書いてあること
- 主な読者:商談会への参加を検討する経営者
- 課題:商談会後にやるべきことを知っておきたい
- 解決策:「どのような来場者に」「どういう方法でフォローをするか」を早く決めて実践。次回に活かせる社内用「商談会全体のチェックシート」も忘れないうちに用意
1 来場者へのフォローを行う
本稿では、リアル商談会の後にやるべきことをまとめます。その際の視点は2つです。1つは、対来場者へのフォロー、もう1つは、次回以降に向けた社内での情報共有です。なお、本稿では「商談会」は全て、特別な断りがない限り「リアル商談会」を指します。
1)来場者の確度分けを行う
商談会の会場で商談や名刺交換をした相手は、大切な見込み客であり、フォローする必要があります。このとき、全員を同じようにフォローするのではなく工夫が必要です。
例えば、確度などに応じて来場者を分類して、来場者の情報を整理してもよいでしょう。商談会当日に初めて会った来場者も多く、なかなか確度分けが難しいかもしれませんが、次の3つくらいには分けることを心掛けましょう。
- 「具体的な商談を行った(あるいは行えそう)」など優先的にフォローする来場者
- 情報収集に来た競合他社など、すぐにフォローする必要がない来場者
- その他の来場者
また、商談会当日に作成した商談シートに記載した情報も整理し、フォローする際に参照できるようにします。
2)お礼状や資料請求者への資料を送付する
来場してくれた招待客や名刺交換を行った人などには、お礼状を送ります。ここでは「お礼状」としましたが、大切なのはブースに立ち寄ってくれた感謝の気持ちを伝えることであり、必ずしも手紙やはがきなどの書面で出す必要はありません。
そのため、対象者の数や相手のことも考慮しながら、手書きのお礼状、メール、SNS、チャットツール、電話などから、適した方法を選択するとよいでしょう。こうした、お礼の連絡は商談会終了翌日、もしくは2~3日後には先方に届けるのがよいでしょう。
また、商談会当日に準備していなかった資料などの送付を希望した来場者には、状況などにもよりますが、1週間以内など早い段階で当該資料を送付するようにします。
3)フォロー担当部署へ適切に情報提供を行う
商談会当日に商談した担当者が、必ずしも同じ相手のフォロー担当者になるとは限りません。この場合、フォロー担当者がスムーズにフォローできるように、商談会で得た情報を適切に引き継ぐ必要があります。
その際には、「確度の高い来場者を、その他の来場者と区分して優先的にフォローするように伝える」「相手とのコミュニケーションを通じて得た情報を正確に伝える」ようにします。
2 商談会の総括を行う
商談会に出展した効果や、出展に際しての反省点などを整理し、次回の商談会への参加を検討する際に必要となる情報をまとめます。具体的には、「名刺獲得件数、アンケート回収件数、商談件数などの出展効果に関する情報」「出展に掛かるコスト」については、整理、評価する必要があるでしょう。
また、商談会の中には年に一度など定期的に開催しているものもあります。主催者によるサポート内容や対応の善し悪しなど、「商談会自体に対する評価」も行っておくと、次回、参加を検討する際の参考になるでしょう。
3 商談会担当者向けのチェックシート
商談会の事前準備から商談会終了後までの主なポイントをまとめた、商談会担当者向けのチェックシート(例)は次の通りです。
なお、実際には、こうしたチェックシートだけではなく、具体的な物品名や必要数、手配先などを整理した一覧表を、別途作成しておくようにしましょう。
以上(2020年11月)
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画像:unsplash