皆さん、おはようございます。12月になり、今年も残すところあとわずかです。少し気が早いですが、来年の干支は「辰」です。辰年は「大きな出来事が起きる激動の年」として知られます。動乱のイメージもある辰年ですが、一方で2012年のスカイツリーのオープンなど、世の中に大きな夢を与える明るい出来事も数多く起きています。
そんな辰年に、皆さんの努力が大きく花開くよう、大切な心構えを伝えます。
さて、年の瀬のこの時期、「細かいことを指摘されることが増えた」と感じている人はいないでしょうか。細かいことを指摘されると、「細かすぎる……」とげんなりしたり、「そんなことを指摘されるほど自分は仕事ができないのか……」と落ち込んだりします。中には、ムカッとして、「そんなことは分かっています!」と相手の話を遮ってしまうこともあるでしょう。
しかし、こうしたマイナスの感情はすべて誤解からくるものです。細かなことを指摘されている人は、実は大きく成長するためのチャンスをつかみかけています。大切なことをお伝えします。
まず、「細かな部分の調整は、物事がゴールに近づいてきたタイミングで行われる」ということです。何事もそうですが、例えば料理をする場合であれば、いきなり細かな塩加減を調整する人はいません。最後の味見をしたときに、「ちょっと味が薄いな」と感じたら、最終調整をしようとひとつまみの塩を振って仕上げます。
皆さんが受けている細かな指摘は、これに近いのです。「神は細部に宿る」といいますが、皆さんが最後の仕上げまで手を抜かずに集中し、良い仕事をしようとしている証です。つまり、細かな指摘を受けた仕事は、ゴールに近づいていると考えてよいのです。しかも、この節目の12月に指摘を受けているなら、この1年の皆さんの頑張りが、まさに花開こうとしているということです。
もう一つ、大切なことがあります。それは「人は誰にでも細かな指摘をするわけではない」ということです。細かな指摘をすれば、相手が気分を害する恐れがあることを、指摘する側も分かっています。にもかかわらず、細かな指摘をするのは、皆さんに期待を寄せているからであり、応援しているからなのです。
皆さんが受けている指摘は、「口うるさいと嫌われるかもしれないが、あなたの仕事がより良いものとして仕上がるために伝えます」という、愛にあふれた言葉ということです。
いかがですか。細かな指摘に対するイメージが大きく変わったはずです。最後にもう一つ付け加えます。指摘が的外れなこともあるでしょう。それでも、「分かっていないな!」と突き放さず、指摘されたことを感謝する余裕を持ってください。そのときは的外れでも、次に素晴らしい指摘をしてもらえるかもしれません。細かな指摘をしてくれる人をたくさん持つことが、皆さんの成長につながります。
以上(2023年12月)
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画像:Mariko Mitsuda