【ポイント】
- 将来の利益のために、早いうちから小さな取り組みをすることを「種まき」という
- ただ、種まきそのものが目的になってしまうと、本来のゴールが見えなくなる
- 種まきの先にある未来を想像するよう、日ごろから習慣付けることが大切
おはようございます。2月に入り、暦の上では春を迎えました。春といえば、こんなことわざがあります。「春植えざれば秋実らず」。春に種をまかないと秋の収穫はできない、つまり「やるべきことを早めにやっておかないと成功は望めない」という意味です。
「種まき」という言葉は、ビジネスでもよく使われます。「将来の利益につなげるために、早いうちから小さなことに取り組む」という意味です。YouTubeやSNSでユーザーに役立つ情報を提供するのも種まきですし、ビジネスイベントや交流会に参加して人脈を広げるのも種まきです。こうした活動はビジネスではとても大切ですが、気を付けなければならないのは、時折「種まきそのものが目的になってしまっている人」がいることです。
例えば、YouTubeやSNSで情報を発信する際、“バズる”こと、つまりユーザーの注目を集めることにとてもこだわる人がいます。もちろん、PV数を稼げるコンテンツを作れるのは素晴らしいことですが、その先にある「コンテンツを見たユーザーに、どんな行動を取らせたいか」ということにまで考えが及んでいるでしょうか。「面白いコンテンツを作ること」そのものが目的になってしまって、「商品・サービスを購入してもらう」という本来のゴールが見えなくなってはいませんか。せっかく良いコンテンツを作れるのですから、それを使ってしっかりゴールにたどり着きたいですよね。
ビジネスイベントや交流会に参加して人脈を広げるのもそうです。自分の知らない世界で活躍している人たちと話すことは、それ自体が刺激になりますし、知見も広がります。素晴らしい取り組みですが、かといってそこでストップしてしまってはもったいないです。私が皆さんに期待するのは、そうした人たちとつながりを持つことで、将来どんなビジネスの可能性が開けてくるのかを自分なりに考えられるビジネスパーソンに成長することです。
ビジネスの経験を積んでいかないと、こうした想像をめぐらせるのはなかなか難しいですが、一方で、日ごろから考える習慣を付けていかないと、急に「想像しろ」と言われてもなかなかできないものです。「秋にどんな実がなるのか」をよく考えながら、春のうちから種まきに取り組んでいってください。
以上(2025年2月作成)
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画像:Mariko Mitsuda