【債権回収】内容証明郵便でプレッシャーをかけつつ、時効の完成を猶予する

1 内容証明郵便が果たす役割

期日が過ぎているのに売掛金を支払ってくれない取引先がいる場合、状況にもよりますが、「内容証明郵便」を送り、法的手段を見据えつつプレッシャーをかけることが効果的です。

内容証明郵便とは、郵便認証司によって郵便物の内容を証明された郵便物

です。内容証明郵便を出すことで相手方が請求に応じる法的義務が生じるわけではありませんが、後に裁判になった場合に、債権について「契約の名称、契約日、品名、残金、期限などについて文書を出した」という有力な証拠となります。それに、

万一、支払いに応じていただけない場合は、訴訟等の法的措置を検討せざるを得ません

と記載することで、「こちらは訴訟も辞さないですよ!」という姿勢を示すことができます。

また、その債権の時効が迫っている場合、債務者に内容証明郵便で

「催告」することで、時効の完成を催告日(内容証明郵便の到達日)から6カ月間猶予することができます。催告とは、相手に自発的な支払いを促すこと

です。内容証明郵便を送付することが時効の完成猶予の要件ではありませんが、催告の証拠としての価値が高いため、通常、この方法が用いられます。

債権回収の話題の中で、内容証明郵便が登場するのは以上の理由によります。この記事では、もう少し詳しく内容証明郵便の基本を紹介します。

2 時効に関する補足

時効について、少し補足をしておきます。例えば、商品の売掛債権の時効は、弁済日の翌日、弁済日の定めがない場合は売り掛けた日の翌日から5年間(2020年3月以前に発生した売掛金については2年)です。しかし、

催告を行うことで時効の完成を6カ月間猶予すること

ができます。ただし、自動的に時効が猶予されるわけではなく、この6カ月間に、裁判所に対して訴訟の提起・和解の申立てなどの手続きをしなければなりません。また、内容証明郵便の送付による時効の完成猶予は一度だけ認められるもので、複数回利用できる制度ではありません。

いずれにしても、催告がスタートとなるわけで、その「催告状」を内容証明郵便で送るのです。そこに、契約書、注文書、注文請書、請求書など、取引に関係する書類も別途取引先に提示することで、売掛金の存在がより明確になります。催告状を受け取った取引先から、

「支払いが遅延していることの弁解」などの連絡

があった場合、それも重要な証拠となります。書面もメールでも、大切に保管してください。

なお、取引先からの連絡内容が、債務が存在することを前提とした内容と評価できる場合には、当該取引先の行為は「債務の承認」に該当するため、時効が更新され、その時から新たな時効期間の進行が開始することになります。

3 内容証明郵便を送る前に確認すべき5つのこと

内容証明郵便に法的強制力はありませんが、相手に心理的プレッシャーをかけることができます。そのため、次のような場合はふさわしくないかもしれません。

  • 今後も相手と取引を続けたいとき
  • 取引先が誠意を見せているとき
  • 相手の経営が危ないとき(財産を隠し、また、夜逃げをされる恐れがある)
  • 相手が不渡りを出したとき(任意交渉よりも法的手段を検討したほうがよい)
  • こちらに何らかの落ち度があるとき

また、内容証明郵便を送った後の取引先の対応には、「すぐに送金する」「弁解を申し出る」「無視する」などがあります。これによって、以後のこちらの方針も変わってきます。

4 内容証明郵便の書き方など

内容証明郵便の書き方などは日本郵便のウェブサイトで紹介されています。ここでは、内容証明郵便の書き方などを簡単に紹介します。

1)内容証明郵便に書くべき内容

内容証明郵便には、「契約の名称」「契約日」「品名」「残金」「期限」など、こちらが有する請求権を具体的に特定した内容を記述しましょう。ただし、郵便認証司が証明するのは文書の「存在」であって、文書内容の真実性ではありません。例えば、

「お金を貸したから返済せよ」という内容の文書を送った場合、そのような内容の文書を送ったことは証明できますが、「お金を貸した」という事実が証明されるわけではない

ことは誤解しないようにしましょう。

2)電子内容証明

日本郵便は、電子内容証明サービス「e内容証明」を行っています。「e内容証明」は現行の内容証明郵便を電子化し、インターネットを通じて24時間受け付けを行うサービスです。利用する場合は利用者登録が必要で、日本郵便が指定するひな型を使用して作成しなければなりません。ひな型は日本郵便のウェブサイトからダウンロードできます。

利用者が送信した電子内容証明文書は、次のような流れで処理されます。

  • 郵便局の電子内容証明システムで受け付ける
  • 電子内容証明の証明文、日付印を文書内に挿入する
  • 差出人宛て謄本、受取人宛て原本を自動印刷する

受取人に対しては、自動封入封かんを行って郵便物として発送します。「e内容証明」は手書きの内容証明郵便に比べて、次のようなメリットがあります。

  • 郵便局に行く必要がない
  • 24時間受け付けなので、時間を気にする必要がない
  • 料金が安い(内容証明文書が3枚(約1500文字)の場合の料金:郵便局で差し出す場合1479円、e内容証明の場合1220円)
  • 宛名や封筒は自動作成されるので事前に準備する必要がない
  • 差込差出し機能を使うことで、受取人ごとに内容(氏名・住所・金額など)が異なる文書を100通までまとめて発送できる

料金やひな型のダウンロード、作成規定などについては、以下のウェブサイトを参考にしてください。

■日本郵便「e内容証明」■
https://www.post.japanpost.jp/service/enaiyo/

3)内容証明郵便の書き方

内容証明郵便の書き方は内国郵便約款等によって定められています。内容証明郵便の決まりは次の通りです。なお、内容証明を取り扱う郵便局は限られるので、日本郵政のウェブサイトなどで事前に確認しておきましょう。

内容証明郵便の決まり

以上(2025年7月更新)
(監修 弁護士 田島直明)

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Mariko Mitsuda

自社に必要な「安全衛生管理体制」を一覧表で確認しよう!

1 あなたの会社に必要な担当者・委員会は?

労働安全衛生法により、会社には安全と衛生に関する施策を効果的に実施するための、「安全衛生管理体制」の構築が義務付けられています。選任すべき安全衛生の担当者(責任者・管理者)や安全衛生を審議する委員会は図表の通りです。なお、社員数は支店など事業場単位で常時雇用する人数です。

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以降で、各担当者・委員会の役割、選任・設置に必要な手続きなどを紹介します。なお、建設業については、図表の内容以外に特有の安全衛生管理体制のルールがありますので、次の記事でご確認ください。

2 安全衛生管理体制に関する担当者など

1)総括安全衛生管理者

1.主な職務安全管理者、衛生管理者などを指揮し、次の7つの事項を統括管理します。

  • 社員の危険・健康障害を防止するための措置に関すること
  • 社員の安全衛生教育の実施に関すること
  • 健康診断の実施等、健康の保持増進のための措置に関すること
  • 労働災害の原因の調査、再発防止対策に関すること
  • 安全衛生に関する方針の表明に関すること
  • 一定の業務または対象物の危険性・有害性等の調査、その結果に基づき講ずる措置に関すること
  • 安全衛生に関する計画の作成、実施、評価、改善に関すること

2.担当者になれる者、選任時に必要な手続き

工場長や作業所長など、事業を実質的に統括管理する者が担当します。選任が必要な事由が発生(第1章の図表の要件に該当した場合、以下同じ)してから14日以内に選任し、遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告します。

2)安全管理者

1.主な職務

総括安全衛生管理者が統括管理する事項のうち、安全に関する部分の管理を担当します。また、作業場等を巡視し、設備、作業方法等に問題があるときは、危険を防止するために必要な措置を講じます。

2.担当者になれる者、選任時に必要な手続き

法が定める要件に該当する者で安全管理者選任時研修の修了者または労働安全コンサルタントのいずれかが担当します。選任が必要な事由が発生してから14日以内に選任し、遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告します。

3)衛生管理者

1.主な職務

総括安全衛生管理者が統括管理する事項のうち、衛生に関する部分の管理を担当します。また、少なくとも毎週1回作業場等を巡視し、設備、作業方法、衛生状態に問題があるときは、社員の健康障害を防止するために必要な措置を講じます。

2.担当者になれる者、選任時に必要な手続き

第一種衛生管理者免許、第二種衛生管理者免許、衛生工学衛生管理者免許の保有者、医師、歯科医師、労働衛生コンサルタントなどが担当します。選任が必要な事由が発生してから14日以内に選任し、遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告します。

4)安全衛生推進者(衛生推進者)

1.主な職務

安全管理者・衛生管理者の選任義務がない事業場において、主に次の4つの職務を担当します。

  • 社員の危険・健康障害を防止するための措置に関すること
  • 社員の安全衛生教育の実施に関すること
  • 健康診断の実施等、健康の保持増進のための措置に関すること
  • 労働災害の原因の調査、再発防止対策に関すること
  • 安全衛生に関する方針の表明に関すること
  • 一定の業務又は対象物の危険性・有害性等の調査、その結果に基づき講ずる措置に関すること
  • 安全衛生に関する計画の作成、実施、評価、改善に関すること

次の業種に該当する会社は「安全衛生推進者」を、該当しない会社は「衛生推進者」を選任します。衛生推進者は、上の1.から7.のうち衛生に関する事項を担当します。

林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業、製造業(物の加工業を含む)、電気業、ガス業、熱供給業、水道業、通信業、自動車整備業、機械修理業、各種商品卸売業、家具・建具・じゅう器等卸売業、各種商品小売業、家具・建具・じゅう器小売業、燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業

2.担当者になれる者、選任時に必要な手続き

安全衛生推進者(衛生推進者)養成講習の修了者、大学または高等専門学校卒業後に1年以上安全衛生の実務に従事している者などが担当します。選任が必要な事由が発生してから14日以内に選任しますが、所轄労働基準監督署長への報告は不要です。ただし、安全衛生推進者(衛生推進者)の氏名を、事業場の掲示板等に掲示して社員に周知する必要があります。

5)産業医

1.主な職務

社員の健康管理等について、主に次の4つの職務を担当します。

  • 社員の健康管理(健康診断、面接指導等の実施、その結果に基づく社員の健康保持のための措置、作業環境の維持管理、作業の管理等)に関すること
  • 社員の健康の保持増進(健康教育、健康相談等)に関すること
  • 労働衛生教育に関すること
  • 社員の健康障害の原因の調査および再発防止のための措置に関すること

また、作業場等を巡視し(原則として毎月1回以上(注))、作業方法または衛生状態に問題があるときは、社員の健康障害を防止するために必要な措置を講じます。この他、会社に対し、社員の健康管理等について必要なことがあれば勧告等を行います。

(注)事業者から産業医に所定の情報が毎月提供される場合に限り、2カ月に1回以上実施します。ただし、巡視の頻度を変更する場合は事業者の同意が必要となります。

2.担当者になれる者、選任時に必要な手続き

医師であって、日本医師会の産業医学基礎研修や産業医科大学等の正規課程の修了者である者などが担当します。選任が必要な事由が発生してから14日以内に選任し、遅滞なく所轄労働基準監督署長に報告します。

6)作業主任者

1.主な職務

高圧室内作業など、労働災害を防止するための管理を必要とする危険・有害な作業に従事する社員を指揮等します。作業は31種類あり、下記URLから確認できます。

■厚生労働省「職場のあんぜんサイト(安全衛生キーワード(作業主任者))」■
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/yougo/yougo34_1.html

2.担当者になれる者、選任時に必要な手続き

対象となる作業ごとに、担当者になるために必要な免許や修了すべき講習などが決まっています。例えば、高圧室内作業の場合、高圧室内作業主任者免許の保有者が担当します。選任の時期については特に定めはありませんが、上記の作業をする場合には選任する必要があります。所轄労働基準監督署長への方向も不要です。ただし、作業主任者の氏名と職務の内容を、事業場の掲示板等に掲示して社員に周知する必要があります。

7)化学物質管理者

1.主な職務

リスクアセスメント対象物の製造、取り扱い、譲渡提供を行う事業場(社員数、業種を問わない)において、事業場の化学物質の管理を行います。

リスクアセスメント対象物とは、危険または健康障害が生ずるおそれのあるものとして労働安全衛生法において指定された物質こと

で、化学物質管理者はこれを管理するために次の職務を担当します。

  • ラベル・SDS等の確認
  • 化学物質に関わるリスクアセスメントの実施管理
  • リスクアセスメント結果に基づくばく露防止措置の選択、実施の管理
  • 化学物質の自律的な管理に関わる各種記録の作成・保存
  • 化学物質の自律的な管理に関わる労働者への周知、教育
  • ラベル・SDSの作成(リスクアセスメント対象物の製造を行う事業場の場合)
  • リスクアセスメント対象物による労働災害が発生した場合の対応
  • リスクアセスメントの結果の記録の作成および保存並びにその周知

なお、リスクアセスメント対象物の一覧は下記URLから確認できます。

■厚生労働省「職場のあんぜんサイト(表示・通知対象物質の一覧・検索)」■
https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/gmsds640.html

2.担当者になれる者、選任時に必要な手続き

リスクアセスメント対象物の製造を行う事業場の場合、化学物質管理者講習の修了者が担当します。製造を行わない事業場の場合、上記の職務を担当するために必要な能力を有する者であればよく、特に資格要件はありません。選任の時期については、選任すべき事由が発生した日から14日以内ですが、所轄労働基準監督署長への報告は不要です。ただし、化学物質管理者の氏名を事業場等に掲示して社員に周知する必要があります。

8)保護具着用管理責任者

1.主な職務

リスクアセスメント対象物の製造、取り扱い、譲渡提供を行う事業場(社員数、業種を問わない)において、社員に保護具(保護眼鏡、防じんマスク、手袋など)を使用させる場合、有効な保護具の選択、社員の使用状況の管理その他保護具の管理に関わる業務を担当します。

2.担当者になれる者、選任時に必要な手続き

保護具に関する知識及び経験を有すると認められる者が担当します。選任の時期については、選任すべき事由が発生した日から14日以内ですが、所轄労働基準監督署長への報告は不要です。ただし、保護具着用管理責任者の氏名を事業場等に掲示して社員に周知する必要があります。

3 安全衛生管理体制に関する委員会

1)安全委員会

1.主な役割

次の事項について調査審議し、会社に対して意見を述べます。

  • 社員の危険防止のための基本対策に関すること
  • 労働災害の原因・再発防止対策で、安全に関すること
  • 安全に関する規程の作成に関すること
  • 一定の業務または対象物の危険性・有害性等の調査、その結果に基づき講ずる措置で、安全に関すること
  • 安全衛生に関する計画(安全に関する部分)の作成、実施、評価、改善に関すること
  • 安全教育の実施計画の作成に関すること
  • 行政から受けた命令、指示、勧告、指導のうち、社員の危険防止に関すること

委員会は毎月1回以上開催し、開催の都度、委員会における議事の概要を社員に周知します。なお、委員会の開催や社員への通知は、オンラインで実施することも可能です。

2.委員になれる者、選任時に必要な手続き

委員会は、次の1.から3.に該当する委員で構成し、1.の委員が議長を務めます。なお、委員の合計人数については特に定めがなく、会社が任意に決定できます。

  • 総括安全衛生管理者、事業の実施を統括管理する者等(1名)
  • 安全管理者
  • 安全に関し経験を有する社員

また、1.以外の委員については会社が選任しますが、そのうち半数については過半数労働組合(ない場合は過半数代表者)の推薦に基づいて選任しなければなりません。なお、委員の選任に当たり、所轄労働基準監督署などへの届け出は不要です。

2)衛生委員会

1.主な役割

次の事項について調査審議し、会社に対して意見を述べます。なお、委員会の開催、社員への周知に関するルールは、安全委員会の場合と同じです。

  • 社員の健康障害防止のための基本対策に関すること
  • 社員の健康の保持増進のための基本対策に関すること
  • 労働災害の原因・再発防止対策で、衛生に関すること
  • 衛生に関する規程の作成に関すること
  • 危険性・有害性等の調査、その結果に基づき講ずる措置で、衛生に関すること
  • 安全衛生に関する計画(衛生に関する部分)の作成、実施、評価、改善に関すること
  • 衛生教育の実施計画の作成に関すること
  • 化学物質の有害性の調査、その結果に対する対策の樹立に関すること
  • 作業環境測定の結果、その結果の評価に基づく対策の樹立に関すること
  • 定期健康診断等の結果、その結果に対する対策の樹立に関すること
  • 社員の健康の保持増進を図るために必要な措置の実施計画の作成に関すること
  • 長時間労働による社員の健康障害の防止を図るための対策の樹立に関すること
  • 社員の精神的健康の保持増進を図るための対策の樹立に関すること
  • リスクアセスメント対象物のばく露の程度を低減するための措置に関すること
  • リスクアセスメント対象物のうち濃度基準値設定物質に当たる物質について、社員がばく露される程度を濃度基準値以下とするために講ずる措置に関すること
  • リスクアセスメント対象物について、リスクアセスメントの結果に基づき実施する健康診断の結果と、結果に基づく就業上の措置に関すること
  • 濃度基準値設定物質について、濃度基準値設定物質が濃度基準値を超え、社員がばく露した恐れがある場合に実施する健康診断の結果と、結果に基づく就業上の措置に関すること
  • 行政から受けた命令、指示、勧告、指導のうち、社員の健康障害防止に関すること
  • と17.に出てくる

濃度基準値設定物質とは、リスクアセスメント対象物のうち、ばく露量が濃度基準値(厚生労働省が定める濃度の基準値)以下なら健康障害を生じないとされている物質のこと
です。濃度基準値設定物質の基本的な考え方については、下記URLから確認できます。

■厚生労働省「労働者の健康障害を防止するため化学物質の濃度基準値とその適用方法などを定めました」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32871.html

2.委員になれる者、選任時に必要な手続き

委員会は、次の1.から4.に該当する委員で構成し、1.の委員が議長を務めます。なお、委員の合計人数については特に定めがなく、会社が任意に決定できます。なお、委員の選任に関するルールは、安全委員会の場合と同じです。また、安全委員会と衛生委員会の両方の設置義務がある会社は、2つの委員会をまとめて「安全衛生委員会」として設置することも可能です。

  • 総括安全衛生管理者、事業の実施を統括管理する者等(1名)
  • 衛生管理者
  • 産業医
  • 衛生に関し経験を有する社員

以上(2025年6月更新)
(監修 TMI総合法律事務所 弁護士 池田絹助)

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画像:boonchok-Adobe Stock

令和7年ブロック別セミナーのご案内

平素より格別のご愛顧を賜り、誠にありがとうございます。日頃のご支援に感謝の意を表すべく、とくぎんサクセスクラブ 令和7年ブロック別セミナーを以下のとおり開催いたします。
皆さまのビジネスに貢献できる情報提供や交流の場もご用意しております。ぜひこの機会にご参加いただき、さらなる発展への一助となれば幸いです。
各地区の詳細確認やお申し込みは、リンク先で行っていただけます。
※現時点での予定であり、変更となる可能性がございます

7月4日(金) 県西地区会員様交流会

県西地区会員様交流会

  • 時間:午後3時30分~午後7時(開場 午後3時)
  • 会場:セントラルホテル鴨島
  • 住所:吉野川市鴨島町鴨島471-2

お申し込みはこちらから!

7月9日(水) 県北地区会員様交流会

県北地区会員様交流会

  • 時間:午後3時30分~午後7時(開場 午後3時)
  • 会場:アオアヲナルトリゾート
  • 住所:鳴門市鳴門町土佐泊浦大毛16-45

お申し込みはこちらから!

7月15日(火) 今治地区会員様交流会

今治地区会員様交流会

  • 時間:午後3時30分~午後7時(開場 午後3時)
  • 会場:今治国際ホテル
  • 住所:今治市旭町2丁目3-4

お申し込みはこちらから!

7月25日(金) 徳島市内地区会員様交流会

徳島市内地区会員様交流会

  • 時間:午後3時30分~午後7時(開場 午後3時)
  • 会場:徳島グランヴィリオホテル
  • 住所:徳島市万代町3-5-1

お申し込みはこちらから!

8月22日(金) 淡路法人会第二回勉強会

淡路法人会第二回勉強会

  • 時間:午後3時30分~午後7時(開場 午後3時)
  • 会場:淡路インターナショナルホテル ザ・サンプラザ
  • 住所:兵庫県洲本市小路谷1279-13

お申し込みはこちらから!

8月29日(金) 関西地区会員様交流会

関西地区会員様交流会

  • 時間:午後3時30分~午後7時(開場 午後3時)
  • 会場:シェラトン都ホテル大阪
  • 住所:大阪市天王寺区上本町6-1-55

お申し込みはこちらから!

9月3日(水) 松山地区会員様交流会

松山地区会員様交流会

  • 時間:午後3時30分~午後7時(開場 午後3時)
  • 会場:ANAクラウンプラザホテル松山
  • 住所:松山市一番町3丁目2-1

お申し込みはこちらから!

9月10日(水) 県南地区会員様交流会

県南地区会員様交流会

  • 時間:午後3時30分~午後7時(開場 午後3時)
  • 会場:ロイヤルガーデンホテル
  • 住所:阿南市富岡町あ王谷52-2

お申し込みはこちらから!

9月12日(金)高松地区会員様交流会

高松地区会員様交流会

  • 時間:午後3時30分~午後7時(開場 午後3時)
  • 会場:高松国際ホテル
  • 住所:高松市木太町2191-1

お申し込みはこちらから!

9月26日(金) 東京地区会員様交流会

高松地区会員様交流会

  • 時間:午後3時30分~午後7時(開場 午後3時)
  • 会場:明治記念館
  • 住所:東京都港区元赤坂2-2-23

お申し込みはこちらから!

【問合せ】
徳島大正銀行とくぎんサクセスクラブ事務局
088-656-1125

【管理会計】戦略ごとに見る損益分岐点の活かし方

1 質問:ラーメン店はいくらの売り上げが必要か?

突然ですが、友人のAさんが独立して念願の夢であるラーメン店を開業することになりました。自己資金1000万円と銀行借入350万円で開業するとのこと。その他の条件は次の通りです(ここでは借入金の使途は考慮しません)。

  • 年間固定費:600万円(借入金の支払利息を含む)
  • 年間の元本返済額:70万円
  • 限界利益率:30%

Aさんからの質問は、

いくらの売上を上げれば利益がでるか?

ということです。単純に固定費の600万円と返済額の70万円だけに注目し、「670万円(600万円+70万円)を超えれば大丈夫」とアドバイスしたら大問題で、限界利益率(限界利益/売上高)に注目する必要があります。

まず、元本返済額は、キャッシュ・フローとして捉えます。例えば、税引前利益が100万円で法人税等の税率を30%とした場合、税引後利益は70万円(100万円-100万円×30%)となり、元本はこの70万円を含む手元にある資金から返済します。

従って、Aさんが銀行に返済する70万円を確保するには、税引後利益として70万円以上が必要です。そこでAさんに必要な売上高は次の通りです。

Aさんに必要な売上高

 ={固定費600万円+税引後利益70万円/(1-0.3)}/限界利益率30%

 =2334万円

ラーメン店の年間売上高が2334万円以上になれば、Aさんは借入金の元本返済に充てる資金を事業から得ることができます。

この利益を上げるのに必要な売上高を「損益分岐点売上高」といいます。損益分岐点売上高は、損益がトントンの売上高であり、これにとどまっているのでは不十分です。企業としては利益アップを図っていかなければなりません。以降で、基本的な利益アップ戦略や、応用的な事例を用いて管理会計的にどのように考えていけばよいのかを紹介します。

2 利益アップ戦略の管理会計的考え方

1)利益の仕組みから考えられる利益アップ戦略とは

早速ですが、利益(もうけ)とは、

限界利益(売上高-変動費)が固定費を上回ること

です。変動費と固定費とは、

  • 変動費:販売数量などに応じて増える材料費など
  • 固定費:販売数量に関係なく生じる人件費など

といったものです。

利益アップの戦略

利益アップのためには、限界利益アップ、固定費ダウンの2つの戦略が考えられます。限界利益アップ戦略は、さらに売上単価アップ戦略、売上数量アップ戦略、限界利益率アップ戦略の3つに分けられます。

2)限界利益アップ戦略

1.売上単価アップ戦略

Aさんの例で、売上単価アップ戦略について考えます。初年度の売上高は次の通りで、目標売上高には達しませんでした。

Aさんの初年度の売上高

そこで、平均単価を1割アップする売上単価アップ戦略を採用したとします。変動費率(70%)、売上数量(1万9500杯)に変化なしとして、売上高は次の通りとなります。売上単価1割アップにより、利益はマイナス15万円から43万5000円に増えます。

売上単価アップ戦略による売上高

2.売上数量アップ戦略

次に売上数量アップ戦略を採用して、売上数量が約15%アップの2万2425杯になった場合の売上高は次の通りとなり、借入金の元本が返済可能な利益72万7000円が確保できます。なお、ここでは法人税等を考慮しません。

売上数量アップ戦略による売上高

3.限界利益率アップ戦略

限界利益率アップ戦略を採用したら、売上高はどのようになるでしょうか。限界利益率アップは変動単価ダウン(低価格の原材料へ変更など)に他なりません。変動単価1割ダウンの場合は次の通りとなり、利益はマイナス15万円から121万5000円にアップします。

限界利益率アップ戦略による売上高

3)固定費ダウン戦略

固定費ダウン戦略(人件費や減価償却費、賃借料などの削減)を採用して、固定費が1割ダウンした場合、売上高は次の通りとなり、利益はマイナス15万円から45万円にアップします。

固定費ダウン戦略による売上高

3 応用事例1:どの商品がもうかるか

B社では、X、Y、Zの3種類の商品を販売しており、前年度の実績は次の通りです。どの商品が最ももうかり、重点を置いて販売したらよいかを考えてみましょう。

B社の前年度の実績

多品種の商品を仕入れ、あるいは製造している会社では、どれが最ももうかる商品であり、重点を置いて販売すべきであるかを決定する場合、それぞれの商品に固定費を何らかの基準で配賦した後の、利益の大きさを基準にしていることが多いようです。

図表を見てみると、利益はX商品が60万円、Y商品がマイナス10万円、Z商品が30万円となり、これらの商品のうち最も利益がある商品はX商品ということになります。

しかし、固定費は期間に対応して発生するもので、商品をどれだけ販売しても変わらないものです。従って、売上高から変動費を差し引いた限界利益の大きいY商品がもうかるということになります。

次に限界利益率に注目して、限界利益が同じならば限界利益率の大きい商品に力を入れます。B社では、X商品にまず重点を置き、次にY商品に力を入れて販売することになります。

4 応用事例2:赤字商品は中止すべきか

C社では、Y、Zの2種類の商品を製造販売しています。Y商品は常に赤字で、今後も現状のように推移すると予想されています。そこでC社の社長は、Y商品の製造を中止すべきか検討中です。中止すべきか否かを考えてみましょう。

C社の現状

Y商品の製造を中止した場合の採算は次の通りで、利益がマイナス160万円と悪化しています。

Y商品の製造を中止した場合の採算

これはY商品が負担していた固定費320万円が、Y商品の製造を中止しても発生するからです。Y商品の製造を中止しても固定費は変わらないのに、Y商品の限界利益300万円がなくなったため、300万円の利益減になります。従って、限界利益がプラスならば、製造を中止すべきではありません。

5 応用事例3:赤字受注をするかどうか

D社は、次の原価資料にある通り、すでにY、Z商品を1台ずつ販売しているとき、新たにZ商品について1台190万円で注文がありました。

Z商品の原価は210万円(変動費175万円+固定費35万円)なので、追加のZ商品のみ精算する場合、赤字となります。しかし、自社の人員・設備に余力があります。これを受注しても値崩れの心配がない場合、受注すべきか否かを考えてみましょう。

D社の原価資料

Z商品を1個追加受注しても会社全体の固定費の合計は85万円で同じです。Z商品1個を190万円で追加受注しても、増加する費用は変動費の175万円だけです。そのため、会社全体では利益が15万円増加します。従って、受注したほうが有利となります。

Z商品を追加受注した場合の原価資料

赤字受注に対する考え方は一様ではありません。赤字受注はその商品単体で製造の継続か中止かを判断するのではなく、会社全体の損益を考慮して決定すべきでしょう。

また、赤字商品でも生産量が増加すれば黒字転換できるものもあります。ただし、見込み通りに受注が伸びない場合には、生産を継続すれば赤字を生むだけなので、生産を中止しなければなりません。大切なのは生産を中止する時期の見極めです。

以上(2025年6月更新)
(監修 辻・本郷税理士法人 税理士 安積健)

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画像:tiquitaca-Adobe Stock

【業種別データ】金属素形材製品製造業の動向

2023年の金属素形材製品製造業は、事業所数・従業者数がほぼ横ばいで安定する一方、製造品出荷額は約2.63兆円(前年比+5.0%)と回復基調にあります。アルミ・金属プレスが回復をけん引する反面、粉末・金製品は縮小。原材料使用額の上昇で原材料比率は約60.5%、付加価値率は33.8%にとどまり、収益性改善とコスト管理、付加価値向上が喫緊の課題です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の金属素形材製品製造業の事業所数は3872事業所(対前年比99.3%)、従業者数は9万4692人(対前年比99.0%)、製造品出荷額等は2兆6320億4400万円(対前年比105.0%)となっています。

【2450 金属素形材製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)アルミニウム・同合金プレス製品製造業

2023年のアルミニウム・同合金プレス製品製造業の事業所数は582事業所(対前年比99.5%)、従業者数は1万5113人(対前年比100.1%)、製造品出荷額等は5944億5600万円(対前年比105.0%)となっています。

【2451 アルミニウム・同合金プレス製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)金属プレス製品製造業(アルミニウム・同合金を除く)

2023年の金属プレス製品製造業(アルミニウム・同合金を除く)の事業所数は3185事業所(対前年比99.5%)、従業者数は6万8892人(対前年比100.7%)、製造品出荷額等は1兆7089億4900万円(対前年比107.7%)となっています。

【2452 金属プレス製品製造業(アルミニウム・同合金を除く)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)粉末や金製品製造業

2023年の粉末や金製品製造業の事業所数は105事業所(対前年比94.6%)、従業者数は1万687人(対前年比88.0%)、製造品出荷額等は3286億3900万円(対前年比92.6%)となっています。

【2453 粉末や金製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【金属素形材製品製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

【業種別データ】洋食器・刃物・手道具・金物類製造業の動向

2023年の洋食器・刃物・手道具・金物類製造業は、事業所数・従業者数が微減する一方で製造品出荷額は約8,923億円とやや減少し、原材料比率が55.2%で付加価値率は40.2%にとどまります。特に洋食器は出荷額が前年の34.3%に急落し、作業工具も落ち込む一方、機械刃物や「その他の金物類」は堅調で付加価値を伸ばしています。総じて品目間で明暗が分かれ、コスト管理と高付加価値化、製品力強化や海外展開の検討が今後の重点課題です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の洋食器・刃物・手道具・金物類製造業の事業所数は2388事業所(対前年比99.3%)、従業者数は3万9210人(対前年比98.9%)、製造品出荷額等は8923億2200万円(対前年比97.9%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は16人(対前年比99.6%)、現金給与総額は6800万円(対前年比101.9%)、原材料使用額等は2億600万円(対前年比97.3%)、製造品出荷額等は3億7400万円(対前年比98.6%)、付加価値額は1億5000万円(対前年比98.8%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は412万円(対前年比102.4%)、製造品出荷額等は2276万円(対前年比99.0%)、付加価値額は915万円(対前年比99.2%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は55.2%(対前年比98.7%)、同付加価値額比率は40.2%(対前年比100.2%)、同現金給与総額比率は18.1%(対前年比103.4%)となっています。

【2420 洋食器・刃物・手道具・金物類製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)洋食器製造業

2023年の洋食器製造業の事業所数は93事業所(対前年比100.0%)、従業者数は977人(対前年比89.6%)、製造品出荷額等は157億5700万円(対前年比34.3%)となっています。

【2421 洋食器製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)機械刃物製造業

2023年の機械刃物製造業の事業所数は435事業所(対前年比99.5%)、従業者数は5979人(対前年比100.5%)、製造品出荷額等は931億7800万円(対前年比103.9%)となっています。

【2422 機械刃物製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)利器工匠具・手道具製造業(やすり、のこぎり、食卓用刃物を除く)

2023年の利器工匠具・手道具製造業(やすり、のこぎり、食卓用刃物を除く)の事業所数は330事業所(対前年比99.7%)、従業者数は5892人(対前年比97.6%)、製造品出荷額等は1147億300万円(対前年比99.4%)となっています。

【2423 利器工匠具・手道具製造業(やすり・のこぎり・食卓用刃物を除く)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)作業工具製造業

2023年の作業工具製造業の事業所数は189事業所(対前年比96.9%)、従業者数は4342人(対前年比97.0%)、製造品出荷額等は898億1200万円(対前年比89.9%)となっています。

【2424 作業工具製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

6)手引のこぎり・のこ刃製造業

2023年の手引のこぎり・のこ刃製造業の事業所数は82事業所(対前年比100.0%)、従業者数は1108人(対前年比97.3%)、製造品出荷額等は193億5600万円(対前年比96.7%)となっています。

【2425 手引のこぎり・のこ刃製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

7)農業用器具製造業(農業用機械を除く)

2023年の農業用器具製造業(農業用機械を除く)の事業所数は144事業所(対前年比98.0%)、従業者数は1345人(対前年比94.1%)、製造品出荷額等は248億3800万円(対前年比87.2%)となっています。

【2426 農業用器具製造業(農業用機械を除く)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

8)その他の金物類製造業

2023年のその他の金物類製造業の事業所数は1115事業所(対前年比99.6%)、従業者数は1万9567人(対前年比100.2%)、製造品出荷額等は5346億7800万円(対前年比104.4%)となっています。

【2429 その他の金物類製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【洋食器・刃物・手道具・金物類製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

【業種別データ】非鉄金属素形材製造業の動向

2023年の非鉄金属素形材製造業は、事業所数はほぼ横ばい(1267)、従業者数は微増(4万3112人)で雇用は安定し、製造品出荷額は約1.29兆円(前年比+7.4%)と回復基調です。特にアルミダイカストが顕著な伸びを示しました。一方、原材料使用額の上昇で原材料比率は約55.8%と高止まりし、付加価値率の改善は限定的。収益性向上とコスト管理が当面の課題です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の非鉄金属素形材製造業の事業所数は1267事業所(対前年比99.6%)、従業者数は4万3112人(対前年比100.1%)、製造品出荷額等は1兆2872億1100万円(対前年比107.4%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は34人(対前年比100.5%)、現金給与総額は1億6000万円(対前年比105.2%)、原材料使用額等は5億6700万円(対前年比108.4%)、製造品出荷額等は10億1600万円(対前年比107.8%)、付加価値額は3億8100万円(対前年比108.0%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は471万円(対前年比104.8%)、製造品出荷額等は2986万円(対前年比107.3%)、付加価値額は1118万円(対前年比107.5%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は55.8%(対前年比100.6%)、同付加価値額比率は37.5%(対前年比100.2%)、同現金給与総額比率は15.8%(対前年比97.6%)となっています。

【2350 非鉄金属素形材製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)銅・同合金鋳物製造業(ダイカストを除く)

2023年の銅・同合金鋳物製造業(ダイカストを除く)の事業所数は166事業所(対前年比100.0%)、従業者数は3681人(対前年比101.0%)、製造品出荷額等は1327億6200万円(対前年比108.3%)となっています。

【2351 銅・同合金鋳物製造業(ダイカストを除く)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)非鉄金属鋳物製造業(銅・同合金鋳物及びダイカストを除く)

2023年の非鉄金属鋳物製造業(銅・同合金鋳物及びダイカストを除く)の事業所数は345事業所(対前年比99.1%)、従業者数は8431人(対前年比100.5%)、製造品出荷額等は2089億800万円(対前年比104.5%)となっています。

【2352 非鉄金属鋳物製造業(銅・同合金鋳物及びダイカストを除く)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)アルミニウム・同合金ダイカスト製造業

2023年のアルミニウム・同合金ダイカスト製造業の事業所数は464事業所(対前年比99.8%)、従業者数は2万3324人(対前年比99.7%)、製造品出荷額等は7520億5900万円(対前年比109.3%)となっています。

【2353 アルミニウム・同合金ダイカスト製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)非鉄金属ダイカスト製造業(アルミニウム・同合金ダイカストを除く)

2023年の非鉄金属ダイカスト製造業(アルミニウム・同合金ダイカストを除く)の事業所数は147事業所(対前年比99.3%)、従業者数は3043人(対前年比98.7%)、製造品出荷額等は463億5500万円(対前年比106.1%)となっています。

【2354 非鉄金属ダイカスト製造業(アルミニウム・同合金ダイカストを除く)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

6)非鉄金属鍛造品製造業

2023年の非鉄金属鍛造品製造業の事業所数は145事業所(対前年比100.0%)、従業者数は4633人(対前年比101.4%)、製造品出荷額等は1471億2700万円(対前年比101.4%)となっています。

【2355 非鉄金属鍛造品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【非鉄金属素形材製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

増税時代に突入? 退職金課税制度の行方を追う

1 再燃した退職金制度の見直し議論

2025年の年末に一旦先送りとなった退職所得課税の見直しですが、年明け早々に2026年度の税制改正での議論が再燃する可能性が示唆され、今後の動向には一層の注意が必要です。

どのような見直しになるかはまだ決まっていませんが、報道などによると、

勤続年数が20年を超えると増加する退職所得控除が減額され、社員の退職金の手取りが少なくなる

といった見直しの可能性がありそうです。

現状の退職金課税制度は、

  1. 退職所得控除
  2. 2分の1課税
  3. 分離課税

という3つの税負担を軽くする要素が組み込まれています。このうち、いずれかの要素(特に退職所得控除)に改正が入ると見込まれています。夏に行われる参議院選挙や、年末の2026年度の税制改正の時期には退職金制度に関する情報が耳に入ってくると思います。

退職金は、自社の資金繰りのみならず、社員の人生設計など影響は多岐にわたります。

退職金課税制度の現状を知り、その先を見越して退職金制度の見直しを検討する

ことも必要になるかもしれません。

2 税金的に優遇されている退職金課税

1)退職所得控除

退職所得控除は、

入社後、勤続20年までは40万円が控除額として1年ごとに積み上がり、21年目以降について1年ごとの控除額が70万円になる

というものです。なお、退職金の支払形態は、退職金を一括で支払う「退職一時金」、年金形式で支払う「退職年金(企業年金)」に分けられますが、退職所得控除は退職一時金に適用されます。

退職所得控除のイメージ図

計算式は、次の通りです。

  • 勤続20年まで:40万円×勤続年数
  • 勤続21年目以降:40万円×20年+70万円×(勤続年数-20年)

例えば、勤続20年で退職した場合は800万円(40万円×20年)が非課税となり、勤続22年の場合には940万円(40万円×20年+70万円×2年)が非課税となります。

現時点では具体的な方針は決まっていませんが、報道などでは

  • 21年目以降に控除額を70万円(図表内の青い部分)に拡大する仕組みを改める
  • 勤続1年ごとの控除額を、勤続年数に関係なく一律とすることで、21年目以降拡大される控除額(70万円)を引き下げる
  • 見直しが決まった場合には、すぐに実施されるわけではなく、10~15年程度の経過措置の期間を設ける

などの改正が入るのではないかとされています。

2)2分の1課税

2分の1課税は、

受け取った退職金(退職一時金)のうち、退職所得控除を超えた金額の2分の1に対してだけ課税がされる

というものです。なお、勤続年数が5年以下の社員ついては、退職所得控除を超えた金額の300万円までは2分の1課税となるものの、300万円を超える部分については、2分の1課税は適用されません。また、役員としての勤続年数が5年以下の役員が受け取る役員退職金については、退職所得控除を超えた金額の全額が2分の1課税の対象外となります。

2分の1課税のイメージ図

計算式は、次の通りです。

課税される退職金の額=(受け取った退職金-上記の退職所得控除額)÷2分の1

例えば、勤続20年で退職し退職金が1000万円の場合は、(1000万-退職所得金額800万円)×2分の1=100万円が課税対象の退職所得となります。

3)分離課税

分離課税は、

役員報酬や給与など他の所得とは合算せずに所得税を計算する

というものです。つまり、退職金(退職一時金)を支払った場合、その額だけを基に所得税が計算されます。

所得税は「累進課税」といって、金額が大きくなればなるほど税率が高くなる仕組みなので、他の所得と合算して金額が大きくなると、その分高い税率が適用されてしまいます。そのため、高額になりやすい退職金については、他の所得と分離することで、退職した年に税率が急激に上がらないようになっています。

3 自社に合った退職金制度の見直しの検討を始めておこう

長年自社のために働いていてくれた勤続年数の長い社員に不利な改正があった場合、どのような対応が考えられるのでしょうか。

主な退職金制度の見直しとして、

  1. 退職金制度を廃止して賃金に上乗せする方法
  2. 支払形態を退職一時金から退職年金に変更する方法

があります。「改正が決まったとしても、10年から15年程度の経過措置の期間を設ける」との報道もあるので、焦って対応を決める必要はないと思われますが、もしもの場合に備えてさまざまなカードを用意しておくことは大切です。自社の資金状況や社員の生活環境などを把握した上で、自社に合った対応を検討しておきましょう。

1)退職金制度を廃止して賃金に上乗せする方法

退職金制度を廃止し、退職一時金として支払うはずだった分の額を毎月の賃金に上乗せすれば、退職所得控除に関する改正の影響を回避できる可能性があります。ただし、賃金が増えると、標準報酬月額が変動して毎月の社会保険料が増加することがあるので注意が必要です。

退職金制度を廃止して賃金に上乗せする場合、

各社員から合意を得た上で就業規則を変更し、退職金制度を廃止して、現時点の退職金相当額を支給(打切支給)

します。就業規則は本来、変更内容が合理的であれば各社員から合意を得なくても変更できます(社員の代表からの意見聴取は必要)が、退職金は社員の生活に関わる重要な問題なので、個別の合意を得るのが望ましいです。なお、どちらの方法を取る場合も、就業規則の変更内容(退職金制度の廃止時期、打切支給の内容、賃上げでの補填など)については、事前にしっかり社員に説明し、トラブルにならないよう注意する必要があります。

さらに、打ち切り支給に伴う資金繰りへの影響の度合いもしっかり認識しなければなりません。退職金制度の廃止後には、退職給付にかかる費用(引当金繰入額や掛け金)を現金給与額に回すことで賃上げを行います。なお、現時点で退職が近い社員などがいる場合、廃止時期については慎重な判断が求められます。

2)支払形態を退職一時金から退職年金に変更する方法

退職一時金には退職所得控除が適用されますが、退職年金として年金形式で支払う場合、雑所得となり公的年金等控除が適用されます。

支払形態を退職一時金から退職年金に変更する場合、

各社員から合意を得た上で就業規則を変更し、現時点の退職金相当額を確定拠出年金などの退職年金制度に移行

します。就業規則の変更のポイントは、1)と同じです。なお、退職年金については、例えば「退職一時金は退職時に受け取れるが、確定拠出年金は原則60歳にならないと受け取れない」など、社員にとってのデメリットもあるので、制度の違いは事前に説明しておく必要があります。

この場合も、社員の理解に加え、移行に伴う現時点の退職金相当額の支払いがもたらす資金繰りへの影響度合いもしっかり認識しなければなりません。また、退職年金は年金形式で支払うのが一般的ですが、例えば確定拠出年金制度では規約の規定により、社員自身が資産の運用先を決めるとともに、受け取り方を次の3つから選択できます。

  1. 年金
  2. 一時金
  3. 年金と一時金の組み合わせ

一時金として受け取る場合には退職所得とみなされるため、退職所得控除の対象になります。制度移行の場合は、今回の改正動向も含めた投資・運用教育が必要になります。

以上(2025年6月更新)
(監修 税理士法人AKJパートナーズ 税理士 森浩之)

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メンタルヘルス対策は万全? 中小企業におけるメンタルヘルス対策の重要性

社員がメンタルヘルス不調に陥ると、離職や生産性の低下につながりかねず、企業の法的責任が問われる事態に発展する可能性もあります。また、社員個人にとっても、治療が長期化しやすく、再発率が高いことから社会復帰の難しさにつながる等、労使ともに深刻な影響が考えられることから、メンタルヘルス対策は企業の喫緊の課題として重要性を増しています。

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義務化で何が変わる? 事業者が知っておくべき「熱中症対策」の新常識

熱中症は、本格的に暑くなる真夏(7月~8月頃)に多発するイメージがありますが、体がまだ暑さや湿度に十分に慣れていない梅雨時期にも発生しやすく、十分な注意が必要です。従業員の方が安全に働くためにも、事業場での熱中症対策は欠かせません。

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