自社ブランドの構築・保護に! 中小企業のための「商標登録」ガイドブック(2026年2月号)

ビジネスの場面で「商標登録」という言葉を見聞きすることもあるでしょう。商標がどういうものか漠然としたイメージをお持ちの人もいるかもしれませんが、自社商品・サービスの他社との差別化、品質への信頼保証、顧客にアピールするための広告機能等、商標登録にはさまざまな効果があります。しかし、商標を登録するためには何が必要とされるのか等、詳しいことはわからない人も多いと思われます。そこで、本冊子では、商標登録の基本や実務において重要なポイントを解説します。


元厚労省職員は知っている「助成金は、ここでつまずく!」

1 初めて助成金を申請する方へ

厚生労働省では、人材採用や人材育成、労働環境の改善などを経済的にサポートするため、様々な「助成金」を用意しています。ここ数年で新しいコースも出てきており、「今まで申請したことがなかったけど、助成金を使ってみようかな?」と考えている経営者の方もいるかもしれません。

ですが、ご用心。会社側に悪意がなくても、

  • 事前の届け出をしていなかった……
  • パンフレットの支給要件しか確認していなかった……
  • 就業規則の整備が甘かった……

といった理由により、「受け取れるはずの助成金をもらえない」ことがあるのです。特に、助成金を初めて申請する会社は、手続きに慣れいないために、こうした失敗をしがちです。

この記事では、元厚生労働省職員で、助成金審査の実務経験を持つ社会保険労務士が、助成金の申請でありがちな失敗と、失敗しないためのポイントを紹介します。

2 事前の届け出をしていなかった……

助成金の申請で多いつまずきの1つが、計画届の提出漏れです。例えば、

  • 人材開発支援助成金(人材育成のために一定の職業訓練等を行うと受け取れる助成金)の場合は「職業訓練実施計画」
  • キャリアアップ助成金(非正規社員のキャリアアップに取り組むと受け取れる助成金)の場合は「キャリアアップ計画」
  • 業務改善助成金(事業場内最低賃金の引き上げなどを行うと受け取れる助成金)の場合は「事業場内最低賃金の引き上げ計画」「設備投資等の計画」

を提出する必要があります。そして、これらの計画を提出するのは、職業訓練、非正規社員のキャリアアップ、事業場内最低賃金の引き上げなどに取り組む前、つまり「事前に提出しなければならない」ことになっています。

なぜ、事後申請が認められないのかというと、仮に事後申請を認めた場合、助成金の要件に合わせて取り組み内容を「後出し」で調整できてしまうからです。例えば、職業訓練の一環で研修を実施する場合、「先に研修を実施して、後から計画届を提出」されると、労働局側は研修内容が本当に助成金の要件を満たしていたのかが分かりません。

計画届には「いつ・誰に・どのような取り組みを行うか」を事前に明示する役割

があり、この手続きを省略された申請は審査の土台が崩れてしまうのです。

「申請の流れ」はパンフレットの冒頭に記載されていることが多いので、

助成金を検討する際は、まず全体のスケジュールを把握する

ようにしてください。取り組みを始めてから「そういえば助成金があったな」と思い出しても、手遅れになっているケースが少なくありません。

3 パンフレットの支給要件しか確認していなかった……

助成金のパンフレットは読んだはずなのに、いざ申請したら支給要件を満たしていないと言われた……。こんな声もよく聞きます。確かにパンフレットには、制度の概要が分かりやすくまとめられていますが、実際の審査では「支給要領」と呼ばれる詳細なルールに基づいて判断するため、パンフレットだけを見て申請を進めると、思わぬ落とし穴にはまります。

  • パンフレット:「こんな取り組みをすれば助成金がもらえます」という、入り口の情報を伝えるもの
  • 支給要領:「具体的にどのような条件をクリアすれば支給対象になるか」を細かく規定した、いわば審査の基準書

例えば、特定求職者雇用開発助成金(60歳以上の高年齢者や障害者などを社員として雇い入れると受け取れる助成金)の場合、対象労働者の雇入れ日や雇用形態、労働時間など支給要件が細かく記載されています。一方、パンフレットでは「高年齢者や障害者を雇い入れた場合に支給」と、かなり簡潔に説明されています。

当然ですが、助成金は「全ての支給要件をクリア」しなければ支給されません。10個の要件のうち9個を満たしていても、残り1個が欠けていれば不支給となります。

支給要件は、

パンフレットではなく「支給要領」で確認するようにし、自社が1つ1つの要件をクリアできているかをチェックする

ようにしましょう。

4 就業規則の整備が甘かった……

多くの助成金では、「対象となる制度が就業規則に明記されていること」が支給要件に含まれています。例えば、キャリアアップ助成金の正社員化コース(非正規社員を正社員に転換し、転換後に一定以上賃金を増額すると受け取れる助成金)の場合、あらかじめ正社員転換制度の内容を就業規則(労働協約でも可)に定めなければなりません。

ところが、そもそも就業規則を作成していなかったり、作成していても内容に不備があったりするケースは非常に多いです。就業規則の不備として多いのが、制度の対象者や適用条件が曖昧なケースです。例えば、キャリアアップ助成金の正社員化コースで、正社員転換制度について定める場合、「会社が認めた場合に正社員に転換することがある」とだけでは不十分で、

  • 面接試験や筆記試験等の適切な手続き
  • 要件(勤続年数、人事評価結果、所属長の推薦等の客観的に確認可能な要件・基準等)
  • 転換時期

を必ず規定しなければなりません。

助成金の審査では、制度の内容が客観的に判断できる形で規定されているかを確認するため、

就業規則の規定が抽象的な表現になっていないかをチェックする(パンフレットに規定例が記載されていることもあるので参考にする)

ことを忘れないようにしましょう。

また、就業規則については、意外と多い落とし穴がもう1つあります。それが、

提出された就業規則に労働基準監督署の受理印がない

というものです。就業規則は作成するだけでは不十分であり、常時10人以上の労働者を使用する事業場では、労働基準監督署へ届け出ることが法律で義務付けられています。「就業規則は社内で作成・保管していれば問題ない」と誤解している経営者は意外と多いのですが、労働局では「受理印がない=有効な規程として扱えない」という判断になり得ます。

5 書類の整合性に問題があった……

助成金の申請には、計画届(第2章)や就業規則(第4章)の他にも、

出勤簿、賃金台帳、雇用契約書、登記簿謄本

など、様々な書類が必要になります。助成金の種類によっては、数十種類の書類を求められることも珍しくありません。この書類準備の負担が重すぎて、申請を途中で諦めてしまう会社も少なからずいらっしゃいます。

書類をそろえるだけでなく、書類間の内容が一致しているかどうかも審査のポイントです。

  • 雇用契約書に記載された労働時間と出勤簿の実績が合っていない
  • 賃金台帳の支給額と給与明細の金額にズレがある

など、不整合が見つかると、審査が中断してしまいます。労働局から確認の連絡が入り、修正や追加説明を求められた結果、その対応に時間を取られ、支給までの期間が大幅に延びるケースもあるため、提出前に書類間を突き合わせて確認する作業が欠かせません。

忙しい中でも書類をきちんと準備できている会社には、いくつかの共通点があります。

1)日頃から労務管理の書類を整理・保管する仕組みができている

出勤簿や賃金台帳を月ごとにデータで格納し、すぐに確認できる状態にしている会社は、申請時の負担が格段に軽くなります。

2)給与計算ソフトや勤怠管理システムを導入し、データの一元管理を行っている

システム上で出勤記録と給与データが連動していれば、書類間の不整合が起きにくくなります。

3)社員とのコミュニケーションが円滑である

研修受講の調整や必要書類への署名といった協力が得やすくなります。人材育成の計画をしっかり立てている会社は、「いつ・誰に・どのような研修を受けさせるか」が明確なため、助成金申請のスケジュールも立てやすく、準備が後手に回ることがありません。

6 計算間違いで不正受給になってしまった……

申請時の審査を通過して助成金を受け取ることができても、その後で実は「不正受給」だったと分かることがあります。労働局は、雇用保険のデータベースを保有している(誰が、どの会社で働いているかが分かる)ので、申請書類に記載された社員の情報とデータベースの内容とに乖離(かいり)があると、調査が入ることがあるのです。

助成金の不正受給と聞くと、書類を偽造したり、架空の社員で申請したりといった悪質なケースを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし実際には、会社側が不正をしていなくても、労働局の審査に漏れがあったため、助成金の回収に動くことがあります。ちなみに、悪意のない不正受給の典型例としては、

訓練時間や賃金の計算を間違えてしまい、支給要件を満たさなくなってしまう

というものが挙げられます。実際に筆者が審査した事案を2つ紹介します。

1)訓練時間を計算する際、休憩時間を含めてしまった……

ある会社が、人材開発支援助成金の人材育成支援コース(職務に関連した知識・技能を習得させるための訓練等を実施すると受け取れる助成金)を申請しようとしました。この助成金の支給要件の1つに「10時間以上のOFF-JTによる訓練をする」というものがあり、この会社も、

「10時間の訓練を実施した」と申告したのですが、実は10時間の中に休憩時間が含まれていた

のです。会社としては研修を実施した認識でも、助成金の要件となる訓練時間を満たしていなければ、虚偽の申請とみなされてしまいます。

2)賃金を計算する際、対象外の手当を含めてしまった……

別の会社は、業務改善助成金を申請しようとしました。この助成金の支給要件の1つに「事業場内最低賃金を一定額以上引き上げる」というものがあるのですが、この会社はその賃金の計算を間違えてしまいました。

「事業場内最低賃金」は最低賃金法に基づいて計算するため、通勤手当や時間外勤務手当などは対象外になるのですが、通勤手当を含めて計算してしまった

のです。会社側は正当な昇給を行った認識でも、算定方法の誤りにより要件を満たさない場合、虚偽の申請とみなされてしまいます。

7 助成金申請を成功させるために

事前届け出の失念、要件の確認不足、就業規則の整備不足、書類の不整合、そして悪意のない不正受給。いずれも「知っていれば防げた」ものばかりです。助成金の審査に携わった経験がある筆者が感じた、助成金申請を成功させるコツを紹介します。

1)早めに労働局やハローワークに相談する

助成金の申請をスムーズに進めるための確実な方法は、検討段階で労働局やハローワークの窓口に相談することです。「こういう取り組みを考えているが、助成金の対象になるか」「いつまでに届け出が必要か」といった疑問に、担当者が回答してくれます。申請前に支給要領を熟読し、要件の解釈に迷ったら必ず労働局などに確認することが大切です。筆者の場合は、就業規則の形式不備が理由で審査に通過できない事例を数多く見てきました。「現在の就業規則の内容で問題ないか」「いつまでに申請すればよいのか」を確認しておきましょう。

2)日ごろの労務管理を丁寧に行う

助成金の申請は、日常の労務管理の延長線上にあります。出勤簿や賃金台帳を正確に作成し、就業規則を最新の状態に保ち、雇用契約書の内容と実態を一致させる取り組みができていれば、助成金の申請はスムーズに進むものです。逆に言えば、助成金の申請をきっかけに自社の労務管理を見直すことで、法令遵守の体制が整い、労務トラブルの予防にもつながります。助成金という目先の利益だけでなく、会社全体の管理体制を強化する機会として捉えていただければと思います。

以上(2026年2月作成)

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【かんたん消費税(12)】確定申告したら一安心? 消費税の申告と納税

1 なぜ、消費税が資金繰りに影響を及ぼすのか

課税事業者(消費税の申告義務のある事業者)は、消費税の申告を行い、国へ納税しなければなりません。問題は、

申告は、年に1回、決算のときだけやればいいわけではない

ということです。具体的には、

  • 確定申告
  • 中間申告

の2種類があり、中間申告については、前期の納税額の大小によって必要な回数が変わります。多いときは、なんと毎月申告納税しなければならないのです。

確定申告であれ、中間申告であれ、納税するには当然現金が必要になります。特に消費税は法人税と違い、「赤字」であっても納税が必要になることが多い税金です。

将来の収益獲得のための投資目的ではなく、納税する目的という後ろ向きの借り入れは資金繰りを悪化させる原因にもなります。そのため経営者は、確定申告だけでなく、中間申告のタイミングを把握した上で、綿密な納税・資金計画を立てることが重要です。

2 確定申告は決算期に年1回

課税事業者は、年に1回の確定申告が必要です。確定申告とは、1年決算法人の場合、

  • 1年間に発生した「消費者から預かった消費税(仮受消費税)」や「会社が支払った消費税(仮払消費税)」を集計し
  • 決められた計算方法によって年間の納付税額を確定させ
  • 申告書を提出するとともに、その確定した納付税額を納税すること

をいい、決算期に行う重要な手続きの1つです。

確定申告は、

原則として、決算期末から2カ月以内に行わなければならず、この期限を1日でも遅れると罰金税などが課される

ことがあります。なお、中間納付を行っていたら、年間の納付額から中間納付額を差し引いた残額を納税することになります。

3 中間申告は最多で年に11回

1)中間申告は前期の年税額で決まる

課税事業者は、中間申告をしなければなりません。中間申告とは、

当期の消費税の一部を税務署へ前払い(分割払い)すること

をいいます。この中間申告は、前期の年税額によって納税の回数が決まります。

中間納付の回数

前期の確定申告を行えば、当期に必要な中間納付の回数も把握できます。経営者は、確定申告により年税額が確定した段階で、その年の納税スケジュールを気にとめておくようにしましょう。

なお、中間納付として必要な金額の計算方法には、

  • 予定申告方式
  • 仮決算方式

があり、自由に選択できます。どちらの方式を選択するのがよいのか説明してきます。

2)予定申告方式とは

予定申告方式とは、

前期の年税額を分割して納付する方法

です。手続きをしなければ、この方法により計算された金額を中間納付することになります。

例えば、前期の年税額が100万円の場合、中間納付の回数は1回になるため、前期の年税額の半分となる50万円(100万円×6/12)を納付します。

中間納付額の計算(予定申告方式)

3)仮決算方式とは

仮決算方式とは、

中間申告ごとに、本決算と同じような手続き(仮決算手続き)をして納付する方法

です。予定申告方式と比べて手間がかかりますが、

売上が前期と比べて減少していたり、仕入や経費が増えていたりする場合

には、予定申告方式に比べ、仮決算方式によって中間納付額を計算したほうが、中間納付額が少なくなることがあります。そのため経営者は、

当期の損益状況や設備投資の状況、あるいは資金繰りの状況を考えながら予定申告方式と仮決算方式を選択

するようにしましょう。

なお、例えば中間納付の回数が3回の場合、1回目と2回目は予定申告方式とし、3回目だけ仮決算方式とすることも可能です。また、仮決算方式にしたところ還付になる場合、中間納付額をゼロとすることはできますが、還付金は受けられませんので注意しましょう。

4 申告しなかった・忘れた場合には「罰金税」

消費税の申告書は正確に作成しなければなりません。また、申告や納付には必ず期限があります。提出した申告書に誤りがあったり、期限に遅れて申告納付したりすると、

罰金や利息のような税金を、追加で納税

しなければなりません。罰金や利息のような税金には、次のようなものがあります。

  • 延滞税
  • 過少申告加算税
  • 無申告加算税
  • 重加算税

1)延滞税

申告や納税が期限よりも遅れた場合に課される利息のような税金で、期限より遅れて納税した税額に対して課され、遅れた日数分だけ納税しなければなりません。税率は年2.4~8.7%(令和7年の場合。なお、令和8年の場合は、2.8%~9.1%となります。)です。

2)過少申告加算税

確定申告した税額が正しい税額より少なかったときに課される罰金のような税金で、追加で納税した税額に対して課されます。税率は5~15%です。

3)無申告加算税

申告期限までに確定申告を提出しなかった場合に課される罰金のような税金で、納付すべき税額に対して課されます。税率は5~20%です。

4)重加算税

帳簿の改ざんや領収書の偽造などをして納付税額を低くするなど、特に悪質と判断されたときに課される罰金のような税金で、追加で納税した税額に対して課されます。税率は35~50%です。なお、重加算税の対象となった場合には、上記2)の過少申告加算税は課されません。

以上(2025年12月更新)
(監修 税理士法人AKJパートナーズ 税理士 森浩之)

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画像:kai-Adobe Stock

【規程・文例集】最新法令に対応した 「安全衛生管理規程」のひな型

1 安全衛生管理体制と安全衛生管理規程

会社が社員を雇用し、両者の間で労働契約が結ばれると、

  • 会社は、社員が安全で衛生的に働けるよう配慮する「安全配慮義務」
  • 社員は、業務に支障がないよう自ら健康管理に取り組む「自己保健義務」

を負います。この2つの義務が確実に果たされるようにするには、会社と社員が協力して安全衛生に取り組むための社内ルールが必要になります。それが「安全衛生管理規程」です。

安全衛生管理規程の中心は「安全衛生管理体制」です。安全衛生管理体制とは、

会社が安全衛生に関する施策を実施するための担当者・委員会などの体制のこと

です。会社は、この安全衛生管理体制、各担当者の職務などを明文化することで、安全衛生に関する施策を組織的に実施します。担当者以外の社員も、この規程の内容を理解して会社の実施する措置に協力しなければなりません。

以降で、安全衛生管理規程のひな型を紹介します。なお、実際に会社が定めるべき安全衛生管理体制の内容は、社員数や業種によって異なりますので注意が必要です。詳細については、次の記事をご確認ください。

2 安全衛生管理規程のひな型

以降で紹介するひな型は一般的な事項をまとめたものであり、個々の会社によって定めるべき内容や選任が必要となる管理者等が異なってきます。実際にこうした規程を作成する際は、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

なお、2026年1月からは労働安全衛生法等が段階的に改正施行されます。次の内容についてもひな型の条文に盛り込んでいますのでご確認ください。ただし、施行日がそれぞれ異なりますので、どのタイミングで自社の規程に反映するかについてはご注意ください。

労働安全衛生法等の改正と本ひな型の関係

改正内容の詳細についてはこちらをご確認ください。

■厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/an-eihou/index_00001.html

【安全衛生管理規程のひな型】

第1条(目的)

本規程は、会社における安全衛生管理を実施するために、会社と従業員が取り組む基本的な事項を定めるものである。

第2条(責務)

1)会社は、法令および会社の業務推進体制、従業員の就業の実態に照らして必要な安全衛生管理の体制を確立し、労働災害防止、従業員の健康の保持増進を図るものとする。

2)従業員は法令および本規程その他社内諸規程を誠実に順守し、会社の実施する措置に協力して労働災害防止に努めるとともに、自己の健康の保持増進に努めなければならない。

第3条(安全衛生管理体制等)

会社は、安全衛生管理の推進・維持のため、法令に基づき次の管理者および会議体を置く。

  • 総括安全衛生管理者。
  • 安全管理者。
  • 衛生管理者。
  • 産業医。
  • 作業主任者。
  • 化学物質管理者。
  • 保護具着用管理責任者。
  • 安全衛生委員会。

第4条(年間安全衛生管理計画)

会社は、年度(4月1日より翌年3月31日までとする)ごとに安全衛生管理目標およびその目標を達成するために必要な実施計画を立案するものとする。

  • 作業設備や作業環境の改善。
  • 工程および作業方法の改善。
  • 点検表および作業手順などの整備。
  • 作業事項および管理重点事項などの整備。
  • 安全衛生意識高揚のための施策の立案。
  • 検査、健康診断、環境測定、防火訓練など定期的に実施する事項。
  • 安全週間、衛生週間および一斉点検などの主要行事。
  • その他の必要事項。

第5条(総括安全衛生管理者の職務)

法令に基づき会社が選任した総括安全衛生管理者は、安全管理者および衛生管理者を指揮するとともに、次の事項を統括管理する。

  • 従業員の危険または健康障害を防止するための措置に関すること。
  • 従業員の安全または衛生のための教育の実施に関すること。
  • 健康診断の実施その他健康の保持増進のための措置に関すること。
  • 労働災害の原因の調査および再発防止対策に関すること。
  • 安全衛生に関する方針の表明に関すること。
  • 作業行動などに起因する危険性または有害性等の調査およびその結果に基づき講ずる措置に関すること。
  • 安全衛生に関する計画の作成、実施、評価および改善に関すること。

第6条(安全管理者の職務)

1)法令に基づき会社が選任した安全管理者は、前条に定める統括安全衛生管理者の職務のうち安全に係る技術的事項を管理するものとし、次の事項を行う。

  • 建設物、設備、作業場所または作業方法に危険がある場合における応急措置または適切な防止の措置。
  • 安全装置、保護具その他危険防止のための設備・器具の定期的点検および整備。
  • 作業の安全についての教育および訓練。
  • 発生した災害原因の調査および対策の検討。
  • 消防および避難の訓練。
  • 作業の責任者その他安全に関する補助者の監督。
  • 安全に関する資料の作成、収集および重要事項の記録。
  • 混在作業場所における安全に関する必要な措置。

2)安全管理者は、作業場等を巡視し、設備、作業方法等に危険の恐れがあるときは、直ちにその危険を防止するための必要な措置を講じる。

第7条(衛生管理者の職務)

1)法令に基づき会社が選任した衛生管理者は、第5条に定める統括安全衛生管理者の職務のうち衛生に係る技術的事項を管理するものとし、次の事項を行う。

  • 健康に異常のある者の発見および措置。
  • 作業環境の衛生上の調査。
  • 作業条件、施設などの衛生上の改善。
  • 労働衛生保護具、救急用具などの点検および整備。
  • 衛生教育、健康相談その他従業員の健康保持に必要な事項。
  • 従業員の負傷、疾病、死亡、欠勤および移動に関する統計の作成。
  • 混在作業場所における衛生に関する必要な措置。
  • 衛生日誌の記載等職務上の記録の整備。

2)衛生管理者は、毎週1回作業場等を巡視し、設備、作業方法または衛生状態に有害の恐れがあるときは、直ちに健康障害を防止するための必要な措置を講じる。

第8条(産業医の職務)

1)法令に基づき会社が選任した産業医は、次の事項を医学的見地から管理する。

  • 健康診断および面接指導などの実施、並びにこれらの結果に基づく従業員の健康を保持するための措置に関すること。
  • 作業環境の維持管理に関すること。
  • 作業の管理に関すること。
  • 従業員の健康管理に関すること。
  • 健康教育、健康相談その他従業員の健康の保持増進を図るための措置に関すること。
  • 衛生教育に関すること。
  • 従業員の健康障害の原因の調査および再発防止のための措置に関すること。

2)産業医は、毎月1回、作業場等を巡視し、作業方法または衛生状態に有害の恐れがあるときは、直ちに必要な措置を講じる。

3)会社は、法令に基づき、産業医が前項の職務を遂行するために必要な情報を提供する。

4)産業医は、第1項に定める事項について会社および統括安全衛生管理者に対する勧告、衛生管理者に対する指導または助言を行う。会社は、産業医が従業員の健康を保持するために必要な勧告をした場合、その内容を安全衛生委員会に報告する。

第9条(作業主任者の職務)

法令に基づき会社が選任した作業主任者は、高圧室内作業その他労働災害を防止するための管理を必要とする危険・有害な作業を行う事業場において、当該業務に従事する従業員の指揮・使用する機械等の点検・その他法令等で定められた職務を行う。

第10条(化学物質管理者の職務)

法令に基づき会社が選任した化学物質管理者は、リスクアセスメント対象物の製造、取り扱い、譲渡提供を行う事業場において、事業場の化学物質を管理するため、次の事項を行う。

  • ラベル・SDS等の確認
  • 化学物質に関わるリスクアセスメントの実施管理
  • リスクアセスメント結果に基づくばく露防止措置の選択、実施の管理
  • 化学物質の自律的な管理に関わる各種記録の作成・保存
  • 化学物質の自律的な管理に関わる労働者への周知、教育
  • ラベル・SDSの作成(リスクアセスメント対象物の製造を行う事業場の場合)
  • リスクアセスメント対象物による労働災害が発生した場合の対応
  • SDSによる危険性・有害性情報の提供および通知事項変更時の再通知
  • SDSについて、営業秘密に該当する成分について代替化学名等を用いる場合の成分情報の記録・保存および医師から診断・治療のために開示を求められたときのすみやかな情報提供

第11条(保護具着用管理責任者の職務)

法令に基づき会社が選任した保護具着用管理責任者は、リスクアセスメント対象物の製造、取り扱い、譲渡提供を行う事業場において、従業員に保護具を使用させる場合、有効な保護具の選択、社員の使用状況の管理その他保護具の管理に関わる業務を行う。

第12条(安全衛生委員会)

1)会社は、法令に基づき、会社と従業員が協力して職場の安全衛生問題を調査・解決するなど、安全衛生管理を徹底するために安全衛生委員会(以下「委員会」)を設置する。

2)委員会の組織、運営の詳細は、別途定める「安全衛生委員会規程」(省略)による。

第13条(安全衛生教育の実施)

1)会社は、従業員を採用したとき、配置転換等により作業内容の変更を行ったときに、従業員が担当する業務に必要な安全衛生教育を実施する。

2)危険または有害な業務で、法令で定めるものに従事する従業員には、法令に基づく特別教育を実施する。会社は、特別教育の受講者や科目などの記録を作成し、法令の定める期間、これを保管する。

第14条(安全衛生教育の方法)

前条の安全衛生教育は、社内で実施する他、社外講習・社外研修も併せて行うものとする。

第15条(就業制限)

1)会社は、クレーンの運転など法令で定める特定の危険業務については、当該業務に関わる免許を有する従業員、もしくは技能修了証書を有する従業員でなければ従事させてはならない。

2)前項の就業制限業務に就くことのできる従業員以外は、当該業務を行ってはならない。

第16条(標識の掲示)

会社は、作業場所の見やすい場所に、安全衛生に関する標識を掲示する。

第17条(設備・環境の整備改善)

会社は、法令に基づいて作業設備や作業環境を整備するとともに、さらなる安全を実現するように努めなければならない。

第18条(作業方法の整備改善)

会社は、法令の作業方法を順守しつつ、より安全かつ衛生的な方法の確立に努めるものとする。

第19条(安全衛生点検)

会社は、災害の未然防止を図るため、次の区分による安全衛生点検を行う。会社は点検結果をまとめ、法令の定める期間、これを保管する。

  • 日常点検 各作業場所において、就業前後に日々行う安全点検。
  • 定期点検 各作業場所において、あらかじめ決められた方法で一定の期日に行う点検。
  • 巡視点検 各作業場所において、あらかじめ決められた方法で一定の期日に巡視する点検。

第20条(災害発生時の措置)

1)災害が発生した場合、発見者は関係者とともに直ちに被災者の救護措置を講じ、その生命、身体の保全に万全を期すものとする。

2)災害が発生した場合は、発見者は関係者とともに災害を最小限にとどめるため、非常停止などの応急措置を講じるとともに、その旨を総括安全衛生管理者および所属部署の責任者など関係者に通報しなければならない。

3)会社は、災害または事故の原因を調査し、同種災害の再発防止策を講じるものとする。

第21条(健康診断)

1)会社は、従業員を採用した際の雇入時健康診断、年1回の定期健康診断など、法令で定める健康診断を実施するものとする。

2)健康診断の検査項目は法令に定めるものとする。ただし、会社または産業医もしくは検査を実施した医師が必要と認める検査項目がある場合は、それについても行う。

3)従業員は、会社が行う健康診断を正当な理由なくして拒むことはできない。

4)健康診断の結果、有所見者について、産業医は適切な指導を行う。就業制限・配置転換は医師等の意見を聴取し、会社が決定・指示するものとする。

5)会社および健康診断実施の事務に従事した従業員は、その事務に従事したことによって知り得た従業員の身体の健康上の秘密を守らなくてはならない。

6)会社は、法令の定める期間、健康診断の結果を保管する。

第22条(危険有害な化学物質に係る個人ばく露測定)

1)会社は、法令により個人ばく露測定の対象とされる危険有害な化学物質を取り扱う作業場において、作業環境測定基準に従った個人ばく露測定を有資格者により実施し、その結果に基づき必要なばく露低減措置を講ずるものとする。

2)会社は、法令の定める期間、個人ばく露測定の結果を保管する。

第23条(心理的な負担の程度を把握するための検査)

1)会社は、事業場の規模にかかわらず、法令に基づき、従業員を対象とした「心理的な負担の程度を把握するための検査」(以下「ストレスチェック」)を実施する。

2)ストレスチェックの調査項目は「職業性ストレス簡易調査票」を基本とし、必要に応じて会社が追加したものとする。

3)従業員は、会社が行うストレスチェックを受検するよう努めるものとする。ただし、ストレスチェックの受検を強要するものではない。

4)会社は、ストレスチェックの結果について、個人情報の保護に配慮しつつ集団分析を行い、その結果を踏まえた職場環境の改善に努める。

5)ストレスチェックの結果、特に高ストレス者について、従業員から申し出があった場合は産業医等のストレスチェックの実施者は適切な指導を行う。就業制限・配置転換は医師等の意見を聴取し、会社が決定・指示するものとする。

6)会社は、当該従業員の同意なくして、ストレスチェックの結果を閲覧することはできない。

7)会社は、法令の定める期間、ストレスチェックの結果を保管する。

8)会社およびストレスチェック・高ストレス者への面接指導の実施の事務に従事した者は、その事務に従事したことによって知り得た労働者の秘密を漏らしてはならない。

第24条(面接指導)

1)会社は、1カ月当たりの時間外労働(休日労働を含む)が80時間を超えた従業員から申し出があった場合、医師の面接指導を行うものとする。

2)会社および面接指導実施の事務に従事した従業員は、その事務に従事したことによって知り得た従業員の精神状態等に関する秘密を守らなくてはならない。

3)会社は、法令の定める期間、面接指導の結果を保管する。

第25条(治療と仕事の両立支援)

1)会社は、疾病等の治療が必要な従業員について、当該従業員が治療を継続しながら就労することができるよう、法令に基づき、両立支援に関する情報提供、相談窓口の設置、勤務制度の活用等必要な措置を講じるよう努める。

2)会社は、両立支援を行うに当たり、当該従業員の意思を尊重するとともに、健康情報の取扱いに十分留意しなければならない。

第26条(高年齢者への配慮)

会社は、高年齢者の身体的・認知的特性に配慮し、法令に基づき、作業環境の改善、作業方法の工夫その他必要な措置を講ずるよう努める。

第27条(従業員の遵守事項)

1)従業員は労働災害防止のために、次に定める事項を遵守しなければならない。

  • 営業車両などを運行する場合は、交通安全に努めなければならない。
  • 会社が定めた作業方法、作業手順を順守しなければならない。
  • 会社が定めた日常点検、定期点検をしなければならない。
  • 会社が認めた場所以外では、飲食または喫煙をしてはならない。
  • 会社が定めた作業場では指定のヘルメットなど安全装備を着用しなければならない。
  • 整理整頓・清潔を心掛けなければならない。
  • その他、安全衛生管理の実施に関する事項については、総括安全衛生管理者、安全管理者、衛生管理者、産業医の指示に従わなければならない。

2)従業員は、業務遂行時に災害には至らなかったものの災害につながりかねない出来事(ヒヤリとしたり、ハッとしたりしたこと)があった場合は、直ちに総括安全衛生管理者または安全管理者もしくは所属部署の責任者に報告しなければならない。

第28条(混在作業場所における個人事業者等への配慮)

1)会社は、従業員と同一の作業場所において、個人事業者その他の作業従事者と混在して業務を行う場合には、法令に基づき、当該作業従事者を含めた災害防止のための指導、連絡調整その他必要な措置を講ずるものとする。

2)会社が作業場所管理事業者または注文者等の立場に立つ場合には、工期・施工方法その他の事項について、当該作業従事者の安全衛生に十分配慮しなければならない。

第29条(罰則)

従業員が故意または重大な過失により、本規程に違反した場合、就業規則に照らして処分を決定する。

第30条(改廃)

本規程の改廃は、取締役会において行うものとする。

附則

本規程は、○年○月○日より実施する。

以上(2026年1月更新)
(監修 人事労務すず木オフィス 特定社会保険労務士 鈴木快昌)

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【規程・文例集】最新法令に対応した「安全衛生委員会規程」のひな型

1 安全衛生委員会と安全衛生委員会規程

労働安全衛生法により、一定の要件を満たす会社は

  • 安全委員会:社員の危険防止などに関する事項を調査審議する委員会
  • 衛生委員会:社員の健康障害防止などに関する事項を調査審議する委員会

を設置しなければなりません。安全委員会と衛生委員会両方の設置義務がある場合、両者をまとめて「安全衛生委員会」とできますが、広範囲にわたる調査審議を円滑に進行するためには、明文化された社内ルールが必要になります。それが「安全衛生委員会規程」です。

安全衛生委員会規程には、

委員会の構成、委員の任期、調査審議事項、決議の方法など

を定めます。委員会の構成や調査審議事項については、労働安全衛生法の定めに準拠しますが、委員の任期や決議の方法など法令に定めがない事項については、会社が独自に定めます。

以降で、安全衛生委員会規程のひな型を紹介します。なお、安全衛生委員会(安全委員会、衛生委員会)の基本的な知識については、次の記事をご確認ください。

2 安全衛生委員会規程のひな型

以降で紹介するひな型は一般的な事項をまとめたものであり、個々の企業によって定めるべき内容が異なってきます。実際にこうした規程を作成する際は、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

なお、2026年1月からは労働安全衛生法等が段階的に改正施行されます。次の内容についてもひな型の条文に盛り込んでいますのでご確認ください。ただし、施行日がそれぞれ異なりますので、どのタイミングで自社の規程に反映するかについてはご注意ください。

労働安全衛生法等の改正と本ひな型の関係

改正内容の詳細についてはこちらをご確認ください。

■厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/anzen/an-eihou/index_00001.html

【安全衛生委員会規程のひな型】

第1条(目的)

本規程は、別途定める「安全衛生管理規程」第○条に基づき、安全衛生委員会(以下「委員会」)の構成、役割などを定めるものである。

第2条(構成)

1)委員会の委員は、次の人員をもって構成する。

  • 委員長(1名)。 総括安全衛生管理者またはこれに準ずる者で会社が指名した者。
  • 副委員長( 名)。 委員のうちから互選した者。
  • 安全管理者のうち会社が指名した者( 名)。
  • 衛生管理者のうち会社が指名した者( 名)。
  • 産業医のうち会社が指名した者( 名)。
  • 安全および衛生に関する経験を有する者から会社が指名した者( 名)。

2)会社は当事業場に所属する作業環境測定士を委員として指名することがある。

3)第1項第1号の委員長以外の委員の半数は、当事業場の従業員の過半数を代表する者の推薦した従業員とする。

第3条(役割)

各委員の役割は、次の通りとする。

  • 委員長 委員長は、委員会を統括するとともに、会議の議長を務め、委員会の付議事項およびその他必要な事項を処理する。
  • 副委員長 副委員長は、委員長を補佐し、委員長の不在時などはこれに代わって委員会を代表する。
  • 委員 委員は、委員会に出席し調査審議事項を審議する。また、常に職場環境や安全衛生に関する事項に留意し、安全衛生管理活動に積極的に寄与するものとする。

第4条(任期)

1)委員長および委員の任期は1年とし、毎年4月1日より翌年3月31日までとする。ただし、再任は妨げない。

2)委員に欠員が生じたときは速やかに補充する。

3)補充により委員に指名された者の任期は、前任者の残存期間とする。

第5条(事務局の設置)

1)委員会の事務局は、総務部とし、主として次の事項を行う。

  • 委員会の招集および付議に関する事項。
  • 委員会に必要な資料の準備および配布に関する事項。
  • 委員会の議事録の作成、配布および保管に関する事項。
  • 委員との連絡およびその活動計画の調整。
  • その他委員会に関連する事務。

2)委員会の議事録および重要項目の記録は、これを3年間保存するものとする。

3)委員会の開催の都度、遅滞なく、委員会における議事の概要を次に掲げるいずれかの方法により従業員に周知するものとする。

  • 常時各従業員の見やすい場所に掲示し、または備え付けること。
  • 書面を従業員に交付すること。
  • 磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずるものに記録し、かつ各作業場に従業員が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること。

第6条(調査審議事項)

委員会は、安全衛生管理規程第○条の目的を達成するため、次の事項を調査審議するとともに、必要な場合はその意見を会社に提出するものとする。

  • 従業員の危険防止および健康障害防止の基本となるべき対策に関する事項。
  • 従業員の健康の保持増進を図るための基本となるべき対策に関する事項。
  • 労働災害の原因および再発防止対策に関する事項。
  • 安全衛生に関する規程の作成に関する事項。
  • 法が定める事業者が実施すべき危険性または有害性等の調査およびその結果に基づき講ずる措置で安全、衛生に関する事項。
  • 安全衛生に関する計画の作成、実施、評価および改善に関する事項。
  • 安全衛生教育の実施計画の作成に関する事項。
  • 法が定める事業者が実施すべき危険性または有害性等の調査およびその結果に基づく対策の策定に関する事項。
  • 新規に採用する機械、器具その他の設備または原材料に関わる危険および健康障害の防止に関する事項。
  • 法が定める事業者が実施すべき作業環境測定・個人ばく露測定の結果およびその結果の評価に基づく対策の策定に関する事項。
  • 定期健康診断等の結果およびその結果に基づく対策の策定に関する事項。
  • 従業員の疾病等の治療と仕事の両立を図るための支援体制、勤務上の配慮その他の措置に関する事項。
  • 従業員の健康の保持増進を図るため必要な措置の実施計画策定に関する事項。
  • 長時間労働による従業員の健康障害防止を図るための対策の策定に関する事項。
  • 従業員の精神的健康の保持増進を図るための対策の策定に関する事項。
  • 「心理的な負担の程度を把握するための検査」(ストレスチェック)の周知方法、実施体制、実施方法、関連情報の取り扱い(保管、廃棄等)に関する事項。
  • 快適な職場環境の形成に向けての対策の策定に関する事項。
  • 高年齢労働者の身体的・認知的特性に配慮した作業環境の整備、作業方法の工夫その他の安全衛生対策に関する事項。
  • リスクアセスメント対象物の製造、取り扱い、譲渡提供を行う事業場においては、SDSその他の方法により危険性または有害性等の情報を適切に提供する体制およびその運用状況に関する事項。
  • 労働基準監督署長等から文書により命令、指示、勧告または指導を受けた事項のうち、従業員の危険の防止および健康障害の防止に関すること。
  • 個人事業者その他の作業従事者が従業員と同一の作業場所において業務に従事する場合における、災害防止のための指導、連絡調整その他の安全衛生措置に関する事項。
  • その他安全衛生に必要と認められる重要な事項に関すること。

第7条(開催と招集)

1)委員会は、毎月1回定期的に開催する。ただし、委員長は、緊急性のある調査審議報告が発生したときなど必要と認めるときは、臨時に委員会を招集することができる。

2)委員会の開催場所は、開催の都度委員長が決定し、事務局から各委員に通知する。なお、委員長は各委員の業務状況その他の事情を考慮して必要と認める場合、書面、所定のテレビ会議システムその他対面によらない方法によって、委員会を開催することができる。

第8条(決議の方法)

委員会の決議は過半数の委員が出席し、その出席している委員の過半数の賛成をもって決定する。賛否同数の場合は委員長がこれを決定する。

第9条(委員以外の出席)

委員長が必要と認めたときは、委員以外の役員や従業員などを出席させることができる。

第10条(安全衛生小委員会)

委員会は、必要に応じ専門事項などを調査審議する安全衛生小委員会を設置することができる。

第11条(その他の事項)

法令および本規程に定める事項以外のことで、委員会の運営などに必要なその他の事項については委員会がこれを定める。

第12条(罰則)

役員および従業員が故意または重大な過失により、本規程に違反した場合、就業規則に照らして処分を決定する。

第13条(改廃)

本規程の改廃は、取締役会において行うものとする。

附則

本規程は、○年○月○日より実施する。

以上(2026年1月更新)
(監修 人事労務すず木オフィス 特定社会保険労務士 鈴木快昌)

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今がチャンス!多分野で活用可能な「観光DX推進事業」を紹介

1 今こそ観光DXに踏み出すとき

コロナ禍で停滞していた観光関連の需要は、数年間で急速に回復しています。街を歩いていて、「コロナ前よりも観光客が多いのでは・・・・・・?」と感じている人も多いはずです。実際、

2025年の年間訪日外国人旅行者数は、史上初の4000万人を突破し、過去最多の4270万人を記録しました。

しかし、観光庁「観光立国推進基本計画」では、2030年までに、

  • 訪日外国人旅行者数 6000万人
  • 訪日外国人旅行消費額 15兆円

という目標が掲げられています。いずれ、観光業を含む分野の企業には、この目標に合わせた対応が求められることも考えられます。

ただ、多くの中小観光事業者にとっては、大きな課題が残っています。それは、

DX(デジタルトランスフォーメーション)の遅れ

です。

画像1DXの取り組み状況

観光業を含む分野(宿泊・飲食業)で、DXに既に取り組んでいる企業の割合は、

2024年でも14.0%にとどまっており、他業界と比べても低い水準

です。「取り組みを検討している」「必要だと思うが取り組めていない」の合計が、2023年(48.0%)から2024年(54.0%)にかけて6ポイント増加していることから、

DXの必要性を理解していながらも、踏み切れない状況にある

ことがうかがえます。ちなみに、業種全体で見た場合、「取り組みを検討している」「必要だと思うが取り組めていない」のどちらの企業においても、次のことが大きな課題になっているようです。

  • DX推進に関わる人材が足りない
  • ITに関わる人材が足りない
  • 予算の確保が難しい
  • 具体的な効果や成果が見えない

観光業に関わる企業は、予約管理や接客などの分野で、いまだにアナログ対応に頼っているケースも少なくありません。結果として、現場の負担が増え、人手不足がより深刻化するという悪循環に陥りがち。とはいえ、人手不足や規制の煩雑さなど、自分たちだけでは解決しようがない問題があるのも現状です。

こうした状況を踏まえ、国土交通省観光庁は2022年から、

「観光DX推進事業」(正式名称は「観光振興事業費補助金」)を実施し、観光地や観光産業におけるデジタルツール導入などを支援

しています。予約・決済システム、顧客管理、データ活用など、現場の課題に直結する取り組みが対象となる点が特徴です。

2026年度分の詳細情報はまだ公表されていませんが、例年の流れを踏まえると、4月ごろに公募が始まる可能性が高いと考えられます。

まずは「初めの一歩」として、補助金制度を利用してみるのも一手です。次章で制度の概要を紹介しますので、業務の見直しやデジタル化に取り組む際に活用をご検討ください。

2 2025年度の観光DX推進事業の概要

観光DX推進事業の公募内容は年度ごとに異なるため、次回の公募が同様の内容であるとは限リませんが、ここでは検討の参考として、2025年度の概要をご紹介します。

1)観光DX推進事業の概要

観光DX推進事業は、例年4月中旬に募集開始、6月初旬に公募を締め切っています。前回(2025年度)は申し込みの時期によって申請方法が異なっていたので、公募に興味がある場合は、小まめに公式サイトを確認するのがいいでしょう。

■観光DX推進事業 公式ウェブサイト■
https://kanko-dx-hojo.go.jp/

また、補助金を利用する用途によって、

  • 観光地の販路拡大・マーケティング強化
  • 観光産業の収益・生産性向上
  • 専門人材による伴走支援

の、3つの事業区分が設けられています。事業区分ごとの概要(対象、内容、補助率・補助上限額、要件)は次の通りです。

観光DX推進事業の概要

観光DX推進事業の概要

観光DX推進事業の概要

(1)観光地の販路拡大・マーケティング強化、(2) 観光産業の収益・生産性向上■
https://kanko-dx-hojo.go.jp/wp-content/uploads/2025/05/20250515_koboyoryo_1-2.pdf
(3)専門人材による伴走支援■
https://kanko-dx-hojo.go.jp/wp-content/uploads/2025/05/20250515_koboyoryo_3.pdf

2)申請の流れ

観光DX推進事業の、申請から精算までの流れは次の通りです。

1.計画申請(事業内容の提出)

公募要領で申請の手順や補助対象となる条件などを確認し、電子申請システムから計画申請(事業計画の提出)をします。申請後に観光庁及び事務局の審査が行われます。

2.交付申請の手続き

計画が採択された後、交付申請の手続きをします。申請後に事務局の審査が行われます。(交付決定後、事業開始が可能になります)

3.交付決定後に実施

交付決定された事業者には、事務局から正式に交付決定通知が送られます。申請した計画に沿って事業を実施し、事業完了の手続きを行います。

4.精算

完了実績報告を事務局で審査した後に送られてくる「額の確定通知」を基に、精算の手続きを行います。補助金請求書に基づき、事務局から銀行振込にて補助金が交付されます。

3)審査項目

審査項目は、事業区分によって違います。また、公募内容は年度ごとに異なるため、次回に同様の事業区分が公募されるとは限りませんが、ここでは検討の参考として、令和7年度の公募要領における審査項目をご紹介します。

1.観光地の販路拡大・マーケティング強化

  • 公募要領の事業目的・内容に沿ったデジタルツールの導入であること。それが地域一体での取組であること
  • 資金調達の見込みが立っていること。事業期間内に完了することが確実であること
  • 導入したデジタルツールを通じた、データ活用に向けた具体的な計画・将来ビジョンが検討されていること。それが地域一体での計画・将来ビジョンであること
  • 取組内容に応じた経費が見積書に適切に計上されていること

2.観光産業の収益・生産性向上

  • 公募要領の事業目的・内容に沿ったデジタルツールの導入であること
  • 資金調達の見込みが立っていること。事業期間内に完了することが確実であること
  • 導入したデジタルツールを通じた、データ活用に向けた具体的な計画・将来ビジョンが検討されていること
  • 取組内容に応じた経費が見積書に適切に計上されていること

3.専門人材による伴走支援

  • 公募要領の事業目的・内容に沿った申請内容であること。また、組織の課題解決に向けて、適切なノウハウやスキルを有する人材が派遣されること
  • 事業実施期間が十分に確保されていること。また、申請主体以外の支援先がある場合に、円滑な事業実施が可能な支援実施体制が検討されていること
  • 取組の効果が成果指標を通じて測定できること。また、補助対象事業者や申請主体以外の支援先が、補助事業を通じてノウハウやスキルを習得し、事業終了後に自ら観光DXに取り組む内容となっていること
  • 取組内容に応じた経費が算定根拠資料に適切に計上されていること

3 観光DX推進の事例

最後に参考情報として、各自治体で過去に実施された観光DX推進の事例をご紹介します。

1)長野県山ノ内町 (志賀高原)

長野県山ノ内町(志賀高原)は、地域全体の持続的な収益確保を目指して、

旅行者がオンライン上で情報収集や予約等をシームレスに実施できる「観光プラットフォーム(地域サイト)」を構築

しました。かつて旅行代理店に依存していた予約窓口を地域自前のプラットフォームに移行させ、会員向けの柔軟なクーポン発行機能などを実装しました。これにより、

観光プラットフォームへの誘引、さらに宿泊予約へとつなげることができるようになり、売上向上などの成果が出た

そうです。また、公式SNSのフォロワー数が増加し、個々の顧客に合わせた最適なプランを提案できる、精度の高いマーケティングが可能になりました。

2)兵庫県豊岡市(城崎温泉)

兵庫県豊岡市(城崎温泉)は、「まち全体が一つの温泉旅館」というコンセプトの下、

町内の宿泊施設間で宿泊管理システム(PMS)を連携・一元化

し、宿泊客の周遊データや消費行動を地域全体で可視化することに成功しました。これにより、

データが可視化されて滞在価値を高める施策(外湯巡りの利便性向上など)を打てるようになり、宿泊客単価が2万3580円から3万2438円へと大幅に上昇

しました。さらに、リピーター率も目標を超える41.4%に達するなどの成果を上げました。

3)神奈川県足柄下郡箱根町

神奈川県足柄下郡箱根町では、車で箱根を訪れる旅行者のオーバーツーリズム対策のため、

「箱根観光デジタルマップ」を構築し、リアルタイムの渋滞予測や駐車場・店舗の混雑状況を可視化

しました。これにより、箱根を訪れる旅行者の間で、マップ情報を参考に目的地や訪問時間を変更する行動変容が起こり、月1万回以上の閲覧を記録。デジタルマップの構築により、人流の分散化に成功しました。なお、このプロジェクトは今後、箱根特有の課題である火山災害の防止などにも役立てられる予定です。

以上(2026年1月作成)

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画像:日本情報マート

【入社1年目の教科書】電子メールの「お作法」を教えます。メール文学で結構なお手前に!

最近、プライベートでは電子メール(以下「メール」)を使うことはなくなったけど、ビジネスではまだまだ主力の連絡手段だ。まぁ、電話するよりは気が楽だけど、「いつもお世話になっています」とか、「何卒よろしくお願い申し上げます」みたいな独特な言い回しは慣れないな~。ちょっとマイルドにするために絵文字を使いたいけど、さすがにまずいかな……。

1 メールはまだまだ第一線

最近はチャットツールなどさまざまな連絡手段がありますが、メールがビジネスにおける主力の連絡手段であることは変わりません。業界や職種によっては「メール離れ」が進んでいますが、全体から見るとまだまだ少数派です。

社会人になった皆さんは、メールの“お作法”を学ばなければなりません。メールは長く使われてきたツールなだけに、独特の進化を遂げた部分があります。この辺りについてもある程度は理解し、正しいマナーを身に付けましょう。

2 メールの宛先設定は3種類

まず、メールの宛先には次の3つがあります。

  1. TO:メインの送り先。TOのアドレスは全員が確認可能
  2. CC(Carbon Copy):念のための送り先。CCのアドレスは全員が確認可能
  3. BCC(Blind Carbon Copy):伏せた送り先。BCCのアドレスは送り主だけが確認可能

例えば取引先にメールを送る場合、CCに先輩を入れて「本件は先輩も承知しております」ということを相手に伝えたりします。あるいは関係者が多いとき、メンバーをまとめてCCに入れることもあります。BCCには、別の先輩など周囲に内緒で知らせたい相手を入れます。あるいは一斉送信メールで、送信先のアドレスを隠したい場合にも利用されます。

これが基本的な使い方ですが、ワンランク上を目指すなら次のポイントを押さえてください。

  1. 何でもかんでも先輩をCCに入れない
  2. 関係者が多いときはメーリングリストを作る

先輩をCCに入れれば安心とばかりに、何でも先輩をCCに入れないようにしましょう。大量のメールが送られる先輩に迷惑をかけるからです。また、こちらの担当者が多いと、相手は一人ひとりのアドレスを登録しなければならず、これが本当に面倒です。メーリングリストを作り、「こちらに送っていただければ、関係者が確認できます」とスマートにいきたいものです。

3 平成時代の「メール文学」

本来、メールはカジュアルなツールですが、手紙の代わりという意識があったのか、やたらとお堅い表現が使われます。例えば、

  • いつもお世話になっております。◯◯(会社名)の□□(名前)です。
  • 先日はありがとうございました。
  • ご多用中に恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。

は、本当によく使うフレーズです。しかも、同じ相手とメールをやり取りする場合、2通目からは、

  • いつもお世話になっております。「◯◯(会社名)の□□(名前)です。」

と、「 」でくくった名前の部分を省略してもよいという暗黙の了解があったりもします(人によります)。最近ほとんど見かけなくなりましたが、1行当たりの文字数を合わせて右端を揃えてくる「職人」もいました。いずれにしても、「郷に入っては郷に従え」ということで、先輩にメール本文のお作法を確認するとよいでしょう。

ただし、ご用心。「メール文学」の最大の難点は、妙に丁寧になりすぎて、何を言いたいのか分からなくなってしまうことです。ビジネスは、次に何をすべきかを明確にしなければ停滞します。そのため、メールの内容についても、

  • 確認して欲しい
  • アポイントを取りたい
  • 連絡が欲しい

など、相手に対して何を求めているのかが明確な文章にしましょう。

4 最もありがちなミスは「添付漏れ」

メールで最も多いミスは添付漏れでしょう。早く送りたいという気持ちもあり、ついつい添付を忘れてしまいます。添付ファイルがあるときは、本文を入力するよりも先にファイルを添付すれば間違いありません。また、自社と相手とのルールで問題がなければ、メールに添付するのではなく、クラウドのドライブなどでの「ファイル共有」を提案するとよいでしょう。

ここでもワンランク上を目指すなら、次のポイントを押さえてください。

  1. 「PPAP」(パスワード付きzipのメール送信)は、できるだけやらない
  2. 重たい添付ファイルを送らない

PPAPとは、パスワード付きのzipファイルをメールに添付して送信し、直後に解凍パスワードを書いたメールを送信する方法です。PPAPという通称は、次の言葉の頭文字を取ったもので、以前に人気を集めたお笑い芸人のネタになぞらえて揶揄(やゆ)されています(日本情報経済社会推進協会に所属していた大泰司 章氏(おおたいし あきら。現・PPAP総研所属)によって問題提議・命名)。

  • Password付きzipファイルを送ります
  • Passwordを送ります
  • An号化(暗号化)
  • Protocol(プロトコル、手順)

ここでは細かく触れませんが、PPAPはセキュリティー上、ほとんど意味がありません。にもかかわらず、受信した側はいちいちファイルを解凍しなければならず、とても面倒です。PPAPを行う会社はまだまだ多いですが、こうした問題があることを覚えておいてください。

また、やたらと重たいファイルを添付するのも避けたほうがよいです。「写真がいっぱいで、立派な資料」でも、容量が重すぎては受信する側は迷惑です。クラウドのドライブやファイル転送サービスを使うようにできたらよいですね。

5 分かりやすさを意識する

メールは、件名も本文も分かりやすさが大切です。件名を見て、用件や送信者が分かると理想的です。複数のテーマでメールをやり取りする際は、件名に【テーマ名】などを入れておくと分かりやすく、後で検索する際も便利です。

本文についても、謝罪など特別な場合でなければ簡潔に記します。挨拶やアイスブレークなどを入れる際は、本件との間に改行を入れるなどして区別をしましょう。

また、メールの最後に署名を入れることがあります。かつて凝ったデザインの署名が流行りましたが、今ではそこに感動する人はおらず、シンプルなものが主流です。所属、氏名、連絡先などが分かれば十分です。

それと、「これだけはやらないでください!」というお手付きを紹介します。これをやると、関係者が混乱するので、気を付けてください。

  • 1通のメールに複数のテーマを書く(しかも件名では内容が分からない)
  • 【テーマA】の件名でやり取りしているのに、【テーマB】の話を加える
  • TOと本文の宛先が複数人列挙されており、誰が担当者なのか分からない
  • CさんとDさんのやり取りに、特別な事情なくCCだったEさんが割り込んでくる

6 メールの「時間」に配慮する

メールについて意識しておきたい時間は2つです。

1つ目は送信時間です。送信側としては、早く送ってしまいたいという気持ちがあるものの、あまり早い時間や遅い時間の送信は避けましょう。「こんな時間から(まで)働いているの?」と相手を驚かせてしまいます。それに、相手がメール受信時にバイブレーターなどの設定をしていることもあり、寝ているところを起こしてしまうかもしれません。

2つ目は返信までの時間です。メールを受け取ってから返信までに、あまり時間がかかるのは良くありません。最長でも1日以内には返信したいところです。返信までに時間がかかりそうな場合は、まず「確かにメールを受信していること」と、「回答までに一定の時間を要する」ことを記したメールを送っておくようにしましょう。

7 誤送信してしまったら素早くフォローを

メールの誤送信は誰にでも起こり得るトラブルです。送信前のチェックに焦っていたら甘くなります。最近のメーラーは便利で、送信先候補をサジェストしてくれたりしますが、そこで関係のないアドレスを選択してしまう恐れもあります。

とにかく、メールの誤送信に気付いたらすぐに先輩に報告してください。そして、先輩の指示に従って、送信先にすぐ電話をしておわびとメールの削除などを依頼します。電話がつながらない場合、おわびのメールを送信します。

最初のうちは、送信前に先輩に確認してもらうとよいでしょう。また、PPAPではなく、相手とオフライン(口頭など)でパスワードを決めておくのも一策です。

8 こんなときどうする? メールのQ&A

1)メールの返信で、相手が引用した自分の文章を残すべき?消すべき?

基本的には残しましょう。やり取りの経緯が分かりやすくなります。ただし、長い引用が何段も続く場合は、直近の1〜2段だけ残して古いものは削除してもOKです。

2)メールで顔文字を使ってもいい?

ビジネスメールでは基本的にNGです。ただし、社内のカジュアルなやり取りで相手が使っている場合は、「!」「(笑)」程度なら許容される場合もあります。社外や目上の人には使わないのが無難です。

3)返信が来ないときはどうすればいい?

「先日お送りしたメールをご確認いただけましたでしょうか」と催促メールを送るか、電話で確認しましょう。迷惑メールフォルダに入っている可能性もあります。

4)CCで受け取ったメールには返信すべき?

基本的に、CCは「参考までに」という意味なので、返信の必要はありません。ただし、内容に関係がある場合や、確認が必要な場合は返信しましょう。TOで受け取った人(上司や先輩)が不在の場合、CCで受け取った人が代わりに返信しなければならないこともあります。

以上(2025年12月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

「社内参謀」候補が見つかる39のチェックリスト

1 社内参謀としての素質を見極める

経営者は、1人では対処しきれない経営課題に直面することがよくあります。そうした問題は複雑で、気軽に相談できる相手がいないケースも少なくありません。そうした経営者が求めるのは、

社内の人間関係や実務に精通いて、会社の状況をよく理解した上で、客観的なアドバイスができる「社内参謀」

です。

社内参謀を育てるには、まず参謀としての資質を持った社員を見つけることから始めましょう。人事考課で飛び抜けて優秀な社員がいれば、その人を候補にします。いなければ、これからご紹介するチェックリストを使ってテストしてみてください。

これからご紹介するのは、参謀的資質を見極めるためのオリジナル「社内参謀 チェックリスト39」です。社内参謀に必要な資質の有無を確認する39の設問で、得点は100点満点です。各設問の得点配分は右欄に記載していますが、実際に社員にチェックリストに答えてもらう際は、得点配分は見せないでください。

(図表)【社内参謀 チェックリスト39】

No. 設問 チェック
〇・×
得点
配分
1 日本経済新聞や業界誌、ニュースサイトなどを読んでいますか? 1
2 官公庁などが発表する主な経済指標の数値を把握していますか? 1
3 ビジネス書部門のランキング10位のうち、1冊でも知っていますか? 2
4 欲しい情報をインターネットや人脈から収集できますか? 4
5 新しいテクノロジーにアンテナを張っていますか? 4
6 具体的に何か勉強していますか? 2
7 定期的にセミナー・勉強会、交流会などに参加していますか? 2
8 社会的地位の高い人との交流がありますか? 2
9 弁護士や公認会計士などと個人的な付き合いがありますか? 2
10 良き相談相手が社内にいますか? 3
11 良き相談相手が社外にいますか? 3
12 年上、年下の相手とコミュニケーションがとれますか? 2
13 自社の商品(サービス)を第三者に簡潔に説明できますか? 2
14 自社の従業員構成や株主構成を知っていますか? 2
15 主要顧客や主要取引先の属性を正確に把握していますか? 3
16 自社の事業分野の市場特性を把握していますか? 2
17 自社の強みと弱みを簡潔に説明できますか? 3
18 自社の事業の最重要な要因を第三者に簡潔に説明できますか? 3
19 会社設立の経緯を第三者に簡潔に説明できますか? 2
20 前年度の自社の概況について第三者に簡潔に説明できますか? 2
21 今年度の事業方針について第三者に簡潔に説明できますか? 2
22 競合他社の事業方針や営業戦略を類推できますか? 3
23 企画書や文書を褒められたことがありますか? 2
24 中小企業診断士や社会保険労務士などの公的資格を取得していますか? 3
25 業務に役立つ民間資格や得意分野はありますか? 2
26 上司に意見を言うことができますか? 2
27 部下を叱ることができますか? 2
28 意見や立場が異なる人と協力して仕事を進められますか? 3
29 コスト意識を持ち、時間管理や仕事の効率化に取り組んでいますか? 2
30 ビジネスにおいて公正さを心掛けていますか? 3
31 自分の誤りに気付いたときにすぐに謝罪できますか? 5
32 他人の評価は気にしないですか? 3
33 業務を遂行する上で、多少の妥協はやむを得ないと思いますか? 2
34 会社のビジョンに共感していますか? 3
35 会社に愛着はありますか? 2
36 新しいことに取り組むことが好きですか? 3
37 過去3年分の決算書から自社の問題点を発見できますか? 5
38 上の37で発見した自社の問題点の解決策を提案できますか? 2
39 来年度の事業計画書を策定できますか? 4
合計得点 100

(出所:日本情報マート作成)

チェックリストは、こちらからダウンロードできます。

こちらからダウンロード

ボーダーラインは70点程度としましょう。70点以上の社員が複数いる場合は、社内の評判が良い、性格が明るいなどを基準に選抜します。

参謀候補を数人選んで絞り込んでいく方法もありますが、最初から1人に絞って経営者が集中して育てた方が効率的です。時間とエネルギーを分散させるより、「この人」と決めた候補にしっかり向き合うほうが、結果的に早く戦力になります。

2 社内参謀の教育

参謀候補が見つかったら、次は実践的な教育です。ここでは重要な4つの力について、具体的な育成方法をご紹介します。

1)聞く力と記憶する力を磨く

参謀候補は聞き手として「相手の話を真摯に聞く」ことが求められますが、大切なのは、聞いた話の要点を絞り込み、正確に記憶しておくことです。

次のようなシーンをイメージしてください。経営者同士の会議が1時間にも及びました。最初の10分は世間話でしたが、途中から互いに事業の概況について話を始めました。足元の経営状況、取引先の動向、競合他社の営業活動や新製品の開発動向などの話があった後、自社との取引内容についての改善提案まで話が進みました。

このような状況で、話の内容を全てメモしたり、記憶したりすることは不可能です。しかし、

要点を押さえて正確に記憶することは、訓練次第で可能

です。

経営者と参謀候補とで要点の認識がズレてしまっては困るので、最初のうちは話し終わった後に、経営者が要点を教えてあげましょう。「いろんな考えがあっていいのでは?」と思うかもしれませんが、それは違います。

同じ要点に対する考え方はいろいろあっていいけれど、前提となる要点そのものが違っていたら話がかみ合わない

からです。まずは「何が要点か」を正確につかむ訓練から始めましょう。

2)問題点に気付く力を磨く

問題点に気付く力は、

経営者の話や会議の議論の矛盾点を質問などで指摘する

ことで磨かれます。矛盾点を指摘するのは簡単ではなく、正確な情報収集力や分析力、論理性が必要です。不勉強な社員や論理的思考ができない社員には難しいでしょう。

参謀候補としての自覚がある社員なら、会話や議論での矛盾点の指摘は場数を踏むことで慣れてきます。ただし、単に回数を重ねるだけではダメです。

周囲に飛び交う情報に敏感に反応する訓練

をしなければなりません。そのためには、経営者が抜き打ちで質問するなど、常に高い緊張感を保たせることも有効です。

話し手の不足点や矛盾点を指摘することは、実務でも非常に大切です。話し手を議論で

「やり込める」のではなく、「納得してもらう」ための話し方を習得する機会

になります。

3)企画する力を磨く

「アッ!」と驚く企画の立案は簡単ではありません。ですが、内容や質を問わず、何らかの企画を立案する程度なら、「聞く力」「問題点に気付く力」を持つ社員であればこなせます。つまり、参謀候補は、何らかの企画を考えるまでに成長しているはずです。

現実的には、新鮮なアイデアがないと面白い企画は生まれにくいものです。しかし、さまざまな視点から物事を判断できると、次第に的を射た企画を立案できるようになります。

企画する力を磨くには、

参謀候補にさまざまな企画書を作らせてみること

です。企画書を作らせる狙いは、「自由に企画書を作成させて、自分の不足点や矛盾点について考える機会を多く与える」ことです。企画書の作成を繰り返すうちに、参謀候補の情報収集力や分析力が高まります。

創造力を磨くのもこの段階です。予備知識なしに創造力は生まれません。過去の事例を数多く検証し、それらの事例から不足点や矛盾点を発見し、それを修正することで新しいものができるのです。既成概念にとらわれない大胆な発想や斬新なアイデアは、こうした地道な努力を積み重ねることで生まれます。

4)根回しする力を磨く

根回しというと、政界の裏工作などを連想し、悪い印象を抱きがちです。しかし、ビジネスで1つの企画を実行するためには、関係者との交渉が必要になることがあります。

ビジネス上必要な根回しとは、関係者との交渉

に他なりません。これは組織を動かす上で重要な実務です。企画書は書けるが交渉力がない社員は、実行力に乏しいと考えてよいでしょう。

また、この段階では

完璧主義を捨てることも大切

です。計画を企画書通りに実行できればベストですが、現実にはなかなか難しいもの。関係者との交渉を重ねた結果、いくつか修正が入って妥協点が生じ、当初の企画内容と少し違うものになっても、

企画の骨子(コアな部分)が揺らいでいなければOK

としましょう。大切なのは企画を実行することです。

3 社内参謀を認め、感謝する

社内参謀の教育で紹介した4つの力を備えた社員は「社内参謀」に成長しています。社内参謀は経営に必要な情報がいつでも引き出せて、それを経営者の視点で分析できます。ある意味で、

社内参謀のものの見方は、経営者以上に多面的かつ論理的

です。企画を実務に落とし込む際は、当該企画の問題点に気付くはずですし、利害関係者の要望を組み入れた修正案を想定することもできます。

経営者は、社内参謀をパートナーとして認め、感謝しましょう。社内参謀は、自分が社内のどんなポジションにいるのか、経営者が自分のことをどのように評価しているのかを敏感に感じ取ります。会社は社内参謀にふさわしい役職を用意することになるでしょうが、

何よりも大切なのは、経営者が「ありがとう」「役に立ったよ」と声を掛けてあげること

です。

以上(2026年1月更新)

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【かんたん消費税(11)】税抜か税込か? 日々の経理に影響する2つの方式

1 消費税の経理処理

消費税の経理処理は、税抜経理方式(以下「税抜経理」)か税込経理方式(以下「税込経理」)のいずれかになります。

  • 税抜経理:消費税を売上高や経費とは「区別して」仕訳する方法
  • 税込経理:消費税を売上高や経費に「含めて」仕訳する方法

税抜経理と税込経理は好きなほうを採用できます(消費税の免税事業者は税込経理のみ)が、メリットとデメリットがあるので有利な方法を選択したいものです。「皆さんの会社にとってお得なのは、税抜経理と税込経理のどちらなのか?」が分かるように解説します。

2 どっちがお得!? 4つの観点から見る特徴

1)経理作業の負担の観点から

経理作業の負担の観点からは、税込経理に軍配が上がります。

なぜなら、もう一方の税抜経理だと、全ての取引について消費税を売上高や経費などとは区別して処理するため、会計処理が複雑になるからです(会計処理は最終章で紹介)。また、税抜経理は、税込経理に比べて仕訳も1行多く必要になり、簿記の知識が必須です。

ただし、最近は会計ソフトを導入している会社も多く、これらの会計処理を自動で行われるような場合、このような差異はほぼありません。

2)損益把握の観点から

損益把握の観点からは、税抜経理に軍配が上がります。

税抜経理の場合、消費税は全て「仮受消費税」「仮払消費税」という勘定科目に集約され、損益には一切影響しません。そのため、

税抜経理の場合、期中の段階でいつでも正確な損益を把握できる

ことになります。

一方、

税込経理の場合、消費税は期末に一括して処理(詳細は後述)するため、期末になるまで正確な損益が把握できない

ことになります。タイムリーに正確な損益を把握しなければならない経営者であれば、税抜経理を選択したほうがよいでしょう。

3)資産を購入した際の税制の観点から

資産を購入した際の税制の観点からは、自社がどの税制(少額固定資産や税額控除)の適用を受けるかによって軍配が変わります。

備品などの固定資産を取得した場合、原則的には資産に計上し、減価償却で少しずつ費用に計上します。しかし、取得価額が10万円未満の固定資産(少額固定資産)は、取得時に全額費用として処理することもできます(全額費用にすれば、費用が増えるので法人税の負担が減少します)。この「10万円未満かどうか」は、

税抜経理の場合は「税抜価格」で、税込経理の場合は「税込価格」で判定

されます。つまり、取得価額が小さくなる税抜経理の方が、法人税を計算する上では有利になります。

一方、法人税には「税額控除」という制度があります。これは、取得価額の一定割合について、法人税の負担を減らしてくれる制度です。この制度を適用する場合の取得価額も、

税抜経理の場合は「税抜価格」で、税込経理の場合は「税込価格」で計算

することになります。この場合には、取得価額が大きくなる(つまり、税額控除額が大きくなる)税込経理のほうが有利です。ただし、税額控除については適用される取得価額が多額な設備投資に限られていることがほとんどです。

自社の納税額にどのような影響があるかは、税理士などの専門家に相談するとよいでしょう。

4)交際費の観点から

交際費の観点からは、税抜経理に軍配が上がります。

中小企業の場合、交際費は原則として800万円まで費用にすることが認められていますが、この交際費についても税抜経理と税込経理とで取り扱いが変わってきます。

  • 税抜経理の場合は、「税抜価格」で800万円まで費用として処理できる
  • 税込経理の場合は、「税込価格」で800万円まで費用として処理できる

そのため、税込経理の場合、実質的には本体価格で727万円(800万円×100/110)までしか費用として認められないということになります。

交際費が年間727万円を超える企業については、税抜経理を選ぶ方法がよいでしょう。

3 実際の経理処理を見てみよう

税抜経理は売上高や経費を「税抜価格(本体価格)」で計上し、消費税は「仮受消費税」や「仮払消費税」といった消費税専用の勘定科目に計上します。

一方、税込経理は売上高や経費を「税込価格」で計上し、消費税は期末に算出される納税額を一括して「租税公課」に計上します。

具体的にどのような仕訳を計上するのか、例を見てみましょう。

取引別の仕訳例

なお、税抜経理でも税込経理でも、最終的な利益の金額は同じになります。

経理方式別の損益計算書

以上(2025年12月更新)
(監修 税理士法人AKJパートナーズ 税理士 森浩之)

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【入社1年目の教科書】キーボードのタイピング音が迷惑?正しい姿勢でタッチタイピングを!

キーボード操作って本当に苦手だ……。スマホのフリック入力なら自信があるのに。慣れないから、タイプミスも多くてイライラするし。あれっ! 先輩たちがけげんそうな目でこっちを見てる。まさか自分のタイプミスがバレてるとか? いやいやそんなわけはない。どうしてそんなに険しい顔をしているの?

1 あなたのタイピング音がハラスメント?

デジタルネイティブと呼ばれる皆さんが直面する意外な問題が、パソコンのキーボード操作です。スマホとは違う配列に悪戦苦闘しますし、慣れないうちはやたらに力強くキーを押してしまうので、タイピング音がうるさくなります。カチャカチャ…ッターン!と大きな音をたててエンターキーを叩いて「仕事をしてる」アピールする人もいますが、これは「音ハラスメント」です。

そう。冒頭で先輩たちがあなたを見ていたのは、「タイピング音がうるさい!」と不快に思っていたからなのです。

ただ、タイピング音は仕事をしているからこそ出る音なので、周囲も注意しにくいものです。ですから、皆さん自身が直していくしかありません。その方法をお伝えします。

2 まずは正しい姿勢で!

1)体がだいぶ楽になる正しい姿勢

タイピング音が大きくなってしまう主な原因は、

  • タッチタイピングに不慣れである
  • 余計なところに力が入り過ぎている

ことです。最初は練習あるのみですが、その際に心がけたいのが「正しい姿勢」です。

まずは無理のない姿勢がとれるように机や椅子を調整し、ディスプレイやキーボードの置き方を工夫してみましょう。基本は次の通りです(厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」)。

  • 椅子に深く腰をかけ、背もたれに背を十分当て、足裏全体が床に着く姿勢が基本
  • 必要に応じて、十分な広さがあって、すべりにくい足台を使う
  • 椅子と膝裏の間に手指が入る程度のゆとりを持ち、太ももに無理な圧力をかけない

また、ディスプレイについては次の通りです。

  • 40センチメートル以上の視距離を確保する(眼鏡による適正な矯正を行う)
  • ディスプレイの上端は、目の高さとほぼ同じか、やや下にする
  • ディスプレイとキーボードなどが離れすぎないようにする
  • ディスプレイは、作業しやすい位置、角度、明るさなどに調整する
  • ディスプレイの文字の大きさは小さすぎないようにする(3ミリメートル以上)

パソコンを使うときの姿勢は、デスクトップパソコンの場合、ノートパソコンの場合で、それぞれ次のようなイメージです。

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2)ホームポジションを身に付ける

ホームポジションとは、キーボード操作で指を置く基本位置です。Windowsパソコンで「QWERTY配列」のキーボードでは、

  • 左手:小指「A」、薬指「S」、中指「D」、人差し指「F」
  • 右手:人差し指「J」、中指「K」、薬指「L」、小指「;」

となります。

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このポジションを身に付けると、素早く、手に負担をかけずに操作できます。多くの場合、「F」キーと「J」キーにちょっとした突起があるのでホームポジションに戻るときに便利です。キーを1つ打ち終わったらホームポジションに戻ることを習慣にすれば、タッチタイピングがしやすくなります。

3)最初から全てのキーの配置を覚えようとしない

ローマ字入力の場合、覚えなければならないキーは、アルファベットの26個と、句点、読点、スペース、Enterなど合わせて30個程度です。よく使うのは、「A」「I」「U」「E」「O」、つまり50音の母音「あいうえお」です。そして、50音の各行の先頭「K」「S」「T」「N」「H」「M」「Y」「R」「W」、さらに 濁音や半濁音の行の先頭「G」「Z」「D」「B」「P」などといったように、よく使うキーから位置を覚えていくのが王道です。

4)タイピングの練習は速度よりも正確さ重視で

慣れないうちは、速度よりも正確さを重視しましょう。タイピングの練習に使える無料ウェブサービスもあるので、参考にしてください。

■ベネッセコーポレーション「マナビジョン 無料タイピング教材」■

https://manabi.benesse.ne.jp/gakushu/typing/

■東京書籍「タイピングソフト やってみタイプ」■

https://www.tokyo-shoseki.co.jp/kyouka/kou/joho/typing/

3 適度な休憩やストレッチで疲れを和らげよう

正しい姿勢だとしてもパソコンを使った作業は、長時間同じ姿勢になりがちです。1時間も座ったまま前かがみで集中してタイピングをしていると、肉体的にも精神的にも疲れてしまいます。

こうした疲れは、パソコンの作業継続時間や設置場所の工夫により軽減することができます。例えば、次のことを心がけてみましょう。

  • 連続した仕事は1時間以内とし、途中途中で1~2分程度の小休止を入れる
  • 次の連続した仕事までに10~15分の休憩をとる

適度な休憩やストレッチで疲れを和らげるのも仕事のうち。無理は禁物です。なお、休憩しても疲れがとれなかったり、激しい痛みを感じたりするときは、すみやかに医師に相談しましょう。

以上(2026年1月更新)

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画像:Mariko Mitsuda