【営業最強フレーズ集】ヒアリング編2 「○○について、理想的なのはどのようなものですか?」

○○について、理想的なのはどのようなものですか?

営業担当は「質問」が苦手

営業は相手と会話をしながら進めていくものです。相手に質問したり、逆に相手からの質問に答えたり、提案内容を説明したり、意見交換したり。しかし、営業経験が長くても、会話に苦手意識を持つ人は意外と少なくありません。特に、「相手にうまく質問できない」人は多いのではないでしょうか。

試しに、営業セミナーや社内研修で、相手に質問してニーズを明らかにしていくロールプレイングをやってみてください。自分が、いかに相手に質問できていないか、相手のニーズを聞き出せないかが分かります。

「質問」しているようで決めつけてしまいがち

ニーズをヒアリングするとき、相手にいきなり「ニーズはなんですか?」と聞いても、おそらく答えてもらえません。

そこで、【営業最強フレーズ集】ヒアリング編1で紹介したように、「同業他社からは、○○という課題を聞きます。御社はいかがですか?」などのように質問していきますが、ここに「決めつけ」という落とし穴があるので要注意です。

ニーズヒアリングのとき、話の入り口として同業他社や相手にとっての顧客の事例を出したり、ニーズを想像しておいてから質問したり、というのはとても有効です。

けれど、それだけでは相手のニーズをきちんと聞き出せないときもあります。

「旅行」に望むものは……

例えば「社員研修を提案する」で考えてみましょう。

「御社の同業他社からは、新入社員研修として、オンラインでの商談マナーが人気でした。御社もいかがですか?」「当社のセミナーランキング1位は管理職向け財務研修です。御社の管理職向けにも合うと思いますが、どうですか?」

相手に響くこともあるかもしれませんが、こうした聞き方を続けていると、相手から「どれも興味ないからいいや」と言われかねません。一見、質問しているようでいて、実は相手のニーズを「決めつけ」て、それに対して「Yesか、Noか」を聞いているだけだからです。

そこで、冒頭で紹介した営業最強フレーズの出番です。「社員研修するとしたら、理想的なのはどのような研修ですか?」相手が「若手向けかな、実務に活かせる感じの」と答えたら、

「もう少し具体的に言うとどうですか? 例えばどういう分野でしょうか?」

と重ねて質問します。こうしていけば、相手の考えを掘り下げていけます。また、相手自身の中でも、モヤモヤしたものが形になるでしょう。

「質問」するのは怖い?

なぜ、営業担当者は、つい「決めつけ」て質問してしまうのか? それは、おそらく質問するのが怖いからです。相手が答えにくいのではないか。答えてもらえなかったらどうしよう。そんな思いが怖さにつながります。

質問は営業の基本です。相手の考えを聞かなければ営業は前に進めません。もっと言えば、営業以前に、相手との関係性を築く上で「相手のことを知るために質問する」のが必須です。ヒアリング編1と2のフレーズを上手に組み合わせて、しっかり相手のことを聞きましょう。

以上(2022年7月)

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画像:Mariko Mitsuda

【朝礼】販促費・広告宣伝費ゼロを目指せ

おはようございます。皆さん、今回の販促キャンペーンでは、お疲れさまでした。皆さんの頑張りによって、最高の結果とはいかなかったものの、一定の成果を得ることができました。

そんな中で、あえて皆さんにお伝えしたいことがあります。実は、私は「将来的には販促キャンペーンをなくしたい」と考えています。こんな話をするのは、決して私が皆さんの頑張りを認めていないからではありません。仕事に対して取り組む際の参考にしてもらいたいためです。

私が考える理想の状態は、販促費も広告宣伝費もゼロにすることです。そもそも、販促費や広告宣伝費が必要になるのは、お客さまと当社との間にギャップがあるからです。ギャップといっても内容はさまざまですが、簡単に言うと、私たちがお客さまにお伝えしていることが、お客さまにご理解いただけていないということです。例えば、「商品の存在」「商品の魅力」「商品価格の相場」「当社の信用度」などです。こうしたものが理解されていないから、コストを掛けてお客さまに何度もお伝えし、お客さまと当社との間のギャップを埋める必要が出てくるわけです。また、商品価格については、お客さまが許容していただける価格と当社の希望価格との間のギャップを、販促費で埋めているという側面もあるかもしれません。

逆に考えれば、競合他社もお客さまとのギャップがあるからこそ、当社が販促や広告宣伝を行う効果もあるのだともいえます。

お客さまと当社との間にギャップがあることは、お客さまにとっても、当社にとっても、幸せなことではありません。販促費や広告宣伝費は、当社の利益を押し下げるか、販売価格に転嫁することになります。販促費や広告宣伝費がなくても購入していただけるのなら、それだけ当社の利益は増えますし、価格も抑えてご提供できます。販促キャンペーンのための人的な負担も軽減できます。実際に国内外のスーパーマーケットでは、「EDLP(エブリデーロープライス)」を売りにして、特売チラシやプロモーションを廃止しても売り上げを伸ばしている会社があります。

何より言えるのは、お客さまが事前に当社や当社の商品を熟知してくだされば、安心して商品を購入でき、購入後に後悔されることもなく、取引は永続的なものになっていくということです。

ですから皆さんは、日ごろからお客さまとのギャップが埋まるように、当社のことや当社の商品について、お客さまに対して包み隠さず正直にお伝えして、しっかりとご理解いただくことを意識してください。せっかくの販促キャンペーンが一時的な効果しか得られないのであれば、いつまでたっても私の理想の状態にはたどり着きません。

もちろん私は、今の当社の実力では、まだ販促費や広告宣伝費をゼロにはできないことも分かっています。ですが、その理想に向かって、一歩一歩登っていきましょう。目指す山は高いですが、登れば登るほど視界は開けるはずです。

以上(2022年7月)

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画像:Mariko Mitsuda

【朝礼】自信は実力の裏付け、不安は成長の機会

皆さんに、「能力」と「自信」ということについてお話をしたいと思います。

皆さんはよく、「あの人は能力がある」というような言い方をすると思います。それでは、この能力というのがどういうものなのかと考えたことがありますか。

学生時代には、例えばテストの点数や順位、体力測定の数字といったように、能力を分かりやすく表現する基準があったかと思います。「彼の成績はクラスで1番」「彼は学校で一番足が速い」というのは、とてもはっきりとした能力の基準です。また、数字で表現はできなくても、例えば「部活で県大会に出場した」なども分かりやすい能力の証明です。

これが社会人になると、とたんに能力の基準というのが分かりにくくなります。社会人として求められる能力は、記憶力や読解力だけではなく、コミュニケーション能力や問題解決能力、場合によっては身なりや態度までも含まれるわけですから、学生時代のように「テストで100点取れたから能力がある」といった単純なものではなくなってしまうわけです。

社会人の能力というのは、こうしたさまざまな力を合わせた総合力で評価されます。それだけに、社会人になるとたとえ優秀な人であっても、「自分は果たして能力があるのか」と、自身の能力に対して不安を抱いてしまう人も多いようです。自分自身で自分の総合力を評価するというのはとても難しいことですから、それもやむを得ないことかもしれません。

私は、社会人が自分自身の能力を確認するための方法は「自信」の有無ではないかと思います。例えば、仕事をするとき、過去に取り組んで成功してきた仕事であれば自信が持てるはずです。逆に、初めて取り組む仕事や、これまで取引がなかった会社に初めて訪問するときなどは、心のどこかに不安を持っていると思います。自信を持ってできる仕事が自分の能力の範囲というわけです。

ここで一つ、見方を変えてみてください。仮に、常に自分が自信のある仕事だけをしていたとしたらどうでしょう。自信が持てる仕事とは、つまり自分がこれまでこなしてきた仕事です。言い方を換えれば、自分自身の幅を広げる新しい仕事に取り組んでいないということです。

仕事の幅を広げて、自分自身の能力を高めたいと思ったら、新しい仕事に取り組んでいかなくてはなりません。たとえ初めは自信がなくても、未経験の仕事に取り組んでそれを克服したとき、新しい自信が自分の中に生まれていることでしょう。そのときこそ、自分自身の能力が一つステージを上ったことが実感できるでしょう。

社会人は自分の能力に対して不安になることもあるはずです。けれども、それは決して恥ずかしいことではありません。仕事を通して不安を乗り越えることで、不安は自信へと変わります。そして、その自信は自分に力がついた証しでもあるのです。皆さん、新しい仕事には積極的にチャレンジしましょう。

以上(2022年7月)

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画像:Mariko Mitsuda

なぜ、「焼き芋」が東南アジアでバカ売れするのか? 農林水産物の輸出1兆円を支える“売り方”の新発想

1 冬の風物詩の「焼き芋」が常夏の東南アジアで人気?

2021年の日本の農林水産物・食品輸出額が、長年の悲願だった1兆円に到達しました。けん引したのは酒類、牛肉、ホタテ貝など一部の品目です。だからといって、「我が社が取り扱う品目は、輸出とは関係ない」と考えている農林水産物や加工食品の製造・販売事業者の皆さん、そう決めつけるのは早計です。今、海外で、輸出額を急速に伸ばしている品目があります。それは、

東南アジア向けのさつまいも

です。いったいなぜだと思いますか?

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東南アジアへ輸出されたさつまいもの多くは、現地で焼き芋などとして消費されているとみられます。「冬の風物詩である焼き芋が常夏の東南アジアで売れるわけないでしょ?」と思われるかもしれません。実は、そこに“商機”があったのです。

東南アジアでは、蒸したさつまいもが、おやつとして一年中食べられています。今から10年以上前にそこに目を付け、日本の焼き芋が受け入れられる可能性を探った事業者がいました。そして発見した、現地の人たちに受け入れられるカギとなったのが、

日本では廃棄されるような、小ぶりのサイズのものを輸出すること

でした。

「日本人の好みはこうだから」という固定観念から抜け出し、異なる食文化を持つ人たちの目線に合わせる発想に改めれば、「海外では売れない」と思い込んでいた品目でも、輸出して販路を拡大できる可能性があります。

この記事では、さつまいもの輸出に取り組む事例を、関係者へのヒアリングに基づいて紹介します。

政府は農林水産物・食品の輸出額を、2025年までに2兆円、2030年までに5兆円という目標を掲げ、輸出を後押ししています。皆さんがこのビジネスチャンスを捉え、国内向けに製造・販売している農林水産物や加工食品の輸出を検討するヒントになれば幸いです。

2 日本の焼き芋はこうして東南アジアに受け入れられていった

1)小ぶりのサイズのさつまいもで輸出シェア3割に

「うちの会社の今があるのは、小ぶりのサイズのさつまいもの出荷を始めたから」

そう話すのは、宮崎県串間市の「くしまアオイファーム」の海外担当、堀内翔斗副社長です。同社は地元のさつまいも農家出身の池田誠会長が、海外などへの出荷を推進するために2013年に法人化。それから10年とかからずに、国内から輸出されるさつまいもの3割近くのシェアを占めるようになりました。

池田会長は今から10年以上前、中華系の人たちがおやつとして、さつまいもを蒸して食べることを知り、実際に香港や東南アジアに赴いて現地のニーズを確認したといいます。

日本で焼き芋向けのさつまいもといえば、200グラム程度が通常で、それより大きなサイズも人気があります。一方で200グラムを下回る小さなサイズには人気がなく、低価格でしか販売できない上に、廃棄されることもあったそうです。

ですが、香港や東南アジアの人たちは小ぶりのサイズのさつまいもを食べていたことから、池田会長は150グラム未満の小ぶりのさつまいもの輸出に力を入れることにしました。そのために、あえて小ぶりのサイズのさつまいもを栽培する農法も開発しました。その戦略が奏功し、国内から輸出されるさつまいもの3割近くのシェアを占めるまでになったといいます。

堀内副社長によると、現在の輸出先の8割は、香港、シンガポール、タイとのことです。3つの国・地域に重点を置いている理由として、次の3点を挙げています。

  • もともと、さつまいもを蒸すなどして食べる習慣があった
  • 「メード・イン・ジャパン」に良いイメージを持っている地域である
  • 腐らないうちに船で大量輸送できる距離にある

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2)さつまいも産地も輸出を後押し

鹿児島県と並び、さつまいもの二大生産地である茨城県。同県農産物輸出促進チームでは、5年ほど前からさつまいもの輸出を積極的に支援するようになりました。

同県の担当者は、「常夏の東南アジアで焼き芋がこれほど売れるとは思わなかった。日系スーパーの焼き芋機に行列ができるほど売れているのを目の当たりにして、輸出の可能性を感じ力を入れることにした」と言います。

現在は焼き芋ブームで、国内でのさつまいも需要が旺盛であるものの、今後の人口減を見据え、「10年、20年先の将来を考えると、成長している東南アジアを始め世界中の潜在的なマーケットを開拓しておくことは大切」と、輸出を支援しています。

輸出支援に当たって同県が最も力を入れているのは、現地での試食販売の実施です。担当者は、「現地で生産されるさつまいもと比べて、日本産の販売価格は3倍ほどだが、甘さでは圧倒している。まず食べてもらって、なぜ高いのかを理解してもらうことが大事」と話します。

試食をしてもらうことで、「焼く」という、これまで現地にはなかった食べ方の提案も行っています。「さつまいもは焼くことによって、水分が飛んで甘みが凝縮され、香ばしさも出る。現地の蒸したさつまいもとは別の食べ物だという認識をしてもらっている」と言います。

こうした取り組みにより、2018年から2020年までの間に、茨城県産のさつまいもの輸出量は2倍ほどに増えたといいます。

3)さらなる輸出拡大へ、「冷凍焼き芋」という新たな提案

前述のくしまアオイファームをはじめ、さつまいも業界が今後の輸出拡大に向けて期待を寄せているのが、国内で焼いたさつまいもを冷凍して輸出する「冷凍焼き芋」です。

冷凍焼き芋が注目される理由の1つは、輸送の問題です。くしまアオイファームの堀内副社長は、「さつまいもの輸出は、腐敗との戦い」と語ります。さつまいもは船便で輸出を行うのが通常ですが、常温で2、3週間すると腐ってしまうさつまいもが増え、ロス率が高まります。冷凍焼き芋であれば、輸送時のロス率はほぼゼロになります。

ただし、低温での輸送や、国内でさつまいもを焼く工程が加わるため、その分のコストが販売価格に上乗せされます。堀内副社長は、「東南アジアであれば冷凍しないほうがコストに見合うが、今後は欧州、北米、南米、アフリカなどへの輸出も考えており、その場合は冷凍焼き芋になる」と話します。

冷凍焼き芋が注目されるもう1つの理由は、「冷やし焼き芋」という新たな食べ方の提案をすることです。国内ではここ数年、夏にも食べられるスイーツとして、冷やした焼き芋が販売されるようになってきています。冷凍焼き芋であれば、現地の販売店は完全に解凍・加熱しないことで、容易に冷やし焼き芋として販売することができます。

茨城県かすみがうら市の「ポテトかいつか」は、2021年12月からシンガポールで冷やし焼き芋のテスト販売を始めました。くしまアオイファームの堀内副社長も、「冷たい焼き芋というのは、日本でもまだ始まったばかりだが、新しい食べ方の提案になる」と期待を寄せています。

3 参考:農林水産物・食品の輸出に関するデータ

最後に、2021年に1兆円を達成した日本の農林水産物・食品の輸出に関するデータを紹介します。輸出する商品や輸出先を検討する際の参考にしてみてください。

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以上(2022年6月)

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画像:ソース

【朝礼】君たちは「餌が食べられないカマス」のままでいいのか?

皆さんは「カマス」という魚を知っていますか。暖かい海に生息し、干物や塩焼きにするとおいしい魚です。今日は、このカマスを使った有名な実験についてお話しします。

この実験ではまず、大きな水槽を透明な壁で仕切り、一方の水槽にカマスの群れ、もう一方の水槽にカマスの餌になる小魚を放します。すると、カマスたちは餌を食べようと、壁に体当たりを始めます。しかし、何度体当たりをしても壁の向こう側に行けないことが分かると、そのうち諦めておとなしくなってしまいます。次に、水槽の中の透明な壁を取り除きます。すると、カマスたちは一斉に餌のほうに向かっていく……と思いきや、全く動こうとしません。目の前を小魚が泳いでも反応せず、そのまま餓死してしまうそうです。

では、どうすればこのカマスたちは餌を食べるようになるのか。答えは簡単。「新しいカマスを水槽に入れる」のです。新しいカマスは、もともと水槽に壁があったことは知りませんから、喜んで小魚のいるところに行きます。すると、「餌は食べられない」と諦めていた“古い”カマスたちも、新しいカマスに釣られ餌を食べ始めるのです。

ビジネスに置き換えるなら、餌は「達成すべき目的」、透明な壁は「目的の達成を妨げる障害」、古いカマスは「目的をなかなか達成できず、チャレンジに消極的になってしまった社員」、新しいカマスは「怖いもの知らずのチャレンジ精神旺盛な新入社員」といったところです。

この実験の話は、「停滞している組織に新しい風を吹き込めば、組織は活性化する」という例えとしてよく使われます。ですが、私は皆さんに、外部から新しい風が吹き込むまで待ってもらいたくありません。ビジネスでは、組織が停滞しているときに、都合良く優秀な新入社員が入ってくるとは限りません。それを待っていては、古いカマスたちのように餓死してしまいかねません。新しいカマスがいなくても、餌を食べられるようになるためのポイントは2つです。

1つは「壁をよく観察すること」です。古いカマスたちは、透明な壁があることに気付かず、何度も体当たりを繰り返していましたが、もしかしたら壁の表面をゆっくりなぞっていくと、実は抜け穴があったかもしれません。仮に抜け穴がなくても、日ごろから壁を観察していれば、その壁がなくなったときに、すぐに気付くことができます。つまり、「目的の達成を妨げる障害」が何なのかを正しく認識・分析するということです。

もう1つは「壁を突破するという気持ちを持ち続けること」です。カマスは成長すると50センチ、種類によっては2メートルにもなる魚です。からだが小さいうちは破れなかった壁も、成長するにつれて突破できるようになるかもしれません。単なる根性論と思う人もいるでしょうが、「何度障害にぶつかっても、諦めずに自分を磨き続ければ、いつかは目的を達成できる」ということです。

以上(2022年6月)

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画像:Mariko Mitsuda

【朝礼】ビジネスでは格好つけるな!

先日、知り合いの社長と食事に行ったときの話です。私たちのテーブルから2つ離れたテーブルでは男女2人ずつの4人グループが食事をしていました。ほどなくして、私たちとその4人グループの間のテーブルに家族連れが案内されました。

家族連れは、4人グループのテーブルのそばを通ってそのテーブルに着こうとしました。そのとき、4人グループの1人が通路に放っていたリュックを子供が踏んでしまいました。「ごめんなさい」と子供が謝ると、4人グループの1人は、「気にしなくていい」といったそぶりで無言のまま片手を上げました。恐らく、自分の寛大さを仲間やその家族連れにアピールして、格好をつけたつもりなのでしょう。しかし、私も知り合いの社長も強い違和感を覚えました。

考えてみてください。子供はリュックが通路にはみ出していたから踏んでしまったのです。つまり、そこに放っておいたその人がよくないのです。また、これは「ヒヤリハット」です。この後子供がトイレに行くときに、今度はリュックにつまずいてテーブルの角に顔でもぶつけてしまったら、大きな事故になる恐れがあります。これくらいのことがイメージできないのは短慮です。加えて、子供が謝罪しているのに、大人が声も出さずに片手を上げて応えるだけとは常識がありません。

この場合の格好いい対応とは、「子供のほうを向いてしっかりと謝罪し、速やかにリュックを引っ込めること」なのです。

誰でも格好よくありたいと思っています。しかし、格好いいの基準は人それぞれですし、TPOもあるので、普遍的ではありません。

ただし、1つ言えるのは、「自分をよく見せよう」としてうわべだけをとりつくろったりするのは、とても「格好悪い」ということです。

ビジネスでは、「トラブルなく仕事をして自分をよく見せたい」という思いから周囲との衝突を避け、当たり障りのない意見ばかりを言う人がいます。本人は格好よくスマートに立ち回っているつもりかもしれませんが、私から見れば、自分の得点を下げないことで精一杯のように思えます。衝突を恐れずに自分の意見を正しく主張するほうが、よほど格好いいと私は思います。

同様に、「部下にチャンスを与える!」など部下育成の姿勢を見せていても、実際は自分から一切動かず、リスクをとらないというのは、部下思いではなく、自分思いなだけだと私は思います。部下にチャンスを与えるために、自分は上役から叱られるかもしれないけれど、リスクをとって部下にチャレンジさせたり、自分がチャレンジする姿を部下に見せるほうが、よほど頼もしいです。

うわべだけ格好をつけても、上司や部下、同僚、取引先などからすぐに本質を見抜かれてしまいます。リアルなビジネスは泥臭いもので、ぶざまでも一歩一歩進むしかありません。その泥臭さこそ、本当に「格好いい」姿といえるのではないでしょうか。

以上(2022年6月)

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画像:Mariko Mitsuda

【広告】熱中症の応急処置と熱中症予防に有効なIoT/AI管理ツール

書いてあること

  • 主な読者:建設・土木業、製造業、運送・物流業、警備業、商業、農業等の会社経営者および役員、管理職、人事・労務担当者
  • 課題:熱中症は、症例によっては急速に進行し、重症化することがあります。従って、作業者の体調不良を早期に把握し、適切な処置を施すことが必要であり、管理者や作業者全員が日頃から正しい応急処置方法を身につけておくことが重要です。
  • 解決策:重症の場合は救急車を呼ぶことはもとより、現場ですぐに体を冷やし始めることが必要です。また、熱中症の発症は個人差が大きく、自覚症状が出たときには手遅れになりやすいため、作業者の体調不良を早期に把握することが重要です。そのためには、人による労務管理だけではなく、IoTウェアラブルデバイスによる管理ツールを導入することも有効です。

1 作業者の体調不良を示す「危険信号」を見落とさない!

近年の夏の暑さは当たり前を通り越して、“猛暑が普通”と思われるような気候となってきています。とくに、今夏(6~8月)は、「太平洋高気圧(夏の高気圧)の北側への張り出しが強い」とみられており、暑さは厳しく、そして長い期間、猛暑になる可能性が高いと予報されています。

そのような猛暑において気を付けなければならないのが、熱中症。軽症のうちは体温が上がらないことがあるため、熱中症に気付きにくく、そのまま放置している間に重症化して、死に至ることもあります。軽症の段階で早期に対応することが重要です。
作業者の体調をよく観察し、不調のサインを見落とさないことが大切です。

<こんな症状がでたら危険信号です!>

  • めまい・立ちくらみや失神(熱失神)

熱中症の代表的な初期症状です。暑さによって上昇した体温を下げようとして血管が拡がるため、血圧が下がり、脳への血液の量が減少します。そのため、顔面から血の気が失せて、めまいや立ちくらみ、場合によっては、一時的に失神することがあります。このような症状は、単独で発症することは少なく、多くは頭痛や吐き気・嘔吐、全身の倦怠感等を伴います。
めまいや立ちくらみ等の軽症の段階で熱中症を疑い、水分補給や休憩するなどの対応を行いましょう。

  • 筋肉痛や筋肉の硬直・けいれん(熱けいれん)

「手足のしびれ」や「足がつる(こむら返り)」、「足がぴくぴくする」などの症状がある場合は、熱けいれんを疑いましょう。意識ははっきりしていることが多く、必ずしも体温上昇を伴うわけではありません。

  • 大量の発汗、逆にまったく汗をかかない

熱中症の初期は、体温を下げるために汗をかきますが、体内の水分が失われると、それ以上汗をかくことができなくなります。汗のかきかたに異常がある場合には、熱中症にかかっている可能性があります。

  • 高い体温

汗をかかなくなると、体温が上昇します。熱中症が重症化すると、40℃超の高熱が見られることがあり、「熱射病」と呼ばれる状態に陥ることがあります。

  • 意識障害(応答が異常である、呼びかけに反応がない等)

おかしな応答や声を掛けても反応しない。また、歩行できないなどの異常がみられる場合は、重度の熱中症にかかっています。躊躇なく救急車を呼ぶことが必要です。

  • 水分補給ができない

自分で水分補給できない場合は、危険な状態です。無理に水分を口から飲ませることはやめて、すぐに医療機関を受診しましょう。

2 熱中症疑い時の応急処置

熱中症は「非労作性熱中症」と「労作性熱中症」 に大別できます。これらの基本的な症状は同じですが、発症環境と症状の進行時間に大きな違いがあります。

工事現場や製造現場等で労働されている作業者が発症する熱中症は「労作性熱中症」に該当し、「非労作性熱中症」に比べて、その症状の進行時間は早く、数時間のうちに悪化するため、身体に大きな異変が起きてから気付くことも多く、救命のためにも適切な対処方法を身に付けておくことが重要です。

  • 非労作性熱中症:

基本的に気温の高い室内などの暑い環境で長時間生活していると発症し、症状は数日間かけてゆっくりと進行します。

  • 労作性熱中症:

暑い環境に加えて、過度な作業や運動に伴うもので、作業をしている労働者に多く発症しています。

「熱中症疑い時の応急処置」を次図に示していますので、参考にしてください。

重症の場合は、救急車を待たずに現場ですぐに体を冷やし始める

熱中症による重症者を救命できるかどうかは、いかに早く体温を下げることができるかにかかっています。何らかの意識障害が認められるような場合は、救急車を要請することが必要ですが、その到着前から、冷却を開始することが必要です。

体温が高く、意識障害が認められるような場合は、全身を氷水(冷水)に浸ける「氷水浴/冷水浴法」が最も体温の低下効果が高く、救命につながることが知られていますが、医師の管理下において、直腸温を継続的にモニターできる人的・物的環境が整った状況で実施する必要があります。そのような環境でない場合には、水道につないだホースで全身に水をかけ続ける「水道水散布法」が推奨されます。

どこを冷やすのが効果的か?

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体表近くに太い静脈がある場所は、大量の血液がゆっくり体内に戻っていく場所のため、その箇所を冷やすのが最も効果的です。
具体的には、頚部の両側、腋の下、足の付け根の前面(鼠径部)等です。そこに保冷剤や氷枕(なければ自販機で買った冷えたペットボトルやかち割り氷)をタオルでくるんで当て、皮膚を通して静脈血を冷やし、結果として体内を冷やすことができます。冷やした水分(経口補水液)を摂らせることは、体内から体を冷やすとともに水分補給にもなります。
また、濡れタオルを体にあて、扇風機やうちわ等で風を当て、水を蒸発させて体を冷やす方法もあります。

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3 IoTデバイスを活用した熱中症予防の管理ツール

前項のとおり、熱中症を予防するためには、作業者の体調不良を早期に察知して、適切な対応を図ることが大切ですが、単独での作業や逆に作業者が多い作業場等では、作業者の体調を観察することにも限界があります。そこで今回は、IoTデバイスを活用した熱中症予防に有効な管理ツールとして多くの企業で採用されている「みまもりふくろう」をご紹介します。

【労務/熱中症管理サービス】 みまもりふくろう

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リストバンド型デバイスにより作業者の脈拍と位置情報をリアルタイムに計測し、企業の労務管理と熱中症対策をサポートするウェアラブルIoTサービスです。

Webサイト:https://www.sompo-rc.co.jp/services/view/184

熱中症の発症は深部体温(直腸温)との相関が高いことが一般的に知られていますが、専門家によれば、その深部体温と脈拍との間にも相関性があるとされています。

「みまもりふくろう」はこの原理を利用して、脈拍を計測することで、着用者の熱中症を予防する管理ツールです。作業者の脈拍をリアルタイムに計測し、熱ストレスによる危険度が高まると、作業者本人や管理者にアラートメールを通知するため、新たな熱中症予防の管理ツールとして大きな注目を集めており、管理者にとっての労務管理支援ツールとしても魅力的と考えられます。

この「みまもりふくろう」の特長は以下のとおりです。

「みまもりふくろう」の5つの特長

  • 個々の体調を考慮したアラート

危険度が高まるとアラート通知されるため、客観的なデータを元に休憩が必要なタイミングを把握できる。

  • アラート基準値はAIが自動設定

AIが学習し、個人に最適な値へと自動修正するため、使うことで精度が向上する。

  • GPS機能で位置情報の把握が可能

夜間や1人作業中に異常が発生しても早期に発見し、作業員を守ることができる。

  • 多彩なダッシュボード機能で現場管理を支援

取得したデータを元に、様々なレポート抽出が可能。とくに危険度が高い作業者や作業内容を把握し、職場内での相互理解を深めることができる。

  • 低価格で導入しやすい

デバイス1個あたり13,000 円(税別)、月額料金2,000円(税別)から利用できる。ただし、デバイス10個以下の場合の月額料金は20,000円(税別)。最低利用期間は3ヵ月。

とくに導入費用に関しては、デバイス費用以外のシステム構築費用等が不要なため、低価格でのサービス提供を実現しているほか、夏場の3か月間だけというような期間利用も可能なため、導入しやすいサービスとなっています。

作業員が高齢化するなど、労働安全管理がより難しくなる中、管理者の責任は年々増え、安全配慮義務違反を問われる事例も増加してきています。このような状況下で、作業者だけでなく、管理者を守ることを目的としたサービスは、今後ますます重要視されていくものと考えられます。

新時代の熱中症対策、また労務管理ツールとして、作業者の個人差を踏まえて熱中症管理ができる他にない機能を有した「みまもりふくろう」の採用を検討してみてはいかがでしょうか。

詳細なサービス内容や料金等は上記のWebサイトから確認可能です。

【参考文献】

  • 気象庁「暖候期予報(令和4年2月25日発表)の解説」
  • 厚生労働省「職場における熱中症予防対策マニュアル」
  • 環境省「熱中症環境保健マニュアル 2022」(令和4年3月改訂)
  • 前田俊輔・伊達豊他「暑熱環境下における漸増負荷運動時の深部体温と生理情報との関連」日本生理人類学会誌 Vol.23,No.4  2018, 11

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画像:作成者-Adobe Stock

以上(2022年6月)

【朝礼】「タネもしかけも」ございます

今日は、成功の裏には必ず「タネもしかけもある」という話をします。

例えば、俳優やタレントさんなどが、「その美貌、体形維持のため、日ごろ、どのようなケアをしているのですか?」と聞かれて、「特別なことは何もしていません」と答えることがあります。しかし、よくよく聞いてみると、食べ物に気を付けていたり、毎朝トレーニングをしていたり、ちゃんと「タネもしかけもある」ことが分かります。

また、「偏差値30からスタートして現役で東大に合格した」という人が、雑誌やメディアなどのインタビューで、「特別なことは何もしていません。必死で1年半勉強しただけです」と話していることもあります。ただ、これもよくよく調べてみると、「東大に合格した10人から聞いた勉強法を忠実に実践した」「家族や友人など周りが勉強しやすい環境づくりに協力し、食事にも気を使い、ずっと励まし続けてくれた」など、何かしらの「タネもしかけもある」ことが分かります。

何かを成し遂げた人が、そのための「特別なことは何もしていません」と話す背景には、本人の謙遜や、聞き手の共感を損なわないようにとの意図もあるでしょう。ですが、私は、「本人が、本当に特別なことは何もしていないと思っている」場合も少なくないと考えています。例えば、その俳優やタレントさんにとって、体に良い食事やトレーニングは当然のことで、特別なことだとは認識していない、ということです。

東大合格にしても同じです。「東大に合格したいなら、合格するための最適な方法を考え、工夫するのは当たり前」で、本人や家族は何ら特別なことをしている感覚がないのかもしれません。

こうした話から私が皆さんに伝えたいのは、まず、部下や後輩にも成功してもらいたいと思っている上司や先輩は、自分が意識していない「タネやしかけ」を見つけて言語化し、伝えてほしいということです。逆に若手社員の皆さんは、上司や先輩の「タネやしかけ」を貪欲に吸収するように頑張ってください。

例えば、社内の営業成績トップのメンバーに成約が取れる秘訣を聞いてみると、「特別なことをしているわけではない。相手にとって本当に必要なこと、ためになることは何か、それだけをずっと考え続けてご案内しているだけ」と言います。「相手に必要なことだけを考え続ける」というのは、ビジネスではなかなかできることではありません。本人にとっては当たり前でも、私に言わせると、それこそが「タネやしかけ」なのです。

私の経験から言うと、こうした「タネやしかけ」ができるまでには、「圧倒的な努力の積み重ね」や「試行錯誤」をしているはずです。こうした裏打ちがあるからこそ、会社にとって貴重な財産になり、競合他社には見破れない我が社の「強み」になるのです。

さあ、皆さんの持っている「タネやしかけ」は、どのようなものでしょうか?

以上(2022年6月)

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画像:Mariko Mitsuda

【朝礼】自分の短所を書き出せば、すべきことが見えてくる

人は誰でも良い所と悪い所を持っています。よく言う「長所」「短所」です。皆さんは自分の長所と短所を即答できますか。明るくハキハキとしゃべれること、記憶力が良いこと、人の話をじっくり聞くことができるなど、色々あるでしょう。長所が多ければ歓迎すべきことですし、短所は少ない方がよいものです。

皆さんに知ってもらいたいことは、皆さんが自覚している長所や短所は、他の人からは違って見えることがある、ということです。極端な例でいえば、自分では長所と思っていることが、実は他の人から見たら短所にほかならないということがあります。自分では声が大きく元気が良いのが長所だと思っていたのに、周りの人はいつも場に似合わぬ大声を張り上げて、とてもうるさい人だと感じていたということもあります。

ここまで極端でなくとも、長所と短所に相関があることは少なくありません。

例えば、私の若いときの同僚で、書類の作成が速いことが自分の長所であると思っている人がいました。その人の書類の作成の速さは自他共に認めるところでした。しかし、その一方で、その同僚の仕事には小さなミスが多く、上司や同僚はチェックをするのが大変でした。この同僚は、仕事が速いという長所の裏側に、仕事に対して正確性に欠けるという短所があったことに気付いていませんでした。

これとは逆に、私のかつての部下で、書類の作成に時間がかかるのが自分の短所であると考えている人がいました。しかし、その部下は自分では気付いていませんでしたが、作る書類は丁寧でミスがほとんどありませんでした。また構成や文章が優れておりとても読みやすく、私はチェックが楽でした。社内でも、彼が作る書類への信頼は高かったのです。これは、仕事が遅いという短所の裏側に、仕事には正確で丁寧に取り組むという長所が存在していた例です。

このように、長所と短所は表裏一体となっていることが多いのです。

そこで、自分が他人より優れている、得意であるという長所については、一層の高みを目指しながらも、今一度見直すことで気持ちを引き締めましょう。そう、長所の裏側に短所が潜んでいるかもしれないからです。

また、自分が他人よりも劣っている、苦手であるという短所については、悩んだり引け目を感じたりするのはやめましょう。ネガティブに考えるのではなく、今までとは別の方向から自分を眺めてみましょう。その短所の裏側に長所が隠れているかもしれません。仮に、長所が隠れていなくても、短所は必ず補えるということを覚えておいてください。そう考えれば、短所から自分の意外な可能性に気付き、そのことが自分を成長させるきっかけになるかもしれません。

昨日、私は自分の短所をノートに書き出してみました。思った以上に短所が多くありました。皆さんも短所を書き出して、それをじっと眺めてください。不思議なことに、これから自分が何をすべきかが見えてきます。

以上(2022年6月)

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画像:Mariko Mitsuda

チャンネル登録数約11万人のZ世代向けYouTuber社長は、本人もZ世代屈指の“熱さと生真面目さを併せ持つ”【ニコニコした革命家】福田さんの思考を覗いてみよう/岡目八目リポート

年間1000人以上の経営者と会い、人と人とのご縁をつなぐ代表世話人杉浦佳浩氏。ベンチャーやユニークな中小企業の目利きである杉浦氏が今回紹介するのは、福田 駿(ふくだ しゅん)さん(株式会社Diaryの代表取締役)です。

学生起業家で“就活YouTuber”の福田さんからまず感じるのは、圧倒的な「突撃力」です。そこには、物事を成し遂げるために大切なものが凝縮されています。Z世代であり、「熱さ」と「生真面目さ」を併せ持つ福田さんを一言で表現するなら、【ニコニコした革命家】。物腰柔らかな福田さん、ニコニコした感じのまま、行動はガツンと大胆で、世の中を大きく変えていこうとしています。
今回はそうした福田さんの突撃力の源、ビジネスや組織に対する考え方などをご紹介します。モヤモヤ悩む働くすべての人に、色々迷っている学生に、一度、福田さんのお話を聞いてみることをお勧めします。「今日から私も変わろう、変わりたい」と思えるでしょう!

1 「一緒に仕事したい」と多くの人に熱望される福田さん

自分が困っていることを解決できるサービスを自分で立ち上げてビジネスにする。

福田さんの原点かつ株式会社Diaryの出発点は、就活をしていた福田さんが始めた、就活生向けのYouTubeチャンネル「しゅんダイアリー」です。チャンネル登録数は約11万人にも上ります(2022年6月時点)。

福田さん自己紹介画像です

(出所:福田さんご提供資料)

「しゅんダイアリー」は、福田さんご自身が、就活やインターンシップで感じた閉塞感や悩み、衝撃などが元になっています。「就活がうまくいかない」「首都圏と地方とで学生の情報量や実力に圧倒的な差がある(と感じる)」。そんな思いから、「このままじゃダメだ」と、なんと自分の就職面接の様子を動画でガチ撮影して配信し始めました。

●YouTubeチャンネル「しゅんダイアリー」

しゅんダイアリーtop画像です

(出所:YouTube「しゅんダイアリー」)

しゅんダイアリー説明画像です

(出所:福田さんご提供資料)

大学を休学して会社を立ち上げた福田さん。何もないゼロの状態からコトを起こすその突撃力だけでもすごいのに、成し遂げるために地道に努力できる面もあります。そして福田さんとお話して大きな特徴だと感じるのは「非常に物腰柔らかで素直」なところです。

終始ニコニコ笑顔、穏やかな語り口。相手(周り)の話に真剣に耳を傾け、分からない言葉は素直に質問し、気づきになったことはすぐにメモ。「この気づきを本当に事業に活かすのだろうな」と思える真摯さです。そして実際に物事を進め、形にします。福田さんと会う人会う人、特に経営者層が皆、「(福田さんと)一緒に仕事をしたい」「うちの会社にCOOとして来てほしい」と熱望するのがよく分かります。福田さんは年齢的には20代前半と若いですが、年齢に関係なく、誠実、努力家、行動的、チャレンジ精神旺盛と、とにかく人間的魅力の塊!です。

2 なぜ「しゅんダイアリー」を始めたか?

福田さんたち株式会社Diaryでは、「しゅんダイアリー」のほか、企業向けに採用広報系の動画制作やYouTubeチャンネルの立ち上げ・運用なども行なっています。就活・採用関係がメーンですが、事業コンセプトはもっと大きなもので、若者たちの行動格差をなくし、

一人ひとりが作りたい未来を自分で描いていける時代を作りたい。

というもの。

Vision画像です

(出所:福田さんご提供資料)

このコンセプトの原体験、福田さんがなぜ「しゅんダイアリー」を始めたかを振り返ってみましょう。

石川県出身で地元の金沢大学で学んでいた福田さん。「もともと、東京で働きたいと思っていた」そうです。しかし、東京どころか、「(石川)県外に出て働こうとする人自体が少ない。自分のような東京で働きたい人は少数派」と福田さんは感じていました。県外に出ようとする人がそもそも少ないので、将来のことを友だちに相談できないし、気持ちも分かり合えないし、情報も入って来ない。

そんな福田さんの人生に大きな影響を与えたのが、大学4年生の就活時、サイバーエージェントの3日間のインターンシップに参加したことでした。福田さんは文字通り「衝撃的」な思いをします。ある意味、外の世界を初めて知ったからです。「行動格差」も感じたそうです。ここは、福田さんの言葉をそのまま借りて、その衝撃をご紹介しましょう。

●サイバーエージェントのインターンシップを経て福田さんが受けた衝撃

「大学1年のときからインターンを始めている人や、どこかの会社の事業部で実際にプロジェクトを回している人、『学生団体を自分で作ってます』という人など東京の大学の方々がいっぱいいて。」
「使っている言葉もカタカナが多くて、正直、何を言っているのか分からなかった。(今から思えば難しくない当たり前のことなのですが)例えばPLとかKPIとか。PLと言えば高校野球が強いPL学園のことしか知りませんでした(笑)。」
「とても衝撃的で、やはり広い世界を知らないことはもったいないなと思った。」

福田さんがいかにショックを受けたかがよく分かります。しかし、福田さんはそれだけで終わりませんでした。ここから、福田さんの突撃が始まります。
「例えば、『和食が好き』と言うにしても、フレンチもイタリアンも食べた上で『和食が好き』がいい。和食しか食べたことないのに『和食が好き』は何か違うと思う」と例え話で説明する福田さん。福田さんとしては、

「一つの県内の県庁や地場の大手企業しか見ていない状態で自分の人生を選ぶのはもったいない。選択肢を広げたい。そして、自分と同じような環境で生きてきた人にも、もっと選択肢を知って欲しい」

という思いでした。そこで、自分の面接の様子を動画で撮影・配信するようになったのです。

「会社」という形にしたきっかけは、ズバリ、「自分の実力の無さに危機感を感じたから」。「就活をしている中で、自分の実力のなさ、自分は何も持っていないということを痛感させられました。同世代のすごい人たちを目の当たりにして、このまま就職しても社会で活躍できずに埋もれてしまうと、ある種の直感的な危機感を感じました。そこでいったん就活をやめて、休学をして、会社を作るところにフルコミットしようと思ったのが会社を作ったきっかけです」と言う福田さん。これが2019年2月のことです。
 自分の足りなさに直面し、それを「危機感」として受け止め、そこから起死回生を図ろうと「会社を作る」。こういう「へこたれない」思考回路、稀だと思います。そして、本当に実現まで持っていける福田さんのような人は、ほんの一握りではないでしょうか。

●福田さん:サイバーエージェントのガチ面接の動画

面接画像です

(出所:YouTube「しゅんダイアリー」)

初めはサイバーエージェントの面接をYouTubeで流したり友人に共有したりしていた福田さん。そのうちYouTubeの登録者数が4000人くらいに増え、その4000人に対して認知を広げたいという石川県の企業からインタビュー依頼が来たそうです。それをきっかけに、福田さんは当時、流行り始めていたクラウドファンディングを行い、また、石川県の青年会議所や商工会議所など経営者が集まるところに行ってリアルで資金調達をして東京に引っ越してきました。なにやらもう、このあたりもすごい突撃力としか言いようがありません。

3 爆裂する突撃力の秘密

福田さんに、なぜそこまで突撃力があるのかを尋ねたところ、子どもの頃の話も教えてくれました。印象的だったのは、中学時代のバスケ部の話と、さまざまなことを「コツコツやるのが好き」という話です。福田さんの言葉を借りつつ、ご紹介します。

●中学時代のバスケ部の件

「当時は分かりませんでしたが、突撃力は確かに小さい頃からあったかもしれません。中学生のバスケ部のときはキャプテンをやっていて、顧問の先生がいなかったので、タウンワークで調べて隣町のバスケ経験者に電話をかけてコーチになってもらったりしました。強い高校に練習試合を申し込んだり、一緒に練習したりとかもやっていましたが、それが凄いとか、他の人がやっていないことだとかは全く思ってもいませんでした」
「ただ、今振り返ると、中学時代のバスケ部のような誰も何も言ってくれない状況で、なんとかしなきゃいけないカオスな環境のほうが自分の力が発揮できると思います」

●「コツコツやるのが好き」な件

「もともとコツコツ努力することだったり、目標立てて地道に泥臭いことをやったりするのは、幼稚園のときからとても好きです」
「父が伝統工芸の加賀友禅の作家だったので、絵を描くのはよく見ていました。自分も絵を描くのが上手くなりたいなと思い、幼稚園のときに、1日に50枚は絶対に絵を描こうと決めて。塗り絵からスタートして、ちょっとずつ絵を描いて、ペンだこというか(今でも残ってるんですけど)、中指の豆が潰れまくってボッコリとなるまで描き続けました」
「少年野球もやっていましたが、野球が上手くなりたくて、週2回の練習以外に、毎日自主的に山を走りに行っていました」
「ある種、効率はものすごく悪いかもしれないのですが、コツコツ毎日何かをやり続けるのが好きなんです」

こうしたお話をお聞きしていると、福田さんの突撃力は、目標を立ててコツコツ毎日泥臭く努力できる持久力の上に、思い立ったら環境を打破するためにパッと行動できる瞬発力も重なって、「二重底の分厚い突撃力」になっている。両輪の突撃力。そう感じます。

福田さんは大物経営者などにアポなしで会いに行って動画まで撮ったりしています。普通は気後れしそうなものですが、「さすがに大物は怖いという感覚はありますし緊張もしますが、それよりも何も残らない、残せない怖さのほうが大きい。だから突撃できます」と語る福田さんです。突撃力の裏には、「こうしたい」という強い意志があることも伺えます。

4 「Z世代ですが……」な福田さん

福田さんは年齢的にはZ世代であると同時に、「らしからぬビジネスに対する熱さ(良い意味で)」やハングリー精神、根性といったものが感じられます。

福田さんが具体的な目標として挙げるのは、

「時価総額10兆円の会社を作る」

です。そのために、毎日、1分1秒を惜しんで事業に勉強に邁進している福田さん。

 「新卒市場だけだと800億円なので、そもそも10兆円に届かない。もっと大きくしたいと考えているので、本当に毎日時間が惜しいです」と、朝早くから夜遅くまで、事業計画、採用、ミーティング、動画制作、資金調達、営業など目まぐるしく動きます。さらに、さまざまな人に会い、本を読み、「自分が経験して来なかったことを経験している方の、凝縮された情報を収集することも大事にしている」という福田さん。

時間がいくらあっても足りなそうですし、正直かなり疲れそうですが、そこは、「今、これが必要だなとか、楽しいなとか思うことなので、ずっとやっていても、疲れるというのはないですね。」と、やはり笑顔の福田さんです。

福田さんに自分と同じZ世代をどう思うか聞いてみたところ、「自分自身のことも反省しつつですが」ということで、次のように答えてくれました。

●「Z世代」に対する福田さんの考え

「いわゆるZ世代といわれる僕らと同世代の人たちは、ハングリー精神が乏しいかもしれません。売上とか目標とか数字的な感覚はあまりなくて、お金は困らない程度でよく、ゆるくプライベートも充実させて、なんとなく楽しければいいという人が多数派だと思います」
「僕ら世代は優しすぎるとも思います。何かを達成するために厳しく誰かに注意したり言ったりすることが苦手な人が圧倒的に多くて、だから怒られることにも弱いですし、怒るという経験もしたことがない人がほとんどかもしれません」
「(怒る、怒られる経験がないので)何かをやろうという時にも、優しすぎて、人を巻き込みきれない、あるいは突き放せないという弱みがあると思います」
「とはいいつつ、Z世代の強みは、評価軸が自分にあることです。世の中一般的に車を持つのがかっこいいとか家買うのがかっこいいという価値観ではなく、自分のものさしを持っているので、幸せという観点でいえば、『成長しなくてもいいというわけではないが自分のペースでできればいい』という人が圧倒的に多いと思います」

このように自分たちZ世代を分析している福田さんの会社の仲間も、ほとんどZ世代です。そうした中で福田さんは、組織の作り方、動かし方についても福田さん流で進めています。

5 仲間たち「本人」の「こうしたい」という気持ちを大切にする

メンバーがほとんどZ世代な福田さんの会社では、「トップがいてこれをやりなさい、あれをやりなさいというマネジメントの方法はまったく通用しない」そうです。
 「逆に、本人が『自分がこうしたいからやる』という時が一番力を発揮しやすい」と感じている福田さんは、「同一線上にメンバー皆が並んで立って、それぞれ同じ目標に向かって一緒に走る組織の形」を心がけています。目指すところの共通認識があり、それぞれがリーダーとなってそれぞれが主体になって走る。誰が上とか下とか、そういうピラミッド型ではないフラットな形、ということです。

福田さんたちが毎朝行っている「朝会」もユニークです。仲間たち「本人」の「やろう」「仕事を楽しもう」という気持ちを大切にする福田さんたちらしい内容です。毎回、朝会ではたくさんの画像や動画、キャラクターなどを使った“面白資料”をつくり、オンライン会議ツールで画面共有します。そして資料は画面共有しつつも、面白い話や雰囲気はその場で共有して一体感を高めたい。ということで、「オンライン会議ツールを使うけれど全員集合で朝礼をする」スタイルだといいます。一人ひとりが「自分ごと」で楽しく、けれど真剣に臨める朝会は、新しい「気持ち共有の形」なのかもしれません。

●株式会社Diaryの朝会資料例(一部抜粋)

朝会資料例画像です

(出所:福田さんご提供資料)

会社のメンバーを集める(採用する)ときも、その相手と一緒に登山しながら説得して集めているという福田さん(しかも相手の地元や大学近くの山)。「山は余計な情報がありません。それに、登山は苦しいので、一緒に苦しいことを経験すると結束感が生まれます。さらに言えば、Z世代の特徴と思いますが人に何かを捻じ曲げて矯正させるのは難しいですし、僕自身もそれはやりたくないんです。相手がやりたいことを理解して、それと自分がやりたいことが一緒なら一緒にやりませんかという……そういうやりたいことの方向性のすり合わせが、山はしやすいと思います」。福田さんの“福田流・登山説得型”も、Z世代のメンバーが仲間だからこその工夫なのかもしれません。

突撃力はもちろん、しっかりとロジカルに考え、壁にぶつかってもへこたれずとにかく実践して物事を地道に前に進める。そういう福田さんの厚み、ふわふわしていない力強さ、泥臭さが、仲間を大切にしている感じからも伝わってきます。こうした結束感、一人ひとりが楽しんで仕事をしているのも、福田さんたちの強みと言えるでしょう。
 実際に「しゅんダイアリー」の動画などを見ると分かりますが、メンバーが皆、自分で工夫してやりたいことをやっている感じがします。かつ、視聴者のことを考えてとてもテンポが良く、内容も就活の現場ですぐに使えそうな具体的なものばかり。何よりとにかくメンバーが楽しそうなのが印象的です。

6 福田さんの理想とする実現したい世界観

株式会社Diaryでは、「しゅんダイアリー/内定に一歩近づく就活動画メディア」もリリースしており、就活生向けの「行動力診断テスト」もできるようになっています。今後も色々と新しい展開が期待されます。
※「しゅんダイアリー/内定に一歩近づく就活動画メディア」はこちら

最後に、福田さんに、理想とする実現したい世界観をお聞きしたところ、次のように答えてくれました。

●福田さんの描く世界観

若者の全員が自分の才能に気付いて、その才能が発揮される世界にしたいです。
若者の才能が発見され発揮されると、社会にとっても一人当たりの生産性が上がり、スタートアップも大手企業も、さまざまな企業が元気になります。
就職するにしても起業するにしても、若者が元気になることが、社会全体が元気になる、日本が元気になる上で必須なことだと思います。そのため、(自分たちと)同世代の価値観や生き方、在り方を、ある種、変革する事業をやり続け、結果的に日本全体、そして世界全体が活性化する、元気になる状態を作りたいと思っています。

素晴らしい世界観ですね! 就職でも起業でも、どこの地域にいても、とにかく形にとらわれないで、若い世代の人たちがやりたいことを見つけ、思い切り力を発揮できる。そんな、「世間や隣を気にしない、もっと自由な社会」を福田さんのような【ニコニコした革命家】が作っていく未来が見える気がして、とてもうれしくなりました。未来は明るいです! 有り難うございます!

以上(2022年6月作成)