おはようございます。私が今年度の初めに課長を拝命してから、半年が経ちました。以前は上司から与えられた仕事をこなしていればそれでよかったのが、今は自分の仕事をこなしながら、部下にも仕事を割り振って部署全体を回していかなければならない立場になりました。皆さんもご存じの通り、失敗することもあった半年間ですが、今日はその中で1つ学んだことをお話しします。

皆さんは、「使う者は使われる」ということわざをご存じでしょうか。「誰かに仕事を頼む際は、準備が必要だし気苦労も多い。だから、人を使う立場の者は、実際には使われているようなものである」という意味です。

私は、管理職になってから最近まで、この「使う者は使われる」状態に陥っていました。部下に仕事を頼む際に、仕事のやり方をペーパーにまとめたり、間違っているところがあればマンツーマンで指導したりと色々と気を回しているうちに、自分のために割ける時間が少なくなってしまったのです。それが管理職の役割だと自分に言い聞かせつつも、「本当にそれでいいのか」と悩んだ時期がありました。

そんなときに、ある出来事が起きました。部下に新しい仕事を頼もうとした際、普段ならペーパーを作るところ、どうしてもそれを作る時間が取れなかったのです。やむを得ず、私は過去の成果物を部下に渡し、「大体こんな感じでやって!」というザックリした指示を出しました。

他の用事を済ませた後、「仕事の頼み方が“雑”過ぎたかもしれない。大丈夫かな」と、申し訳なさや心配を抱えつつ部下のもとに戻ったのですが、いざ戻ってみると、部下は私が頼んだ仕事をほぼ完璧な形でやり遂げていました。ペーパーを準備しなくても、過去の成果物を見せるだけで、彼は仕事のイメージをつかんでいたのです。

もちろん、指示を出したのは、彼ならある程度できるはずと思ったからですが、救われた気持ちでした。同時に、「これまで他の人に仕事を頼む際は、自分なりに完璧に準備しておかないと気がすまなかったが、それは自己満足に過ぎないかもしれない。良い意味で“いい加減”にできれば、もっと仕事は回せる」ということを学んだのです。

細かく管理しなくても仕事をこなせる部下のために必要以上に時間を割くのは、その人の力量を疑っているともいえます。だったら、おおまかな指示だけ与え、後は信じて任せるのもありだと考えました。もちろん、それによって空いた時間は無駄にはしません。まだ仕事に不慣れで細かい管理を必要とする人には、より多くの時間を割くようにしますし、外に出て勉強するなど自分のための時間を確保することも忘れません。

何に対し、どれだけ時間を割くのが適切なのかを常に考えながら、下半期も頑張ります。ただ、まだまだ半人前の管理職ですから、皆さん、私の指示や指導が「ずさん」だと思ったら、そのときは遠慮せずに言ってくださいね。

以上(2023年10月)

pj17157
画像:Mariko Mitsuda

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