おはようございます。今日はテレビゲームのキャラクター「マリオ」について話したいと思います。皆さんもご存じですよね。赤い帽子と青いオーバーオール、白い手袋に身を包んだ、配管工の男性です。1985年にマリオを操作して敵をかわしながらクリアを目指すアクションゲーム「スーパーマリオブラザーズ」が発売されて以降、マリオが活躍するゲームソフトは何十種類も作られています。今年はゲームの世界を題材にしたマリオの映画が公開され、アニメ映画の世界興行収入歴代2位を記録したことでも注目を集めました。
なぜ、マリオは約40年もの間、人々に愛され続けているのでしょうか。アクションの爽快感や年々進化するグラフィックの美しさなど、さまざまな理由があるでしょうが、私自身はマリオというキャラクターの「親しみやすさ」によるところが大きいのではないかと思っています。
マリオをご存じの人は分かると思いますが、彼は良くも悪くもヒーローらしくないのです。団子鼻で口ひげを蓄え、体形は小太り。一般的な「格好いい」からはだいぶ外れるビジュアルです。敵に負けたときに、おどけながら「マンマミーア!(何てことだ!)」と叫ぶなどユニークな一面もあり、ヒーローというよりは身近にいそうな面白いおじさんというイメージが強いです。でも、そんな親しみやすいキャラクターが、ゲームでは高い身体能力を活かして縦横無尽にフィールドを飛び回る。そのギャップがとても魅力的なのです。
マリオが活躍するゲームのジャンルは、アクション以外にも、カートレースやスポーツ、パーティーゲームなど多岐にわたります。アクションゲームの枠を超えてソフトが作られ続けるのも、マリオの持つ親しみやすいキャラクターが人々から愛され、「もっといろいろなマリオを見てみたい」と望まれてきたからではないでしょうか。
少々熱くなってしまいましたが、私が皆さんに伝えたかったのは、「長年愛されるものには、必ず愛される理由がある」ということです。私たちの会社も、ありがたいことに何十年と続いてきていますが、そこにもお客さまから愛され続ける理由があるはずです。それは、商品・サービスによるものかもしれませんし、それ以外の当社が持つ魅力によるものかもしれません。
いずれにせよ、大切なのは、時代に合わせて自分たちをアップデートしていくときに、お客さまから愛される、会社の「核」とも呼べる魅力を誤って消さないようにすることです。私たちは、常にお客さまに良い商品・サービスを提供するために、古い技術や考え方を改め、より新しいものを吸収するということを繰り返しています。でも、仮にその過程で会社が持つ本来の魅力を捨て去ってしまったら、当然お客さまは離れていきます。アップデートを継続することは大切ですが、一方で会社の歴史に目を向け、当社が愛され続ける理由を掘り下げていくことも忘れてはならないと思う今日このごろです。
以上(2023年9月)
pj17154
画像:Mariko Mitsuda