とても残念です。なぜ、当社がこうしたお話を受けるのですか?

減額要請された営業担当者は……

営業活動は良い話ばかりではありません。中でも営業担当者が“ビビる”のは、既存のお客様からの減額要請です。

減額要請を受けたとき、法人営業の営業担当者は真っ先にこう考えます。「減額要請に従わなければ、今後は契約を解除されてしまうかもしれない」。

次は何が原因だったのかに思いを巡らせます。「お客様が不満に思うことを何かやってしまったのだろうか……」。

そして、この問いかけは、真面目な営業ほど思い当たる節が多いのは皮肉なものです。なぜなら、真面目に営業をしていればお客様と接する機会が増え、接する機会が増えれば要望をたくさんもらうようになります。ビジネスなので、そうした中には十分にお客様の要望に応えられない事案もあります。これが減額要請の原因だと思い込んでしまうことがあります。

減額要請には理由がある

お客様が減額要請をしてくる背景は2つです。1つは言ってみただけといった類いのもので、もう1つはお客様のほうで全社的なコスト削減を進めているなど明確な理由があるものです。

いずれにしても、理由を聞かずに減額要請を受け入れるようでは失格です。減額要請を受け入れるべきか否かを検討するために使えるのが、冒頭で紹介した営業最強フレーズです。

自信を持って正面から向き合う

最初に「とても残念」と伝えるのは、「普段、きちんとサービスを提供しているのに、減額要請を受けるなんて心外だ」という思いを伝えるためです。真面目な営業担当者が口にすれば効果てきめんなこともあります。お客様が言ってみただけの場合、逆に「失礼なことを言ってすみませんでした」と謝罪してくることもあります。

一方、相手に明確な理由がある場合は、それを聞き出しやすくなります。こちらがビビらずに真正面から向き合えば、お客様もそれに応じなければならないと考えるからです。

減額要請を受ける理由として多いのは、全社的にコスト削減を進めている、他社が割安なプランを提案してきている、そもそもサービスにそれほどの価値を感じなくなった、といったものでしょう。

仕方がない場合もある

ビジネスなので、明確な理由がある減額要請は受け入れざるを得ないこともあります。ここで妙な交渉をすると、本当に契約が無くなることもあります。

また、減額要請の際はお客様の不満点や不足点を聞き出すチャンスです。それを解消するような新しい商品・サービスを提案すれば逆に喜ばれ、結果的に増額になる可能性もあります。営業の現場では、ピンチとチャンスは隣り合わせであることを忘れてはいけません。

以上(2018年8月)

pj70082
画像:Mariko Mitsuda

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