営業最強フレーズ集 アプローチ編2 初めて話す相手に少しでも興味を持ってもらうための一言

御社と同地域の他社で○○という効果があった事例です。全くご興味ありませんか?

メリットをより分かりやすく

新規開拓の営業では、いきなり連絡をしてもアポイントを取るのは難しいのではないでしょうか。初めのうちは、相手がこちら側の商品・サービスにほとんど興味を持っていないからです。

そこで「営業最強フレーズ集:アプローチ編1」で挙げた「御社と同じ○○業の企業様での最近のご活用事例をお持ちします」というフレーズを使って、会うメリットを伝えるわけですが、それでも「必要ないから」と断られるかもしれません。

そう言われたら、冒頭のような言い方で実際の効果を分かりやすく伝え、相手に少しでも興味を持ってもらいましょう。例えば、相手にとっての競合他社や顧客が「販路開拓に成功した」「コストを削減することができた」などの効果を伝えるのが理想的です。

具体的な数字が効果的

このとき、「具体的に」「簡潔に」「インパクトのある言葉を使って」成功事例を伝えることがポイントです。「△件の販路開拓に成功した」「□%のコストダウンが実現できた」など具体的な数字を挙げると分かりやすく、インパクトを与えやすいかもしれません。数字を挙げることが難しい場合には、「~が増えた(減った)」「~できなくて困っていたのができるようになった」というように、ビフォーアフターの違いが分かるようなフレーズを使うと効果が伝わりやすくなります。

相手にとっての競合他社や顧客に関する具体的な効果を挙げ、「それでも全くご興味ありませんか」と尋ねると、相手は断りにくくなります。自分(相手)のビジネスに関わりがあるのではないかという気持ちが強くなるからです。「全くない、というわけじゃないけど」と言ってくれるかもしれません。

「食い下がらない」ことも選択肢に

逆に、そこまで伝えても「必要ない」と言われたら、今の段階では成約の可能性は低いと考え、諦めたほうがよいかもしれません。ここで食い下がって印象を悪くするより、他の見込み先にアプローチするほうが効率的です。

ただしその場合も、資料と名刺を送り、時期を置いてから改めて連絡してみましょう。相手の状況は、いつどのように変化するか分かりません。状況が変わったとき、思い出してもらえる可能性が少しでも高まるように布石を打っておくのです。

初回アポイントは工夫のしどころ

新規開拓の営業では、初回のアポイントを取るのが一番難しいといっても過言ではありません。相手に、少しでも会うことのメリットを感じてもらえることを目標に、内容や言い方を工夫して伝えることが大切です。

以上(2018年8月)

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画像:Mariko Mitsuda

営業最強フレーズ集 アプローチ編1 初回のアポイントを取ろうとするときの一言

御社と同じ○○業の企業様での最近のご活用事例をお持ちします

用件は堂々と

新規開拓の営業では、まず、「会ってもらう」ことが第一の壁になります。何件電話をかけてもアポイントが取れずに悩む営業担当者は少なくないでしょう。相手に「時間が無いから」と断られることを警戒して、「ご挨拶だけなので」「名刺交換だけでも」「ほんの5分程度ですから」など、つい、「お願いトーク」をしたくなるものです。しかし、こうしたお願いトークは、相手に不信な印象を与えてしまい、かえって逆効果になることもあります。

アポイントを取るときは、お願いトークではなく、「なぜお会いしたいのか」という用件を堂々と伝えるほうが好印象を持ってもらえます。このとき、「相手にとって役に立つ情報がある」という、「会うことのメリット」を伝えるようにすることがポイントです。

いかにメリットを伝えられるか?

法人営業の場合、相手が「会って役に立つかもしれない」と感じる情報は、相手の同業他社や顧客に関連するものです。そこで、冒頭のような言い方で会うことのメリットを伝えましょう。「御社のお客様の○○業界での~」という言い方に置き換えることもできます。「最近の」というフレーズを挟むことで、相手に「自分の知らない新しい情報が入手できるかもしれない」という期待感を持ってもらうことができるかもしれません。

釣り糸を垂らすのは……

会うことのメリットを伝えるトークを展開するときには、提案する商品・サービスを活用すると想定される部門、もしくは担当者にたどり着いておくことが大切です。魚のいない釣り堀に、いくら釣り糸を垂らしても魚を釣ることはできません。魚のいる釣り堀を探して釣り糸を垂らすから魚が釣れるのです。

そこで、初回の電話のときには、これまでの営業経験や上司・先輩社員の事例などを参考に関連部門のあたりをつけ、「△△部門の方をお願いします」と伝えて担当者につないでもらうようにしましょう。

異動があったら後任の担当者を

一度担当者にたどり着けば、今回はアポイントが取れなかったとしても、次回からは直接担当者に連絡できるようになります。担当者が異動した場合でも、「後任の方をお願いします」と伝えれば、新しい担当者にたどり着くことができるでしょう。

新しい担当者には、「前任の□□様には何度かお話しさせていただき大変お世話になりました。ご後任の●●様にも一度ご挨拶をさせていただきたいと思いご連絡しました」と具体的な名前を出せば、相手との距離感が少し縮まります。不信感を与えることなくアポイントを取ることができるでしょう。

以上(2018年8月)

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画像:Mariko Mitsuda

営業最強フレーズ集 アプローチ編4 お金に関する話で相手の本音を探るときの一言

高い、というのはどのくらいの金額をお考えですか?

営業ではカードを隠す人が多い?

営業は交渉事の連続で、その戦法は次の二つに分かれます。一つ目は、自分のカードを隠し続け、最も有効なタイミングを待って切る戦法。もう一つは、あえてカードを相手に見せつけ、自分はこんなに強いのだから降りたほうが得ですよと、懐柔する戦法。

通常の営業の現場でどちらの局面になることが多いかといえば、当然、前者のほうです。特に、お金に関する話になると、「高いんでしょ?」「いやいや、お安くできますよ」等、具体的な基準もないまま曖昧な話が続くことがあります。しかもこの状況は、売り手である営業側が不利になるのが常で、「もしかして他社より高いのかも?」等とついつい弱気になって、当初の想定よりも安い金額を提示してしまいがちです。

「高いんでしょ?」の本音は?

お金の話はとても大切なのに有利に進めることができない。そんな状態に陥らないために、相手に「高いんでしょ?」と聞かれても、ビビることなく冷静に状況を判断するようにしましょう。例えば、「高いんでしょ?」の言葉から、次の二つのシナリオが思い浮かびます。

一つ目は、相手が断る理由を探している状況です。この場合、こちらが頑張って安値を提示しても「高いな~」等と断られます。

二つ目は、相手が割と本気で検討している状況です。こちらにとってはチャンスであり、不用意に値引きをしたくありません。

さて、相手の答えはどっち?

この正反対の二つのシナリオ。相手の本音はどちらにあるのかを探るときに、ぜひ、投げかけてみたいのが、冒頭の営業最強フレーズです。相手の反応から、ある程度、本音を推測できる場合があります。

相手が「断る理由を探している」場合、具体的な答えはまず返ってきません。「何か高そうじゃない?」といった具合です。このとき、安値を出すのは、後のことも考えてタブーです。丸めた金額を示すにとどめます。

一方、「割と本気で検討している」場合、相手の口から「例えば○百万円?」といった具体的な金額が出てくることがあります。これは、相手の予算が決まっていたり、既に競合他社から話を聞いている可能性があります。この場合、「定価だと○百万円になりますが、仕様によって……」等、交渉の幅を広げるようにし、必要に応じて、ボリュームディスカウント等、値引きのカードも切ります。

「高いんでしょ?」に慌てることなかれ

「高いんでしょ?」と聞かれると、つい値引きを口にしたくなったりします。そうしないと、買ってもらえないという思いに駆られるからです。

しかし、その対応は正しくありません。慌てずに、相手の出すヒントから本音を見極めて、しっかりとチャンスにつなげていきましょう。お金の話になって初めて、営業の交渉は本格的に始まったようなものなのです。

以上(2018年8月)

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画像:Mariko Mitsuda

【朝礼】「人の話」から学ぶための、正しい聞き方

日ごろ、私は経営者同士の交流会や勉強会、セミナーなどによく招待していただきます。また、経営者の方にインタビューしたり、対談したりする機会をいただくこともあります。そうして日々、さまざまな方の話を聞いていると、本当に多くのことを考えさせられます。

中でも私が最近、改めて感じるのは、「人の話を聞き、そこから学ぼうとするときこそ、自分の思いをしっかりと持っていなければならない」ということです。

私がお会いする方々は、自分自身で考え、主体的にビジネスを動かしている方がほとんどです。そうした方は、何事についても“一家言”持っているのが通常です。将来のビジョンや会社の在り方、人とつながる方法、社員の育て方、商品の売り方など、ビジネスに関わる全てのことについて、自分なりに考え、苦労したり工夫したりして実践してきているからでしょう。

そうした方々の話は、どれも非常に力強く、示唆に富み、さまざまな気付きを得られることは間違いありません。一方で、話を聞くこちら側が自分の思いをしっかり持っていないと、「ただ表面的に感心して終わってしまう」のも事実です。それでは、自分の学びにはつながりません。

そこで私は、誰かの話を聞くときは、自分の思いと照らし合わせることにしています。私には、「自社のためだけでなく、世の中のためになることをしたい」という思いがあります。

そのため、お会いする方から、「自社のことだけでなく、世の中のことをどのように考えているか」「どうやって世の中に貢献しようとしているか」について学ぶことを一番大切にしています。

皆さんも、セミナーや勉強会などに参加し、さまざまな人の話を聞く機会があるはずです。その際、ただ「すごい!」と話に感心しているだけでは、学びにはつながりません。その人の話と照らし合わせ、実際の行動に役立てられるように、自分の思いや、何を学びたいのかをしっかりと固めた上で参加してもらいたいのです。

もう一つ注意してほしいことがあります。それは「人の話に真摯に向き合う」ことです。学びにつなげるには、人の話をとことん掘り下げて聞かなければなりません。その人の本当の思いはどのようなものか、何を大切にしている人なのか。ぜひ、そうしたことを「聞ききる」くらいの気持ちで向き合って、話を聞いてみてください。

誰かに何かを伝えようとするとき、人は「良いこと」を言うものです。それは決して悪いことではありませんが、表面的に「良いこと」を聞いているだけでは、その人の本当の思いは見えてきません。人の話は、「なぜそう考えるのか」「なぜそうするのか」をできるだけ掘り下げて聞きましょう。それが「聞ききる」ための第一歩です。

自分の思いをしっかりと持ち、話を「聞ききる」。そうすれば、人の話が皆さんの糧になり、皆さん自身の“一家言”が生まれるでしょう。

以上(2019年7月)

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画像:Mariko Mitsuda