ミスタープロ野球・長嶋茂雄氏。彼が生涯を懸けて貫いた「不屈の精神」

我が巨人軍は永久に不滅です

野球界の枠を超え、戦後、日本の象徴の一人として国民的な敬愛を集めたのが「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄氏です。華々しく活躍するスターのイメージが強いですが、実は数々の困難に立ち向かい、克服してきたのが長嶋氏です。経営者が激動の時代を生き抜き、組織を存続・発展させていく上で、長嶋氏の「不屈の精神」から学ぶべき点が数多くあります。

長嶋氏の言葉の中で、最も多くの人々の心に刻まれているのは、なんといっても1974年の現役引退セレモニーの際の「我が巨人軍は永久に不滅です」でしょう。この言葉には、読売ジャイアンツへの深い愛情、自身がその一員であったことへの誇り、そして、ファンへの感謝の念が凝縮されています。

また、ビジネスに置き換えれば、この言葉から経営者が率いる組織やブランドの「不屈の精神」を感じることもできます。個人の引退や世代交代があっても、あるいは厳しい逆境に直面しても、組織の魂は決して失われない、つまり、会社は存続していくのだというメッセージです。

長嶋氏の生涯はまさに「不屈の精神」を体現したものだといえます。長嶋氏は現役引退後、すぐに巨人軍監督に就任しますが、1年目の1975年には球団史上初の最下位という屈辱を味わいます。これは長嶋氏にとって大きな試練でした。しかし、この経験を糧にチーム再建に着手し、翌年には大型補強を行いリーグ優勝、若手には猛練習を課し、後の主力選手を育成しました。失敗を真摯に受け止め、未来を見据えた厳しい改革を断行するリーダーシップが伺えます。

また、2004年には脳梗塞で倒れ、右半身まひと言語障害という重い後遺症に悩まされました。スポーツの世界大会での監督就任も断念せざるを得ない状況でした。しかし、ここでも長嶋氏は「不屈の精神」で、壮絶なリハビリテーションに取り組みます。9年間でリハビリを休んだのはわずか2回だったと報じられています。

こうした長嶋氏の生き様は、経営者に次のような教訓を示しています。

  • 困難な状況でも、組織やブランドは「不滅」であると信じ、それを内外に示すこと
  • 自身の失敗や組織の低迷を恐れず、そこから学び、立ち上がる「不屈の精神」を持つこと
  • 未来のために、時には厳しく、しかし情熱を持って人材育成に取り組むこと
  • 予期せぬ個人的な困難に直面しても、諦めずに挑戦し続けること

2025年6月3日、長嶋氏は89年の生涯を終えられました。日本を代表する偉大な先達の死は悲しいことですが、彼が生涯を懸けて貫いた「不屈の精神」は、今なお、私たちに大きな勇気と希望を与えてくれています。

出典:「長嶋茂雄終身名誉監督が死去」(読売ジャイアンツ公式ウェブサイト、2025年6月3日)

以上(2025年6月作成)

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画像:Mariko Mitsuda

【業種別データ】セメント・同製品製造業の動向

セメント・同製品製造業は2023年に事業所数が横ばい(約4,593事業所)、従業者は約8.5万人で安定する一方、製造品出荷額は3兆5,649億円と前年から増加(105.0%)。セメントや生コンクリート、コンクリート製品の出荷が伸び、付加価値や現金給与も改善していますが、原材料比率の高さや規模・地域による収益性のばらつきが引き続き課題です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年のセメント・同製品製造業の事業所数は4593事業所(対前年比99.6%)、従業者数は8万5274人(対前年比99.9%)、製造品出荷額等は3兆5649億5900万円(対前年比105.0%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は19人(対前年比100.3%)、現金給与総額は8400万円(対前年比102.8%)、原材料使用額等は4億5000万円(対前年比103.0%)、製造品出荷額等は7億7600万円(対前年比105.4%)、付加価値額は2億8300万円(対前年比109.3%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は450万円(対前年比102.5%)、製造品出荷額等は4181万円(対前年比105.1%)、付加価値額は1523万円(対前年比109.0%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は58.0%(対前年比97.7%)、同付加価値額比率は36.4%(対前年比103.7%)、同現金給与総額比率は10.8%(対前年比97.5%)となっています。

【2120 セメント・同製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)セメント製造業

2023年のセメント製造業の事業所数は88事業所(対前年比96.7%)、従業者数は4,878人(対前年比95.8%)、製造品出荷額等は7085億3100万円(対前年比109.7%)となっています。

【2121 セメント製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)生コンクリート製造業

2023年の生コンクリート製造業の事業所数は2655事業所(対前年比99.5%)、従業者数は3万8107人(対前年比100.3%)、製造品出荷額等は1兆5129億1600万円(対前年比107.1%)となっています。

【2122 生コンクリート製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)コンクリート製品製造業

2023年のコンクリート製品製造業の事業所数は1607事業所(対前年比99.9%)、従業者数は3万3564人(対前年比99.8%)、製造品出荷額等は9629億400万円(対前年比101.1%)となっています。

【2123 生コンクリート製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)その他のセメント製品製造業

2023年のその他のセメント製品製造業の事業所数は243事業所(対前年比100.0%)、従業者数は8725人(対前年比101.0%)、製造品出荷額等は3806億800万円(対前年比99.3%)となっています。

【2129 その他のセメント製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【セメント・同製品製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

【業種別データ】ガラス・同製品製造業の動向

ガラス・同製品製造業は事業所数・従業者数が横ばいからやや減少する一方、品目別で動きに差が出ています。板ガラス加工や容器、ガラス繊維は出荷額が増加した反面、ガラス製加工素材などは低迷し付加価値は総じて減少。現金給与は上向くが原材料費比率の高さや採算性改善が課題で、主要な生産地は愛知・滋賀などです。

1 業界動向

1)業界全体

2023年のガラス・同製品製造業の事業所数は934事業所(対前年比98.8%)、従業者数は4万5538人(対前年比99.6%)、製造品出荷額等は1兆5822億6200万円(対前年比100.2%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は49人(対前年比100.8%)、現金給与総額は2億6900万円(対前年比103.5%)、原材料使用額等は8億9800万円(対前年比101.2%)、製造品出荷額等は16億9400万円(対前年比101.3%)、付加価値額は6億8800万円(対前年比95.8%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は552万円(対前年比102.6%)、製造品出荷額等は3475万円(対前年比100.5%)、付加価値額は1411万円(対前年比95.0%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は53.0%(対前年比99.8%)、同付加価値額比率は40.6%(対前年比94.5%)、同現金給与総額比率は15.9%(対前年比102.1%)となっています。

【2110 ガラス・同製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)板ガラス製造業

2023年の板ガラス製造業の事業所数は10事業所(対前年比100.0%)、従業者数は4159人(対前年比98.1%)、製造品出荷額等は1786億3100万円(対前年比101.5%)となっています。

【2111 板ガラス製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)板ガラス加工業

2023年の板ガラス加工業の事業所数は263事業所(対前年比98.1%)、従業者数は1万2424人(対前年比94.4%)、製造品出荷額等は4022億6500万円(対前年比119.8%)となっています。

【2112 板ガラス加工業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)ガラス製加工素材製造業

2023年のガラス製加工素材製造業の事業所数は71事業所(対前年比101.4%)、従業者数は5247人(対前年比98.9%)、製造品出荷額等は1956億800万円(対前年比73.2%)となっています。

【2113 ガラス製加工素材製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)ガラス容器製造業

2023年のガラス容器製造業の事業所数は41事業所(対前年比100.0%)、従業者数は3516人(対前年比101.5%)、製造品出荷額等は1505億2400万円(対前年比112.7%)となっています。

【2114 ガラス容器製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

6)理化学用・医療用ガラス器具製造業

2023年の理化学用・医療用ガラス器具製造業の事業所数は81事業所(対前年比100.0%)、従業者数は2581人(対前年比106.3%)、製造品出荷額等は473億3000万円(対前年比104.0%)となっています。

【2115 理化学用・医療用ガラス器具製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

7)卓上用・ちゅう房用ガラス器具製造業

2023年の卓上用・ちゅう房用ガラス器具製造業の事業所数は45事業所(対前年比100.0%)、従業者数は1290人(対前年比98.8%)、製造品出荷額等は325億3000万円(対前年比104.6%)となっています。

【2116 卓上用・ちゅう房用ガラス器具製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

8)ガラス繊維・同製品製造業

2023年のガラス繊維・同製品製造業の事業所数は152事業所(対前年比99.3%)、従業者数は6939人(対前年比99.0%)、製造品出荷額等は2499億300万円(対前年比101.8%)となっています。

【2117 ガラス繊維・同製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

9)その他のガラス・同製品製造業

2023年のその他のガラス・同製品製造業の事業所数は271事業所(対前年比97.8%)、従業者数は9382人(対前年比106.5%)、製造品出荷額等は3254億7100万円(対前年比94.3%)となっています。

【2119 その他のガラス・同製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【ガラス・同製品製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

【業種別データ】なめし革・同製品・毛皮製造業の動向

2023年のなめし革・同製品・毛皮製造業は、事業所数1,255(対前年比99.2%)、従業者数1万7,738人(98.5%)とやや縮小する中、製造品出荷額は3,132億5,700万円(+8.1%)と回復しました。従業者1人当たりの出荷額・付加価値は増加し生産性は改善傾向ですが、原材料比率約57%、現金給与比率18.4%など採算面の制約や業界内の二極化が課題で、中小企業の収益改善が今後の焦点です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年のなめし革・同製品・毛皮製造業の事業所数は1255事業所(対前年比99.2%)、従業者数は1万7738人(対前年比98.5%)、製造品出荷額等は3132億5700万円(対前年比108.1%)

となっています。

1事業所当たりの従業者数は14人(対前年比99.3%)、現金給与総額は4600万円(対前年比102.0%)、原材料使用額等は1億4300万円(対前年比108.1%)、製造品出荷額等は2億5000万円(対前年比109.0%)、付加価値額は9800万円(対前年比111.1%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は324万円(対前年比102.8%)、製造品出荷額等は1766万円(対前年比109.8%)、付加価値額は691万円(対前年比111.9%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は57.4%(対前年比99.1%)、同付加価値額比率は39.1%(対前年比101.9%)、同現金給与総額比率は18.4%(対前年比93.6%)となっています。

【2000 なめし革・同製品・毛皮製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)なめし革製造業

2023年のなめし革製造業の事業所数は103事業所(対前年比100.0%)、従業者数は1490人(対前年比103.0%)、製造品出荷額等は411億7300万円(対前年比123.5%)となっています。

【2011 なめし革製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)工業用革製品製造業(手袋を除く)

2023年の工業用革製品製造業(手袋を除く)の事業所数は13事業所(対前年比100.0%)、

従業者数は257人(対前年比100.0%)、製造品出荷額等は55億6500万円(対前年比105.2%)

となっています。

【2021 工業用革製品製造業(手袋を除く)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)革製履物用材料・同附属品製造業

2023年の革製履物用材料・同附属品製造業の事業所数は71事業所(対前年比97.3%)、従業者数は828人(対前年比93.6%)、製造品出荷額等は86億4600万円(対前年比98.6%)となっています。

【2031 革製履物用材料・同附属品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)革製履物製造業

2023年の革製履物製造業の事業所数は229事業所(対前年比97.9%)、従業者数は4173人(対前年比96.6%)、製造品出荷額等は786億3000万円(対前年比108.5%)となっています。

【2041 革製履物製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

6)革製手袋製造業

2023年の革製手袋製造業の事業所数は30事業所(対前年比103.4%)、従業者数は435人(対前年比113.0%)となっています。表中の「-」は該当数値が秘匿とされたものです。

【2051 革製手袋製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

7)かばん製造業

2023年のかばん製造業の事業所数は300事業所(対前年比101.0%)、従業者数は4516人(対前年比94.8%)、製造品出荷額等は754億6400万円(対前年比103.2%)となっています。

【2061 かばん製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

8)袋物製造業(ハンドバッグを除く)

2023年の袋物製造業(ハンドバッグを除く)の事業所数は257事業所(対前年比97.7%)、従業者数は2681人(対前年比100.8%)、製造品出荷額等は368億3100万円(対前年比106.4%)となっています。

【2071 袋物製造業(ハンドバッグを除く)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

9)ハンドバッグ製造業

2023年のハンドバッグ製造業の事業所数は132事業所(対前年比99.2%)、従業者数は1164人(対前年比100.1%)、製造品出荷額等は169億8500万円(対前年比93.6%)となっています。

【2072 ハンドバッグ製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

10)毛皮製造業

2023年の毛皮製造業の事業所数は1事業所(対前年比100.0%)、従業者数は7人(対前年比87.5%)となっています。表中の「-」は該当数値が秘匿とされたものです。

【2081 毛皮製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【なめし革・同製品・毛皮製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

【助成金の落とし穴】 退職者が出たせいで助成金が不支給に!?

1 もらえるはずだった助成金が、なぜもらえなくなるのか?

賃上げ、両立支援、人材育成、健康経営……。社員の雇用環境に係る会社の取り組みをサポートするため、厚生労働省は様々な「助成金」を実施しています。2025年度から大幅に内容が拡充されたものもあり、特に人事労務に割けるリソースが少ない中小企業にとっては、大きな助けになるでしょう。

ただ、注意しなければならないのは、

一定のルールを守って申請しないと、助成金が不支給になる(受給後にルール違反が発覚した場合は、返還を求められる)ケースがある

ということです。申請書類の内容を偽って助成金を不正受給した場合や、労働関係法令に違反した場合(例:残業代の未払い)などは不支給の典型例ですが、会社側に悪意がなくても、

  • 一定期間内に社員を解雇してしまった……
  • 制度を導入した後のことを考えていなかった……
  • 併給不可や併給調整のルールを知らなかった……

といった理由により、助成金がもらえなくなることがあります。助成金は社内制度の導入や申請書類の準備など、申請にも相応の手間がかかるため、“落とし穴”にはまらないよう、この記事で基本的な内容を押さえておきましょう。

2 一定期間内に社員を解雇してしまった……

助成金の中には、一定期間内に解雇(会社都合により、社員を退職させること)を行った場合、支給が受けられなくなるものがあります。助成金を受け取るためだけに、会社が社員を雇用したり解雇したりすることを防ぐためです。例えば、キャリアアップ助成金(正社員化コース)がそうです。

【キャリアアップ助成金(正社員化コース)】

就業規則等に基づき、非正規社員を正社員に転換し、転換後に一定以上賃金を増額した場合、助成金を受け取れる

キャリアアップ助成金(正社員化コース)

赤字の通り、キャリアアップ助成金(正社員化コース)には、「正社員転換の6カ月前から1年間、社員(雇用保険被保険者)の解雇等をしてはならない」というルールがあります。正社員化の対象者のことにばかり注目して、他の社員の退職に無頓着だと、不支給の痛手を被ることになりかねません。

自己都合退職は対象となりませんが、会社が円満退職だと思っていたら、社員が退職後に「あれは会社都合だった!」と、態度を豹変させるケースもあるので注意が必要です。ただし、懲戒解雇のように社員本人の責めに帰すべき事由がある場合は、例外として不支給になりません。

3 制度を導入した後のことを考えていなかった……

助成金の中には、特定の制度を導入することで受け取れるものがありますが、単に制度を導入するだけでなく、運用面で一定の効果を上げることが要件に含まれているケースがあります。例えば、人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)がそうです。

【人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)】

雇用管理制度(賃金規定制度、諸手当等制度、人事評価制度、職場活性化制度、健康づくり制度)、雇用環境整備(社員の直接的な作業負担を軽減する機器・設備等の導入・運用)の措置のいずれかを実施し、離職率が低下した場合に助成金を受け取れる

人材確保等支援助成金(雇用管理制度・雇用環境整備助成コース)

例えば、雇用管理制度の一環として、賃金規定制度(賃金表の整備)や諸手当等制度(資格手当など)を導入したとしても、それで満足してしまって、離職率の低下目標を達成できなければ、助成金は受け取れません。

しかも、制度を導入するには、就業規則への定めが必要であり、一度定めをすると簡単にはその制度を廃止できません。つまり、助成金は受け取れないまま、新しい制度だけが存続する形になります。制度の導入だけに注力し、運用面がおざなりにならないよう注意しましょう。

4 併給不可や併給調整のルールを知らなかった……

助成金の中には、ある助成金をもらうと別の助成金がもらえなくなるものがあります。例えば、両立支援等助成金の出生時両立支援コース(第1種)と育児休業等支援コース(育休取得時)は、育休取得者が同一の場合、併給不可とされています。

【両立支援等助成金(出生時両立支援コース)】

会社(実際は支店等の事業場単位)が、「男性社員」が育休を取得するための雇用環境や業務体制を整備し、男性社員が実際に育休を取得した場合、助成金を受け取れる

両立支援等助成金(出生時両立支援コース)

【両立支援等助成金(育児休業等支援コース)】

社員(男性・女性を問わない)の育休の取得・職場復帰が円滑に進むよう、会社が一定の取り組みをした場合、助成金を受け取れる

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育児休業等支援コースでは「育休復帰支援プラン」という、育休(産後パパ育休を含む)の取得・職場復帰をサポートするための計画書を、育休取得者ごとに策定する必要がありますが、同じ育休取得者について出生時両立支援コースを申請してしまうと、育児休業等支援コースの助成金は受け取れず、育休復帰支援プランの策定にかけた時間も無駄になってしまいます。

もっとも、出生時両立支援コースの対象は「男性社員」、育児休業等支援コースの対象は「社員(男性・女性を問わない)」という違いがあるので、社内の育休取得者を区分けして、どのコースで申請を挙げるか検討することは可能です。

ちなみに、助成金には併給不可の他に、

複数の助成金を受け取る場合に支給額に調整がかかる「併給調整」

というルールもあります。併給調整については、厚生労働省が助成金の組み合わせによってどのように調整がかかるかを示した「併給調整早見ツール」を公表しているので、確認してみてください。

■厚生労働省「雇用関係助成金の申請にあたって(併給調整早見ツール)」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/index_00018.html

5 1回しか受け取れない助成金を少額で申請してしまった……

不支給とは少し違いますが、助成金の中には「1社につき1回しか受け取れないものがある」というのも覚えておきましょう。例えば、人材開発支援助成金(教育訓練休暇等付与コース)がそうです。

【人材開発支援助成金(教育訓練休暇等付与コース)】

有給の教育訓練休暇制度(3年間で5日以上の取得が可能な制度)を導入し、対象者が当該休暇を取得して教育訓練等を受けた場合、助成金を受け取れる

人材開発支援助成金(教育訓練休暇等付与コース)

実際に教育訓練休暇を取得する社員の賃金や、制度の導入にかかった費用(社会保険労務士への相談費用)などが助成対象になりますが、社内への制度の周知が甘く、実際に教育訓練休暇を使う社員がほとんどいなかった場合などは、支給額が少なくなる可能性があります。1社につき1回しか受け取れない以上、導入当初から社員に制度を使ってもらえるように制度設計をする必要があるでしょう。

以上(2025年6月作成)
(監修 人事労務すず木オフィス 特定社会保険労務士 鈴木快昌)

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【開催終了】6/14(土)~15(日)、しんまちボードウォークにて徳島初のスペシャルティコーヒーフェスが開催されます!


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6/14(土)から6/15(日)にかけて、しんまちボードウォークで徳島初のスペシャルティコーヒーフェスが開催されます!

本イベントは、全国15店舗のスペシャルティコーヒーを焙煎・販売するコーヒーショップを招いて開催するマルシェで、徳島県内からも4店舗が出店します。若手コーヒーロースターを中心に、全国からも美味しいコーヒーが大集結!

フードや雑貨の店舗も、徳島県内から20店舗程度が出店予定です!

イベントの最新情報は、公式Instagramをチェックしてみてください♪

各種大会の受賞歴があるコーヒーロースターも出店予定! ご家族・ご友人をお誘い合わせの上、ぜひお越しください!


【開催概要】

  • 日時 2025年6月14日(土)~15(日)10:00~16:00(雨天決行、荒天中止)
  • 場所 しんまちボードウォーク 新町川・阿波製紙水際公園
  • 主催 TOKUSHIMA COFFEE CULTIVATE
  • 協力 celia/JACOMO/SYUHARI INC./ZEF COFFEE ARTS/徳島大正銀行/株式会社BYC ENTERTAINMENT
  • 後援 徳島県/徳島市/四国放送株式会社/徳島新聞社
  • Special thanks GRAYDESIGN合同会社/徳島大学総合科学部

以上(2025年6月作成)

【債権回収】信用調査会社を与信管理に活用する

1 信用調査会社を利用するメリット

与信管理では情報収集が大切です。信用調査会社を利用するなどして情報を収集しましょう。信用調査会社は、調査対象となる会社について「相手と直接面談をして情報を収集する」「取引をしている金融機関や仕入れ先・取引先から評判を聞き取る」「登記簿謄本などを取り寄せる」などの方法で調査し、報告書にまとめます。報告書の記載事項はおおむね次の通りです。

商号、設立年月日、資本金、所在地、代表者氏名、株主構成(主要株主など)、代表者の評価(経歴など)、沿革、事業内容、取得認証、行政処分情報、設備や事業所などの不動産明細、従業員数、取扱商品と仕入れ先/取引先、金融機関との取引状況、業績および業況、財務分析、決算書、信用評点

また、信用調査会社に依頼して、こちらが知りたいことをヒアリングしてもらうこともできます。コストは掛かりますが、取引規模が大きい相手の場合、信用調査会社の活用を検討したいものです。

2 信用調査会社が提供するサービス

1)代表的な信用調査会社

代表的な信用調査会社には「帝国データバンク」「東京商工リサーチ」があります。この2社は全国規模のネットワークがあり、全国の企業を対象に信用調査を行っています。その他にも、「リスクモンスター」「東京経済」などがあります。また、「アラームボックス」のようにインターネット上のSNS、ブログや口コミなどの中から、対象企業の信用情報を収集し、サービスの利用者に通知するサービスもあります。

■帝国データバンク■
https://www.tdb.co.jp/
■東京商工リサーチ■
https://www.tsr-net.co.jp/
■リスクモンスター■
https://www.riskmonster.co.jp/
■東京経済■
https://www.tokyo-keizai.co.jp/
■アラームボックス■
https://alarmbox.co.jp/

2)データベースサービス

信用調査会社は、独自に調査した企業情報をデータベース化して、インターネットなどを通じて有料で提供しています(日経テレコンなどでも利用できます)。閲覧できる情報の価格は、簡易なものならば1件当たり1000~2000円程度、少し充実したものなら数千円~5万円程度です。

ただし、データベースサービスで公開されている情報は、最新の情報とは限りません。新しい情報が必要な場合は、信用調査会社に依頼して報告書を更新してもらいます。こうした依頼をするには、基本料金(数件分の無料閲覧ができる場合あり)と実費が掛かります。

3)継続的に情報を入手する

会社の経営状態は常に変化します。与信管理を行う際は対象となる会社について継続的に情報収集をする必要があります。信用調査会社では、こうしたニーズに応えるために、希望した会社の情報を、継続的に提供するサービスを用意しています。

例えば、帝国データバンクの「インターネット取引先管理サービス C-モニタリング」の場合、取引先の変化や動向などを電子メールで通知します。こうしたサービスを利用すれば、常に取引先の最新動向が把握できます。

■帝国データバンク「インターネット取引先管理サービス C-モニタリング」■
https://www.tdb.co.jp/lineup/c-moni/

4)その他のサービス

信用調査会社は、企業信用調査サービスやデータベースサービス以外にも取引先の信用状況の把握に役立つさまざまなサービスを提供しています。

例えば、与信管理に活用できるサービスとしては、独自の手法に基づいて算出した倒産確率に関するデータや、海外企業に関する企業信用情報などを提供しているケースがあるので、必要に応じて利用を検討してもよいでしょう。

3 信用調査の活用ポイント

1)信用評点を過信しない

一般的に信用評点は大企業に甘く、中小企業や業歴が浅い企業には厳しくなりがちです。また、調査に非協力的な態度を取る場合や、決算書を公表しない企業は、信用評点も厳しくなりがちです。総合的な評価を端的に示している信用評点は分かりやすい評価基準ですが、うのみにするのは避けましょう。

2)自社が保有している情報と合わせて読み解く

報告書を見る際、代表者の経歴、会社の沿革、株主構成などに不審な点や不自然さがないかなどを、自社との取引内容や窓口担当者(営業担当者や購買担当者など)からの情報と照らし合わせて読み取るようにしましょう。

そして、「おかしい、変だ」と感じたことがあったら、そのままにせず、営業担当者に確認させるなど徹底的に調査しましょう。また、手元にある信用調査書が古い場合は、信用調査会社に依頼して最新の情報を収集するようにします。

3)複数の信用調査会社の信用調査書の利用を検討する

信用調査会社の調査員の経験・資質・能力などによって、調査結果にばらつきが出てくるケースがあります。また、同じ会社の調査を複数の信用調査会社に依頼すると、調査結果に大きな違いがあることもあります。

そのため、取引額が大きな取引先など、特に重要な会社の信用調査では、複数の信用調査会社の利用を検討してみてもよいでしょう。

以上(2025年7月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

統計データの「見える化」で分かる! 「2025年問題」と将来への影響

1 「2025年問題」を、統計データを基に考えるきっかけに

「2025年問題」は、戦後の第1次ベビーブーム(1947~1949年)に生まれた「団塊の世代」の人たちが、全て75歳以上の後期高齢者になることで、医療・介護や社会保障制度など、様々な分野に影響を及ぼすとされる社会問題です。「団塊の世代」の人たちは、出生者数で約806万人と突出して多く、その動向は雇用や消費など日本社会に大きなインパクトをもたらしてきました。

この記事では、日本の人口に関する統計データを加工し「見える化」します。“分かっているつもり”のイメージがより鮮明になることでしょう。「2025年問題」をはじめとする社会問題は、ピンチなのかチャンスなのか、違った角度から考えるきっかけになれば幸いです。

2 人口ピラミッドで見る「2025年問題」

まず「2025年問題」について、国立社会保障・人口問題研究所が5年ごとの画像データを公表している「人口ピラミッド」を基に見てみましょう。1970年までは沖縄県の人口を含まないため、ここでは1975年以降の日本の人口ピラミッドの推移を紹介します。

人口ピラミッドの推移

(出所:国立社会保障・人口問題研究所「人口ピラミッド画像(1975~2070年)」を加工)

(注)人口ピラミッドのデータは、1965~2020年は総務省統計局「国勢調査」および国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口」各版の基準人口、2025~2070年は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(令和5年推計)出生中位死亡中位推計」によるものです。

最初の年、1975年の人口ピラミッドで30歳の手前にある男性、女性とも横棒の長さが最も長いのが「団塊の世代」です。年を追って見ていくと、2025年の人口ピラミッドで「団塊の世代」が75歳以上(後期老齢人口)になる様子が見て取れます。

2025年の人口ピラミッドで男性、女性とも50~60歳にある山が第2次ベビーブーム(1971~1974年)に生まれた「団塊ジュニア世代」です。2040年には、「団塊ジュニア世代」の人が全て65歳以上となり、全人口に占める65歳以上の割合が35%になります。これは、人口の3人に1人以上が高齢者となる「2040年問題」として指摘されています。

なお、団塊ジュニア世代の少し上でひときわ目立つ凹みが1966年の「丙午(ひのえうま)」です。丙午生まれの女性は「気性が激しく夫の命を縮める」などといった迷信の影響で、1966年の出生数は約136万人(前年比で約46万人減)となりました。ちなみに、2026年は60年周期で巡ってくる「丙午」の年で、こうした迷信がいまだに影響し、出生数の減少に拍車をかけるのか注目されています。

3 都道府県別に見ると?

1)都道府県別に見た総人口の増減率の推移

次に、総務省統計局「社会・人口統計体系 都道府県データ 基礎データ(A 人口・世帯2025-02-21公開)」と、国土交通省「国土数値情報ダウンロードサイト」から入手した都道府県の境界データを含む日本地図のGISデータを使って、都道府県別に見た総人口の増減率の推移を、地図上にプロットして見てみましょう。

1975年を基準とした人口増減率は次のようになります。人口増を赤色、人口減を青色、色の濃淡で変化の度合いを示しています。特に、地方で人口減少が進んでいる様子が分かります。

総人口の増減率の推移

(出所:総務省統計局「社会・人口統計体系 都道府県データ 基礎データ(A 人口・世帯2025-02-21公開)」および国土交通省「国土数値情報 行政区域データ(2024年(令和6年)版)」を加工)

2)都道府県別に見た出生数の増減率の推移

続けて、都道府県別に見た出生数の増減率の推移を、地図上にプロットして見てみましょう。出生数は1980年のデータが基準となります。

出生数増を赤色、出生数減を青色、色の濃淡で変化の度合いを示しています。出生数の減少傾向は全国的なもので、徐々に濃い青のエリアが増えている様子が分かります。

出生数の増減率の推移

(出所:総務省統計局「社会・人口統計体系 都道府県データ 基礎データ(A 人口・世帯2025-02-21公開)」および国土交通省「国土数値情報 行政区域データ(2024年(令和6年)版)」を加工)

なお、都道府県別の総人口や出生数などの統計データは、政府統計ポータルサイト「e-Stat」から所定の手続きを経ることで、APIを利用して取得できます。

3)都道府県別に見た在留外国人人口の増減率の推移

次に、出入国在留管理庁「在留外国人統計」とエクセルの「マップグラフ」の機能を使って、都道府県別に見た在留外国人人口の増減率の推移を見てみましょう。在留外国人人口は2013年のデータが基準となります。

人口増を橙色、色の濃淡で変化の度合いを示しています。在留外国人人口は全国的に増加傾向にあり、足元で在留外国人人口増加率が高いのは南九州(大分県、宮崎県、鹿児島県)や北海道です。

なお、2024年末時点で在留外国人人口が最も多いのは、東京都の73万8946人(前年末比7万5584人増)で全国の19.6%を占め、次いで、大阪府、愛知県、神奈川県、埼玉県と続いています。

在留外国人人口の増減率の推移

(出所:出入国在留管理庁「在留外国人統計」各年末版を加工)

(注)「未定・不詳」の数値を除いたデータを加工しています。

都道府県別の在留外国人人口の最新データは、政府統計ポータルサイト「e-Stat」からエクセルファイルのダウンロードが可能です(2025年5月20日時点で、APIを通じて提供されていることは確認できませんでした)。

4 「団塊の世代」が後期高齢者となることの影響

1)医療・介護需要の急増

75歳以上の後期高齢者になると病気やけがのリスクが高くなり、認知症の人も増え、今後、医療・介護需要が急増するといわれています。一方で、医療・介護を担う医師、看護師、介護職員などの人材不足の深刻化が懸念されています。

企業にとっては、従業員が親の介護のために仕事を辞めてしまう「介護離職」への対応も課題となります。また、経営者の高齢化や後継者不足など「事業承継」の対策も重要です。

2)社会保障費の増加

年金・医療保険制度は、支える側(現役世代)が減り、受け取る側(高齢者)が増える構図となり、財政の悪化が懸念されています。また、若年層・現役世代の社会保障費の負担が重くなるといわれています。

少子高齢化が進む中で、徐々に保険料率は上昇する可能性があります。また、社会保険の適用範囲が広がると、企業の保険料負担も従前よりも増加します。企業にとっても注視すべき課題です。

3)移動手段の確保の課題

日常の足として自らクルマを運転していた人たちが、高齢化に伴って運転免許を返納することで、買い物や通院などの移動手段を失うケースが増えることが懸念されています。

バスやタクシーなどのドライバー不足が深刻化する一方で、一部地域ではタクシー会社が運営する管理体制の下、一般ドライバーが自家用車を使って有償で送迎する「ライドシェア」が導入されています。また、地方都市などで、利用者の予約状況に応じて運行する、乗り合いの「オンデマンド交通」も普及しつつあります。

4)「多死社会」の課題

日本は、既に、死亡者数が出生者数を上回ることで人口が減少している「多死社会」です。「孤独死」「火葬場や墓地の不足」などが深刻化することが懸念されています。

葬祭関連ビジネスに注目すると、数年前の新型コロナウイルスの感染拡大によって、参列者が集まって執り行われる従来の葬儀の在り方が大きく見直され、小規模化・低価格化が進んでいます。「樹木葬」「海洋散骨」などの他、「遺品整理」「遺体の一時預かり」サービスも登場しています。

人口の減少傾向の一方で、在留外国人人口は増加傾向にあります。在留資格の申請手続きや不動産の賃貸契約サポートをはじめ、「海外送金」、日本人と外国人がコミュニケーションを取るための「語学教育」、日本語で書かれたマニュアルの「翻訳」など、在留外国人向けのサービスの動向も注目されます。

以上(2025年6月作成)

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画像:yoshitaka-Adobe Stock

【参加無料】小松島市で起業創業支援・事業者支援プロジェクト始動!キックオフイベントを開催します!

6月9日(月)サウンドハウスホールにて「Komatsushima Innovators Port」キックオフイベントが開催されます!(主催:小松島市、地域共創推進業務運営事務局)
詳細は、チラシか公式サイトをご参照ください。

公式サイトはこちら!


参加お申し込みはこちらから!

【開催概要】

  • 日時 2025年6月9日(月)
  • 場所 サウンドハウスホール 2F保険事業室 徳島県小松島市小松島町字新港9-10
  • 主催 小松島市/地域共創推進業務運営事務局(代表企業:とくぎんトモニリンクアップ株式会社)
  • 問合せ先 とくぎんトモニリンクアップ株式会社 岸(088-656-1161)

以上(2025年6月作成)

建設業者必見! 公共工事の受注に必要な経営事項審査の手引き

1 経営事項審査とは

経営事項審査は、

建設業者が、国や地方自治体から発注される公共工事を直接請け負う際に必要となる審査

です。

公共工事を発注する機関は、競争入札に参加しようとする建設業者の資格審査を行うこととされています。この審査では、「客観的事項」と「発注者別評価」の審査結果を点数化して、順位や格付けを行います。このうちの「客観的事項」に当たるのが経営事項審査で、主に次の項目を数値化して評価します。

  • 経営規模
  • 経営状況
  • 技術力
  • その他の審査項目(社会性等)

この記事では、経営事項審査の具体的な項目や手続きの流れなどを解説します。

2 経営事項審査の概要

1)公共工事の競争入札参加資格審査について

経営事項審査は、建設業法で「公共性のある施設又は工作物に関する建設工事で政令で定めるものを発注者から直接請け負おうとする建設業者は、国土交通省令で定めるところにより、その経営に関する客観的事項について審査を受けなければならない」と規定されています(建設業法第27条の23第1項)。

「公共性のある施設又は工作物に関する建設工事で政令で定めるもの」とは、国、地方公共団体、法人税法別表第一に掲げる公共法人、国土交通省令で定める法人が発注する建設工事で、工事1件の請負代金の額が4500万円(該当する建設工事が建築一式工事の場合は9000万円)以上のものです(建設業法施行令第27条の13柱書)。

なお、堤防の欠壊・道路の埋没・電気設備の故障その他施設または工作物の破壊・埋没等の応急の建設工事、緊急の必要その他やむを得ない事情があるものとして、国土交通大臣が指定する建設工事は、上記建設工事には含まれません(建設業法施行令第27条の13第1号、第2号)。公共工事の競争入札参加資格審査の概要を示すと、次の通りです。

公共工事の競争入札参加資格審査

公共工事の競争入札参加資格審査のうち、発注者別評価の審査に用いられる発注者点は、公共工事の発注者によってそれぞれ基準や重点が異なりますが、客観的事項となる経営事項審査は、どの公共工事の発注者においても共通の評定値となります。

2)審査項目

経営事項審査では、次の項目を基に総合評定値(P)を算出します。

  • 経営規模(X)
  • 経営状況(Y)
  • 技術力(Z)
  • その他の審査項目(社会性等)(W)

3)経営規模(X)

1.年間平均完成工事高(X1)

年間平均完成工事高(X1)は、審査基準日を含む2事業年度分または3事業年度分における完成工事高を平均した年間平均完成工事高を、評点テーブルに当てはめて評点が付けられます。

2.自己資本額と利払前税引前償却前利益額(X2)

経営事項審査における自己資本額とは、貸借対照表上の純資産の額を指します。「審査基準日の自己資本額」または「審査基準日の自己資本額と前審査基準日の自己資本額の平均の額」を算出し、評点テーブルに当てはめて評点が付けられます。

利払前税引前償却前利益額(営業利益+減価償却費)は、審査基準日を含む2事業年度分の平均の額を算出し、評点テーブルに当てはめて評点が付けられます。

自己資本額の点数と利払前税引前償却前利益額の点数を合計して2で除したものが、自己資本額と利払前税引前償却前利益額(X2)となります。

4)経営状況(Y)

1.経営状況を算出するための8指標

経営状況は、審査基準日を含む事業年度の貸借対照表および損益計算書、株主資本等変動計算書に計上された数値から算出される8指標で構成され、次の式で算出します。

  • 純支払利息比率(%)(Y1)=(支払利息-受取利息配当金)/売上高×100
  • 負債回転期間(月)(Y2)=(流動負債+固定負債)/(売上高÷12)
  • 総資本売上総利益率(%)(Y3)=売上総利益/総資本(2期平均)×100
  • 売上高経常利益率(%)(Y4)=経常利益/売上高×100
  • 自己資本対固定資産比率(%)(Y5)=自己資本/固定資産×100
  • 自己資本比率(%)(Y6)=自己資本/総資本×100
  • 営業キャッシュフロー(億円)(Y7)=営業キャッシュフロー(円)/1億円(2期平均)
  • 利益剰余金(億円)(Y8)=利益剰余金(円)/1億円

2.経営状況点数(A)と経営状況の評点(Y)

8指標の数値を基に、経営状況点数(A)と経営状況の評点(Y)を次の式で算出します。

  • 経営状況点数(A)

=-0.4650(Y1)-0.0508(Y2)+0.0264(Y3)+0.0277(Y4)+0.0011(Y5)+0.0089(Y6)+0.0818(Y7)+0.0172(Y8)+0.1906(小数点第3位を四捨五入)

  • 経営状況の評点(Y)=167.3×A+583(小数点第1位を四捨五入)

5)技術力(Z)

技術力(Z)の評点は、業種別技術職員数の点数(Z1)と工事種類別年間平均元請完成工事高の点数(Z2)を用いて次の式で算出します。

  • 技術力(Z)の評点

=業種別技術職員数の点数(Z1)×4/5+工事種類別年間平均元請完成工事高の点数(Z2)×1/5(小数点第1位以下は切り捨て)

6)その他の審査項目(社会性等)(W)

その他の審査項目(社会性等)(W)については、次の評点を基に算出します。

  • 建設工事の担い手の育成及び確保に関する取組状況(W1)
  • 建設業の営業継続の状況(W2)
  • 防災活動への貢献の状況(W3)
  • 法令遵守の状況(W4)
  • 建設業の経理の状況(W5)
  • 研究開発の状況(W6)
  • 建設機械の保有状況(W7)
  • 国または国際標準化機構が定めた規格による認証または登録の状況

算出式は次の通りです。

その他の審査項目(社会性等)(W)
=(W1+W2+W3+W4+W5+W6+W7+W8)×10×190/200
(Wの評点がマイナス値であっても、合計値のまま計算します)

7)総合評定値(P)

3)~6)を基に、総合評定値(P)は次の式で算出されます。

P=0.25(X1)+0.15(X2)+0.20(Y)+0.25(Z)+0.15(W)

8)まとめ

前3)~6)の内容を一覧にまとめ、審査項目・最高点・最低点・ウエート、総合評定値(P)の算式を示すと、次の通りです。

審査項目・最高点・最低点・ウエート、総合評定値(P)の算式

また、経営事項審査の申請手続きの流れは次の通りです。

経営事項審査の申請手続き

経営事項審査の申請の手続きは、「経営状況(Y)分析の申請」と「経営規模等(X1、X2、Z、W)評価の申請及び総合評定値(P)の請求」に分けることができます。

  • 申請者は、経営状況(Y)分析について、登録経営状況分析機関に申請します。
  • 登録経営状況分析機関は、経営状況(Y)分析結果通知書を申請者に通知します。
  • 申請者は、経営規模等(X1、X2、Z、W)評価の申請及び総合評定値(P)の請求について、経営状況(Y)分析結果通知書を添付して、許可行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)に対して申請します。
  • 許可行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)は、経営規模等(X1、X2、Z、W)評価結果通知書及び総合評定値(P)通知書(経営事項審査結果通知書)を申請者に通知します。

登録経営状況分析機関は、次のウェブサイトで確認できます。

■国土交通省「登録経営状況分析機関一覧」■
http://www.mlit.go.jp/totikensangyo/const/1_6_bt_000091.html

3 参考

1)審査基準日

原則として、申請をする日の直前の事業年度終了日(直前の決算日)を指します。

2)有効期間

審査基準日から1年7カ月の間(結果通知書を受け取ってからの期間ではありません)を指します。

3)有効期間を切れ目なく継続するためには

経営事項審査は、毎年、決算終了後4カ月以内を目安に申請が必要です(3月決算の会社は7月末日まで)。

以上(2025年6月更新)

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画像:rrice-Adobe Stock