書いてあること
- 主な読者:今よりレベルアップしたい営業担当者と、営業担当者を指導する営業管理職
- 課題:現場ですぐに使えて顧客と信頼関係を築けるトークスクリプト的なものが欲しい
- 解決策:シーンごとに「最強フレーズ」を、少なくとも1つは持っておく。あとは応用
品質重視ならA案、価格重視ならB案、バランスが取れているのはC案です
選択権を相手に委ねる
大抵の人は営業されるのが大嫌いです。その理由の1つは、「押し付けられている」ように感じるからです。そこでプレゼンでは、相手が「押し付けられた」と感じることのないように注意しましょう。プレゼン内容が相手にとって価値あるものなのはもちろん、複数のプランを用意することが大切です。
いくつかのプランの中から「自分で選ぶ」ことで、相手からすると「押し付けられた」という印象が薄れることが期待できます。
用意するプランの種類は多過ぎないように
複数のプランを用意するときは、種類が多くなり過ぎないほうがよいでし。あまり選択肢が多いと、相手は「迷って選べない」「これらのプランを全部理解した上でどれかを選ぶのは手間だ」と感じます。
ケースバイケースですが、「プランは3つ用意せよ」といいます。人は、選択肢が2つでは選ぶのに迷いますが、3つあると真ん中のプランを選びやすいからといわれています。
また、複数プランを用意するときは、それぞれの違いやプラン名が分かりやすい・覚えやすいのがベストです。特にオンラインでプレゼンするときは、一度聞いて(見て)、相手がすぐに理解できそうなプラン内容・プラン名がよいでしょう。
“お勧めポイント”を案内する
プランを複数用意して相手にプレゼンするときは、より相手が選びやすいようにトークすることが大切です。そこで、冒頭で紹介した営業最強フレーズを使って、それぞれのプランの“お勧めポイント”を案内し、相手に具体的なイメージを持ってもらいましょう。
居酒屋でいえば、店員が「お腹にたまるものを食べたいならご飯ものの◇◇、ご注文いただいた日本酒に合うものならおつまみ系の××がお勧めです」と案内してくれるのと同じです。
事例を加える
さらに相手の背中を押すために、事例を加えてみましょう。「品質重視ならA案です。例えば実際にA案をご採用いただいた他社様では、このような効果があったと聞いています」と伝えれば、相手は、自社(自分)が採用した後のことをイメージしやすくなります。
「A案ですと、確かに金額は高いと言われることがありますが、メンテナンスがしっかりしているので費用対効果が一番高いという評価を頂いています」というように、懸念点→メリットの順番で事例を伝えるのも一策です。誠実さをアピールしつつ、「相手が感じるかもしれない懸念点やデメリット」を先回りして解消できるでしょう。
以上(2022年7月)
pj70072
画像:Mariko Mitsuda