おはようございます。突然ですが、皆さんは子どもの頃、何か習い事をやっていましたか? 私は、小学1年生から高校2年生までピアノを習っていました。私は今、10年以上もやめていたピアノを、再び習い始めようと思っています
私がそう思うようになったきっかけは、今年の3月に亡くなられた坂本龍一氏の存在です。ピアノを習っていたとき、バッハやベートーベンなどの有名なピアノ曲以外にもいろいろな曲を教わりましたが、特に印象に残っているのが、坂本龍一氏の「Energy Flow(エナジーフロー)」でした
ピアノの旋律が美しく、癒やされつつもどこか物悲しさもあるメロディーが大好きでした。1999年に医薬品のCMで使われ、当時この曲を収録したCDが音楽チャートの週間1位を記録したことでも注目を集めました。坂本氏はこの曲をわずか5分で作曲したという話ですから驚きです。
そんな天才的な音楽家だった坂本氏ですが、意外にも演奏については練習嫌いだったそうです。坂本氏が幼少期にピアノを教わっていた先生がとても厳しい人で、そのため練習が嫌で仕方がなかったそうです。ところが、私は最近、坂本氏が生前、次のように語っていたことを知りました。
「とにかく好きな音楽を弾くのが一番。好きな音楽だったら、うまくなりたいと一生懸命練習するでしょう。それをきちんと弾けるまで練習を積み重ねる。結果が出ないと、おもしろさや楽しさが味わえないので。」(*)
音楽は漢字で「音を楽しむ」と書きますが、坂本氏の場合、「嫌いな練習をしてでも、好きな曲を弾けるようになる」という結果を出すことが、「楽しさ」の原点だったのでしょう。
坂本氏のこの言葉を知ったとき、私はふと「自分は今の仕事やプライベートを楽しめているだろうか」と不安になりました。仕事については、入社からある程度の年月が経ち、ある程度の業務は問題なくこなせるようになりましたが、「会社にこれだけの貢献をした」と言えるだけの結果はまだ出せていません。プライベートでも別に不満はないのですが、「私はこれができる」と言い切れるものはありません。仕事やプライベートでたまに抱く「何かつまらない」という感情は、もしかすると、楽しさを味わうことができるほどの結果を出せていないからなのかもしれないと思ったのです。
話は戻りますが、私が再開したいと思っているのは、ピアノだけではありません。仕事でも坂本氏が味わったような「楽しさ」を感じるために、自分が取得できずにいる資格の勉強に、もう一度トライしてみようと思います。時間をつくるのは簡単ではないかもしれませんが、挑戦して結果が出た先には、きっとこれまでとは違う世界が広がっているはずです。皆さんも結果が出ず諦めていたことに、もう一度挑戦してみませんか?
【参考文献】(*)ヤマハウェブサイト「坂本 龍一へ “5”つの質問」
以上(2023年6月)
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画像:Mariko Mitsuda