階で、その年の納税スケジュールを気にとめておくようにしましょう。

なお、中間納付として必要な金額の計算方法には、

  • 予定申告方式
  • 仮決算方式

があり、自由に選択できます。どちらの方式を選択するのがよいのか説明してきます。

2)予定申告方式とは

予定申告方式とは、

前期の年税額を分割して納付する方法

です。手続きをしなければ、この方法により計算された金額を中間納付することになります。

例えば、前期の年税額が100万円の場合、中間納付の回数は1回になるため、前期の年税額の半分となる50万円(100万円×6/12)を納付します。

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3)仮決算方式とは

仮決算方式とは、中間申告ごとに、

本決算と同じような手続き(仮決算手続き)をして納付する方法

です。予定申告方式と比べて手間がかかりますが、

売上が前期と比べて減少していたり、仕入や経費が増えていたりする場合

には、予定申告方式に比べ、仮決算方式によって中間納付額を計算したほうが、中間納付額が少なくなることがあります。そのため経営者は、

当期の損益状況や設備投資の状況、あるいは資金繰りの状況を考えながら予定申告方式と仮決算方式を選択

するようにしましょう。

なお、例えば中間納付の回数が3回の場合、1回目と2回目は予定申告方式とし、3回目だけ仮決算方式とすることも可能です。また、仮決算方式にしたところ還付になる場合、中間納付額をゼロとすることはできますが、還付金は受けられませんので注意しましょう。

4 申告しなかった・忘れた場合には「罰金税」

消費税の申告書は正確に作成しなければなりません。また、申告や納付には必ず期限があります。提出した申告書に誤りがあったり、期限に遅れて申告納付したりすると、

罰金や利息のような税金を、追加で納税

しなければなりません。罰金や利息のような税金には、次のようなものがあります。

  • 延滞税
  • 過少申告加算税
  • 無申告加算税
  • 重加算税

1)延滞税

申告や納税が期限よりも遅れた場合に課される利息のような税金で、期限より遅れて納税した税額に対して課され、遅れた日数分だけ納税しなければなりません。税率は年2.4~8.7%(令和6年の場合)です。

2)過少申告加算税

確定申告した税額が正しい税額より少なかったときに課される罰金のような税金で、追加で納税した税額に対して課されます。税率は5~15%です。

3)無申告加算税

申告期限までに確定申告を提出しなかった場合に課される罰金のような税金で、納付すべき税額に対して課されます。税率は5~20%です。

4)重加算税

帳簿の改ざんや領収書の偽造などをして納付税額を低くするなど、特に悪質と判断されたときに課される罰金のような税金で、追加で納税した税額に対して課されます。税率は35~50%です。なお、重加算税の対象となった場合には、上記2)の過少申告加算税は課されません。

以上(2024年11月更新)
(監修 税理士法人AKJパートナーズ 税理士 森浩之)

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【3分で分かる個人情報保護(2)】個人情報を取得・利用するときに守らなければならないルール

1 個人情報を取得・利用するときのルールは計5つ

個人情報を取り扱う際は、個人情報保護法に基づく取得・利用のルールを守らなければなりません。具体的には、

  • 個人情報を取得するときのルールが2つ
  • 個人情報を利用するときのルールが3つ

あります。以降で確認していきましょう。

2 個人情報を取得するときのルール

1)不正の手段によって個人情報を取得してはならない

当然ですが、不正の手段(偽りなど)によって個人情報を取得してはなりません。

2)個人情報を取得した場合は、速やかに、その利用目的を本人に通知または公表する

あらかじめその利用目的を公表している場合を除いて、個人情報を取得した場合は、速やかに、本人に個人情報の利用目的を通知・公表しなければなりません。

利用目的の通知・公表の方法については、特に定めはありません。

  • 通知であれば、書面・メール等に記載する
  • 公表であれば、ウェブサイトの分かりやすい場所や、店舗に掲示する

といった方法が考えられます。本人に対して口頭で利用目的を通知する方法も認められます。

なお、取得の状況から見て利用目的が明らかな場合は、利用目的の明示は不要です。例えば、名刺交換した相手に自社の商品・サービスの案内を送るときなどがそうです。

3 個人情報を利用するときのルール

1)利用目的をできる限り特定しなければならない

個人情報の利用目的は、できる限り具体的に特定しなければなりません。

例えば、ネット通販で商品を購入しようとしたとき、氏名や住所などの個人情報を入力しますが、その利用目的として「当社の商品の配送およびアフターサービスのご案内のため」と書いてあれば、商品を購入した顧客は、どのような目的で自分の個人情報が使われるのか認識できます。「事業活動に用いるため」「マーケティング活動に用いるため」といった曖昧な表現はNGです。具体的に利用目的を特定しているとは言えないからです。

2)利用目的の範囲を超えて取り扱うときは、あらかじめ本人の同意を得る

あらかじめ本人の同意を得ないで、利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはなりません。

ただし、この同意を得るために個人情報を利用すること(メールを送ったり、電話をかけたりするなど)は目的外利用には該当しません。

3)違法または不当な行為につながるような利用方法はNG

違法または不当な行為とは、法令(個人情報保護法など)に違反する行為や、直ちに違法とはいえないものの、法令の制度趣旨や公序良俗に反する行為など、社会通念上適正とは認められない行為をいいます。

解釈の余地はありますが、個人情報についてこれまでと異なる取り扱いをしようとするときは、見切り発車にせず、弁護士や個人情報保護委員会に確認するのがよいでしょう。不適正な利用の具体例が、「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」に列挙されています。興味のある方は確認してみてください。

■ガイドライン3-2 不適正利用の禁止(法第19条関係)■

https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/guidelines_tsusoku/#a3-2

4 要配慮個人情報を取得するときは「本人の同意が必要」

要配慮個人情報とは、

不当な差別や偏見などの不利益が生じないよう、取り扱いに特に配慮を要する個人情報

のことです。具体的には、本人の人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実、心身の機能の障害があること、医師等により行われた健康診断の結果などが該当します。

法令に基づく場合などの例外を除き、あらかじめ本人の同意を得ないで、要配慮個人情報を取得してはなりません。

実務上、あらかじめ本人の同意を得ておくほうがよいのは、

社員の健康情報(健康診断の結果や病歴など、健康に関する個人情報)を取得する場合

です。健康情報の多くは要配慮個人情報に該当しますが、そうでない場合も機微な情報が含まれ得ることなどから、要配慮個人情報に準じて取り扱うのが望ましいとされています。

例えば、定期健康診断の結果などは、労働安全衛生法に基づいて取得するものですが、「健康の確保のため」という利用目的を通知し、社員の同意を得て取得するとよいでしょう。

■個人情報保護委員会「雇用管理分野における個人情報のうち健康情報を取り扱うに当たっての留意事項」■

https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/ryuuijikou_health_condition_info/

以上(2024年12月更新)

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【人事はつらいよ】採用面接の雑談が違法なの? 聞いてはいけない“NG質問”

1 緊張をほぐす雑談のはずが、なぜ炎上騒ぎに!?

会社のSNSが炎上している!! こんな報告がA社の社長に入ってきました。どうやら数日前に面接した相手がSNSに次のような投稿をしたようです。

「A社は採用面接で、出身地とか家族構成とか、採用に関係ないことをやたらと聞いてくるので気持ち悪い。というか、これって法律違反じゃない?」

情報は拡散し、「ひどい会社だ」という意見もあれば、「それくらいいいでしょ」という意見もあります。とにかく、A社にとって好ましくない事態なのですが、社長は釈然としません。

「確かに聞いたよ。『生まれはどちらですか?』『ご両親は何の仕事をしていますか?』って。でも、これって緊張をほぐすための雑談でしょ。なぜ、こんなにたたかれるの?」

2 “NG質問”は職業安定法などで定められている

日ごろから人と話す機会が多い社長は「コミュ力」が高いです。だからこそ、採用面接の面接官になったら、相手の緊張をほぐすための雑談もします。「お互いにリラックスして話しましょう」という優しさに他なりません。

ところが、この優しさが法律違反につながります。

求職者に聞いてはいけない “NG質問”

を尋ねると職業安定法に違反したり不法行為となったりする恐れがあり、“NG質問”の中には、「本籍・出生地」「家族」「尊敬する人物」「購読新聞・雑誌・愛読書」などが含まれるのです。

これらの質問は「就職差別につながる恐れがある」ということなのですが、「なぜ、愛読書を聞いたら就職差別になるのか?」という疑問は、一旦置いておきましょう。ルールはルール。まずは“NG質問”を確認してみたいと思います。

3 聞いてはいけない11項目の“NG質問”

厚生労働省は、就職差別につながる恐れがある情報として、

  • 本人に責任のない事項
  • 本来自由であるべき事項(思想・信条にかかわること)

の2つを挙げ、これらに該当する質問の例を11項目紹介しています。

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採用面接でこれらの質問をしたらアウトです。身元確認の観点から、本籍・出生地、家族などは聞いておきたいという人もいるでしょうが、求職者の適性や能力には直接関係がないので、聞いてはいけません(質問する代わりに住民票を提出させるなどの対応も、採用段階では不可)。

ただ、これらの内容でも、相手が自ら進んで話す分には問題ないそうです。「私は◯◯県の出身なので寒さに強く……」「最近読んだ◯◯という本に感銘を受け……」などと話す求職者は結構いますよね。

また、“NG質問”をしても罰則はありませんが、

ハローワークから改善命令が出される場合があり、これに従わないと、厚生労働省ウェブサイトで会社名が公表されたり、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されたりすることがあるので要注意

です。ちなみに、2022年度は求職者からハローワークに「本人の適性・能力以外の事項を把握された」との苦情が802件寄せられており、うち37.3%は「家族」に関することとなっています。

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4 逆に採用面接で聞いてもよい“OK質問”は?

1)求職者の適性・能力に関する質問

“NG質問”はできませんが、

求職者の適性・能力に関する質問はOK

です。例えば、

テレワークが可能かを確認するため、住宅状況について質問する

といったケースです。ただし、求職者とのトラブルを防ぐため、

「なぜ質問するのか」を求職者に説明し、了承を得た上で答えてもらうのが無難であり、また、確認のために必要となる最小限の情報に限るべき

です。

2)求職者の思想・信条に関係ない質問

求職者の適性・能力に関する質問の他に、

求職者の思想・信条に関係ない質問もOK

です。例えば、次のような質問です。

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このような質問は単なる雑談と考えられていますが、念のため、

「これは合否には関係がないのですが……」などと断ってから質問するのが無難

です。よかれと思ったことが裏目に出ることもありますので、ルールをきちんと把握しなければなりません。

以上(2024年12月更新)
(監修 TMI総合法律事務所 弁護士 池田絹助)

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中小企業における子育て・介護支援の最新動向

令和7年4月に施行される育児・介護休業法の改正のなかには、育児休業取得状況の公表義務対象となる企業規模の変更も含まれ、これまでの「従業員数1000人超の企業」から「従業員数300人超の企業」へと大きく拡大されます。本稿では、今から準備を進めておきたい育児・介護関連の法改正について、その概要と対応のポイントをまとめます。

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年末年始に家族の集まるタイミングで相続について考えよう

親や兄弟姉妹と集まることが多い年末年始。普段話しづらい話題でも家族全員で顔を合わすからこそ話せたり、考えを確認できたりということがあるかと思います。
ぜひこの時期に、家族が将来どうしていくのがより良いか、対策も含めて相続について考えてみませんか。

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脱炭素機器のリース料を補助! ESGリース促進事業のご紹介

中小企業等を支援する国や自治体の補助金・助成金事業では、雇用・人材開発・IT補助・コロナ支援など幅広いジャンルの支援があります。
本レポートでは、おすすめの補助金・助成金について支援の内容や対象条件、申請方法等についてわかりやすく紹介します。

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自社の魅力をアップさせるためには?~戦わない人材採用のススメ~

1 自社の魅力度アップについて

前回は、効果的な「自社の魅力」の伝え方についてご紹介しました。「具体的かつストーリーとして伝える」と「相手を知る」の2つがポイントでした。何だったかしら?という方は今回のテーマにもつながっていますので、是非前回の内容をもう一度ご確認いただきたいと思います。

さて今回は、どうやって「自社の魅力」をアップさせるのか、についてご紹介します。もちろん、今でも十分な魅力があるものの求職者に上手く伝えられていないことに課題のある会社もあると思います。その場合は、後程あらためてご紹介しますが、まずは自社のホームページ(以下、HP)を見直していただきたいですし、求職者向けの会社案内の作成などにも取り組んでみてください。

しかしながら、「自社には十分な魅力がある」と言い切れる会社は少数派であり、魅力が無い(少ない)、他社と差別化できるような魅力が無い(少ない)と思っていらっしゃる会社が多数派ではないでしょうか?そのような会社に向けて、自社の魅力をどうやって作ってアップさせていくのか、という点についてお伝えさせていただきます。

2 どのような魅力をアップさせるのか

前回の記事の中で、魅力は大きく分けて、商品や仕事内容などの①「仕事の魅力」、給与や福利厚生などの②「待遇」の魅力、人間関係やオフィスなどの③「環境」の魅力の3つに分けられるとお伝えしました。

「自社の魅力」整理表

どのような魅力をアップさせるのかについては、自社が採用したいと考える人材を想像していただいて、その人材がどんな価値観を持っていて何を重要視するかを考えていただくことがスタートとなります。例えば、仕事に対して熱意を持ったエネルギッシュな人材を採用したいと考えているのであれば、①「仕事」の魅力をアップさせることが重要になりますし、周りの社員と強調してチームワーク良く働ける人材を採用したいと考えているのであれば、③「環境」の魅力の中の「人間関係」に関する魅力をアップさせていくことが重要になってきます。

すべての項目にわたってまんべんなく魅力度をアップさせようとするのではなく、採用したい人材が重要視する項目を想定して、優先順位を付けて取り組んでいただきたいと思います。また、取り組みにあたっては、簡単にできることもあれば、例えば費用的な問題で、やれば魅力度がアップするのは間違いけれど、そう簡単にはできないこともあります。ただし、例えそのようなことであっても「予算的に無理」と簡単にあきらめるのではなく、それほど予算はかけなくても少しでも魅力度をアップさせる方法はないかと考えてみてください。

3 魅力度アップの方法

魅力度アップの具体的な方法については様々なことが考えられますが、ここでは2つの具体例をご照会します。

一つ目は、例えば③「環境」の魅力の中で「オフィス」についての魅力度を上げたいと考えた場合、事務所が古いので建て替えたいと思ってもそう簡単にできることではありません。しかしながら、建て替えは無理でも、例えばトイレだけなどの限定的な内装工事であっても、工夫すれば大きな魅力度アップにつなげることができるかもしれませんし、極端な話、整理整頓や清掃を徹底的にやることで、建て替えと同じレベルは難しいと思いますが、少しは魅力度のアップにつながるのではないでしょうか。

二つ目は、②「待遇」の魅力の中で「休日・休暇」についての魅力度を上げたい場合、休日(会社自体のお休み)の数を増やせば魅力度アップに直結しますが、業務の事情やお客様との関係もあってそう簡単に休日を増やすことはできません。そんな場合は、新たな休暇(社員が申請して個別にお休みする)の導入を検討していただいてはどうでしょうか?一番有名な休暇はご存知の通り年次有給休暇です。この休暇は労働基準法に基準が定められていますので、会社の意向に関わらず一定の基準を満たす社員には付与する必要があります。それとは別に「特別休暇」というものがあります。こちらは法律上付与しなければならない義務はありませんが、多くの会社ではいわゆる慶弔休暇的なものが定められていると思います。例えば、本人が結婚する場合は3日間、父母が亡くなった場合は5日間などとしています。これらに加えて、例えば「アニバーサリー休暇」や「リフレッシュ休暇」などを導入します。このような特別休暇を充実させることは、ワークライフバランスを重視する今どきの若者に響く可能性が高いです。もっと言うと、例えば「ペット忌引き休暇」や「失恋休暇」など、話題性のある休暇を設け、求人票やHPに掲載すれば、「社員のことを大切に考えている会社」ということを上手にアピールすることができます。

このように、単に「お金をかけて何かする」いうよりは他社との差別化の観点からも、社員さんからアイデアを募集し社員参加型で会社の魅力度アップにつなげていくことも考えてみてください。このような取り組みは既存の社員さんにとっても、「会社がより魅力的な会社になろうと努力している」と感じられて、定着率のアップにもつながると思います。

4 魅力の効果的な発信

さて、魅力度アップの方法についてはご理解いただけたでしょうか?あまり難しく考える必要はありませんので、社員の皆さんで、ワイガヤで話し合っていろんなアイデアを出していただくことで、楽しく取り組むことができます。

最後に、魅力の効果的な発信についてお伝えします。いくら素晴らしい魅力があったとしても、それが求職者に伝わらなければ(採用の観点では)意味がありません。効果的な発信方法は沢山考えられますが、その中でも中心となる2点についてお伝えさせていただきます。

まず1点目は自社のHPです。スマホが普及した今日では、何かあればスマホで調べるというのが一般的になっており、求職者もスマホ(又はパソコン)を使い求人票などを見て自分に合った会社を探しています。そして、「ここちょっと良いかも」と思ったら、まず間違いなくその会社のHPを見に行きます。そこで、どんな会社なのかをより詳しく知ろうとします。

よって、一般的な会社概要や商品紹介とは別に採用専用のページを設けていただき、求職者に自社の魅力をしっかりと伝えられるようなものにしていただきたいと思います。そこでのポイントは「画像」と「動画」です。「百聞は一見にしかず」ということですが、「当社の人間関係は良好です!」と文字で訴えるよりも、社員の皆さんが活き活きと仕事をしている姿や食事会や社員旅行の画像を載せる方がより伝わります。また、社員さんの声(インタビュー)などであれば、文字で伝えるよりも動画で伝えた方がより真実味がありますし、その雰囲気まで伝えることができます。動画は長いものは敬遠されがちなので、長くても2~3分のもので十分です。もちろん、動画の作成にあたっては専門業者さんに依頼するのが理想ですが、当然コストもそれなりに掛かりますので費用の捻出が難しければ、今はスマホのアプリなどで簡単に動画が作れますので、得意な社員さんにお願いしていただき、是非チャレンジしてみてください。

2点目は、求職者向けの会社案内の作成です。こちらについては、実際に興味を持っていただいた応募者に対する説明や、人材の紹介をお願いする際に使用するイメージのものです。皆さんの会社でも一般的に自社を紹介する会社案内は作成されていると思いますが、求職者向けに特化した会社案内の作成をお勧めします。この中に求職者に伝えたい自社の魅力をしっかりと掲載していただき、その他、自社の経営理念やビジョン、社員の声、募集要項などを記載します。興味を持っていただいた応募者に対して、この会社案内を使い、まずは自社のファンになっていただき「是非この会社で働きたい」と思わせてから、こちらが選考に入るイメージです。ここがしっかりできるかどうかが入社後の定着率にも影響してきますので、こちらについてもプロジェクトチームなどを作って作成されるのが良いと思います。また、注意点としては、良いことばかりではなく良くないこと(例えば、残業がある、休日出勤がある、休憩室がない)などの、入社後のギャップ(こんなはずじゃなかったという点)になりそうな点についてもしっかり伝えることが重要です。ただし、良くない点については、同時に現在取っている対策(例えば、早帰りデー、振替休日、休憩時間は外出OK)も記載していただくと会社の社員に対する姿勢も伝わり、より魅力をアピールすることができます。

大きな会社は採用にかけられる予算もふんだんにあるのでしょうが、中小企業はそこで勝負しても勝ち目はありません。「戦わない人材採用」の観点で、今回ご紹介した取り組みは、どれも工夫次第でそんなに多額な費用をかけなくても取り組むことができます。また、社員さんと一緒に取り組むことで会社全体のモチベーションアップにもつながりますので、是非積極的に取り組んでみてください。

以上(2024年12月作成)

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画像:photo-ac

【かんたん消費税(11)】税抜か税込か? 日々の経理に影響する2つの方式

書いてあること

  • 主な読者:消費税の経理処理について確認したい経営者、経理担当者
  • 課題:消費税の経理処理は「税抜経理」か「税込経理」かだが、どちらが有利か分からない
  • 解決策:「税抜経理」の会社が多いが、法人税対策の種類などを確認する必要がある

1 消費税の経理処理

消費税の経理処理は、税抜経理方式(以下「税抜経理」)か税込経理方式(以下「税込経理」)のいずれかになります。

  • 税抜経理:消費税を売上高や経費とは「区別して」仕訳する方法
  • 税込経理:消費税を売上高や経費に「含めて」仕訳する方法

税抜経理と税込経理は好きなほうを採用できます(消費税の免税事業者は税込経理のみ)が、メリットとデメリットがあるので有利な方法を選択したいものです。「皆さんの会社にとってお得なのは、税抜経理と税込経理のどちらなのか?」が分かるように解説します。

2 どっちがお得!? 4つの観点から見る特徴

1)経理作業の負担の観点から

経理作業の負担の観点からは、税込経理に軍配が上がります。

なぜなら、もう一方の税抜経理だと、全ての取引について消費税を売上高や経費などとは区別して処理するため、会計処理が複雑になるからです(会計処理は最終章で紹介)。また、税抜経理は、税込経理に比べて仕訳も1行多く必要になり、簿記の知識が必須です。

ただし、最近は会計ソフトを導入している会社も多く、これらの会計処理を自動で行われるような場合、このような差異はほぼありません。

2)損益把握の観点から

損益把握の観点からは、税抜経理に軍配が上がります。

税抜経理の場合、消費税は全て「仮受消費税」「仮払消費税」という勘定科目に集約され、損益には一切影響しません。そのため、

税抜経理の場合、期中の段階でいつでも正確な損益を把握できる

ことになります。

一方、

税込経理の場合、消費税は期末に一括して処理(詳細は後述)するため、期末になるまで正確な損益が把握できない

ことになります。タイムリーに正確な損益を把握しなければならない経営者であれば、税抜経理を選択したほうがよいでしょう。

3)資産を購入した際の税制の観点から

資産を購入した際の税制の観点からは、自社がどの税制(少額固定資産や税額控除)の適用を受けるかによって軍配が変わります。

備品などの固定資産を取得した場合、原則的には資産に計上し、減価償却で少しずつ費用に計上します。しかし、取得価額が10万円未満の固定資産(少額固定資産)は、取得時に全額費用として処理することもできます(全額費用にすれば、費用が増えるので法人税の負担が減少します)。この「10万円未満かどうか」は、

税抜経理の場合は「税抜価格」で、税込経理の場合は「税込価格」で判定

されます。つまり、取得価額が小さくなる税抜経理の方が、法人税を計算する上では有利になります。

一方、法人税には「税額控除」という制度があります。これは、取得価額の一定割合について、法人税の負担を減らしてくれる制度です。この制度を適用する場合の取得価額も、

税抜経理の場合は「税抜価格」で、税込経理の場合は「税込価格」で計算

することになります。この場合には、取得価額が大きくなる(つまり、税額控除額が大きくなる)税込経理のほうが有利です。ただし、税額控除については適用される取得価額が多額な設備投資に限られていることがほとんどです。

自社の納税額にどのような影響があるかは、税理士などの専門家に相談するとよいでしょう。

4)交際費の観点から

交際費の観点からは、税抜経理に軍配が上がります。

中小企業の場合、交際費は原則として800万円まで費用にすることが認められていますが、この交際費についても税抜経理と税込経理とで取り扱いが変わってきます。

  • 税抜経理の場合は、「税抜価格」で800万円まで費用として処理できる
  • 税込経理の場合は、「税込価格」で800万円まで費用として処理できる

そのため、税込経理の場合、実質的には本体価格で727万円(800万円×100/110)までしか費用として認められないということになります。

交際費が年間727万円を超える企業については、税抜経理を選ぶ方法がよいでしょう。

3 実際の経理処理を見てみよう

税抜経理は売上高や経費を「税抜価格(本体価格)」で計上し、消費税は「仮受消費税」や「仮払消費税」といった消費税専用の勘定科目に計上します。

一方、税込経理は売上高や経費を「税込価格」で計上し、消費税は期末に算出される納税額を一括して「租税公課」に計上します。

具体的にどのような仕訳を計上するのか、例を見てみましょう。

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なお、税抜経理でも税込経理でも、最終的な利益の金額は同じになります。

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以上(2024年11月更新)
(監修 税理士法人AKJパートナーズ 税理士 森浩之)

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画像:kai-Adobe Stock