1 人材の見極めの重要性
このシリーズもPART.4になりました。今回は「失敗しない採用面接とは?」というテーマでお伝えします。これまでは、いかにして自社の魅力度を高めて採用候補人材を集めるか、という観点でお話ししてきましたが、今回は、候補者の人物像や適性をどうやって見抜くかという観点になります。
いつもお話しすることなのですが、人がいないのは困りますよね。でも、それよりも困るのは入社して半年や1年で辞められるケースです。厚生労働省が発表している令和3年3月の新規学卒者の3年以内離職率(下記参照)は高卒者で38.4%(前年から+1.4%)、大卒者34.9%(前年より+2.6%)となっており3年以内に3人に1人以上の方が離職しています。中途採用者の場合はいろんな見方があるため単純比較はできませんが、これらと同等もしくはそれ以上となっていると思われます。新卒採用、中途採用に関わらず、一旦入社した社員が短期間で退職してしまうと、それまでにかけた採用費用や勤務期間中に支払った賃金などが無駄になってしまうだけでなく、業務分担の見直しや先輩社員が新入社員の教育にかけた時間など、金額換算が難しいものまで含めると相当な損失となってしまいます。
また、さらにもっと困るのは不適格人材を採用してしまって、辞めてほしいけど辞めないケースです。日本の法律は従業員寄りのものとなっているため、会社の都合で一方的に辞めさせる(解雇する)ことは、ほぼできないに等しいものとなっています。よくアメリカ映画などで社員が社長から「You are fired!」と言われて、デスク周りの書類を段ボール箱に入れてすごすごと会社を去っていくシーンがありますが、日本ではあんなことはできません。正確に言うと、実際にできなくはないですが、後から社員から「不当解雇だ!」と訴えられると会社は負けてしまって、それまでの賃金も含めて多額のお金を支払わなくてはならなくなる(バックペイと言います)可能性が非常に高いということです。
特に、中小企業の場合、従業員数が少なくなればなるほど1名の重みが大きく、大企業であれば1人や2人不適格人材が紛れ込んでも会社全体からすればそれほど影響は大きくないですが、中小企業にとっては非常に大きなリスクと言え人材の見極めに失敗すると多額の損失を被るばかりか、不適格人材が辞めないことで他の優秀な社員の退職につながり、究極は組織が崩壊するというリスクもはらんでいると言えます。

出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和3年3月卒業者)を公表します」
令和6年10月25日
2 見極めのための事前準備
経営者の皆さまから「どうやって人材を見極めれば良いか分からない」とか「良いと思って採用したが、実際は全然違った」などのお話をよく聞きます。確かに、30分や1時間の限られた時間の面接で人材を見極めるのは難しいですし、素晴らしい能力や相当な経験の持ち主であっても、100%正確に見抜くのは無理だと思います。しかしながら、前述の通り中小企業にとっては、その重要性は大企業に比べて非常に大きいという採用面接は極めて高難度のミッションと言えます。
ではどうすれば良いのか?まずは、事前準備をしっかりしましょうということです。PART.1でお伝えした人材要件を決めていただき、これをもとにして採用基準もしっかりと決めておきます。よって、「このような人物を採用する」逆に「このような人物は採用しない」ということを明確にしておき、面接の中でもその観点で見て基準に達しない人は決して採用しない、と腹を括ることです。人が足らない状態で、すぐにでも人が欲しい状況になると、応募のあった人の中から他の応募者と比較して一番良さそうな人を採用する、ということになりがちですが、この発想は危険です。一番良さそうであってもそれは比較論に過ぎず、自社の求める人材かどうかの観点が抜け落ちている可能性があります。あくまで自社の採用基準に照らして基準を満たしていなければ採用すべきではありません。きれいごとのように聞こえるかもしれませんが、他の応募者と比較し相対的に良いと思っても、その中に不適格人材が紛れ込んでいる可能性がないとは言い切れません。
また、準備という観点では、行き当たりばったりの採用面接ではなく、どのタイミングで誰が面接するのか?面札の際にはどういった質問をするのか?などの準備も大切です。こういった準備が不十分であればあるほど失敗につながる可能性が高まっていきます。
3 見極めのための具体論
さて、準備がしっかりできたとして、具体的に採用面接はどうすれば良いか?私が考えるポイントとしては二つあります。① できでるだけ多くの人が面接する、ということと、② 他の力も借りる、ということです。
① できるだけ多くの人が面接する
小規模企業の場合は社長のみが面接しているケースも多いと思いますし、中小企業であっても、担当者と経営者の2段階(2名)の面接としている会社が多いのではないでしょうか。これではダメだということではないのですが、多くの人の目で見ることで正確性を高めることができます。
例えば、担当者レベルの面接も1名ではなく2名以上の複数で行う。最終面接も社長だけでなく、役員全員で行うなどが考えられます。一人では気づけないことも複数の目で見る(例えば、社長がした質問に答えているタイミングでは、専務は応募者の表情やしぐさに注目するなど)と気づけることもあるかもしれません。また、採用後に配属しようと予定している部署の責任者や担当者が面接することも良いと思います。これは、人物像や適性を正確に見抜くという観点プラス採用後の育成に責任を持たせる意味もあります。面接した結果OKを出したわけですので、実際に配属されたあとの育成に対する責任感が変わってくると思います。よく聞く社員さんの愚痴で「社長(もしくは人事部)が採用する社員は使えないやつばっかりだ。もうちょっとましなやつを採用できないもんかね」みたいなことは言えなくなります。
「そんなことをしたら誰も採用できなくなる」というような反論も聞こえてきそうですが、それくらいハードルは高くして良いと思いますし、最終的な採用・不採用の決定権は経営者にありますので、そこはあらゆる要素を総合的に判断していただければ良いのです。
② 他の力も借りる
「他の力も借りる」とは、人間の判断だけでなく適性検査などもうまく活用する、という観点です。当然ながら人間の力には限界もありますし、応募者は面接の際には最上最高の自分を見せる努力をしていますので、面接だけで判断するのは危険です。よって、例えば最終面接の前に適性検査を受けていただいて、最終面接の際にはその適正検査の結果も踏まえて気になる点について質問してみる、ということを取り入れることで正確性が高まります。
世の中に適性検査はたくさんあるのですが、一つおすすめとして「不適正検査 スカウター」をご紹介します。その名の通り“不”適性検査ですので、「能力がどの程度あるか」や「職務適性があるか」というよりも“不適性”ではないかという観点の強い検査となっています。「定着しない、成長しない、頑張らない人材を見分ける業界唯一の不適性検査R」と紹介されています。
前述したとおり、不適格人材を誤って採用してしまう致命的ダメージを防ぐという効果もありますし、PART.1でご紹介しましたポータブルスキルとテクニカルスキルについて、テクニカルスキル(知識や技術)は入社後にしっかりと教育すれば良いわけですが、ポータブルスキル、思考・価値観については入社後にどうこうすることはほぼ不可能ですので、その人材のベーシックな部分で不適格ではないか、という点をこの検査で確認できる効果もあります。
実は私自身も試しに受けてみました。検査結果については自分自身で見てみて、かなり正確性が高いと感じました。検査の最後に記載されている総合的なコメントについてはほぼほぼ当たっているなという印象でしたし、「ネガティブ傾向」や「職務適性」「戦闘力」「虚偽回答の傾向」などの項目も当たっていましたし、採用・不採用に大きく影響を受けるポイントだと思いました。例えば「ネガティブ傾向」は「働く上でマイナス要因となる心理・情緒面の傾向」を測定していて数値化していますので、あまりに高い場合は採用を見送ることも考えるべきです。また、「虚偽回答の傾向」は、自分を良く見せようとして実際とは違う嘘の回答をしているとこの指標が高くなりますので、高い場合は面接での受け答えも、よりしっかりと慎重に聞いていただく必要があります。
これだけの項目が検査できて1件1,000円弱ですので、使わない手はないと思います。応募者にはメールで受験の案内を行い、応募者が回答すると瞬時にメールで会社側に回答が返ってくる仕組みとなっていますので、最終面接の前日までに受験していただければ十分に対応可能です。また、日本語以外にも英語やタイ語など8か国後に対応していますので、外国人の採用の際にも使えます。
<適性検査について>

出典:みんなの採用部
<スカウターのご紹介>
https://scouter.transition.jp/
最後に、「リファレンスチェック」という言葉をご存じでしょうか?欧米では一般的なようですが、日本でまだまだ馴染みのないものだと思います。中途採用にしか使えないものですが、簡単に言うと前職の上司や同僚に前職時代の働きぶりを確認する、というものです。「そんなことができるの?」と驚かれるかもしれませんが、当然ながら勝手にはできず本人の同意が必要です。よって、本人が同意しない場合は実施できませんが、同意しないということは「聞かれたら困ることがある」「面接で前職の実績について嘘を言っている」という可能性も考えられます。本当の円満退職というのは難しいかもしれませんが、特に大きな損害を与えたりしていなければ同意できるのではないでしょうか?
適性検査よりはコストはかかりますがリファレンスチェック専用のサービス(下記back checkのご紹介 参照)もあり、その実効性は適性検査をはるかにしのぐものだと思います。確実を期すという意味では利用を検討されてはいかがでしょうか?応募者の同意が得られて前職時代の働きぶりが確認できればかなり有効な情報だと思いますし、同意が得られない場合は、面接で話していることが本当のことばかりではない可能性を疑うべきということになります。
<back checkのご紹介>
4 まとめ
ここまで人材の見極めの重要性から具体的な面接の手法についてみてきました。いかがでしたでしょうか?すでに取り組まれていることもたくさんあったかもしれませんが、一つでも二つでも参考にしていただければ幸いです。
採用環境はこれからますます厳しくなっていきます。また、従業員数の少ない中小企業にとっては採用の失敗は会社の存続すら危うくする可能性があります。経営者は、人材採用は経営の最重要課題であるとの認識をもっていただいて取り組んでいただければと思います。
大きな会社は採用にかけられる予算もふんだんにあるのでしょうが、中小企業はそこで勝負しても勝ち目はありません。「戦わない人材採用」の観点で、今回ご紹介した取り組みは、どれも工夫次第でそんなに多額な費用をかけなくても取り組むことができます。また、社員さんと一緒に取り組むことで会社全体のモチベーションアップにもつながりますので、是非積極的に取り組んでみてください。
以上(2025年3月作成)
sj09143
画像:photo-ac
「教育訓練給付金+教育訓練休暇給付金」でリスキリングを!
1 費用負担を抑えてリスキリングのハードルを下げる
2 教育訓練給付金は3種類、対象は雇用保険の被保険者
3 一般教育訓練の教育訓練給付金
4 特定一般教育訓練に関する教育訓練給付金
5 専門実践教育訓練に関する教育訓練給付金
6 教育訓練休暇給付金(2025年10月1日新設)
1 費用負担を抑えてリスキリングのハードルを下げる
DX時代の学び直しとして「リスキリング」が注目されていますが、
学びたい気持ちはあるものの、物価高などで費用負担がきつい
という人もいます。社員の向上心には応えてあげたいので会社が補助するのもよいですが、加えて「教育訓練給付金」の利用を勧めてみましょう。
教育訓練給付金とは、厚生労働大臣の指定する講座(指定講座)を受講・修了した場合、その入学料や受講料の一部が国から支給されるという雇用保険給付の1つ
で、次のような講座などがあります(給付の内容については第2章から第4章で解説)。

また、2025年10月1日からは教育訓練給付金とは別に「教育訓練休暇給付金」が新設されます。
教育訓練休暇給付金とは、在職中に教育訓練のための休暇を取得した場合に、その期間中の生活を支えるために支給されるという雇用保険給付の1つ
です(給付の内容については第5章で解説)。
教育訓練給付金と教育訓練休暇給付金、この2つを使いこなすことで、社員の金銭的負担を軽減しながら、リスキリングを図れるかもしれません。
2 教育訓練給付金は3種類、対象は雇用保険の被保険者
教育訓練給付金は、社員が「一般教育訓練」「特定一般教育訓練」「専門実践教育訓練」のいずれかを指定講座を受講(通学、通信教育、eラーニング)することで支給されます。

いずれも、社員が指定講座を運営する学校に受講を申し込み、その講座を受講・修了することで、入学料や受講料に一定率を掛けた金額が本人に支給される仕組みです(特定一般教育訓練・専門実践教育訓練は、受講前にキャリアコンサルティングなどを受ける必要があります)。
教育訓練給付金をもらうためには、社員が指定講座の受講開始日時点で
雇用保険の被保険者(短期雇用や日雇いを除く)
であって、さらに指定講座ごとに決められた被保険者期間を満たしている必要があります(過去に被保険者であった者も一定の要件を満たせば対象になりますが、ここでは割愛します)。
以降では、一般教育訓練、特定一般教育訓練、専門実践教育訓練それぞれについて、指定講座の種類や教育訓練給付金の支給要件を見ていきます。
3 一般教育訓練の教育訓練給付金
1)指定講座
一般教育訓練は、最長1年(原則)の短期間の教育訓練です。指定講座は9種類あり、内容はパソコンの操作から特定の資格や免許の取得まで多岐にわたります。

なお、指定講座のカリキュラムは学校によって異なるので、詳細はこちらの検索システムをご確認ください(特定一般教育訓練、専門実践教育訓練についても同じ)。
■厚生労働省「教育訓練給付制度 厚生労働大臣指定教育訓練講座 検索システム」■
https://www.kyufu.mhlw.go.jp/kensaku/
2)教育訓練給付金の内容
1.支給要件
1回目と2回目以降とで支給要件が異なります。
- 1回目:受講開始日時点で被保険者期間が1年以上あること
- 2回目以降:受講開始日時点で被保険者期間が3年以上あり、前回の教育訓練給付金受給日から当該受講開始日前までに、3年以上経過していること
2.支給額
入学料や受講料、キャリアコンサルティングの
費用の20%(上限は1回当たり10万円)が支給
されます。ただし、20%に相当する額が4000円以下の場合、教育訓練給付金は支給されません。
キャリアコンサルティングとは、民間のコンサルタンティング会社などが実施する、職業選択や能力開発に関する相談サービスのこと
で、教育訓練給付金の対象となるのは、受講開始日前1年以内のもの(2万円まで)だけです。
3.申請手続き
社員は受講修了日の翌日から1カ月以内に、「教育訓練給付金支給申請書」と添付書類を、社員の住所地を管轄するハローワークに届け出ます。
添付書類の詳細は、こちらをご確認ください。
■厚生労働省「一般教育訓練の『教育訓練給付金』のご案内」■
https://www.mhlw.go.jp/content/001310416.pdf
4 特定一般教育訓練に関する教育訓練給付金
1)指定講座
特定一般教育訓練は、最長1年の短期間の教育訓練です。指定講座は3種類あり、ITスキルなどキャリアアップ効果の高い分野の知識を習得できます。

2)教育訓練給付金の内容
1.支給要件
1回目と2回目以降とで支給要件が異なります。
- 1回目:受講開始日時点で被保険者期間が1年以上あること
- 2回目以降:受講開始日時点で被保険者期間が3年以上あり、前回の教育訓練給付金受給日から当該受講開始日前までに、3年以上経過していること
2.支給額
入学料、受講料の40%(上限は1回当たり20万円)が支給されます。ただし、教育訓練経費の40%に相当する額が4000円以下の場合、教育訓練給付金は支給されません。
なお、2024年10月1日からは、
指定講座に関連する資格等を取得し、かつ修了した日の翌日から1年以内に被保険者として雇用された場合、教育訓練経費の50%(上限は1回当たり25万円)が支給
されるようになっています(2024年10月1日以降に受講を開始した場合に限る)。
3.申請手続き
まず、社員は受講開始日の2週間前までに、訓練前キャリアコンサルティングを受講します。
訓練前キャリアコンサルティングとは、職業能力の開発・向上に関する事項を記載した「ジョブ・カード」を作成するためのコンサルティング
です。
また、社員は同じく受講開始日の2週間前までに、「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票」とジョブ・カード、添付書類を社員の住所地を管轄するハローワークに届け出ます。
さらに、受講が修了したときは、受講修了日の翌日から1カ月以内に、「教育訓練給付金支給申請書」と添付書類を社員の住所地を管轄するハローワークに届け出ます。
なお、2024年10月1日以降の追加支給要件に該当した場合、雇用された日(被保険者として雇用されている場合は、資格取得等をした日)(注)の翌日から1カ月以内に所定の書類を社員の住所地を管轄するハローワークに届け出ます。
添付書類の詳細は、こちらをご確認下さい。
■厚生労働省「特定一般教育訓練の『教育訓練給付金』のご案内」■
https://www.mhlw.go.jp/content/001310414.pdf
(注)業務独占資格などで、試験合格後に名簿登録や免許取得などが必要である資格に関しては、名簿登録日や免許取得日を基準として考えます(届け出書類に登録証や免許証の添付が必要なため)。
5 専門実践教育訓練に関する教育訓練給付金
1)指定講座
専門実践教育訓練は、1年以上3年以内(原則)の中長期の教育訓練です。指定講座は7種類あり、大学院レベルの高度な知識や、特定の分野の専門的な知識を習得できます。

2)教育訓練給付金の内容
1.支給要件
1回目と2回目以降とで支給要件が異なります。
- 1回目:受講開始日時点で被保険者期間が2年以上あること
- 2回目以降:受講開始日時点で被保険者期間が3年以上あり、前回の教育訓練給付金受給日から当該受講開始日前までに、3年以上経過していること
2.支給額
入学料、受講料の50%(上限は年間40万円)が支給されます。指定講座に関連する資格等を取得し、かつ修了した日の翌日から1年以内に被保険者として雇用された場合、前述の50%に加えて追加で教育訓練経費が20%(合計70%。上限は年間56万円まで)支給されます。ただし、50%(70%)に相当する額が4000円以下の場合、教育訓練給付金は支給されません。
なお、2024年10月1日からは、
教育訓練経費の70%が支給される要件(上記)を満たした上で、さらに賃金が受講開始前の賃金(注)と比較して5%以上上昇した場合、追加で10%が加算され、最終的には教育訓練経費の80%(上限は年間64万円)が支給
されるようになっています(2024年10月1日以降に受講を開始した場合に限る)。
(注)受講開始前の賃金については、社員自身が旧事業主に証明を依頼します。なお、離職票で証明を省略できる場合もあります。
3.申請手続き
特定一般教育訓練と同じく、まず社員は受講開始日の2週間前までに、訓練前キャリアコンサルティングを受講しなければなりません。
また、社員は受講開始日の2週間前までに、「教育訓練給付金及び教育訓練支援給付金受給資格確認票」とジョブ・カード、添付書類を社員の住所地を管轄するハローワークに届け出ます。
さらに、受講開始後は、支給単位期間(受講開始日から6カ月ごと)末日の翌日から1カ月以内に、「教育訓練給付金支給申請書(教育訓練実施者が配布)」と添付書類を社員の住所地を管轄するハローワークに届け出ます。
なお、受講が修了したときは受講修了日の翌日から1カ月以内に、受講修了後、講座に係る資格等を取得して追加給付を受けるときは、雇用された日(被保険者として雇用されている場合は、資格取得等をした日)(注)の翌日から1カ月以内に、同じ手続きを行います。
また、2024年10月1日以降の追加支給要件に該当した場合、雇用された日(被保険者として雇用されている場合は、資格取得等をした日)(注)の翌日から6カ月を経過した日から起算し、6カ月以内に所定の書類を社員の住所地を管轄するハローワークに届け出ます。
添付書類の詳細は、こちらをご確認下さい。
■厚生労働省「専門実践教育訓練の『教育訓練給付金』のご案内」■
https://www.mhlw.go.jp/content/001310413.pdf
(注)業務独占資格などで、試験合格後に名簿登録や免許取得などが必要である資格に関しては、名簿登録日や免許取得日を基準として考えます(届け出書類に登録証や免許証の添付が必要なため)。
6 教育訓練休暇給付金(2025年10月1日新設)
教育訓練休暇給付金は、2025年10月1日に新設される雇用保険給付です。前述した通り、在職中に教育訓練のための休暇を取得した場合に、その期間中の生活を支えるために支給されます。まだ詳細が定まっていない部分もありますが、制度のイメージは次の通りです。

給付内容の欄の「基本手当」とは、雇用保険の被保険者が失業したときに、再就職までの生活を補助するための給付で、支給額については次のようなルールになっています。
- おおむね賃金の50~80%(60~64歳の場合は45~80%)を支給
- ただし、1日当たりの額には上限がある(下記は2024年8月1日時点の上限額)
- 30歳未満:7065円
- 30歳以上45歳未満:7845円
- 45歳以上60歳未満:8635円
- 60歳以上65歳未満:7420円
教育訓練のための休暇はいわゆる「特別休暇」に当たり、会社が就業規則等で独自に定めます。ただし、教育訓練休暇給付金が支給されるのは、
休暇中の賃金が「無給」の場合に限られる
ので、定めをする際は注意が必要です。
以上(2025年3月更新)
(監修 人事労務すず木オフィス 特定社会保険労務士 鈴木快昌)
pj00340
画像:pexels
海外での製造物責任トラブル対策として確認すべき7つのこと
1 海外PLトラブルへの備えは万全ですか?
2 輸出先の法制度に合わせて、製造工程の確認と見直しを図る
3 契約で自社の免責条項などを設定する
4 文書管理を徹底する
5 取扱説明書や品質表示ラベルを見直す
6 ISO9000シリーズの認証を取得する
7 海外PLトラブルを想定した対応マニュアルを作成する
8 海外PL保険への加入を検討する
1 海外PLトラブルへの備えは万全ですか?
海外展開をしている企業の皆さん、自社が輸出した製品が原因となり、日本国外で発生する海外PL(製造物責任(Product Liability、以下「PL」))トラブルへの備えは万全ですか?
日本からの輸出の多くを占めるのは米国や中国ですが、これらの国では、訴訟を含むPLトラブルが日本よりも多く起きています。

国にもよりますが、海外PLトラブルが発生すると次のような事態が起こり得ます。
- 集団訴訟制度(クラスアクション)があり、原告側が訴訟を起こすハードルが低い
- 懲罰的損害賠償(裁判所の裁量により、実際に起きた損害の補填に加えて、制裁金を上乗せして賠償請求をする制度)が認められる場合がある
- 完成品だけに限らず、部品や原材料メーカーなどで製造に一部でも関わっていれば、訴えられる恐れがある
- 訴訟の証拠開示手続き(ディスカバリー)への対応だけでも、被告側が負担する労力・費用は多大になる
また、欧州連合(EU)では、製造物責任法の原則にあたる「Product Liability Directive (製造物責任指令)」が全面的に改正され、2024年12月8日に発効しています。この改正では、実体のある製品に限らず、ソフトウェア・AIといった無体物に対しても製造物責任が問われることになりました。
こうした観点からも、海外向けに製品を輸出するメーカーや越境ECの出店者は、海外PLトラブルに備えなければなりません。次に挙げるポイントについて、抜け漏れや不備がないか、いま一度確認してみましょう。
- 輸出先の法制度に合わせて、製造工程の確認と見直しを図る
- 契約で自社の免責条項などを設定する
- 文書管理を徹底する
- 取扱説明書や品質表示ラベルを見直す
- ISO9000シリーズの認証を取得する
- 海外PLトラブルを想定した対応マニュアルを作成する
- 海外PL保険への加入を検討する
それぞれのポイントについて、以降で詳しく解説します。
2 輸出先の法制度に合わせて、製造工程の確認と見直しを図る
輸出先の国に合わせて、自社の製品が現地の法制度に沿った安全基準や品質基準を満たしているのかを確認しましょう。見直すべき点は次の通りです。
- 製造ラインの設計
- 設備や機器などの整備
- 安全対策ポリシー、作業手順書の作成
- 従業員の教育や訓練の実施、品質管理・安全対策専門部署の設置
- 検査の実施
この確認や見直しは、
自社の完成品だけでなく、サプライヤーから調達している部品についても行う
必要があります。サプライヤーに対しては、仕様や品質の基準を書面で示したり、定期的に検査を実施したりして、品質を保つようにしていきます。
3 契約で自社の免責条項などを設定する
商社などの取引先を通じて自社の製品を輸出している場合、取引先とのコミュニケーションを密に取りましょう。例えば、取引先からは「米国向けの輸出」と聞いていたのに、実際は、中国やその他の国々にも輸出されていて、中国でPLトラブルが発生したといったケースも起こり得ます。
また、被害者への対応などで取引先が費用を負担していれば、自社も負担を求められる恐れがあります。
取引先との契約には、輸出先の国、販売方法、製品の用途などを指定し、契約に反した場合のPLトラブルは自社が責任を負わないよう、免責条項を設定
しておきましょう。ただし、こうした免責条項が有効なのは、自社と取引先(契約の当事者)間だけです。契約関係にない被害者から、自社に直接、損害賠償などを求められた場合は対抗できません。そこで、
取引先が契約に反した際のPLトラブルによって自社が損害賠償金を負担した場合に、取引先に求償できるような補償条項を設定
することも検討すべきです。
また、取引先が上記のような補償条項に応じない場合に備えて、
自社の損害賠償責任の制限・免責条項を設定
することを検討すべきでしょう。
4 文書管理を徹底する
訴訟の際、米国などでは広範な証拠開示手続き(ディスカバリー)が求められ、短期間で訴訟に関連した大量の文書提出が必要になることもあります。また、訴訟の際は、自社に責任がないことを証明するために、日ごろから安全性の確保に万全を尽くしていたと示す証拠が必要になることもあります。
そのため、
日ごろから製造活動全般に関する文書や、取引先などとのやり取りを文書として残し、適切に保管
しておくことが重要です。
5 取扱説明書や品質表示ラベルを見直す
製造工程の見直しなどに比べて、取扱説明書や品質表示ラベルは後回しにされがちですが、米国などでは取扱説明書や品質表示ラベルの「表示上の欠陥」を指摘する訴訟も多いとされています。そのため、
- 製品の使用方法を分かりやすく説明しているか
- 危険な使用方法などについて注意喚起する表示になっているか
などを確認しましょう。
6 ISO9000シリーズの認証を取得する
JETRO(日本貿易振興機構)は、輸出製品の製造事業所はISO9000シリーズの認証を取得しておくことが望ましいとしています。ISO9000シリーズは、ISO (国際標準化機構)が定めた品質マネジメントシステムに関する国際規格で、ISO9001、ISO9004、ISO9011などがあります。
ISO9001は、製品やサービスの品質を向上させ、顧客満足度を高めていくことを目的としています。この規格に基づいて社内で品質管理の仕組みを見直して改善したり、顧客や第三者機関が品質管理状況を審査したりします。認証の取得には、審査費用、マネジメントシステム構築費用、設備投資、諸経費などが掛かります。
7 海外PLトラブルを想定した対応マニュアルを作成する
海外PLトラブルが発生した場合の対応についてマニュアルを作成しておきます。海外PLトラブルに特化したものではありませんが、経済産業省「消費生活用製品のリコールハンドブック」では、事故への対応などについて紹介しています。こうした資料を参考に、製品の不具合が発見された場合のリコール対応などの手順について定めたマニュアルを作成したり、輸出先の国の実情に詳しい弁護士に対応を相談したりするなどしておきましょう。
■経済産業省「消費生活用製品のリコールハンドブック」■
https://www.meti.go.jp/product_safety/producer/recalltorikumi.html
8 海外PL保険への加入を検討する
細心の注意を払っていても、海外PLトラブルの発生リスクをゼロにすることはできません。また、海外PLトラブルへの対応は広範囲に及びます。そこで、
海外展開する際には、訴訟に発展した場合に備えて、海外PL保険に加入する
ことも検討しましょう。PL保険とは、PLトラブルが起きたときに損害賠償金や訴訟費用などを補償するものです。
通常のPL保険の補償範囲は「日本国内での事故や訴訟」に限定されているので、海外PLトラブルに備えるのであれば、海外PL保険への加入が必要です。海外PL保険には、
- 損害賠償金や訴訟費用などの費用面での補償
- 示談交渉や訴訟を担当する弁護士の選定
などを代行してくれるものもあります。
例えば、日本商工会議所では、会員を対象とした「中小企業海外PL保険制度」を提供しています。安心して自社のビジネスを拡大していくための一策として、海外PL保険への加入を検討しましょう。
■日本商工会議所「中小企業海外PL保険制度」■
https://hoken.jcci.or.jp/overseas-pl
以上(2025年3月更新)
(監修 弁護士 田島直明)
pj60131
画像:pixabay
【入社1年目の教科書】頑張っているからといって勝手に残業するのは自己中な振る舞い
書いてあること
- 主な読者:「残業」のルールについて知りたい新入社員
- 課題:頑張って仕事をしたいのだから、いくら残業してもいいでしょ?
- 解決策:残業できる時間には上限がある。また、残業する前には必ず申請をする
まいったな……。もうすぐ定時なのに仕事が終わらない。先輩から「残業するときは、必ず事前に申請するように!」と言われているけど、何だか面倒くさい……。そんなことをするくらいなら、仕事に集中したほうが効率的じゃない? それに頑張って仕事をするわけだから誰も文句はないよね。遅くまで働いているわけだし……もう、残業申請はしなくていいよね?
1 残業は「例外的」な働き方!
仕事は就業時間内に終わらせることが基本です。皆さんの会社でも、「始業は9時、終業は18時」といった決まりがあると思いますが、それが就業時間です。また、就業時間のうち休憩を除いた時間(仕事をしている時間)が労働時間です。
労働時間については、労働基準法という法律により、
原則1日8時間、1週40時間までという上限が決められており、これを「法定労働時間」
といいます。そして、法定労働時間を超えて働くことが「残業」です。本来、残業は例外的なものなので、残業には上限が決まっています。
残業の上限は、会社の「36協定」に定められています。本来、残業は認められない行為なのですが、会社と労働組合(あるいは社員の代表)が書面で約束することで、会社は社員に残業を命じることができます。ただ、無制限に残業を認めるわけにはいかないので、上限があるのです。例えば、36協定で「残業は1日3時間まで」と定められていたら、3時間を超える残業は認められません。イメージは次の通りです。

また、36協定では、1日単位だけでなく、1カ月単位などでも残業の上限が定められています。例えば、36協定で「残業は1日3時間、1カ月45時間まで」と定められている場合、1日3時間の残業を15日繰り返すと、1カ月の上限45時間に達してしまいます。ですから、「自分が今月何時間残業しているのか」などを把握して、36協定に違反しないよう注意しなければなりません。
2 残業は事前に許可を得る
どうしても仕事が終わらないことはあります。そのようなとき、残業すべきかどうか迷ったら、「○○の業務のため、○時間残業したいです」と先輩に相談してみましょう。また、仕事は終わっているけれど、もう少し頑張りたいと思うときも、そのことを正直に先輩に伝えてみてください。先輩は残業すべきか否かのアドバイスをしてくれるでしょう。
やってはいけないのは、誰にも相談せずに勝手に残業をすることです。皆さんが勝手に残業すると、会社が皆さんの労働時間を正確に把握できません。そうなると、残業代を正しく支払えなくなったり、働き過ぎている社員を見つけられず、その社員が体調を崩してしまったりする恐れがあります。
なお、残業をする場合は、所定の手続きがあるはずなので、こちらも確実に行ってください。面倒かもしれませんが、残業する権利を得るための責務です。
3 健康管理も仕事のうち
残業のルールについて紹介してきましたが、良い仕事をするためには休憩も必要です。労働基準法では、労働時間が6時間を超える場合は最低45分、8時間を超える場合は最低60分の休憩を与えることが会社に義務付けられています。会社によっては就業規則などで、これより長い休憩を設定していることがあります。また、「残業が○時間を超える場合、○分の休憩を与える」など、残業に特化したルールを設けていることもあります。
仕事が忙しくなってくると休憩をおろそかにしがちですが、そのようなときこそ休憩をとりましょう。集中力はそんなに続くものではないので、休憩をとることが効率化につながります。そして何より、皆さんの健康が第一であることを忘れてはなりません。
以上(2025年1月更新)
pj00339
画像:Mariko Mitsuda
【入社1年目の教科書】ネット上に公開されている無料画像でも無断で利用してはいけません
書いてあること
- 主な読者:画像などの利用で注意すべきルールを知りたい新入社員
- 課題:ネット上に公開されている画像をプレゼン資料で使いたいけど、ダメなの?
- 解決策:画像などを利用する場合は創作者の許可が必要。無料でも無断利用は違法
先輩からプレゼン資料に使う画像の検索を頼まれた。先輩が頑張って資料を作ってたから、格好いい画像を選ばないとな〜。どれどれ、この画像なんて無料だし、いいんじゃないかな! んっ? 「商用利用の場合は、著作権表示をしていただくようお願い申し上げます」だって。画像は無料で利用できるんだよね、これってどういう意味なの!?
1 他人のものを使うときは著作権に注意する
プレゼン資料やチラシを作るとき、「お、イメージ通り!」という画像がネット上に公開されていたら、使いたくなりますよね。でも注意してください。たとえネット上に公開されている画像でも、無断で利用すると著作権の侵害になることがあります。著作権とは、
画像・動画・文章・音楽などを創作した人に与えられる権利のこと
です。著作権には、自分の作品であることを表示する権利、無断で作品を利用されない権利など、さまざまな権利が含まれます。プロが創作したものに限らず、個人がSNSで公開している画像などにも著作権はあるので、基本的に、
自分以外の人が創作した画像などを利用する場合、許可を得る必要がある
と覚えておきましょう。通常は、創作した人が著作権を持っているので、創作した人に許可を得なければなりません。あるいは、創作した人が出版社など他者に著作権の一部を譲渡している場合もあります。
2 画像サイトなどの利用は「利用条件」を確認してから
画像や動画などの素材を提供しているサイトは、有料サイトと無料サイトがあります。有料サイトの場合は、通常、ビジネスでも使えます。つまり、プレゼン資料に掲載しても問題ありません。これは、有料サイトの運営者が事前に画像を撮った人や、画像に映っている人などから許可を得ているので、皆さんはお金を支払う代わりに、個別に許可を得る必要はないということです。
ただし、サイトによっては「利用時は『画像提供:○○』など著作権の表示が必要」「印刷物で利用する場合は、1万部以下までとする」などが設けられていることもあるので、各サイトの利用条件を必ず確認しましょう。
3 相手の許可が不要な「引用」と「私的利用」
著作権には、創作した人の許可を得なくてもよいケースがあります。とはいえ、ビジネスではトラブルを避けるためにも許可を得るのが基本なので、参考程度に知っておいてください。まずは「引用」です。引用とは、
自分の主張などを補強するために、他人の画像などを利用すること
です。引用には、「かぎかっこをつけるなど、自分の著作物と引用部分とが区別されていること」「出所が記載されていること」など幾つかのルールがあります。次は「私的利用」です。私的利用とは、
個人または家族内で動画観賞を楽しむこと
です。ただ、基本的にビジネスは私的利用には該当しません。
以上(2025年1月更新)
pj00350
画像:Mariko Mitsuda
相続3つの入口~単純承認・限定承認・相続放棄~
1 借金を相続しないための選択肢
「相続=税金(相続税)」と考えられがちですが、実際は「相続財産をどのように引き継ぐのか(または引き継がないのか)」を決めることからスタートします。当然のことですが、
相続の対象には、現金や不動産などのプラスの財産(資産や権利など。以下「資産」)だけでなく、借金(保証人である場合も)などの負債も含まれる
ことになりますが、世間的に資産家とされる人でも、多額の借金を抱えている可能性があるわけです。オーナー会社の経営者であれば、会社名義の借入に経営者自身の個人保証が付いているケースも珍しくありません。仮に、
資産以上の借金などがあったら、あなたは相続と同時にその借金を背負う
ことになってしまいます。そのため、相続人(相続により資産・負債を引き継ぐ親族など)は、
- 単純承認:相続財産のすべて(資産も負債もすべて)を受け継ぐ
- 限定承認:負債は受け継いだ資産の範囲内で支払い、資産を超える負債は負担しない
- 相続放棄:相続財産のすべてを受け継がない
の3つの対応から、いずれか1つを慎重に決めなければなりません。では、その選択をどのようにすればよいのか、そのポイントをご紹介します。
2 猶予はたったの“3カ月”
父や母が亡くなったとき、その財産や負債を相続するか否かを判断する機会が与えられています。具体的には、
自己のために相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に、相続を承認するか放棄するかを決定することができます。この3カ月の期間を「熟慮期間」
と呼びます。
仮に熟慮期間中に、相続財産が債務超過である(資産よりも負債のほうが大きくなる)ことが分かった場合、その相続を放棄すれば、父や母の資産を相続しない代わりに、負債を引き継ぐ義務もなくなります。逆に、引き継ぐべき負債があっても資産を相続したいという場合は、この熟慮期間中に相続放棄をしなければ、相続を承認したこととなり資産を相続することになります。
ちなみに、「自己のために相続の開始があったことを知った」とは、
- 相続開始の原因たる事実が生じ
- それによって自分が相続人になったことを知った
という意味で、相続財産の内容を知ったかどうかは関係ありません。ですから、親族が死亡したことによってご自身が相続人となったことを知った場合には、その遺産の内容が分からなくても、熟慮期間中に何もしなければ相続を承認したことになります。

3 単純承認とは
単純承認とは、
相続人が被相続人(亡くなった人)の権利および義務の全てを受け継ぐこと
です。つまり、相続財産が債務超過になる場合、相続人は被相続人の負債を、自身の財産から弁済しなければならないことになります。単純承認は、
- 法律上自動的に単純承認したとみなされる場合(法定単純承認)
- 被相続人の意思表示による場合
に分けられます。実際は、ほとんどの単純承認が法定単純承認で、被相続人が意思表示をするケースはまずありません。例えば、次の場合には法定単純承認が生じた(相続人は単純承認をした)ものとみなされます。
- 相続財産の全部または一部を処分した場合
- 熟慮期間が経過した場合
- 背信行為(債権者をだましたり、裏切る行為)があった場合
1)相続財産の全部または一部を処分した場合
限定承認や相続放棄をするか検討している期間(熟慮期間中)であっても、相続人が相続財産を処分した場合には、単純承認したものとみなされます。例えば、
- 被相続人の預金を引き出して使用した場合
- 相続財産に該当する家や土地を売却・取り壊した場合
- 遺品を売却・廃棄した場合
などがそうです。なお、単純承認したものとみなされる処分行為は、
- 相続人が相続開始の事実および自身が相続人であることを知った後に行ったもの
- 被相続人の死亡が間近であると予測して行ったもの
です。もし、相続を知らず(死亡を予測せず)に処分してしまった場合で相続放棄をする場合には、財産を処分した時点で相続を知らなかったことなどを客観的に証明できなければなりません。
2)熟慮期間が経過した場合
相続人が限定承認や相続放棄をしないまま熟慮期間が経過したときは、単純承認したものとみなされます。
3)背信行為(債権者をだましたり、裏切る行為)があった場合
限定承認や相続放棄をした後でも、相続人が、相続財産の全部または一部を、
- 債権者に見つからないように隠したり、こっそり使ったりした場合
- 債権者をだます目的で、相続財産の目録に記載しなかった場合
には、単純承認したものとみなされます。
4)法定単純承認の取り消しはできない
もし、相続財産を処分したこと自体が、「間違っていた」「だまされた」ことを理由に取り消される場合でも、債権者の権利を保護するため、法定単純承認の効果を取り消すことはできないとするのが裁判所の立場です。
ですから、相続直後(相続財産の資産と負債のバランスが確定していない段階)に相続財産の処分は行わないほうがよいでしょう。もし、どうしても処分が必要な場合には、弁護士などの専門家に相談した上で行うようにしましょう。
4 限定承認とは
限定承認とは、
負債については、相続財産の中で資産の限度においてのみ弁済する責任を負う相続のこと
です。限定承認は、相続財産が債務超過になるかどうかが分からず、単純承認をするか相続放棄をするか決めかねる場合に有利な選択肢となります。限定承認をするには、熟慮期間内に、
- 限定承認の申述書と相続財産の目録を作成し
- 家庭裁判所に提出
して申し出ます。家庭裁判所が申し出を受理すれば、限定承認が成立します。また、限定承認は、相続人全員が共同で行わなければならず、一部の相続人だけではできません。
限定承認が認められると、まず、相続財産の中の資産から相続した債務の弁済を行い、その後、残った財産の清算手続き(処分や換金化など)を行います。もし残った資産があれば、その資産を相続人は引き継ぐことができます。
このように限定承認は、相続財産の清算手続きとなりますので、相続人は清算手続きが完了するまで、財産を得ることができないことに注意しなければなりません。
5 相続放棄とは
相続放棄とは、
相続人が被相続人(亡くなった人)の権利および義務のすべてを受け継がないこと
です。相続放棄は、相続財産が債務超過である場合によく行われます。例えば、父が会社の借入について連帯保証をしており、多額の連帯保証債務を承継してしまうケースです。それ以外には、亡くなった父や母と、生前から疎遠になっていたケースなどがあります。
相続放棄するには、熟慮期間内に
- 相続放棄申述書を作成し、
- 家庭裁判所に提出
して申し出ます。家庭裁判所が申し出を受理すれば、相続放棄が成立します。
相続放棄をした人は、その相続に関してはじめから相続人ではなかったものとみなされるため、もちろん、相続を放棄した人の子も相続(代襲相続)することができません。また、相続を放棄すると、他の相続人の相続分が増加することになります。
例えば、子3人が相続人である場合、子1人当たりの相続分は全体の3分の1ですが、1人が相続放棄をすると、相続分は全体の2分の1に増加します。前述した通り、相続放棄は相続財産が債務超過である場合が多いので、相続分の増加は、受け継ぐ債務負担が増えることにつながるため、事前に他の相続人への意思表示は明確にしておくようにしましょう。
6 相続放棄をしても、生命保険金と死亡退職金は受け取れる
相続放棄をした場合でも、
- 生命保険金(受取人が相続人である場合)
- 死亡退職金
は相続人固有の財産とみなされるため、受け取ることができます。ただし、相続放棄をすると、税法で認められている生命保険金の非課税(500万円×法定相続人の数)の適用を受けられない点には注意しましょう。
父や母に多額の負債がある場合には、生命保険契約を締結して一定額を受け取りつつ、一方で相続放棄をすることによって、負債の受け継ぎを免れることができます。
以上(2025年3月作成)
(執筆 日比谷タックス&ロー弁護士法人 弁護士 福崎剛志)
pj30223
画像:TarikVision-Adobe Stock
取引先との契約で欠かせない 「反社チェック」
1 サプライチェーン全体に求められるコンプライアンス遵守
今や毎日のように耳にする「コンプライアンス」。この言葉には、単に法令を守るだけでなく、社会的規範や企業倫理に従い、公正・公平に業務を行うという意味が込められています。そして、この言葉が市民権を得るようになった現在では、
自社だけでなく、取引先、取引先の取引先、さらにその先まで、サプライチェーン全体でコンプライアンスを遵守していくことが求められる
ようになりました。その一環として、特に、新規取引先との契約時に行われることが多いのが「反社チェック」です。
全ての都道府県で暴力団排除条例が施行されたのが2011年10月。時を経て、契約書に「反社会的勢力の排除に関する条項」を盛り込むことは、当然のこととなっています。しかし、
本当に取引を開始して問題がないのか、事前にきちんとチェックできているでしょうか?
取引開始後も、取引先の情報や契約情報に変更がないか定期的に確認することが大切です。最近は、効率的かつ誰がやっても同じ結果を導き出せる、
反社チェックに特化したツールやサービスもが登場
しています。こうしたツールなども活用して、業務効率化を図ってみてはいかがでしょうか?
2 反社チェックに便利なツールやサービス
反社チェックには、「新聞・雑誌・インターネットなどの記事検索」「業界団体への問い合わせ」「警察や暴力追放運動推進センターへの相談」「調査会社や興信所への依頼」など、相当な手間や費用がかかるため、
- 契約書に「反社会的勢力の排除に関する条項」が盛り込んであるから大丈夫なはずだ
- 「反社会的勢力でないことに関する表明・確約書」も取りつけているから安心だ
という判断をしている会社も少なくありませんが、これでは十分とは言い切れません。「反社会的勢力の排除に関する条項」がある場合、取引先が反社会的勢力と関係していたことが発覚した際には契約が解除できるものの、あくまで事後対応となるからです。
取引が始まる前にできる限りリスクを排除する意味で、反社チェックをしておくに越したことはありません。
反社チェックに特化したツールやサービスは、簡単に言うと「新聞・雑誌・インターネットなどの記事検索」「登記情報の確認」を自動化したもので、チェックしたい取引先の会社名や代表者、役員などの氏名を入力すると結果が出てきます。
また、これらのツールでは、反社会的勢力との関係だけではなく、逮捕報道の有無や過去の破産情報、行政処分の有無などが判明することもあり、取引の開始を検討する情報となります。
例えば、次のようなツールやサービスがあります。導入を検討する際は料金(従量課金制、月額定額制の違い)や情報量を確認した上で、自社に合ったツールなどを選ぶとよいでしょう。無料で試すことができるものもあります。
■Sansan「リスクチェック」■
https://jp.sansan.com/function/compliance/
■ソーシャルワイヤー「RISK EYES」■
https://www.riskeyes.jp/
■オープン「RoboRoboコンプライアンスチェック」■
https://roborobo.co.jp/lp/risk-check/
■KYCコンサルティング「Risk Analyze」■
https://riskanalyze.jp/
■エス・ピー・ネットワーク「SP RISK SEARCH®」■
https://info.sp-network.co.jp/service/anti-social/sp-risk-search
■ジー・サーチ「Gチェッカー」■
https://db.g-search.or.jp/compliance/gchecker/
■日本経済新聞社「日経リスク&コンプライアンス」■
https://nkbb.nikkei.co.jp/rc/
■東京商工リサーチ「ネガティブ情報チェックオンラインサービス」■
https://www.tsr-net.co.jp/service/detail/negative-check.html
3 コンプライアンス違反で、最悪の場合、会社の倒産も
例えば、九州地方のある設備工事会社は、社長が付き合いで会食を重ねていた相手が暴力団関係者だったことが発覚。その後、行政処分(排除措置、社名の公表)を受け、それから、わずか2週間足らずで倒産してしまいました。
指名停止で公共工事の受注ができなくなるだけでなく、対外的な信用が失墜し、手形が不渡りとなり、銀行が同社の口座を凍結したという真偽不明の情報が流れるなどしたそうです。また、同社の社員は、突然仕事を失い、再就職しようにも「反社会的勢力と関係のあった会社に所属していた」ということで、辛酸をなめることになったそうです。
その他、経営コンサルタントと称して、会社の資金を吸い上げられ、破綻してしまうといったこともあります。こうした事態に陥らないようにするためにも、反社チェックは重要です。
4 参考
行政機関や業界団体などが会社のネガティブ情報を公表しています(反社会的勢力との関係に限りません)。無料の範囲で反社チェックを行う際に、参考にしてください。
■国土交通省「ネガティブ情報等検索サイト」■
https://www.mlit.go.jp/nega-inf/
■金融庁「行政処分事例集」■
https://www.fsa.go.jp/status/s_jirei/kouhyou.html
■金融庁「課徴金納付命令等一覧」■
https://www.fsa.go.jp/policy/kachoukin/05.html
■産業廃棄物処理事業振興財団「産業廃棄物処理業・処理施設 許可取消処分情報」■
https://www2.sanpainet.or.jp/shobun/
■日本貸金業協会「ヤミ金(悪質業者)の実例検索」■
https://www.j-fsa.or.jp/personal/bad_contractor/search/
■安全衛生優良企業マーク推進機構「優ジロウ ホワイト・ブラック企業検索」■
https://shem.or.jp/yujiro_serch
以上(2025年3月作成)
(監修 三浦法律事務所 弁護士 磯田翔)
pj60369
画像:robu_s-Adobe Stock
【朝礼】指輪物語に学べ! 「小さな勇気の声」に耳を傾けよう
【ポイント】
- 指輪物語の主人公フロドは、小さく非力な種族でありながら、勇気を示した
- 部下の中にも、経験が少ないなりに何かにチャレンジをしようとしている人がいる
- 一見頼りなさそうでも、チャレンジする部下の言葉に耳を傾ける管理職であってほしい
今日は、管理職の皆さんに集まっていただきました。私は時折、皆さんから「部下があまり主張をせず、物足りない」という声を聞きます。確かにおとなしい若手は多いですが、一方で、部下が主張をしているのに、皆さんがそれを聞き逃しているというケースもあるかもしれません。今日はそんなテーマで、J.R.R.トールキン氏のファンタジー小説「指輪物語」の話をしたいと思います。
指輪物語は、人間、エルフ、ドワーフなど、さまざまな種族が暮らす「中つ国(なかつくに)」を舞台に、巨悪サウロンの指輪を手にした主人公フロドが、その指輪を破壊するため旅をする物語です。この話には武器や魔法の使い手が多く登場しますが、フロドはホビットという平和を愛する種族で、背丈も人間の子どもぐらいしかありません。しかし、そんな彼が実は誰よりも勇敢なのです。
私が好きなのが、故郷を旅立ったフロドがエルフの暮らす「裂け谷(さけだに)」にたどり着き、指輪の今後を話し合う会議に出席するシーンです。会議にはさまざまな種族が集まり、指輪を「滅びの山」と呼ばれる火山の中に投げ込めば、サウロンを滅ぼせることが明らかになります。しかし、滅びの山はサウロンの軍の本拠地にあり、誰がそこに指輪を持っていくかという話になると、皆が黙ってしまいます。それでも、誰かがやらなければならない。そこで、フロドはこう言うのです。
「わたしが指輪を持って行きます。でも、わたしは道を知りませんが……」(*)
小さく非力なホビットの、自信なさげで頼りない言葉です。しかし、これを聞いたさまざまな種族がフロドの勇気に感銘を受け、彼を含む9人により、指輪を運ぶ「旅の仲間」が結成されるのです。
管理職の皆さん、経験豊富な皆さんからすると、部下の言葉は自信なさげで頼りないものに聞こえるかもしれません。ですが、そんなときこそ、部下の話を聞くようにしてください。もしかしたら、彼らは経験が少ないなりに勇気を出して、何かにチャレンジしようとしているのかもしれません。部下から聞こえてくる「小さな勇気の声」に、注意深く耳を傾けてください。
【参考文献】(*)「新版 指輪物語〈2〉/旅の仲間〈下〉」(J.R.R.トールキン(著)、瀬田貞二(翻訳)、田中明子(翻訳)、評論社、1992年5月)
以上(2025年3月作成)
pj17211
画像:Mariko Mitsuda
山形県中小企業まるっとサポート補助金のご案内
山形県では、県産業の持続的発展のため、「中小企業まるっとサポート補助金」により、新技術・新サービスの開発から設備投資、販路開拓まで切れ目なく一貫して支援します。
県内の中小企業・小規模事業者等が経営革新計画などの各種計画に基づいて実施する設備投資や、事業継続力強化計画、またはBCPに基づく防災設備の導入などに対して補助金を交付します。
補助対象事業や申請受付期間などの詳細な内容は、こちらのページからご確認ください。
「転勤制度」続ける? 続けない? 経営者108人アンケート
1 サラリーマンの悲哀「転勤」に見直しの動きが?
「転勤」は嫌だけど、会社の命令だから仕方ない……。昔からあるサラリーマンの悲哀です。マイナビが、2025年3月卒業見込みの大学3年生・大学院1年生(計3万9190人)に実施した調査でも、「行きたくない会社」の上位3項目は、
1位:ノルマのきつそうな会社(38.9%)
2位:転勤の多い会社(30.3%)
3位:暗い雰囲気の会社(24.8%)
となっていて(マイナビ「2025年卒大学生就職意識調査」)、今の若い世代にとっても、転勤は可能な限り避けたいもののようです。
ただ、昨今はこうした世相を意識してか、企業のほうでも社員の負担になる「不本意な転勤」を見直すところが少なくありません。具体的には、
- 社員が望まない転勤を廃止する
- 転勤手当を引き上げる
- 転勤がないことを採用時のアピールポイントにする
などの動きがあります。テレワークの浸透などによって社員が働く場所にとらわれなくなってきたことなども、こうした動きを後押ししているようです。
もちろん、転勤には「さまざまな地域・職場で経験を積むことができる」という良い面がありますし、そもそも現地でないとできない仕事もあるわけですが、このあたりを経営者はどのように考えているのでしょうか。
独自アンケートから見えてきたのは、
転勤を維持する意向の企業は多いが、社員から転勤を拒まれた経験のある企業が過半数であり、今後、何らかの対応が必要になるだろう
という結果でした。詳しくは以下をご確認ください。
2 【経営者アンケート】転勤制度を見直しますか?
ここでは、転勤制度がある企業の経営者108人に対して、転勤制度の見直し予定や、社員から転勤を拒まれたときの対応などについて聞いたアンケートの結果を紹介します(実施期間は2023年12月6日から12月12日まで)。
1)転勤制度の有無について
転勤制度について、「就業規則」などに定めている企業が全体の85.2%と大多数になっています。転勤命令は就業規則に基づくことが通常であり、定めていないのは問題といえます。

2)転勤制度を維持する企業が約9割
転勤制度の「見直しをする予定はない」企業が68.5%と最も多く、「縮小を検討している」企業と合わせると、95.4%に達します。転勤制度を廃止するところまで踏み込む企業はほとんどいません。

3)転勤制度を維持する理由について
転勤制度を維持する理由としては、「適材適所な人材配置ができるから」の50.0%、「現地でないとできない業務があるから」の47.3%、「社員が様々な経験を積み、成長につながるから」の44.6%が拮抗しています。1つ目の適材適所と3つ目の社員の成長は人材登用や社員教育に関する企業の方針です。一方、2つ目の現地でないとできない業務については、現地採用などを進めなければ、転勤が避けがたい状況を示しています。

4)転勤制度を縮小、もしくは廃止する理由について
対して、転勤制度を縮小、もしくは廃止する理由としては、「転勤制度で人材採用が不利になっている、あるいは今後不利になる懸念があるから」が64.7%、「育児、介護などの家庭の事情で、転勤が難しい社員が増えているから」が47.1%と多数になっています。これらの問題は、今後ますます深刻化するかもしれません。

5)単身赴任のある企業が多く、支援の中心は家賃補助など
「単身赴任がある」企業は全体の76.9%と、高い割合を占めています。

単身赴任者への支援としては、「家賃を補助している」の65.1%、「引っ越し費用や、新たに購入する生活用品の購入代金を補助している」の61.4%が上位となっています。単身赴任は何かと費用がかかるので、金銭的な支援が中心になっているのでしょう。また、一部の企業では今後、単身赴任者への支援を拡充する方針もあるようです。

6)社員から転勤を拒まれた経験と対策
社員から「転勤を拒まれたことがある」企業が全体の54.6%と、過半数となっています。

では、社員に転勤を拒まれたときに、どのように対応しているのでしょうか?
最も多いのは「他の候補者を探した」の39.0%、次いで「業務命令なので、そのまま転勤を受け入れてもらった」と「昇給、昇進や手当の支給など社員のメリットになる条件を付けて受け入れてもらった」が同率の30.5%となっています。他の候補者を選べる状況であればよいですが、これができない場合、業務命令として押し切るか、条件面で譲歩する対応が取られているようです。

3 今後、転勤制度の見直しは必須になる?
いかがでしたでしょうか。就業規則で定めていれば転勤命令は正式な業務命令となり、基本的に社員はそれを拒むことはできません。にもかかわらず、企業が譲歩しなければならないという実態から、転勤制度の難しさが分かります。今回のアンケートでは転勤制度を現状維持するという企業が大半でしたが、今後は何らかの見直しが進むかもしれません。
また、2024年4月からは、
社員が就職する時点で、転勤の有無や、転勤がある場合は異動する可能性のある勤務地を示すことが義務化
されていますので、この点への対応も忘れずに済ませましょう。
以上(2025年3月更新)
pj00698
画像:ChatGPT