全力で取り組みますので、ぜひ当社にお任せください!
最後の最後に背中を一押しするものは?
商品・サービスのメリット、自社の優位性、これまでの実績、他社導入事例……。これらできることを全てやり尽くしたプレゼンの後、最後の最後に相手の背中を一押しするのは「熱意」です。
なぜなら、熱意は相手に「よし、この人になら任せても大丈夫だろう」と思わせることができるからです。“安心感”を与えられるといってもいいかもしれません。
そこで、プレゼンの最後や、後日改めて状況確認の連絡をしたときなどに、冒頭の営業最強フレーズを使ってみましょう。これは相手を大船に乗った気持ちにさせる、まさに最強のフレーズです。
相手が最後に見るものは……
商品・サービスに価値があること、適正な金額であること、メリットが感じられることなどは大前提として重要ですが、最後には、相手は「人」を見るものです。
営業担当者があまりに自信がなさそうだったり、ネガティブな発言を繰り返したりするようでは、相手は不安になります。「この人に任せても大丈夫だろうか」と。
相手は、営業担当者を通して(営業担当者の)会社を見ています。営業担当者に対する不安は、「この会社に任せても大丈夫だろうか」という会社全体への不安につながります。
自信を持って「全力で取り組むので、当社に任せてもらいたい」と背中を押せるようになりましょう。
前向きなフレーズを入れれば効果アップ
「全力で取り組む」というフレーズの前に、もっと具体的な言葉を入れてもよいでしょう。例えば、ヒアリングで出てきたキーワードなどが効果的です。「御社が地域で一番の企業になるために」「5年後に御社の新しいビジネスが日本一になるように」というように。
そのときは、大きな視点で捉えたフレーズ、前向きなフレーズ、将来を見据えたフレーズを入れるように心掛けましょう。相手に、「この人(会社)となら、一緒に前に進むことができる」と思ってもらうことが大切です。
“とってつけた感”はNG
ただし注意したいのは、“とってつけた感”です。今まではそれほど一生懸命でもなかったのに、最後になって突然、熱意を見せても相手には響きません。逆に不信がられます。
アプローチの段階から、しっかりと相手のことを調べ、考え、「本当に相手のためになることを提案しているんだ」と誇りを持って営業していなければならないのです。
クロージングだけの最強フレーズはない!
クロージングは、いわば営業の集大成です。クロージングのときだけ最強のフレーズを使っても意味はありません。これまで、いかに誠実に熱意を持って営業してきたかが問われます。「価値ある商品・サービス×相手を思う日ごろからの熱意」こそが成果を上げる秘訣です。
以上(2018年8月)
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画像:Mariko Mitsuda