少し先の話ですが、皆さんは、2024年に開催されるパリ五輪の新たな種目に、「ブレイキン」という競技が加わることをご存じでしょうか? まだ「マイナースポーツ」の位置付けでしょうが、国内の競技人口は600万人という推測もあり、特に若者には人気があります
私もブレイキンのことをよく知らなかったのですが、テレビで大会の様子や選手のプロフィールなどを知って、とても興味を持ちました。もちろん、ダンスのパフォーマンス自体の動きの激しさやテクニックもすごいと思ったのですが、それと同じくらい興味を持ったのが、ブレイキン特有の「ダンサーネーム」です
ブレイキンでは、各選手が本名とは別にダンサーとしての名前を持っており、観戦者も選手のことをダンサーネームで呼んでいます。ダンサーネームの付け方は選手によって異なるのですが、アルファベット3文字、ひらがな1文字、アルファベットとひらがなをミックスさせた名前など、奇抜なものもあります。ですので、名前を見てもどんな意味があるのか分からなかったり、「そんな名前でいいの?」と思ったりすることもあります
そこで、私は、一部の選手のプロフィールをインターネットで検索して、ダンサーネームの由来を調べてみました。調べてみると、本名や自分の理想とする言葉をもじったり、あるいは過去の思い出などを表す言葉を入れたりしたダンサーネームなどもあるようでした
私が感銘を受けたのは、彼らの中に、自分がダンスで表現したいこと、ダンスを通じて伝えたいことを、ダンサーネームに込めている選手がいたことです。こうしたダンサーネームは、自分の進むべき道の「旗印」としての存在だといえるかもしれません。
また、自分の思いを込めたダンサーネームがあることで、つらいときに、その名前が自分の背中を押してくれる、という選手もいるそうです。選手にもよるでしょうが、ダンサーネームには、それだけの「重み」があり、敬意を持って呼ぶべき名前なのだということを知りました
ダンサーネームのことを知って、私は、果たして自分には、自分の「旗印」のような指針となり、つらいときに自分の背中を押してくれるような言葉を持っているのか、思い巡らすようになりました。座右の銘や、好きな言葉はありますが、「これが、自分の進む道だ」「自分が最も大切にしている、この言葉に恥じないように頑張ろう」とまで思えるほどの言葉は、明確に持っていなかったと思います
そこで、私も、ダンサーネームではありませんが、自分の「旗印」となるような、広い意味で自分の「キャッチフレーズ」といえる言葉を考えてみることにしました。ここでは明かしませんが、いくつか候補を考えています。皆さんも、キャッチフレーズを付けることで自らの「旗印」を掲げてみませんか?
以上(2023年8月)
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画像:Mariko Mitsuda