カーボンクレジットを活用した「地域の脱炭素」から日本の脱炭素の実現へ。圧倒的な深さとスピード感、そして多くの人を巻き込む力。地域金融機関や自治体とのスピード連携の根底にあるのは「自分は黒子。周りを良くする、周りを喜ばせたい」という仕事への姿勢/岡目八目リポート

年間1000人以上の経営者と会い、人と人とのご縁をつなぐ代表世話人杉浦佳浩氏。ベンチャーやユニークな中小企業の目利きである杉浦氏が今回紹介するのは、下村 雄一郎さん(株式会社バイウィル 代表取締役社長)です。

「日本の脱炭素を、カーボンクレジットで真剣に目指す」

と大きな夢を掲げ、着実にしかも迅速に事業を進めている下村さん。

この日本で、カーボンクレジットが環境的にも大きな意味があり、そしてちゃんと経済的にもメリットがあるものとして普及していくようカーボンクレジットの創出と流通に尽力しているわけですが、ポイントの一つは、

自治体や地域金融機関と連携し、地域企業を巻き込んで、「地域を主役」に進めている

ところです。

こうした下村さんたちの取り組みはとても注目されており、日本の林業界では知らない人がいないくらいの林業会社の代表や元環境省事務次官、元金融担当大臣といったそうそうたる顔ぶれが顧問に名を連ねています。

下村さんたちは、地方銀行など日本全国の地域金融機関や自治体、地方のテレビ局などとかなりのスピード感を持って連携してきています。「自分のことよりまず周りのこと。人を喜ばせたい」という下村さんの仕事に取り組む姿勢が、多くの人を惹きつけ巻き込んでいるからこそ、すごい勢いで賛同され、連携がどんどん広がっているのではないかと感じます。

この記事では、下村さんのそうした仕事への姿勢やカーボンクレジットの事例などをお伝えします。新しい年を迎えた今、多くの経営者の方や、地域金融機関の方に、

  • 2050年のカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする)に向け、継続していける地域の脱炭素活動とはどういうものなのか
  • 人とかかわってビジネスを進めるときに大切なことは何か

などのご参考になりましたら幸いです。

【プレスリリース】経営体制強化のため、顧問7名を招聘(2024年9月)
https://www.bywill.co.jp/news/20240905-2
【プレスリリース】元大和証券 専務取締役の丸尾浩一氏と元日本郵政 専務執行役CCOの早川真崇氏がバイウィルのアドバイザーに就任(2025年4月25日)
https://www.bywill.co.jp/news/20250425

1 バイウィルのパーパスと下村さんのプロフィール

事業開始からたったの2年あまりで、カーボンクレジットについて地方銀行など119のパートナー(2025年5月7日時点)と提携してきた下村さんたちバイウィル。掲げるパーパスは次の通りです。

バイウィルのパーパス

(出所:株式会社バイウィルのコーポレートサイトから抜粋)

注目度も高く快進撃を続けているバイウィルの根底には、「下村さんの描く大きなあるべき姿=夢」「環境的意義に加え、経済的にもメリットがある分かりやすい仕組み」、そして何より「地域が主役」「人のために」といった「下村さんの仕事の姿勢」がありました。

まずは下村さんのプロフィールからご紹介します。

下村さんのプロフィール

(出所:株式会社バイウィル会社紹介・サービス紹介資料より抜粋)

プロフィールからも分かる通り、ビジネスのプロフェッショナルな下村さん。それだけではありません。コンサルティング会社の後「夢ある人を“勝手に”応援する会社」をつくったりするなど、とにかく常に「人のために」の姿勢を貫いている方でもあります。

2 下村さんが注目される理由を紐解くと「姿勢」が見えてきた

下村さんが行っているカーボンクレジットが注目されているのにはさまざまな理由がありますが、ここでは次のような、下村さんの「仕事に取り組む姿勢」に焦点を当ててみたいと思います。

  • 地域が主役、自分たちは黒子に徹する
  • 自分よりも周り。人を喜ばせたい
  • 大義と実利

1)地域が主役、自分たちは黒子に徹する

下村さんがバイウィルの社長になってからは、カーボンクレジットに絞って事業を展開しています。なぜカーボンクレジットを選択したかについて、下村さんは、次のように話しています。

「カーボンクレジットに取り組んだ結果、CO2の削減量などを増やした分が環境価値になり、さらにはそれが経済価値になって、お金として循環するという……。『環境の取り組みそのもの』がサステナブルであってほしい、という願いも込めてカーボンクレジットを選択しました」

意義もあり、かつ、経済的メリットもあるということが、環境の取り組みを継続していくためには重要だと下村さんは繰り返します。

カーボンクレジットを選択した下村さん、

どうせやるならいくとこまでいったるか!

と決めて、大きな夢「日本の脱炭素を、カーボンクレジットで真剣に目指す」を掲げます。「日本の」とはいえ、日本には47都道府県それぞれ地域があります。そこで下村さんは「地域の脱炭素」から日本の脱炭素を実現しようと考えます。ここでも下村さんは大事なキーワードを話しています。

とにかく地元、地域の方々が主役。私たち(バイウィル)は黒子に徹する。そうしたほうが地域の脱炭素は進む

「地域が、地元が主役」を繰り返す下村さん。地域の方々が主役ということは、旗振り役も地域の方々です。地方銀行や自治体が旗振りして自主的に進めていくのを、下村さんたちは後ろで支援する。そういう仕組みやモデルを作って、地方銀行や自治体との連携を増やしてきたといいます。これは、地方銀行や自治体にとっては、本当にうれしい、地域のことを本当に考えている取り組みといえるのではないでしょうか。

こうした「地域が主役、自分たちは黒子」という思いについて、下村さんは、次のように説明してくれました。

「自分がまだ20代、30代だったら『自分たちのサービスや商品が一番』と掲げて世の中に広げていくのかもしれないですし、若いころは、実際にそれに近いことをしていたと思います。

ただ、自分が40代になって色々な方にお世話になって生きてきたからこそ、『やりたいことは日本の脱炭素であり、地域の脱炭素であり、地域にお金が循環する仕組み。その仕組みの中で自分たちが目立つ必要はなく、地域の皆さんが前に立っていただくのがよい』と考えるようになった。そういう、地域の方が主役になるビジネスをつくりたい」

こうした考えを伝えてきたことが、わずか2年足らずで66もの地方銀行や自治体との連携を実現しているのだと思います。

サービス紹介

(出所:株式会社バイウィル会社紹介・サービス紹介資料より抜粋)

また、地域の脱炭素を継続して実現していくために、実際に地方銀行などに利益を出すということも、連携が進んできた理由といえるでしょう。ここも、下村さんの「自分は黒子として働き、周り、相手(地方銀行など)を喜ばせたい」という姿勢が貫かれているように思えます。

2)自分よりも周り。人を喜ばせたい

バイウィルでカーボンクレジットを手掛けているから、ということではなく、下村さんは、「自分よりも周りの人がよくなるように。人を立てる。人を喜ばせたい。人のために」という姿勢を、もっと前から持っていて、ずっとその姿勢で仕事に取り組んでいると思います。

ご自分からはお話になりませんが、下村さんは、以前のコンサル会社時代にもそういうことをやってきています。当時、コンサル会社における関西の責任者として、全く縁もゆかりもない関西エリアに一人で乗り込んで来た下村さん。にもかかわらず、当時、地方銀行(コンサル時代も地方銀行とはかかわっていました)と徹底的に黒子の立場で、ほとんど常駐くらいの勢いで現場に入っていました。自分は黒子に徹して、銀行(相手、かかわった人)と真摯に向き合って喜ばせるという下村さんの姿勢は、当時からとてもあったように思います。

コンサル会社の最後の2年9カ月、下村さんはメガバンクに出向しており、法人戦略部で銀行内部のことにも取り組んでいました。そこでも、ものすごくたくさんの方から慕われて頼りにされ、「(銀行に)残ってほしい」と盛んに言われていました。昔から「自分よりも周りの方々が良くなるようにする」という姿勢だった下村さん。こういう仕事の姿勢があるので、今、まさに全国の多くの地方銀行が賛同しているという素晴らしい結果につながっているのではないでしょうか。

「自分よりも周りに良くなってほしい、喜んでほしい」という姿勢の理由を聞いてみると、「自分ではなく周りの方がすごい方が多かったので。そういう方々と接して、そういう方々に憧れていくうちに、唯我独尊のようなビジネスをしたいとは全く思わなくなりました」という答えが返ってくる下村さんです。

3)大義と実利

2年あまりという短期間で多くの連携先を獲得している下村さんたちですが、特に一般的には時間がかかりそうな地域金融機関と数多く連携していることを考えると、圧倒的なスピード感です。

なぜここまで地域金融機関の賛同を得ているのか。下村さんは、「大義と実利」という言葉を地域金融機関に対してずっと言ってきたと語ります。

「地域金融機関さんからよく伺っていたのは、やはり、『地元のため、ということから逃れられない』ということです。それならば、地域の脱炭素というのは、地元に対する『大義』として掲げられる。金融庁も求めているとなると、『大義』はとても立ちやすいです。

一方、『大義』が立っても『実利』が無ければ、金融機関としては動けない。この場合の『実利』は、カーボンクレジットの発行です。発行して流通に回すと、そこに差益が生まれますので、そこを銀行さんに取っていただく。

ですので、例えば、その県のカーボンニュートラルを、その地方銀行さん主導で進めていただくのが大義。実利は実際にカーボンクレジットを発行・流通させた際の差益。こうして『大義』と『実利』を絡めながら、地域金融機関さんにお話させていただきました。

(連携を進めるのは)それでも難しいところはありましたが、ご縁がつながったり、ハブになってくださった金融機関さんがあったりしましたので、それと、やはり大義と実利。これを丁寧にお伝えしながらここまで来られたと思います」

ここにも、「地域金融機関を喜ばせたい、地域金融機関のためになることは何かを考える」という下村さんの気持ち、そしてそれを伝え実践し続ける真っ直ぐさ、あたたかさを感じます。これが地域金融機関に伝わっているからこそ、これほど多く賛同を得ているのだと思います。

3 今取り組んでいる事例と、顧問団の話

下村さんたちが今取り組んでいることや、2024年9月と2025年4月にリリースした顧問の方々について聞いてみました。

1)地域脱炭素推進コンソーシアム

地域金融機関や自治体、地方のテレビ局など、連携先を増やしているバイウィルは、2025年にはなんと、70~80くらいの自治体と連携協定する予定だそうです。こうした自治体との連携協定においても、「自治体とバイウィルではなく、地域金融機関に入ってもらうことに意義がある」と言う下村さんです。

また、バイウィルでは、「地域脱炭素推進コンソーシアム」も設立しています。カーボンクレジットについてまだまだ不明確な法的、会計的、税務的部分などについて地域金融機関と一緒にワーキンググループを立ち上げて、地域に脱炭素が浸透していくような取り組みを進めています。

地域脱炭素推進コンソーシアム

(出所:株式会社バイウィル会社紹介・サービス紹介資料より抜粋)

2)地域の脱炭素活動の取り組み事例

バイウィルでは、北は稚内(わっかない)から、南は屋久島(やくしま)まで、地域の脱炭素活動を行っています。

下村さんが「地域の脱炭素活動」をもう少し開いて説明してくださったのが次の内容です。

「例えば、自治体では『ゼロカーボンシティ』という、自治体参加でCO2排出量をゼロにしようという動きがすでに行われています。それに対して環境省なども補助金を出したりしている。ただ、どうしても体制などの問題でうまくいかないことがあります。そうしたときに、例えばこのカーボンクレジットは、『自分たちが持っている財産価値(森を持っていたり、電気をすべてLEDにしていたり)をまず、ちゃんと価値化しよう』というものです」

具体的な例として挙がったのは、バイウィルの連携先である中部圏の地域の事例です。

その地域では、まず市(自治体)が率先してLEDに変えた効果をクレジット化しようとしています。商工会議所と地元の地方銀行とで地元の企業に対してセミナーを開催し、「市も脱炭素の取り組みを行ってそれを価値に変えたので、地元の企業さんたちも一緒にやりましょう!」と呼びかけようとしています。

また、この市の場合、クレジットを買ってくれる側の大企業もあるのが大きな特徴です。

つまり、市がハブとなり、地元企業を巻き込んでクレジット化して価値を創出しようとしていたり、クレジットを買ってくれる側の地元の大企業も巻き込んで流通に回そうとしていたりしているのです。このとき、地元企業とつながりがある地元の地方銀行は、地域の現場で地元企業と連携を取り地域の流通に回す、ということをしています。

このような、自治体、地域金融機関、地元企業を巻き込んだ動きをしているのが、下村さんたちの地域の脱炭素活動の事例です。

なお、下村さんいわく、こうした地域の脱炭素事例は、地域ごとに特徴がいろいろあるそうです。例えば鹿児島だったら牛・豚系のメタンに注目しているとか、静岡だったらお茶に注目しているなど。地域特性を活かしながら、自治体や地方銀行に、自分たちで率先して創出し、流通に回すという仕組みをつくってもらいつつ進めているといいます。自治体も地方銀行も地元企業も巻き込みつつ、こうした地に足の着いたオペレーションに落とし込んでいるというのは、なかなか他にはないことで、他では実現しにくいのではないかと思います。

どうしてここまで、自治体と地方銀行が動けるのか、その理由は、

「分かりやすさと、大義と実利にこだわっているから。分かりやすくして、大義もあってお金にもなりますよ、というところがあるからです」

という下村さん。

「例えば、先ほど例に挙げた市の場合は、『LED化した人、この指とまれ』と言っているだけです。難しいこと、複雑なことをやろうとしているわけでは全くありません。

現場で地元企業と接する銀行の営業担当者にも、『地元企業の方に対して営業する必要はありません。LEDについて、この質問とこの質問だけしてください』というものを定めているんです」

この分かりやすさ、現場での取り組みやすさ、動きやすさ。これもすべて、周りをよくしたいという下村さんの気持ちが細部にまでも表れているということではないでしょうか。

バイウィルには、メンバーとして銀行出身者やメーカーの営業出身者がいて、ひたすら全国各地を回り、そこで得た情報を定期的に情報交換して地域ごとのプランとモデルをつくる、そしてそれを持ってまたひたすら全国を回る、ということを繰り返しているのも大きな強み、スピーディさの一因です。

3)そうそうたる顧問の方々

この記事の冒頭でもご紹介しましたが、バイウィルには、2024年9月、2025年4月にプレスリリースしたそうそうたる顧問団、アドバイザーの方々がいます。

例えば、林業の世界ではおそらく誰もが知っている林業の大家、速水林業の9代目代表の速水亨さんがおられます。速水さんは、森林認証システム「FSC認証」を日本で普及させて山の価値を高めていこうという活動を進めています。

下村さん曰く、速水さんは「山の持ち主、林家の方々にお金が戻ってくる仕組みがあるのであれば、それを広めて山の価値を高めていくことに活かしたい」ということで、日本の林業の未来のために、顧問として参画してくださっているそうです。

また、元環境省事務次官の中井徳太郎さんは、日本製鉄の顧問もされています。中井さんは環境省時代から地域内で価値と経済が循環することを考えてこられました。中井さんは、バイウィルには大義があり、その大義が世の中のためになるということで応援したいと参画してくださっているそうです。

顧問の方々のプロフィールなどは、こちらからご確認いただけます。

https://www.bywill.co.jp/advisor

4 今後について

下村さん曰く、バイウィルは今後、次のように進化していく方針です。

今後について

(出所:株式会社バイウィル会社紹介・サービス紹介資料より抜粋)

「いかに脱炭素の取り組みが進んでいくのかという創出側と、お金に換えられる流通側、この両方をもっともっと進めていかなければならないと思っています。

今まで進めてきたのは、(上記)資料の1-1、いわば『気づかれていなかった脱炭素の取り組みを価値化すること、誰かがやったこと』。そして今は、1-2、『我々が直接かかわって、脱炭素の取り組みを加速させていく』ことを行っています。

2-1では『作られた価値は金融機関を通して価値に代わり、流通に回す』ということを行ってきました。今後は、2-2の『大企業などをもっと巻き込み、先行投資してその結果得たクレジットを分配する』という仕組みも作っていきたいです。

また、2-3の『我々が流通プラットフォームを作り、情報を細分化、リッチに(森なら森、生物多様性ならその分野など)しながら個別の価値をつくり、その取り組みから生まれたクレジットを買う理由を作っていく』ということも進めていきます。

例えばのイメージですが、畜産分野でいうと私たちがメタンガスを発酵させる機械を買って地域に設置する。そうすると地域の方々の手間も減るし、CO2の発生も抑えられるし、価値に変わる。私たちバイウィルが実際に協力することで取り組みが加速する。こうして、いかに脱炭素の取り組みが加速するか(資料の向かって左側)、いかに価値に変わるか(資料の向かって右側)の2つを、地域の皆さんと協力して作っていく。これが、今後取り組んでいきたいことです」

「今後」と言いつつも、下村さんにさらに伺うと、なにかものすごいスピードで既に動いていることが分かります。例えば、

  • 資料の2-2は事例ができたので普及させるターン
  • 左側の1-1はもうやっている
  • 1-2はまず林業から進めていくことは決めている、具体的なテーマももう決まる
  • 1-3については、省が関わったり法整備が必要だったりするので明確な時期が未定ではあるものの2年以内には新しい枠組みを国と作っていきたい

とのことです!

圧倒的なスピード感と深さ、全社的な行動力。その根底にある下村さんの「人のために。周りを喜ばせたい、良くしたい」という仕事への姿勢。脱炭素の世界に、ものすごい方が表れたと感じます。2025年、さらに地域の脱炭素活動が大きく進化していきそうです。

下村さん、たくさんのお話を本当に有り難うございます!

以上(2025年5月作成)

【業種別データ】プラスチックフィルム・シート・床材・合成皮革製造業の動向

2023年のプラスチックフィルム・シート・床材・合成皮革製造業は、事業所数が約2,000、従業者数は約8.6万人、製造品出荷額は約3.73兆円と概ね横ばいで推移しています。従業者1人当たりの生産性はおおむね維持される一方、原材料比率が約60%と高くコスト上昇が収益を圧迫。

品目別ではプラスチックシートや床材が出荷増で堅調なのに対し、合成皮革は従業者減と出荷縮小で停滞しており、製品間の業績差とコスト管理が当面の課題です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年のプラスチックフィルム・シート・床材・合成皮革製造業の事業所数は2001事業所(対前年比99.7%)、従業者数は8万6083人(対前年比100.3%)、製造品出荷額等は3兆7315億7600万円(対前年比99.9%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は43人(対前年比100.6%)、現金給与総額は2億1500万円(対前年比100.4%)、原材料使用額等は11億2500万円(対前年比98.1%)、製造品出荷額等は18億6500万円(対前年比100.2%)、付加価値額は6億4200万円(対前年比101.7%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は500万円(対前年比99.9%)、製造品出荷額等は4335万円(対前年比99.7%)、付加価値額は1492万円(対前年比101.2%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は60.3%(対前年比97.9%)、同付加価値額比率は34.4%(対前年比101.5%)、同現金給与総額比率は11.5%(対前年比100.2%)となっています。

【1820 プラスチックフィルム・シート・床材・合成皮革製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)プラスチックフィルム製造業

2023年のプラスチックフィルム製造業の事業所数は761事業所(対前年比98.4%)、従業者数は4万1649人(対前年比100.5%)、製造品出荷額等は1兆9470億5500万円(対前年比99.2%)となっています。

【1821 プラスチックフィルム製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)プラスチックシート製造業

2023年のプラスチックシート製造業の事業所数は193事業所(対前年比103.8%)、従業者数は7196人(対前年比104.5%)、製造品出荷額等は2716億7800万円(対前年比109.7%)となっています。

【1822 プラスチックシート製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)プラスチック床材製造業

2023年のプラスチック床材製造業の事業所数は24事業所(対前年比104.3%)、従業者数は1519人(対前年比106.2%)、製造品出荷額等は829億7500万円(対前年比114.2%)となっています。

【1823 プラスチック床材製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)合成皮革製造業

2023年の合成皮革製造業の事業所数は23事業所(対前年比95.8%)、従業者数は2008人(対前年比89.4%)、製造品出荷額等は1018億8500万円(対前年比91.4%)となっています。

【1824 合成皮革製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

6)プラスチックフィルム・シート・床材・合成皮革加工業

2023年のプラスチックフィルム・シート・床材・合成皮革加工業の事業所数は1000事業所(対前年比99.9%)、従業者数は3万3711人(対前年比99.5%)、製造品出荷額等は1兆3279億8400万円(対前年比99.2%)となっています。

【1825 プラスチックフィルム・シート・床材・合成皮革加工業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【プラスチックフィルム・シート・床材・合成皮革製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

環境保全と安全運転(2025/6号)【交通安全ニュース】

活用する機会の例

  • 月次や週次などの定例ミーティング時の事故防止勉強会
  • 毎日の朝礼や点呼の際の安全運転意識向上のためのスピーチ
  • マイカー通勤者、新入社員、事故発生者への安全運転指導 など

6月は環境省が「環境月間」※とし、みんなで環境のことを考えようと様々な行事や取り組みが行われます。自動車と環境保全の関係では、まずエコドライブが思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。今号では、環境保全の観点から安全運転について考えます。

環境保全と安全運転

※環境省「環境の日&環境月間」https://www.env.go.jp/guide/envmonth (2025.5.7閲覧)

1 エコドライブに取り組もう

環境に配慮した自動車利用「エコドライブ」は、燃料の節約やCO2排出量の削減に有効です。環境省による「エコドライブ10のすすめ」では以下の取組が推奨されています。

燃費を把握

1)自分の燃費を把握しよう

日々の燃費を把握すると、自分のエコドライブ効果が実感できます

eスタート

2)ふんわりアクセル「eスタート」

やさしい発進(最初の5秒で時速20km程度が目安)を心掛けると燃費改善(10%程度)

車間距離にゆとり

3)車間距離にゆとりをもって、加速・減速の少ない運転

車間距離が短くなると、ムダな加速・減速の機会が多くなり、燃費が悪化(市街地で2%程度、郊外では6%程度)

減速時は早めにアクセルを離そう

4)減速時は早めにアクセルを離そう

これによりエンジンブレーキが作動し、燃費が改善(2%程度)

エアコンの使用は適切に

5)エアコンの使用は適切に

冷房の場合は車内を冷やしすぎないように。例えば車内の温度設定を外気と同じ25℃の設定でエアコンをONしたままだと燃費が悪化(12%程度)

ムダなアイドリングはやめよう

6)ムダなアイドリングはやめよう

10分間のアイドリング(エアコンOFFの場合)で、130cc程度の燃料を消費

渋滞を避け、余裕をもって出発しよう

7)渋滞を避け、余裕をもって出発しよう

出発前に、渋滞・交通規制などの道路交通情報や、地図・カーナビなどを活用して、行き先やルートをあらかじめ確認しましょう

タイヤの空気圧から始める点検・整備

8)タイヤの空気圧から始める点検・整備

空気圧が適正値より不足すると、燃費が悪化(市街地で2%程度、郊外で4%程度)(適正値より50kPa(0.5kg/cm2)不足時)

不要な荷物はおろそう

9)不要な荷物はおろそう

例えば100kgの荷物を載せて走ると燃費が悪化(3%程度)。スキーキャリアなどの外装品による空気抵抗も燃費に影響

走行の妨げとなる駐車はやめよう

10)走行の妨げとなる駐車はやめよう

交差点付近などの交通の妨げになる場所での駐車は、渋滞をもたらします

2 カーエアコンの「フィルター」点検

エアコンのフィルター、きちんと交換していますか?交換の目安は、一般的に1年に1回、または走行距離1万~2万kmとされています。フィルターを交換しないままでいると目詰まりを起こし、エアコンの効きが悪くなってしまいます。そうなるとエンジンが余分な力を使うようになり、燃費が悪化する原因にもなります。

さらに、エアコンの性能低下によってフロントガラスの曇りが取れにくくなり、視界不良から安全運転に支障をきたす恐れもあります。

フィルター点検

湿度の高くなる6月はフィルターにカビが発生する場合もあり、これは悪臭の原因となります。車内環境を清潔に保つためにも、この機会にエアコンのフィルターを点検してみましょう。難しい場合は整備業者に相談しましょう。

3 タイヤの摩耗とエコドライブ

車が走行し続けることでタイヤは摩耗していきますが、それにより生じる粉じんは、大気汚染やマイクロプラスチックとして海洋汚染につながる可能性があります。

日本自動車タイヤ協会によると、国内大手4社が製造するタイヤ摩耗量は乗用車用タイヤで2005年から2020年の15年間で16.6%減少、トラック・バス用タイヤでは2008年から2018年の10年間で9.7%減少したそうです。その背景には損傷しにくい新素材の開発や、接地面のデザインの工夫・改良などメーカーによる努力の積み重ねがあります。

タイヤの摩耗とエコドライブ

出典:JATMAホームページ「TRWP提言の取り組み」
https://www.jatma.or.jp/environment_recycle/trwpreductioninitiatives.html

一方で、車の重さに加えアクセルやブレーキの操作の良し悪しもタイヤの摩耗を左右します。急加速や急減速が多く乱暴な運転ほどタイヤはすり減りやすくなります。穏やかな運転は安全、燃費の面だけでなく、粉じんのリスクを抑える意味でも環境に優しいエコドライブに繋がります。

「環境月間」の6月、環境保全と安全運転について考えてみてはいかがでしょうか

以上(2025年6月)

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画像:amanaimages

【業種別データ】農薬、その他の化学工業の動向

2023年の農薬・その他の化学工業は、事業所数は横ばいながら従業者数が増え、製造品出荷額は3兆5,069億円(前年比112.2%)と回復、従業者1人当たり出荷額も約6,172万円へ改善し生産性が向上しました。一方で農薬は出荷が約11%減少し、原材料使用額の増加(原材料比率59.3%)や付加価値比率の低下が見られ、原材料コストと品目間の業績差が主要課題となっています。

1 業界動向

1)業界全体

2023年のその他の化学工業の事業所数は1056事業所(対前年比100.1%)、従業者数は5万6819人(対前年比109.8%)、製造品出荷額等は3兆5069億3600万円(対前年比112.2%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は54人(対前年比109.7%)、現金給与総額は3億2100万円(対前年比113.6%)、原材料使用額等は19億6800万円(対前年比112.9%)、製造品出荷額等は33億2100万円(対前年比112.1%)、付加価値額は11億9000万円(対前年比110.6%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は597万円(対前年比103.5%)、製造品出荷額等は6172万円(対前年比102.1%)、付加価値額は2211万円(対前年比100.8%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は59.3%(対前年比100.7%)、同付加価値額比率は35.8%(対前年比98.7%)、同現金給与総額比率は9.7%(対前年比101.4%)となっています。

【1690 その他の化学工業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)火薬類製造業

2023年の火薬類製造業の事業所数は17事業所(対前年比100.0%)、従業者数は1608人(対前年比103.2%)、製造品出荷額等は324億500万円(対前年比91.4%)となっています。

【1691 火薬類製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)農薬製造業

2023年の農薬製造業の事業所数は91事業所(対前年比101.1%)、従業者数は5187人(対前年比101.6%)、製造品出荷額等は3649億2200万円(対前年比88.9%)となっています。

【1692 農薬製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)香料製造業

2023年の香料製造業の事業所数は81事業所(対前年比101.3%)、従業者数は3737人(対前年比101.1%)、製造品出荷額等は1904億7200万円(対前年比105.2%)となっています。

【1693 香料製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)ゼラチン・接着剤製造業

2023年のゼラチン・接着剤製造業の事業所数は150事業所(対前年比100.0%)、従業者数は6660人(対前年比105.0%)、製造品出荷額等は4645億8700万円(対前年比107.2%)となっています。

【1694 ゼラチン・接着剤製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

6)写真感光材料製造業

2023年の写真感光材料製造業の事業所数は40事業所(対前年比100.0%)、従業者数は9419人(対前年比109.5%)、製造品出荷額等は7523億1100万円(対前年比137.2%)となっています。

【1695 写真感光材料製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

7)天然樹脂製品・木材化学製品製造業

2023年の天然樹脂製品・木材化学製品製造業の事業所数は35事業所(対前年比92.1%)、従業者数は399人(対前年比81.3%)、製造品出荷額等は232億4900万円(対前年比73.9%)となっています。

【1696 天然樹脂製品・木材化学製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

8)試薬製造業

2023年の試薬製造業の事業所数は83事業所(対前年比103.8%)、従業者数は3697人(対前年比104.2%)、製造品出荷額等は1509億9000万円(対前年比88.7%)となっています。

【1697 試薬製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

9)他に分類されない化学工業製品製造業

2023年の他に分類されない化学工業製品製造業の事業所数は559事業所(対前年比99.8%)、従業者数は2万6112人(対前年比116.6%)、製造品出荷額等は1兆5279億9900万円(対前年比116.1%)となっています。

【1699 他に分類されない化学工業製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【その他の化学工業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

味の素創業者 二代鈴木三郎助の「一人勝ちしない」経営哲学

「四海兄弟(しかいけいてい)」

二代 鈴木三郎助(すずきさぶろうすけ)氏は、味の素の創業者です。同社からは代表商品「味の素」の他、ほんだし、コンソメなど、食卓に欠かせない調味料や食品が数多く発売されています。

冒頭の言葉は、鈴木氏が大切にし、書にもしたためたもの。「人に対して敬う気持ちを持って礼を忘れず接すれば、世界中の人と兄弟になれる」という、『論語』からの引用です。鈴木氏は、「涙もろくて、人間が大好き。商売に向いていない」と評された人物で、ビジネスで交渉をする際も、常に相手を立てることを忘れませんでした。一方で、絶対に自社が不利にならず損をしない条件を取り付けるという、したたかな一面もありました。

例えば、鈴木氏は若い頃、海岸に打ち上げられるカジメ(海藻の一種)を加工し、ヨードの原料として販売していました。しかし、房総半島に工場を建ててまもなく、ライバル会社の営業部長で、のちに昭和電工の総帥となる森矗昶(もりのぶてる)氏が、高値でカジメを買い集め、「房総戦争」と呼ばれる騒ぎに発展してしまいます。

ですが、鈴木氏は「日本人同士でケンカをするなんてつまらない」と、縄張り争いをするどころか、自社の工場を相手会社に売却します。ただし、その代わりに「工場相当額の株券譲渡」と「相手会社の重役への自社社員の派遣」という条件を取り付けました。森氏に花を持たせつつ、相手会社と協力して業界シェアを獲得する道を探ったわけです。

また、味の素の原料となる「グルタミン酸ナトリウム」の特許を巡る交渉でも、鈴木氏はその才覚を発揮しました。当時、池田菊苗(いけだきくなえ)博士によって発見されたばかりのグルタミン酸ナトリウムには、当時最大の財閥・三井物産が目をつけていました。

そこで、鈴木氏は博士に「特許を買い取るのではなく、共同経営をやりたい。売上の3%を差し上げる」と伝えました。売れるかどうかも分からない状況で、これは破格の条件であり、結果、鈴木氏は三井物産に先んじて博士を口説き落とすことに成功したのです。

交渉の場において、「一人勝ちをしないこと」は現代においても大切なポイントです。自社の利益を考えるのは経営者なら当然ですが、相手にこちらの条件を一方的にのませるだけでは、その後良い関係を築くことは望めません。鈴木氏がさまざまな交渉相手とWin-Winの関係を実現できたのは、冒頭の言葉の通り、彼が交渉相手に対する敬意を払うことを忘れなかったからでしょう。その上で両者にとって利益のある道を本気で探ろうとする人物だからこそ、さまざまな人が鈴木氏を好きになり、その話に耳を傾けたのです。

実際、「房総戦争」の交渉相手である森氏と鈴木氏は、生涯の友人であり続けたそうです。鈴木氏にとって「四海兄弟」はただの理想ではなく、彼自身の生きざまだったのかもしれません。

出典:「レット・ミ―・イントロデュース・マイセルフ!」(味の素株式会社Webサイト)

以上(2025年5月作成)

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画像:Nishihama-Adobe Stock

【業種別データ】化粧品・歯磨・その他の化粧用調整品製造業の動向

2023年の化粧品・歯磨等製造業は、製造品出荷額が前年比約103.5%と回復し、従業者1人当たり出荷額も改善するなど生産性は向上しましたが、従業者数は減少傾向にあります。原材料費の上昇でコスト比率が上がる一方、頭髪用製品は大幅増、仕上用化粧品は従業者減で停滞と分野差が鮮明です。地域別では神奈川・東京などが上位で、総じて「生産は回復基調だが人員確保とコスト管理が課題」の状況です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の化粧品・歯磨・その他の化粧用調整品製造業の事業所数は689事業所(対前年比100.3%)、従業者数は4万8178人(対前年比97.1%)、製造品出荷額等は2兆1351億7800万円(対前年比103.5%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は70人(対前年比96.8%)、現金給与総額は2億9600万円(対前年比99.8%)、原材料使用額等は12億6600万円(対前年比105.6%)、製造品出荷額等は30億9900万円(対前年比103.2%)、付加価値額は16億2600万円(対前年比102.5%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は423万円(対前年比103.1%)、製造品出荷額等は4432万円(対前年比106.6%)、付加価値額は2326万円(対前年比105.9%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は40.8%(対前年比102.3%)、同付加価値額比率は52.5%(対前年比99.3%)、同現金給与総額比率は9.5%(対前年比96.8%)となっています。

【1660 化粧品・歯磨・その他の化粧用調整品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)仕上用・皮膚用化粧品製造業(香水、オーデコロンを含む)

2023年の仕上用・皮膚用化粧品製造業(香水、オーデコロンを含む)の事業所数は420事業所(対前年比99.1%)、従業者数は3万1357人(対前年比89.4%)、製造品出荷額等は1兆4724億7700万円(対前年比98.7%)となっています。

【1661 仕上用・皮膚用化粧品製造業(香水、オーデコロンを含む)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)頭髪用化粧品製造業

2023年の頭髪用化粧品製造業の事業所数は122事業所(対前年比101.7%)、従業者数は9933人(対前年比130.5%)、製造品出荷額等は4203億1200万円(対前年比117.9%)となっています。

【1662 頭髪用化粧品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)その他の化粧品・歯磨・化粧用調整品製造業

2023年のその他の化粧品・歯磨・化粧用調整品製造業の事業所数は147事業所(対前年比102.8%)、従業者数は6888人(対前年比99.2%)、製造品出荷額等は2423億9000万円(対前年比113.0%)となっています。

【1669 その他の化粧品・歯磨・化粧用調整品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【化粧品・歯磨・その他の化粧用調整品製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

社員ががんを告白……会社がすべき最適なサポートとは?

1 がんになった社員の約7割が、仕事を続けている

2人に1人が「がん」になる時代。誰にとっても無縁の病気ではありません。厚生労働省の委託事業「がん対策推進企業アクション」が中小企業を対象に実施した調査によると、がんになった社員がいると回答した会社は32.0%に上ります。一方、注目すべきは、

がんになっても68.0%の社員は、勤務を継続している(休職中を含む)

という点です。

がんになった社員の数と就労状況(2024年)

がんは重い病気ですが、医療技術の進歩により、仕事を続けながら治療することもある程度可能になりました。そこで、この記事では、がんになっても仕事を続けたいと望む社員のために、会社が社員の「治療」と「仕事」を両立できるように支援する方法を紹介します。

2 社員の不安に寄り添うことが大切

1)治療と仕事の両立のために望むこと

東京都の調査によると、治療と仕事の両立に当たって、がんになった社員は職場に次のようなことを求めています。

両立支援のため、職場に求めること

2)がんになった社員の不安に寄り添った支援を

がん治療の大まかな流れは、

がん発見 → 通院治療もしくは入院・手術 → 自宅療養(通院治療・経過観察) → 職場復帰(通院治療・経過観察)

となりますが、その過程で、社員の不安と会社が行うべき支援は変わります。図表3は「社員の不安」と「会社の支援」の関係をイメージしたものです。会社は、

社員の不安に寄り添い、その解決に必要な支援を都度検討することが大切

です。

「社員の不安」と「会社の支援」の関係

次章では「会社の支援」について、実務上のポイントを紹介していきます。

3 会社が支援を行う際のポイント

1)病状を確認

社員からがんであるとの申告があった場合、

現在の健康状態、手術の有無を含めた治療スケジュール・治療方針などを確認

します。

がんは進行度合いや治療方法などによって病状が大きく異なります。例えば、抗がん剤の影響で、気分が優れない時間があったり、注意力が散漫になったりする場合もあります。そこで、

  • 従来通りの勤務が可能なのか、通勤に支障がないか、業務上、配慮を要することなど、会社が喫緊に対応すべき事項を確認
  • 手術などによって、休職する可能性があるのかを確認

します。

2)休暇や勤務形態を相談

社員には手術や通院などが必要になります。社員と相談して、休みの見込み日数や、勤務形態などを確認します。

厚生労働省によると、がん(悪性新生物、腫瘍)で入院した患者の平均在院日数は、全体で14.4日となっています。

がんで入院した患者の平均在院日数

通院治療の日数については具体的な数値は示されていませんが、例えば、

  • 化学療法(抗がん剤治療):1~2週間程度の周期で治療を行うことが多い
  • 放射線治療:1週間に5日の治療を数週間にわたって行うことが多い

など、治療法や患者の状況に応じて相応の時間を要するようです(厚生労働省「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」)。

社員が休む場合、年次有給休暇も使えますが、治療が長引くと日数が足りなくなるので、「病気休暇」を設けるのもよいでしょう。病気休暇とは、

社員が業務外の私傷病によって就労できない場合に付与する休暇

で、会社が就業規則などで独自に定めます(有給にするか無給にするかは、会社の自由)。長期間働けないなら休職させるのも1つの方法ですが、「仕事をしつつ、定期的に休んで治療を受けたい」という場合、病気休暇のほうが対応しやすいかもしれません。この他、時短勤務やテレワークなどのニーズについても確認するとよいでしょう。

3)金銭的な負担への配慮

図表5は、厚生労働省の調査を基に、がん(悪性新生物、腫瘍)治療の平均費用を試算したものです。入院する場合、どの部位も治療費が平均6万円を超え、さらに食事・生活療養費が別途発生します。

がん(悪性新生物、腫瘍)治療の平均費用

がんになった社員は自分の病状もそうですが、こうした金銭的な負担にも不安を抱えています。ただ、治療費の負担を軽減できる支援制度もいくつかあるので、例えば図表6のような情報を社員に提供してあげると、少しは不安が和らぐかもしれません。

金銭的な負担を軽減する支援制度の例

4)周囲の社員への説明

社員の中には、上司や同僚にがんであることを伝えたくないという人もいます。個人情報保護の観点からも、本人の同意なく、他の社員に病名を伝えることは避けなければなりません。

とはいえ、周囲の社員の理解なくして仕事と治療の両立は難しいため、どの程度、病気について説明するかなどを相談しておきます。例えば、病名を明らかにしないものの、

「病気で手術が必要になるため、しばらく休暇を取得する」「手術後は重いものを運ぶのが難しくなる」など、病状の一部や、従来通りの働き方が難しくなること

を伝えます。

5)業務分担の確認

周囲の社員が業務を代替できるような体制にしておきましょう。具体的には、担当している業務を洗い出し、業務マニュアルを作成します。

社内に既存の業務マニュアルのフォーマットがない場合は、業務マニュアル作成ソフトの利用を検討してみましょう。用意されたフォーマットに必要事項を記入したり、スマートフォンで手順を撮影した動画をアップしたりすることができます。

6)復帰後の計画の相談

社員から復帰のめどについて連絡があったら、復帰後の計画を相談します。その際、主治医に意見書を提出してもらうと、復帰の可否や就業上必要な配慮が明らかになります。

守秘義務があるため、会社が本人の同意を得て主治医の意見を聴取するか、本人を通じて主治医に意見書を提出してもらうなどしてもらいます。確認すべき点は、

  • 現在の病状
  • 復帰の可否と配慮や禁止事項
  • 勤務時間・職場環境・病状に影響する作業や通勤方法
  • 今後の見通し
  • 日常で気を付けるべき事項

などです。厚生労働省「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」では、意見書を求める際の様式例を掲載しているので、参考になります。

■厚生労働省「事業場における治療と仕事の両立支援のためのガイドライン」■

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000115267.html

7)復帰後のフォロー

いざ復帰してみると、想定した以上に負担が大きく、予定通りに勤務できなかったり、周囲の社員に遠慮して無理をしてしまったりすることがあります。一方、経過が良好にもかかわらず、周囲がいつまでも過度に気を使って業務の負担を減らそうとすることで、本人が仕事にやりがいを感じられず、不満や悩みを抱いてしまうこともあります。

復帰後1カ月目は週に1回、2カ月目以降は2週に1回など、定期的に面談の時間を設けるなどして、勤務の負担感や安全面での不安など、困り事がないかを確認します。

また、本人だけでなく、支援する周囲の社員とも面談の機会を設けます。特に、直属の上長の不安や負担は大きいものです。周囲の社員の様子とともに、上長の状況なども確認し、必要があれば業務分担の配分を変更し、メンタル面でのフォローを行うようにします。

以上(2025年5月更新)

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画像:kazoka303030-Adobe Stock

「大学×企業の可能性を広げる」近畿大学リエゾンセンターに聞く産学連携の今と未来(1)

令和4年3月24日、近畿大学と徳島大正銀行は「産学連携包括契約」を締結しました。

産学連携・交流を円滑に推進するための組織が近畿大学リエゾンセンター(KLC)です。

「とくぎんサクセスクラブnavi」(とくさくnavi)では、KLCのコーディネーター武田和也さんへのインタビューを3回連載でお届けします。産学連携の『今』、地域企業とのつながり方や未来の可能性に迫ります。

【第1回】

第1回では、近畿大学リエゾンセンターの設立背景や役割、特徴について詳しく伺いました。企業と大学を繋ぐ「架け橋」のリアルな現場をお届けします。

―近畿大学リエゾンセンター(KLC)の設立背景や目的についてお聞かせください。

KLCは2000年2月に設立されました。1971年近畿大学では、「近畿大学公害研究所」を設立し、日本の高度成長期に発生していた健康問題や環境破壊など、数多くの社会問題の研究が行われていました。1981年には「近畿大学環境科学研究所」を設立、そして1998年にTLO法(技術移転促進法)が制定されました。

地域の研究機関や大学が特許化したものを有効活用していこうとなったわけです。それまでは大学が産学連携を行うことはいいイメージを持たれていませんでした。海外は先行して大学で作られた知財を使って商業化し、社会へ還元していく動きが活発にありました。日本でもTLO法の制定により、大学で眠ったままになっている知財を外に出していこう、大学の持っている研究力で企業のお困りごとを解決していこうという機運が高まりました。そして外部からのご相談を受ける機関としてKLCが設立されました。

―「企業と大学をつなぐ」仕組みについてお聞かせください。

まずは企業からお困りごとの連絡を受けます。新聞記事をみた、インターネットで調べた、こんな研究をしているならうちの相談にのってよ、と様々なきっかけでご相談をいただきますね。金融機関からの紹介も、最近とても多くなっています。

そしてKLCに所属しているコーディネーターがお困りごとの内容を見て、このご相談ならあの学部のあの先生だろう、とあたりをつけて面談をしてもらいます。面談がうまくいけば共同研究につながっていく。このような流れで企業と大学をお繋ぎしています。

―まさに企業と大学を繋ぐ「架け橋」の存在ですね。コーディネーターの皆さんの活動や役割についてお聞かせください。

コーディネーターは、企業から相談を受けて企業と大学をお繋ぎした時に教員のサポートをしています。面談中に話のネタになっているデータを調べて提示したり、制度を見せたり、話し合いがスムーズに進むようお手伝いしています。

また、面談がうまくいくと共同研究に進みますが、共同研究の契約もコーディネーターが担当します。企業の契約担当者とやりとりをして契約書をかためていく作業になります。契約書を締結して研究へ繋がった後は、研究そのものは先生と企業が直接やりとりしますが、研究の結果、良いデータが出たので知財を出したい、となった時はまたコーディネーターの出番です。企業の知財担当者とコーディネーターが連携し、特許の中身や、どこの特許事務所に出すのか、また、いつごろ出すのか、などの期限管理も行っています。特許、商標、意匠などを企業と一緒に出願し、管理もコーディネーターが担っているのです。

インタビューに答えてくださるコーディネーターの武田和也さん

―コーディネーターの皆さんはどのようなご経歴の方がいらっしゃるんでしょうか。

コーディネーターは企業出身者が多いですね。企業で勤めていて、産学連携分野に興味がわいてKLCに来る方が多いです。企業で知財関連の仕事をしていた方もいます。企業にいたコーディネーターは企業目線で企業側にも立てるのでとてもいいメリットになっています。

私自身は特殊な経歴で、もともとは航空宇宙に関連するレーザー応用分野の研究を行っており、近畿大学で学位を取得しました。博士後期課程を修了後、近大での非常勤、NEDOフェローを経てコーディネーターとなりました。KLC歴は私が一番長いですね。

KLCのコーディネーターの皆さん

―多岐にわたるご経歴を持つコーディネーターさん方だからこそ、さまざまなご相談に対応できるんですね。他の大学との違いや、近畿大学ならではの特徴を教えてください。

近畿大学では、中小企業との連携が非常に多いですね。商品化の数も非常に多いです。文部科学省の調査結果でも、令和5年度において受託研究の数が国公私立あわせて8年連続日本一でした。一方で、受託研究の際にもらった研究費の額はそんなに高くありません。ということは一件あたりの費用が少ないんです。近畿大学では中小企業との連携に力を入れているため、研究費の下限を設けていません。研究費は大学の教員の人件費は入っておらず、消耗品代や、学生が動く場合は交通費、学会発表する場合は学会の経費とかかるお金だけになっております。そのため中小企業からも申し込みしやすいと思います。

また、近畿大学は私立では珍しく農学部があるので、農学部の研究を利用した相談も増えています。学部数が多いため、幅広くご相談に対応できるのも強みです。

次回は実際に企業と行われた産学連携の事例を中心に紹介します。
近畿大学産学連携についてのご相談は、お取引のある営業店にお問合せください。または、とくぎんサクセスクラブnaviのお問合せフォームからご連絡ください。

以上(2025年5月作成)

画像:近畿大学リエゾンセンター

『夕暮市場 IN 徳島総合流通センター』開催!


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5/28(水)徳島総合流通センター(徳島県徳島市川内町)にて「夕暮市場IN徳島総合流通センター」を開催いたします!

ご家族・ご友人をお誘い合わせの上、ぜひお越しください。

【開催概要】

  • 日時 2025年5月28日(水)16:00~19:00
  • 場所 協同組合徳島総合流通センター 共同駐車場(西)
  • 主催 ANANシビックプライド/協同組合徳島総合流通センター
  • 協力 徳島大正銀行

以上(2025年5月作成)

求人サイト利用時のトラブル

人材を採用するにあたって、雇用仲介事業者が運営する「求人サイト」を利用するケースも多いと思います。しかし、一部の求人サイトを巡ってトラブルが発生していることから、厚生労働省が注意を呼び掛けています。また、トラブルを防ぐため、厚生労働省は職業安定法に基づく指針を改正し、今年4月1日に施行しました。本稿では、求人サイトを巡る主なトラブル事例や対処法をお伝えします。

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