【業種別データ】油脂加工製品・石けん・合成洗剤・界面活性剤・塗料製造業の動向

油脂加工製品・石けん・合成洗剤・界面活性剤・塗料製造業は、事業所数・従業者数とも横ばいで、製造品出荷額は3.26兆円と微増し、付加価値額も伸びる一方、原材料使用額はやや減少し、収益性は持ち直しつつあります。内訳を見ると、脂肪酸・硬化油・グリセリンや界面活性剤、塗料、洗浄剤・磨用剤などは出荷額が増加する一方、石けん・合成洗剤や印刷インキ、ろうそくは減少傾向です。生活関連・工業用途向け需要を背景に全体としては底堅いが、品目による明暗が分かれ、需要構造の変化への対応が課題となっています。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の油脂加工製品・石けん・合成洗剤・界面活性剤・塗料製造業の事業所数は1035事業所(対前年比99.7%)、従業者数は4万2064人(対前年比99.9%)、製造品出荷額等は3兆2571億3000万円(対前年比100.7%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は41人(対前年比100.2%)、現金給与総額は2億3100万円(対前年比102.7%)、原材料使用額等は17億4500万円(対前年比97.6%)、製造品出荷額等は31億4700万円(対前年比101.0%)、付加価値額は12億3000万円(対前年比103.7%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は569万円(対前年比102.6%)、製造品出荷額等は7743万円(対前年比100.9%)、付加価値額は3025万円(対前年比103.5%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は55.4%(対前年比96.6%)、同付加価値額比率は39.1%(対前年比102.6%)、同現金給与総額比率は7.3%(対前年比101.7%)となっています。

【1640 油脂加工製品・石けん・合成洗剤・界面活性剤・塗料製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)脂肪酸・硬化油・グリセリン製造業

2023年の脂肪酸・硬化油・グリセリン製造業の事業所数は34事業所(対前年比103.0%)、従業者数は1053人(対前年比108.3%)、製造品出荷額等は725億2800万円(対前年比114.1%)となっています。

【1641 脂肪酸・硬化油・グリセリン製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)石けん・合成洗剤製造業

2023年の石けん・合成洗剤製造業の事業所数は238事業所(対前年比98.8%)、従業者数は1万1703人(対前年比100.0%)、製造品出荷額等は9680億7800万円(対前年比96.8%)となっています。

【1642 石けん・合成洗剤製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)界面活性剤製造業(石けん、合成洗剤を除く)

2023年の界面活性剤製造業(石けん、合成洗剤を除く)の事業所数は76事業所(対前年比100.0%)、従業者数は4573人(対前年比94.1%)、製造品出荷額等は4628億7600万円(対前年比102.0%)となっています。

【1643 界面活性剤製造業(石けん、合成洗剤を除く)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)塗料製造業

2023年の塗料製造業の事業所数は462事業所(対前年比100.9%)、従業者数は1万7483人(対前年比103.4%)、製造品出荷額等は1兆3351億2000万円(対前年比105.2%)となっています。

【1644 塗料製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

6)印刷インキ製造業

2023年の印刷インキ製造業の事業所数は87事業所(対前年比94.6%)、従業者数は4658人(対前年比91.3%)、製造品出荷額等は2987億6100万円(対前年比89.7%)となっています。

【1645 印刷インキ製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

7)洗浄剤・磨用剤製造業

2023年の洗浄剤・磨用剤製造業の事業所数は111事業所(対前年比100.0%)、従業者数は2153人(対前年比101.3%)、製造品出荷額等は1106億6500万円(対前年比106.7%)となっています。

(図表7)【1646 洗浄剤・磨用剤製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

8)ろうそく製造業

2023年のろうそく製造業の事業所数は27事業所(対前年比100.0%)、従業者数は441人(対前年比99.3%)、製造品出荷額等は91億300万円(対前年比94.9%)となっています。

【1647 ろうそく製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【油脂加工製品・石けん・合成洗剤・界面活性剤・塗料製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

熱中症も労災! 実録 小さな建設業が一人親方と裁判沙汰になった経緯

1 小さな建設業は労災が多い

建設現場では、高所作業や重量物の運搬、重機の使用などが日常的に行われ、墜落・転落、挟まれ・巻き込まれといった労働災害(以下「労災」)が頻繁に発生します。大手ゼネコンのように専門スタッフが常駐して厳格に安全を管理する所もありますが、人的リソースが限られる小規模な建設業では、十分な安全対策ができず、労災が多く発生する傾向にあります。

建設業の事業場規模別の労災発生件数

なかには専門スタッフがいないために、「建設現場で熱中症になっても労災ではない」「突風によるけがは自然現象だから労災ではない」といった誤解から、違法な対応が行われてしまうケースも少なくありません。

2 小さな建設業で起きた労災の落とし穴「4選」

次のリンクから、現役社労士が直面した小さな建設業で起きた労災の事例をベースに、労災に対するよくある誤解を取り上げた記事をご覧いただけます(実際の会社が特定できないように省略したり、表現を変えたりしているところがあります)。

以上(2025年6月作成)

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画像:ChatGPT

【労災の落とし穴(建設業)】 一人親方の労災は元請には関係ない?

この記事では、現役社労士が直面した小さな建設業の労災の事例として、「一人親方の労災を『自社には関係ない』と放置していたら、後に損害賠償を請求されてしまった会社」の話を紹介します(実際の会社が特定できないように省略したり、表現を変えたりしているところがあります)。

1 「一人親方の労災だから関係ない」と思ったら、後になって損害賠償請求が……

Dさんは、特定の会社に属さずに働く「一人親方」です。ある日、Dさんは住宅の建築工事で床や壁に合板を埋め込む仕事を依頼され、作業中に2階から転落、骨折などの大けがを負いました。けがを負った理由の1つは、作業場に転落防止ネットが設置されていなかったからでした。

Dさんに仕事を依頼した元請会社の社長は、彼の見舞いに行った際、「Dさんはたしか労災保険に特別加入しているよね。だったら治療費も労災保険から出るから心配ないよ」と告げました。しかし、社長から一言もわびがないことに怒ったDさんは、その後「転落防止ネットが設置されていなかったから負傷した」と、元請会社に損害賠償を請求。裁判所は「Dさんに対する安全配慮義務を果たさなかった」として、元請会社に賠償金の支払いを命じました。

2 一人親方であっても安全確保のための措置は必須!

労災保険は本来、会社に雇用される社員が加入するものですが、一人親方のように、社員ではないが業務の関係上事故に遭う可能性が高い人は、一定の要件を満たす場合、例外的に労災保険に加入し、保険給付を受けることができます。これが「特別加入」という制度です。

ただ、注意しなければならないのは、

一人親方が労災保険に特別加入しているかどうかに関係なく、元請会社は一人親方が現場で働く人が労災に遭わないよう、一定の措置を講じなければならない

という点です。具体的には

  • 注文者(仕事の全部または一部を他者に依頼する者)
  • 事業者(自社の雇用する労働者に作業をさせる者)
  • 特定元方事業者(発注者から直接建設等の仕事の依頼を受ける元請会社)

について、それぞれ図表1の措置を講じることが義務付けられています。

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一人親方が労災事故を起こした場合、元請会社の社長の中には「一人親方は労働者じゃないから、うちは関係ない」と思われる方もいます。確かに、基本的には一人親方が現場で怪我や病気になっても、元請会社が労災の責任を肩がわりする必要はありません。

しかし、最近はフリーランス新法が改正されたこともあり、元請会社に対する「安全配慮義務」が強化されています。適切に対応できない場合、契約が成立しなかったり、安全管理上の義務違反とみなされたりと、事業者や管理者が法的な責任を負うリスクがあります。

Dさんに仕事を依頼した元請会社は、「注文者」であり「特定元方事業者」でもあるので、建設物等を使用させる場合の労災防止措置や、危険な場所における危険防止措置などを講じなければなりません。作業場に転落防止ネットが設置されていなかったのは、元請会社がそうした義務を十分に果たしていなかったことの証明になってしまいます。

3 社員も一人親方も、安全管理においては同等に扱う

社員も一人親方も同じ建設現場で作業をするのであれば、

社員も一人親方も、安全管理においては同等に扱うのが基本

です。Dさんのケースであれば、転落防止ネットを設置する他、安全に作業をするための指導(ヒヤリ・ハットの説明など)も併せて行うべきです。

なお、一人親方などを一定の危険有害な作業(化学物質を取り扱う作業、粉じん作業など)に従事させる場合、図表2のように健康障害を防止する措置を講じることが義務付けられているのでこちらも押さえておきましょう。

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以上(2025年6月作成)

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画像:ChatGPT

イベントレポート 徳島県産品試食・商談会 in 渋谷エクセルホテル東急

2025年3月17日(月)、渋谷エクセルホテル東急にて、徳島県産業国際化支援機構主催の

徳島県産品試食・商談会

が開催されました!

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当日は、自慢の品を持ち寄った地元企業27社が大集合。試食コーナーも数多く設けられ、会場では来場者の「美味しい!」という声が、次々に聞こえてきました。

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また、食品以外にも特産の「藍」を利用したアクセサリーや足袋、椿・柑橘類を利用したエッセンシャルオイルなどを製造する企業も出展していました。徳島県産品の、想像以上の幅広さが発揮されています。

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今回、本商談会の主催である徳島県産業国際化支援機構 販路開拓・海外進出課(当時)の大野祥子(おおの しょうこ)さんと、企画・運営を担当した東急メディア・コミュニケーションズ 企画開発本部(東京都渋谷区)の星野ゆり(ほしの ゆり)さんに、イベントにかけた想いについてお伺いしました。

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徳島県の農林水産物を使用した加工品はとても質が良く、ずっとそれを皆さまに知って欲しかったんです。この商談会を開催することで、生産者の方々とバイヤーの方々が直接意見を交換し、徳島県産品が更に高みを目指して進化していくことにも期待しています。(大野さん)

我々にとっても、「商談会」の実施は初の試みでした。渋谷という地で徳島県産品をPRすることができ、また、徳島県産業国際化支援機構さんと綿密に話し合い、協力し合って無事に商談会の開催に至ったことを、とても嬉しく思います。(星野さん)

お二人のインタビューの内容をまとめた動画は、こちらからご覧いただけます!
(下の画像をクリックしていただくと、YouTubeに遷移します)


取材陣も県産品を試食させていただいたり、生産者の方々のお話をお聞きしたりする中で、徳島県産品に秘められた魅力と、その確かな品質を存分に感じることができました。

徳島県産品の可能性は無限大! とくさくnaviは今後も、進化し続ける県産品に注目していきます。

以上(2025年5月作成)

【業種別データ】有機化学工業製品製造業の動向

有機化学工業製品製造業は、2023年時点で事業所数855(前年比97.7%)、従業者数約10.2万人(同97.0%)と微減し、製造品出荷額も約11.6兆円で前年比89.3%と縮小しています。一方で従業者1人当たり給与は約700万円(同102.1%)と上昇するなか、付加価値額や出荷額は減少し、原材料比率も7割超と高止まりしており収益性は圧迫傾向です。石油化学系基礎製品や発酵工業、合成ゴムなど一部分野は出荷額が伸びていますが、脂肪族・環式中間物やプラスチック、その他有機化学製品で減少が目立ち、全体としてはコスト高と需要調整の影響を受け、収益環境が厳しい局面にあります。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の有機化学工業製品製造業の事業所数は855事業所(対前年比97.7%)、従業者数は10万1672人(対前年比97.0%)、製造品出荷額等は11兆6300億2600万円(対前年比89.3%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は119人(対前年比99.3%)、現金給与総額は8億3200万円(対前年比101.4%)、原材料使用額等は96億4400万円(対前年比90.1%)、製造品出荷額等は136億200万円(対前年比91.4%)、付加価値額は32億6200万円(対前年比84.1%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は700万円(対前年比102.1%)、製造品出荷額等は1億1439万円(対前年比92.1%)、付加価値額は2743万円(対前年比84.7%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は70.9%(対前年比98.5%)、同付加価値額比率は24.0%(対前年比92.0%)、同現金給与総額比率は6.1%(対前年比110.9%)となっています。

【1630 有機化学工業製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)石油化学系基礎製品製造業(一貫して生産される誘導品を含む)

2023年の石油化学系基礎製品製造業(一貫して生産される誘導品を含む)の事業所数は9事業所(対前年比128.6%)、従業者数は4862人(対前年比124.8%)、製造品出荷額等は2兆1688億5800万円(対前年比112.4%)となっています。

【1631 石油化学系基礎製品製造業(一貫して生産される誘導品を含む)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)脂肪族系中間物製造業(脂肪族系溶剤を含む)

2023年の脂肪族系中間物製造業(脂肪族系溶剤を含む)の事業所数は72事業所(対前年比93.5%)、従業者数は1万2402人(対前年比82.2%)、製造品出荷額等は1兆8732億円(対前年比71.7%)となっています。

【1632 脂肪族系中間物製造業(脂肪族系溶剤を含む)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)発酵工業

2023年の発酵工業の事業所数は21事業所(対前年比105.0%)、従業者数は550人(対前年比114.3%)、製造品出荷額等は690億6800万円(対前年比108.6%)となっています。

【1633 発酵工業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)環式中間物・合成染料・有機顔料製造業

2023年の環式中間物・合成染料・有機顔料製造業の事業所数は129事業所(対前年比99.2%)、従業者数は1万3376人(対前年比97.3%)、製造品出荷額等は1兆3498億6100万円(対前年比88.2%)となっています。

【1634 環式中間物・合成染料・有機顔料製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

6)プラスチック製造業

2023年のプラスチック製造業の事業所数は280事業所(対前年比97.9%)、従業者数は3万8725人(対前年比101.2%)、製造品出荷額等は3兆9574億2000万円(対前年比91.3%)となっています。

【1635 プラスチック製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

7)合成ゴム製造業

2023年の合成ゴム製造業の事業所数は18事業所(対前年比94.7%)、従業者数は5110人(対前年比103.4%)、製造品出荷額等は4480億3200万円(対前年比101.2%)となっています。

【1636 合成ゴム製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

8)その他の有機化学工業製品製造業

2023年のその他の有機化学工業製品製造業の事業所数は326事業所(対前年比97.0%)、従業者数は2万6647人(対前年比93.8%)、製造品出荷額等は1兆7635億8700万円(対前年比83.7%)となっています。

【1639 その他の有機化学工業製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【有機化学工業製品製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

【業種別データ】無機化学工業製品製造業の動向

無機化学工業製品製造業は、2023年に事業所数約992、従業者約3.8万人と人員は微増したものの、製造品出荷額は約3兆2,697億円(前年比95.2%)と減少し、従業者1人当たりの出荷額も低下。原材料比率が約68.8%と高く、原料高への対応や収益性改善、付加価値向上が喫緊の課題です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の無機化学工業製品製造業の事業所数は992事業所(対前年比100.0%)、従業者数は3万7978人(対前年比102.9%)、製造品出荷額等は3兆2697億1600万円(対前年比95.2%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は38人(対前年比102.9%)、現金給与総額は2億2600万円(対前年比105.5%)、原材料使用額等は22億6900万円(対前年比90.6%)、製造品出荷額等は32億9600万円(対前年比95.2%)、付加価値額は8億6100万円(対前年比98.8%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は590万円(対前年比102.5%)、製造品出荷額等は8610万円(対前年比92.5%)、付加価値額は2250万円(対前年比96.0%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は68.8%(対前年比95.1%)、同付加価値額比率は26.1%(対前年比103.8%)、同現金給与総額比率は6.9%(対前年比110.8%)となっています。

【1620 無機化学工業製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)ソーダ工業

2023年のソーダ工業の事業所数は24事業所(対前年比100.0%)、従業者数は3165人(対前年比112.4%)、製造品出荷額等は2176億2400万円(対前年比110.0%)となっています。

【1621 ソーダ工業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)無機顔料製造業

2023年の無機顔料製造業の事業所数は61事業所(対前年比100.0%)、従業者数は4007人(対前年比102.5%)、製造品出荷額等は3356億4300万円(対前年比104.8%)となっています。

【1622 無機顔料製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)圧縮ガス・液化ガス製造業

2023年の圧縮ガス・液化ガス製造業の事業所数は301事業所(対前年比99.3%)、従業者数は5605人(対前年比109.2%)、製造品出荷額等は6594億3900万円(対前年比101.2%)となっています。

【1623 圧縮ガス・液化ガス製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)塩製造業

2023年の塩製造業の事業所数は72事業所(対前年比100.0%)、従業者数は1821人(対前年比100.0%)、製造品出荷額等は858億8200万円(対前年比118.3%)となっています。

【1624 塩製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

6)その他の無機化学工業製品製造業

2023年のその他の無機化学工業製品製造業の事業所数は534事業所(対前年比100.4%)、従業者数は2万3380人(対前年比100.7%)、製造品出荷額等は1兆9711億2800万円(対前年比89.9%)となっています。

【1629 その他の無機化学工業製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【化学工業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

【労災の落とし穴(建設業)】 靴ひもが原因でけがしたら自己責任?

この記事では、現役社労士が直面した小さな建設業の労災の事例として、「安全靴のひもをしっかり結ばずけがをした社員に対し、『本人のミスなので労災ではない』と判断してしまった会社」の話を紹介します(実際の会社が特定できないように省略したり、表現を変えたりしているところがあります)。

1 業務中にけがをしたのに、労災保険を使えないどころか始末書まで書くはめに……

社員数5人の小さな型枠工事会社に勤めるCさん。ある日、Cさんは安全靴のひもをしっかり結ばずに作業していたため、足元がもつれて転倒。足首をひねってしまい、数日の休業を要するけがを負いました。

現場を見ていた社長は、「ちゃんと安全靴を履かないで作業したから転んだんだろう? それなら自己責任だ。労災は適用できないし、始末書も書いてもらう」とCさんに告げます。Cさんも自分の不注意だと感じていたので、健康保険を使って治療することにしました。

2 「本人のミスかどうか」は労災認定には関係ない

労災認定の基準は「事故が会社の支配・管理下で発生したか(業務遂行性)」「事故と業務との間に因果関係があるか(業務起因性)」です。

事故が「本人のミスによるものかどうか」は労災認定には関係ない

ので、「自己責任だから労災申請しなくていい」という言い分は通用しません。

社員が安全に働けるよう指示・教育・環境整備をするのは、安全配慮義務の一環です。Cさんのケースの場合、社長が日ごろから「安全靴の正しい着用」を徹底させていたかどうかで、安全配慮義務を果たしたといえるかどうかの判断が変わってくるでしょう。

なお、このケースでは、社長がCさんに始末書を書かせようとしていますが、これ自体は違法ではありません。社員が明らかに規則違反(例:ヘルメットや安全帯の未着用、安全靴を履いていない等)を繰り返す場合、会社は懲戒処分を検討することが可能です。ただし、

懲戒処分事由に該当するからといって、労災保険を使わせないのは違法

です。

3 安全衛生教育を徹底する

社員が「故意に事故を起こした」「私的な用事をしていて事故に遭った」などの特殊なケースでなければ、業務中に起きたけがは、基本的に労災になるので労災保険を使うことを徹底しましょう。

また、安全衛生教育の実施体制も見直しましょう。Cさんのケースの場合、「作業前に安全靴の靴ひもを確認すること!」などの張り紙をした上で、社長や管理職からも口頭で指導する体制を整える必要があるでしょう。なお、社員にも自身の健康を守り、安全に働けるよう努力する「自己保健義務」があるので、安全管理を徹底させるためにも、社内規程(就業規則本則や安全衛生管理規程)で、

  • 社員には作業前に安全靴などを正しく着用する義務があること
  • 着用義務に違反し、注意・指導をしても改善しない場合、懲戒処分の対象とすること

などを定めておくとよいでしょう。なお、懲戒処分事由を社内規程に定めていない場合、社員に懲戒処分を科すことはできないので注意が必要です。

以上(2025年6月作成)

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画像:ChatGPT

【労災の落とし穴(建設業)】 突風は自然現象だけど労災になる?

この記事では、現役社労士が直面した小さな建設業の労災の事例として、「社員が突風で足場から転落したのに、『自然現象だから労災ではない』と判断してしまった会社」の話を紹介します(実際の会社が特定できないように省略したり、表現を変えたりしているところがあります)。

1 突風で足場から転落したのに、会社は「自然現象だから」の一点張り……

社員数5人のとび・土工・コンクリート工事会社に勤務するBさん。ある日、Bさんは地上3メートルの高さの場所に看板を設置する作業を行っていました。その日は晴天でしたが風が強く、Bさんは作業中、突風にあおられて足場から転落してしまいました。幸い骨折はなく、軽い打撲で済みましたが、医師から「少なくとも1週間程度は作業を休むように」と診断されました。

電話で報告を受けた社長は「突風は自然現象だからなぁ、けがも軽いみたいだし、健康保険で治療してよ」と言いました。Bさんは戸惑いながらも「社長がそう言うなら……」と、健康保険を使って治療することにしました。

2 「自然現象によって事故が発生しやすい事情」があれば、労災になり得る

まず、業務が原因で負傷したり病気になったりした場合、必ず労災保険で対応しなければなりません。

労災なのに健康保険を使うことは違法であり、後に発覚すれば「労災かくし」とみなされ、会社や社長が罰せられる恐れ(50万円以下の罰金)

があります。「軽傷かどうか」は労災認定には関係ないので、会社の裁量で勝手に判断してはいけません。次に、自然現象が労災になるかどうかですが、これについては、

  • 地震、台風など天災地変によって被災した場合は、原則として労災にならない
  • ただし、事業場の立地条件や作業条件・作業環境などにより、天災地変に際して災害を被りやすい業務の事情がある場合は、労災と認められる

というルールがあります。Bさんのように、日ごろから高所での作業に従事している社員は、常に「突風によって足場などから転落するリスク」を抱えているため、突風による転落事故は労災になる可能性が高いです。

3 「悪天候なら作業はさせない」が基本

労働安全衛生規則やクレーン等安全規則では、「悪天候時に作業中止等をしなければならない作業」が具体的に示されています。

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Bさんのケースは、「高さが2メートル以上の箇所で行う作業」に該当するため、強風で危険が予想される場合、会社が作業の中止を命じなければなりません。

「悪天候の日は、社員を作業に従事させない」という姿勢が大切

です。また、転落防止のための措置が徹底されているかも併せてチェックしましょう。厚生労働省が足場などからの転落防止のポイントやチェックリストをまとめています。

■厚生労働省「墜落・転落災害等防止対策推進事業(建設業)【厚生労働省委託事業】」(下記URLの「令和元年度用テキスト」を参照)■
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05646.html

以上(2025年6月作成)

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画像:ChatGPT

【朝礼】なぜ、「隣の芝生は青く見える」のか?

【ポイント】

  • 「隣の芝生が青く見える」のは普通で、転職などを考えるのは悪いことではない
  • ただ、私たちは、他人のものや外の環境の良い部分ばかりを見てしまう傾向がある
  • 「自分の芝生に水をやること」「隣の芝生の土をよく観察すること」を意識してみよう

今日は、「隣の芝生は青い」ということわざをテーマに話したいと思います。皆さんもご存じですよね。「他人のものや外の環境のほうが、自分のものや今いる場所より魅力的に見える」という意味です。ビジネスでも、今いる会社よりも、外の世界に魅力を感じ転職を考えるようになるというのはよくある話ですし、これは別に悪いことでもなんでもありません。ただ、なぜ私たちの目には「隣の芝生が青く見える」のでしょうか?

答えはシンプルです。私たちが「他人のものや外の環境の良い部分ばかりを見ているから」です。例えば、SNSには、他人や他社の華やかな投稿がたくさん載っています。もちろん、探せばネガティブな投稿も出てくるでしょうが、多くの人は今、自分がいる環境に慣れてしまっていて、無意識のうちに「自分は今のままでいいのだろうか……」「もっといい道があるのでは?」と考えています。だから、ネガティブな情報よりもポジティブな情報のほうが目に入りやすく、その結果、ますます「自分の環境はイマイチだな……」という思考に陥ってしまうのです。

とはいえ、SNSなどから得られる情報は断片的です。一見華やかな投稿でも、私たちは他人や他社がその陰で、どのような努力や苦労をしているかを知りません。外の世界に魅力を感じて転職するのはよくある話だと言いましたが、いざ新しい会社に入ってみたら「思っていたのと違った」というのもまたよくある話です。そこで、私から皆さんに提案したいことが2つあります。

1つは、「自分の芝生に水をやること」です。もし、少しの努力で今の環境を変えられそうなら、まずは自分のスキルを磨くなどして、どんな変化が訪れるか試してみましょう。意外と自分の芝生を好きになれるかもしれません。もう1つは、「隣の芝生の土をよく観察すること」です。先ほども言いましたが、無意識にポジティブな情報を探しているときは、ネガティブな情報が見えにくくなるものです。ポジディブな情報の陰にある努力や苦労に目を向ける、想像をする癖をつけましょう。

一度きりの人生、たくさんの選択肢の中から自分に合ったものを選ぶことは大切です。だからこそ後悔のない選択を! それでは、今日も一日よろしくお願いします。

以上(2025年5月作成)

pj17217
画像:Mariko Mitsuda

【業種別データ】紙製容器製造業の動向

2023年の紙製容器製造業は、製造品出荷額が2兆8,266億円(対前年比105.6%)に達し、従業者数8万6,570人と事業所数も微増するなど全体で回復基調にあります。段ボール箱や紙器が牽引し、付加価値や一人当たり生産性も上昇。段ボール箱は約2兆133億円と最大セグメントで、地域別では埼玉・大阪・福岡などが上位です。一方で原材料比率は約65.7%と高く、現金給与比率はやや低下しており、コスト構造の改善と賃金押上げが課題です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の紙製容器製造業の事業所数は3208事業所(対前年比100.3%)、従業者数は8万6570人(対前年比101.1%)、製造品出荷額等は2兆8266億1800万円(対前年比105.6%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は27人(対前年比100.8%)、現金給与総額は1億800万円(対前年比101.5%)、原材料使用額等は5億7900万円(対前年比104.6%)、製造品出荷額等は8億8100万円(対前年比105.3%)、付加価値額は2億5900万円(対前年比107.3%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は402万円(対前年比100.7%)、製造品出荷額等は3265万円(対前年比104.4%)、付加価値額は959万円(対前年比106.5%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は65.7%(対前年比99.4%)、同付加価値額比率は29.4%(対前年比102.0%)、同現金給与総額比率は12.3%(対前年比96.4%)となっています。

【1450 紙製容器製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)重包装紙袋製造業

2023年の重包装紙袋製造業の事業所数は117事業所(対前年比100.9%)、従業者数は3568人(対前年比103.0%)、製造品出荷額等は819億8300万円(対前年比104.8%)となっています。

【1451 重包装紙袋製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)角底紙袋製造業

2023年の角底紙袋製造業の事業所数は90事業所(対前年比100.0%)、従業者数は2980人(対前年比100.8%)、製造品出荷額等は902億2200万円(対前年比100.8%)となっています。

【1452 角底紙袋製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)段ボール箱製造業

2023年の段ボール箱製造業の事業所数は1833事業所(対前年比100.2%)、従業者数は5万1765人(対前年比101.2%)、製造品出荷額等は2兆133億3200万円(対前年比105.3%)となっています。

【1453 段ボール箱製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

5)紙器製造業

2023年の紙器製造業の事業所数は1168事業所(対前年比100.3%)、従業者数は2万8257人(対前年比100.7%)、製造品出荷額等は6410億8100万円(対前年比107.2%)となっています。

【1454 紙器製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【紙製容器製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda