投資評価に必要なコストの考え方/設備投資の成果チェック(3)

1 見落としてはいけない投資評価特有のコスト

投資の判断を誤る原因の1つに、

「お金を集め、利用することにかかるコスト(以下「資金調達コスト)」を意識せずに計画を立ててしまう

ことがあります。同じ1000万円の設備投資であっても、その資金をどのように調達したかによって、実際の採算性は大きく変わります。銀行から借りた資金であれば利息が発生し、株主からの出資であれば配当が必要になるように、資金を調達する方法によってコストの内容が変わってくるからです。

投資評価は、「この設備を導入すれば売上が増えるか」という一面的な判断ではありません。

資金調達コストを正しく把握し、その分を差し引いても利益を生むかどうかを見極める

ことが大切です。

今回は、投資評価の判断において欠かせない「資金調達コスト」の考え方やその具体的な計算方法と、資金調達コスト以外に投資評価やファイナンスで使う独特のコストである「機会コスト」「埋没コスト」を解説します。

2 資金調達コストはどのように使われるのか

投資案件の採算性を評価する際、問題となるのが、

  • 将来その投資から得られるキャッシュ・フロー
  • 現時点で投資のため支払われるキャッシュ・フロー

とで、時点(将来と現時点)が異なる点です。なぜなら、現在の100万円は、利息や配当が発生することで、1年後に受け取る100万円に比べ、その価値が高くなるからです。

この問題を解消するために、「将来その投資から得られるキャッシュ・フロー」を「現時点の価値」に換算する必要があります。この「将来のお金の価値を現時点の価値に換算すること」を「現在価値に割り引く」といいます。

資金調達コストは、将来のキャッシュ・フローを現在価値に調整する際に用いる率(割引率)として使われます。また、それ以外にも投資利益率、内部収益率を使った具体的な投資の評価方法で投資案件を採択するかどうかの判断基準として使われます。

3 資金調達コストの具体的な計算方法

事例として、

  • 投資額は100万円
  • 資金調達コストは10%
  • 投資案件はA案(利益率は15%)、B案(利益率は8%)、C案(利益率は17%)の3案

とした場合で、投資案件にかかる5年間のキャッシュ・フローの推移を見てみましょう。

5年間のキャッシュ・フローの推移

この投資案件を選ぶ際に、B案は選ぶことはまずありません。なぜなら、投資するための資金を集めてくる資金調達コスト(10%)よりも利益率(8%)が低いので、予定通りいったとしてもマイナス2%(=8%-10%)になってしまい、やらないほうがマシだからです。

では、その他の案はどうでしょうか。A案、C案については、どちらも利益率が資金調達コスト(10%)を上回っており、どちらを選ぶかは会社の経営状況次第です。この事例では、A案のように「投資後初期(1~3年目)からある程度リターンが見込めるのがよいのか」、C案のように「最初は少ないリターンで耐える期間は長いものの5年目の総額が大きいキャッシュ・フローを得られるほうがよいのか」といった判断になります。

4 資金調達コストの具体的な中身と計算方法(WACC)

それでは、資金調達コストの中身を見てみましょう。資金調達コストは、資金調達の方法により異なるため、貸借対照表に注目します。

貸借対照表

貸借対照表は、企業の財政状態を表しています。左側(借方)が、資金の利用状況を、右側(貸方)は利用している資金の調達方法を表しています。資金調達コストは、貸方の資金の調達方法ごとに決まっています。

買掛金などの営業活動にかかる項目は、企業間の信用で得られた資金なので資金調達コストはかかりません。そのため、計算でも考慮しません。

次に、金融機関からの借入金は、支払う利息が資金調達コストです。例えば、年利2.0%なら、借入金の資金調達コストは2.0%になります(詳細な解説は後述)。昨今、この金利は上がっていく傾向にあるので、今後借入金に係る資金調達コストは高くなっていくというのが、現在の一般的な見方ではないでしょうか。

ただし、支払利息は税金計算上の費用(損金)になるため、節約効果があります。そのため、実際の資金調達コストは、

支払利息-税金の節約効果(利息×税率)

で考えます。ただし、税金の節約効果を考慮しなければならないのは、利益が出て税金を払っている会社だけです。

一方、資本(株主の出資に内部留保を加え、株主資本と呼ぶ)は、支払う配当金が資金調達コストです。配当金は損金にならないため、配当金の全額が資金調達コストになります。

それでは、実際に計算例を使って資金調達コストを算出してみましょう。投資評価では、会社全体で資金の調達方法を加重平均した資金調達コストを用います。これを「加重平均資本コスト」といいます。英語ではweighted average cost of capital、頭文字をとってWACC(ワック)と世間では呼ばれ、次の算式で計算されます。

WACC=借入利率×(1-実効税率)×負債シェア+資本金配当率×株主資本シェア

例えば、借入金4000万円、資本6000万円、借入利率5%、資本金配当金10%、実効税率30%の場合は次のようになります。

7.4%=5%×(1-30%)×0.4(注1)+10%×0.6(注2)

(注1)負債シェア0.4=4000万円/(4000万円+6000万円)

(注2)株主資本シェア0.6=6000万円/(4000万円+6000万円)

5 中小企業における資金調達コストの考え方

中小企業の場合、配当を支払うことは稀です。なぜなら、経営者と株主が同じであることが多いため、株主の資本に対して資金調達コストを要求されないケースが多いからです。このような場合に、筆者は、

借入金による資金調達コストをベースに考えるのがよい

と考えています。中小企業では、会社に資金を残すか、経営者兼株主に還元していくかは比較的自由であり、その状況に応じて資金調達コストを変えていくのは現実的ではないためです。

無借金経営の場合はどうでしょうか。この場合も、

一般的な借入金の利息、または、安全な運用利回りとして定期預金などの利息を参考に資金調達コストを考える

ようにしましょう。資金は資本金、内部留保を使えばよいだけですが、少なくとも預金で置いておくよりも利益率は高くないと事業をする意味がないからです。

もちろん、資金調達コストは判断をする上での最低限の基準なので、定期預金などの利息をそのまま資金調達コストとして設定するのではなく、一定の+α(上乗せ幅)を乗せて目指すべき目標とすることになります。

6 投資評価時に必要な「機会コスト」と「埋没コスト」

投資評価の場面では、機会コストと埋没コストという考え方も大切です。

まず、機会コストとは、

ある案を選択した場合に「他の選択肢を選べば得られたはずの利益や収益」のこと

です。例えば、新しい製造ラインに1000万円の投資をすることを決めたとします。しかし、その同じ1000万円で不動産投資に回していれば年間で5%の利益が見込めたかもしれません。この場合、新しい製造ラインへの設備投資の機会コストは、不動産投資をしなかったために得ることのできなかった5%の利益です。このように、得られなかったメリットをコストと考えます。

機会コストは、実際には支出をすることがないイメージ上のコストであり、何かの意思決定、選択をすると必ず何かを失っているということを強く意識するためのコストといえます。ぜひ、皆さんの判断の際には気にしてみましょう。

次に、埋没コストとは、

投資によって、どの案を選んだとしても「変わらない費用」のこと

です。例えば、新店舗を出店するかどうかを検討する際に、本社の管理部門の費用(本社の人件費や賃料など)は出店してもしなくても発生するため、埋没コストに該当します。

また、「ここまで資金を使ってしまったのだから、途中でやめるのはもったいない」と考えてしまう心理も、埋没コストに関係します。途中まで進めた段階で、そこまでに払った資金は戻ってきません。大切なのは、その案件を継続するかどうかは、これからの収入と費用を冷静に比較して考えることです。例えば、ギャンブルで、こんなに時間とお金をかけたのだから、当たるまでやらないともったいないと考え続けてしまうケースがあるようです。この“こんなにかけた時間とお金”が埋没コストです。続けても、やめても変わらないコストです。経営判断でも同じで、過去の支出に引きずられないという考え方が、正しい意思決定を行う上で非常に重要です。

以上(2025年11月作成)

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画像:apinan-Adobe Stock

経営者が「なってみたいキャラクター・歴史上の人物」、1位はあの戦国武将!

1 もしも、自分が◯◯だったら……

もしも、自分が〇〇(憧れのキャラクターや尊敬する歴史上の人物)になって会社を経営するとしたら? キャラクターや人物を選ぶ視点・発想はまさに人それぞれ。それは、経営者1人1人の理想とするリーダー像の表れかもしれません。

今回は、中小企業の経営者214人に「なってみたいキャラクター・歴史上の人物」についてアンケートを実施し、

  • もし、自分以外のキャラクター・歴史上の人物などになって経営を行えるとしたら、試してみたいと思いますか?
  • なれるとしたら、誰・何になってみたいですか?
  • 前問で答えたキャラクターや歴史上の人物になりたい理由を教えて下さい。

という3つの質問をしました。経営者の素顔や価値観が垣間見える結果が集まりましたので、この記事で個性豊かな回答をご紹介します。

アンケートは2025年8月に、インターネットを通じて行いました。回答の中で、明らかに誤字と思われる表記などは修正しています。

2 自分以外の誰かになって経営を行えるとしたら?

自分以外の誰かになって経営を行えるとしたら?

アンケートの結果、

「誰かになって経営をしてみたい」と答えた人は、計44.9%

でした!

また、

「なってみたいキャラクター/歴史上の人物が思いつく」と答えた人は、21.5%

でした。次章からは、実際に経営者がどんな人物になって経営を行ってみたいのか、その理由を紹介していきます!

3 歴史上の人物になってみたい経営者たち

歴史上の人物になってみたい経営者たち

歴史上の人物で、経営者に一番人気だったのは、

誰もが知る戦国武将で三英傑の1人、織田信長

でした! ちなみに次に票が多かったのは、同じく三英傑の1人で、戦国の世の最終勝利者となった徳川家康です。

織田信長、徳川家康になってみたい経営者たちの、「なってみたい理由」は次の通りです。

織田信長

「奇抜な発想・行動がどこまで実現可能か試してみたい」「豪胆さ」「自分にはない個性の持ち主」「決断力」「天才的な経営者になれるから」

徳川家康

「戦略家としての思想を学びたいから」「数百年先を見越した治世」「忍耐力がすごいから」「長期ビジョン」

その他の人物を挙げた経営者たちの回答は次の通りです。

空海

「死してなお影響力を持つ」

楠木正成

「我国の伝統護持」

豊臣秀吉

「農民から武士として出世する能力が素晴らしい」「天下統一」

上杉鷹山

「日本を立て直したい」「藩の財政等を再建したから」

坂本龍馬

「革新的な考え方と人を巻き込む力」

土方歳三

「非常に行動力もあるが冷静で適応力が高い」

西郷隆盛

「敬天愛人」

大久保利通

「変化の時代を感じたい」

渋沢栄一

「複数の会社の起業に取り組みたい」

秋山真之

「知力、胆力が素晴らしい」

4 あのキャラクターになってみたい経営者たち

あのキャラクターになってみたい経営者たち

また、歴史上の人物と比べると少数派ですが、漫画やドラマのキャラクターになってみたい経営者たちも。回答は次の通りです。

江戸川コナン(漫画「名探偵コナン」)

「頭が良さそう」

古代進(アニメ「宇宙戦艦ヤマト」)

「憧れ」

猛やん(ドラマ「どてらい男」)

「商いをうまくやりたい」

以上(2025年10月作成)

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画像:日本情報マート

大盛況だった 『食の魅力』発見商談会2025 イベントレポート  きらやか銀行のお客さま5社へのインタビュー動画あり

今年の夏に行われた取り組みで、とても盛況だったものがありますのでご紹介します。

2025年7月4日(金)、東京都立産業貿易センター浜松町館で『食の魅力』発見商談会2025が開催されました。

全国から集まった食に関する出展社156社(初出展58社)、来場者2526名と大盛況で、2フロア(上の階と下の階)ともに熱気、活気あふれるイベントでした!(出展社数、来場者数は商談会公式ページより)

この『食の魅力』発見商談会の特徴は、大きく下記の2点です。

  • 出展社が地域の食に関する企業に特化していること
  • 来場者が食品バイヤーのみ(完全BtoB)であること

このため、出展社にとっては、純粋に、新規開拓やビジネスチャンスにつながる貴重な商談会となります。

また、主催銀行(地方銀行)や事務局のサポートが厚いこともポイントです。出展社は原則として主催銀行のお客さまであり、銀行の担当者が出展ブースに入って、出展社と一緒になって動いている姿も、あちこちで見られました。

朝10時からスタートした商談会は時間が経つにつれ、来場する食品バイヤーもどんどん増えていき、会場内もますます活況に!

「内容の濃い商談ができた」という出展社、来場者もいたようです。

「食」と分野を絞った、そして、「食品バイヤーのみ」と来場者も絞った商談会は、ビジネスの話になりやすいのかもしれません。大盛況のうちに幕を閉じました。

きらやか銀行のお客さまは下記の5社が出展されました(五十音順)。

株式会社アイオイ(初出展):ブランド鶏肉

アイオイ

三和漬物食品株式会社:漬物、酢の物など

三和漬物

株式会社タスクフーズ:いも煮、牛すじなど

タスクフーズ

有限会社達商:和菓子、洋菓子

達商

有限会社ティーズファクトリー:クラフトコーラなど

ティーズファクトリー

きらやか銀行のお客さま5社に、それぞれ、おすすめ商品などをインタビューしてご紹介いただきました! 出展中のお忙しいところ、インタビューにご対応いただき有り難うございます。

5社へのインタビュー動画はこちらです。


『食の魅力』発見商談会2025の開催報告は、こちらの商談会公式ページからもご確認いただけます。

https://rickie-bs.com/news_20250708/

以上(2025年8月)

AI導入による働き方への影響

仕事に人工知能(AI)を活用する職場が増えつつあります。AIは生産性の向上や人手不足の緩和などにつながるため、少子高齢化が進む日本では、今後も企業が積極的に導入していくと考えられます。本稿では、独立行政法人労働政策研究・研修機構が公表した「AIの職場導入による働き方への影響等に関する調査」の結果から、AIと働き方に関する最新事情をお知らせします。

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AI導入による働き方への影響

仕事に人工知能(AI)を活用する職場が増えつつあります。AIは生産性の向上や人手不足の緩和などにつながるため、少子高齢化が進む日本では、今後も企業が積極的に導入していくと考えられます。本稿では、独立行政法人労働政策研究・研修機構が公表した「AIの職場導入による働き方への影響等に関する調査」の結果から、AIと働き方に関する最新事情をお知らせします。

1 残業時間が減少

調査は、同機構が2024年5~6月、全国の労働者を対象に実施し、22,000人から有効回答を得ました。22,000人のうち、勤務先の企業でAIが使われていると答えた労働者は2,833人(有効回答数に占める割合12.9%)。2,833人のうち、自身がAIを利用していると答えた労働者は1,854人(同8.4%)でした。この1,854人に、AIを利用する前後で仕事の質や働き方がどう変わったかを尋ねたところ、次のようにAIの効果を感じさせる回答が得られました。

(単位=%。端数処理の関係で合計が100%にならない場合がある)

AIを利用する前後で仕事の質がどう変わったか

AIを利用する前後で働き方がどう変わったか

※独立行政法人労働政策研究・研修機構「AIの職場導入による働き方への影響等に関する調査」の結果より

「仕事のパフォーマンス」については、「かなり改善した」「少し改善した」が計60.6%で、改善効果が表れています。

「上司や管理者による従業員へのマネジメントの公平性」「メンタルヘルスとウェルビーイング(生活満足度や幸福度等)」「職場における安全性と身体の健康」の変化については、いずれも「わからない」が4割強。それでも、「改善した」が「悪化した」よりも多く、一定の効果が見て取れます。

「月間の総残業時間」の変化については、「わからない」が44.8%でしたが、「減少した」も計28.5%で、「増加した」を上回りました。

「年次有給休暇の取得日数」「平均的な賃金総額(税金と社会保険料を差し引く前の額面)」「職場で上司・同僚・部下と話す機会」の変化については、「増加した」が「減少した」を上回ったもの、「わからない」が5割前後を占めています。「仕事で新しい事を学ぶ機会」については、「増加した」が計40.5%に達し、効果が出ているようです。

2 仕事が失われる不安

一方、AI導入に伴う不安もみられました。AI によって今後2年以内に自身の仕事が失われる不安について尋ねたところ、全有効回答22,000人のうち、「極めて心配」「かなり心配」「ある程度、心配」「わずかながら心配」が計 43.7%、「(2年を超えて)今後10年以内」では計 50.7%でした。

また、今後10年間を見据え、自身の産業分野の賃金にAIが影響を与えるかについても質問しました。全有効回答22,000人のうち、「わからない」が44.6%、「賃金に影響を与えないと思う」が24.1%でしたが、AIは「賃金を減少させると思う」も22.6%を占め、「賃金を増加させると思う」の8.7%を大幅に上回っています。

さらに、AIの利用に伴い勤務先が訓練の提供や資金の援助をしてきたかを聞いたところ、勤務先の企業でAIが使われている労働者2,833人の62.8%が「いいえ」と答えました。企業の支援が十分とは言えないようです。

3 さいごに

AIは企業活動に大きなプラス効果を及ぼします。その反面、ChatGPTなどの生成AIについては、機密情報の誤入力や意図しない情報漏洩などのリスクもあります。セキュリティインシデントが発生してしまうと、企業に甚大な損害を与えるので、回避しなければなりません。

そのためには、社内規定やガイドラインを定め、生成AIを利用できる対象従業員、入力可能な情報の範囲、生成された結果の活用方法などを明確にしておく必要があります。適切なAI活用に向け、従業員に学習やリスキリングの機会を提供することも欠かせません。ご対応につきましては注意して進めてみてください。

※本内容は2025年10月10日時点での内容です。

(監修 社会保険労務士法人 中企団総研)

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画像:photo-ac

日没前後の運転は要注意!(2025/11号)【交通安全ニュース】

活用する機会の例

  • 月次や週次などの定例ミーティング時の事故防止勉強会
  • 毎日の朝礼や点呼の際の安全運転意識向上のためのスピーチ
  • マイカー通勤者、新入社員、事故発生者への安全運転指導 など

日没前後の時間帯は薄暮時間帯※と言われ、視界が刻々と変化していきます。

特に、秋から冬にかけては、帰宅や夕食の買い物などで自動車や人の動きが活発になる時間帯と重なるため、交通事故のリスクが高まります。

今号では、薄暮時間帯の事故防止について考えます。

日没前後の運転は要注意

※警察庁では、日没前後1時間を「薄暮時間帯」としています。
(日の入り時刻は、月日や都道府県により異なります。)
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/hakubo.html

薄暮時の事故発生状況

令和2年~6年の5年間における時間帯別死亡事故件数(図1)は、日没時刻と重なる17時台~19時台に多く発生しています。

時間帯別死亡事故件数(令和2年~6年)

さらに、薄暮時間帯の当事者別死亡事故(図2)を見てみると、「自動車対歩行者」が半数を占めています。

薄暮時間帯に事故が増加する要因の1つとして、視界の急激な変化と目の働きの低下による「見落とし」が考えられます。

薄暮時間帯 当事者別死亡事故件数(令和2年~6年)

※図1、図2ともに 出典:警察庁交通局「薄暮時間帯における交通時事故」より当社作成
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/anzen/hakubo.html

薄暮時間帯の視界の変化

秋から冬にかけての薄暮時間帯は、刻々と視界が変化していきます。

薄暮時間帯の視界の変化

  • 目が暗い状態に慣れるまでには時間がかかるため、自動車や自転車、歩行者などお互いの発見が遅れる。
  • 暗くなるにつれて、明るい場所と暗い場所との差(コントラスト)が大きくなり、物の色や形がはっきりと見えにくくなる。

特に、黒やグレーなど暗い色の服装の歩行者は、路面や背景の色に溶け込んでしまい、ほとんど見分けがつかない状態になるため「見落とし」に注意が必要です。

事故防止のポイント

下記を実践して薄暮時間帯の事故を回避しましょう。

①早めのライト点灯

日没30分前を目安に、意識してヘッドライトを点灯しましょう。薄暗くなったなと感じたら、即点灯が基本です。ライトの目的は、「自分がよく見るため」だけではなく、「自分の車の存在を周囲に知らせるため」です。歩行者や自転車に早く気付いてもらうことも重要です。

②ハイビームを積極的に活用する

基本はハイビームで走行します。遠くまで見通せることで危険をいち早く発見できます。見える距離はハイビームでは約100m、ロービームでは約40mです。なお対向車や先行車がある場合は、ロービームにして、こまめな切り替えを行いましょう。

③歩行者や自転車を意識して見に行く

暗がりや物陰、電柱の影など、見えにくい場所に注意深く目を配り、 意識して見にいくようにしましょう。特に住宅街や交差点など歩行者や自転車が多い場所では、認知が遅れてもすぐに対応ができるように、速度を抑えて走行しましょう。

以上(2025年11月)

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画像:amanaimages

【参加無料】中小企業向け「省エネ推進セミナー2025」を開催します(オンライン)

令和7年11月5日(水)、一般社団法人環境共創イニシアチブが経済産業省資源エネルギー庁の補助事業の一環として中小企業等を対象とした「省エネ推進セミナー2025」を開催します。

本セミナーでは、経済産業省が補助事業として実施している「令和6年度補正 中小企業等エネルギー利用最適化推進事業費(地域エネルギー利用最適化・省エネルギー診断拡充事業)」の活用方法を、事例を交えてわかりやすく紹介します!

詳細はチラシ、もしくはWEBページをご参照ください。


↑クリックで拡大表示↑

以上(2025年10月作成)

【朝礼】なぜ、あなたの「話し方」では伝わらないのか

【ポイント】

  • 独り善がりで、一方的に話していたら、お客さまは聞く耳を持ってくれない
  • 大きな声でハッキリとした口調で話すことをおろそかにしない
  • まともな話し方ができなければ、営業のスタートラインにも立てない

先日、「お客様に私の話を真剣に聞いていただけなくて、悩んでいます……」という相談を若手社員から受けました。そこで、私がお客様役になり、彼にいつもやっているように話してもらったのですが、「お客様が話を聞かない気持ちが分かる」というのが率直な感想でした。彼の話には、2つの問題があったのです。

1つ目は、独り善がりで、一方的に話していたことです。営業担当者は「売りたい!!」という気持ちを強く持っています。売るために、お客様に自分の考えや知識を伝えたいと強く思うほど、独り善がりで、一方的に話しがちです。しかし、お客様の立場になってみてください。「営業」と聞けば、多くのお客様は「売り込まれそう……」と身構えます。その上、一方的に話しては、お客様は一歩引いてしまい、聞く耳を持ってくれません。皆さんの周囲にいる優秀な営業担当者を観察すれば、一方的に話すのではなく、お客様との会話を大切にし、お客様の求める情報を提供していることが分かるはずです。

2つ目の問題は話し方です。くだんの若手社員は、小さな声で語尾も曖昧な話し方でした。皆さんは大きな声で、ハッキリとした口調で話していますか? たとえ営業担当者が有益な情報を話していても、小さな声で「ボソボソ……」と自信なさげでは、熱意を感じられません。内容以前に、聞く気が半減します。一方、同じ内容でも、大きな声でハッキリとした口調で話されれば、気持ち良く、より真剣に聞こうという気になります。まず耳を傾けてもらうために、大きな声でハッキリとした口調で話すことをおろそかにしてはいけません。

私たちがお客さまから選ばれるためには、商品のスペック、価格、対応の迅速さなど、私たちの優れた点をお客様に認めてもらうことです。そのために一役買うのが、話し方だといえます。

もちろん、話し方が優れているだけでは、ビジネスで成功を収めることはできません。しかし、まともな話し方ができなければ、スタートラインに立つことさえかなわないのです。その点を強く認識しておいてください。

以上(2025年10月作成)

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画像:Mariko Mitsuda

ヒント4[採用4]:入社日までに「入社後のギャップを最小化する」/武田斉紀の『人が辞めない会社、10のヒント』(5)

1 「好きな人は好き」にさせる事実の一行は見つかりましたか?

今シリーズの狙いは、経営者、人事担当者、現場の皆さんのお悩みである「社員を採ってもすぐに辞めてしまう上に、そもそも採れない」という課題を解決すること。『人が辞めない会社、10のヒント』と題して、毎回1つずつご紹介していきます。

『人が辞めない会社』に変わるための課題、その原因と解決策は会社によってさまざまです。

今回ご提示するヒントが皆さんの抱える原因に明らかに当てはまらない場合は、読み飛ばしてくださって結構です。ですが、ヒントの1~9までが該当しなくても、10が当てはまるかもしれません。

全社共通の原因もあれば、部署ごとの固有の原因も存在することでしょう。原因が1つだけというケースは少ないので、何回分か読んでいただければ「これはうちにも当てはまるな」というものを見つけていただけるのではと思います。

第2回から前回の第4回までは、採用は会社の入り口であり、『人が辞めない会社』に変わるための重要な最初の一歩であることをお話ししてきました。

自社を必要以上に大きく見せることなく、会社が“目指すこと”、“大切にしたいこと”を明示する。それを体現している社内の事実を見つけ出し、分かりやすい一行キャッチフレーズにしてアピールする。そうすればSNSの時代、「好きな人は好き」という人が全国、世界から集まってくれます。

「好きな人は好き」で集まってくれた人は、会社が“目指すこと”、“大切にしたいこと”に強く共感してくれた人材です。あとはその中から、自社で予め設定した「求める人材像」の資質・性格、経験やスキルなどの基準に沿って、本当に“採用したい人材”を絞り込んでいけばいいのです。

ただ、本当に“採用したい人材”を絞り込めて相思相愛で内定まで出せたとして、その人材が入社後すぐに辞めてしまう可能性はないでしょうか。

ということで、

今回は採用編の最後となるヒント4:入社日までに「入社後のギャップを最小化する」です。

あなたの会社では、これから入社してくる人材に対して、入社後のギャップが極力ないよう、事前に必要な情報や、入社後のイメージを十分に伝えられていますか。良いことだけでなく、悪いことも全てです。

2 内定者に伝えるべき全ての情報を、入社前に伝えられていますか?

残念なことに、私がこれまで採用をご支援してきた会社で、内定者に対して入社後のギャップが極力ないよう「入社日までに伝えるべき情報」をきちんと整理し、全て伝えきれている所はほぼ皆無でした。

原因は主に2つ。1つは、「マイナス情報を伝えたら、入社してくれなくなるのではないか」という懸念です。

担当者としては苦労して内定までこぎつけた候補者には、辞退せず入社して欲しいと願うもの。「〇名入社させた」という実績を見せたい気持ちもあるでしょう。

でも本当は分かっているはずです。入社後にギャップを感じてすぐに辞めてしまった場合、本人にも会社にもデメリットしかないということを。

本人は何より悔しいでしょう。「なぜ、そういう情報を入社前に教えてくれなかったのだ」と。事前に「〇〇について気になるので教えてください」と質問していたら、なおさらでしょう。履歴書には「〇〇社 4月入社 5月退社」というように“傷”を付けてしまいます。

会社にとっても「入社者がすぐに辞めた」という事実はマイナスでしかありません。事前に分かっていれば、他の適した候補者を採用し入社してもらうこともできたでしょう。二重の損失です。どこかの部署が欠員となり、再募集をかけなければなりません。

もう1つの原因は、採用する側が自社のことをよく知っているつもりで、実はよく分かっていないというものです。

つまり、内定者に対して入社後のギャップが極力ないように「入社日までに伝えるべき情報」をきちんと整理できていないのです。

前者の原因については、採用担当者とその上司に考え直していただくしかありません。何人入社させたかも大事ですが、そこから何人が辞めずに残ったかのほうがより大事なのですから。

3 「入社日までに伝えるべき情報」を、5×3のマトリクスで整理する

後者の原因を解決するポイントは、改めて内定者、あるいは応募者、採用候補者に対して「入社日までに伝えるべき情報」を整理することです。次の5×3のマトリクスで情報を網羅してみることをお勧めします。

【縦軸の項目】
1)企業理念(目的・価値観)・ビジョンなど…各々の内容および社内での共有度
2)会社情報…基本情報(売上・利益・従業員数の推移、拠点など)/歴史沿革のポイント/事業内容と業績・比率、業界でのポジション、強みなど
3)仕事情報…配属可能性/仕事内容/勤務地/勤務日と時間および残業/教育/異動/キャリアステップなど
4)待遇情報…入社時と将来の給与・年収・諸手当・昇給賞与・報償制度/人事評価制度/休日休暇/福利厚生など
5)企業文化、職場環境…特徴キーワード、具体的エピソード、社外・業界でのイメージなど

【横軸の項目】
A.一般に+(プラス)情報…ほぼ万人にとってプラスと思える情報
B. [〇〇な人]に+(プラス)情報…人によってはマイナスだが、〇〇な人ならプラスに感じてくれそうな情報
C.一般に-(マイナス)情報…ほぼ万人にとってマイナスと思える情報

縦軸の5項目は分かりやすいと思いますので、横軸のほうを補足しましょう。少し「社員を採ってもすぐに辞めてしまう」ではなく、「そもそも採れない」の解決策の話になってしまいますが。

A.は、ふだん自社の強みとして前面に打ち出しているものでよいのですが、他にも例えば

 例)毎週2回まで当日申請でリモートワークできる制度あり など

小さなことと思えても、できる限りたくさんピックアップしましょう。A.の情報は全て採用時の武器になります。小さくても独自だったり、量があったりすれば勝ちきれるのです。

B.の例を挙げてみましょう。

例)企業相手の仕事(いわゆるto B)で一般に分かりにくい →一般顧客ではなくプロ相手の仕事がしたい人には成長を感じられて楽しい職場
例)休日が土日ではない →平日休みたい人にはプラス(旅行好きなど)。加えて例えば「イベントが土日の際は〇回まで優先的に他の曜日と交替できる制度あり」だとお子様など家族のイベントや推し活時にも対応できてデメリットが軽減される
例)古い業界 →会社としては業界を改革したいと思っていて、同志を探している

B.ではどれだけプラスに感じてくれる「〇〇な人」をイメージできるかが重要です。「こんな事実を伝えたらみんな他社に行ってしまう」と考えないことです。どう伝えようとマイナスに感じる人は他社に行きます。けれどプラスに感じる人にとってはA.以上に「好きな人は好き」と引きつける可能性が高いのがB.の情報です。

最後にC.の例を挙げますが、ほぼ万人にとってマイナスである以上、伝えてプラスに感じてもらうことは無理としても、ゼロに近づける努力をするべきです。以下の→部分のようにできる限りマイナスをひっくり返せるかもしれない事実を拾ってみてください。

例)初任給が安い →平均年齢が若く昇進は早い、課長の年収は悪くない
例)三交替制で生活が不規則 →慣れれば意外と便利、管理職以上は時間固定勤務
例)急対応が多く海外旅行など無理 →複数担当制を試験的に導入中、既に海外旅行経験者もいる

細かすぎると思える内容でも、入社後にギャップを感じて退職につながりそうな項目は丁寧に拾ってみてください。同時にB.やC.に当たる情報については、プラスに感じてくれる「〇〇な人」をイメージしたり、あまりマイナスに感じないですむトークを用意したりしましょう。

なお、過去にすぐに退職した人の理由が分かれば、それに関わる情報も必ず入れておきましょう。同じような人を二度と生まないために。

4 全て伝えるにしても、どの情報をいつ伝えるかのタイミングは重要!

採用担当者でC.情報を先に伝える人はいないでしょう。募集時に伝えるべきはA.情報ないしはB.情報です。

A.情報を1つ掲げたくらいでは大手企業、人気企業にはかなわないかもしれませんが、独自色のあるA.情報やたくさんのA.情報なら戦えるかもしれません。腹をくくってB.情報にこだわって伝えれば「好きな人は好き」という人材がSNSなどを通じて集まってくれる可能性があります。

また、仕事内容への悪いイメージが原因でそもそも人が集まらないという業界・業種の会社へのアドバイスとしては、入社までに最終的に仕事内容を見せる前に、仕事の前提となる“高次”の情報提供から入ることをお勧めします。

例えば、1)の掲げている企業理念への熱い思いや、2)の会社情報で社会からいかに強く期待され感謝されている会社であるか、あるいはその歴史といった情報です。それらの情報があるかないかで、仕事内容は同じでも全く違った見え方になるからです。

そろそろ「社員を採ってもすぐに辞めてしまう」話のほうに戻しましょう。

ここで天秤(てんびん)ばかりをイメージしてみてください。就職希望者は候補とした会社ごとにこの天秤ばかりを持っています。片方の皿がプラス情報、反対がマイナス情報です。

本人は候補とした各社を回るたびに、その天秤ばかりの左右に新たに知った情報を乗せていきます。ささいなように見えて本人にとっては重い情報もあれば、重要そうに見えて本人にとっては軽い情報もあります。そして、最終的に自分を選んでくれた会社の中で、プラスのほうに一番傾いた会社を選ぶのです。

ところが最終的に選んだ会社から内定をもらい、入社したところが知らされていなかったマイナス情報が飛び込んできたらどうでしょう。たくさんの天秤ばかりを並べ、迷いながら時間をかけて自分が信じた1つを選んだだけにショックは大きい。

そのショック度とマイナス情報の程度によっては、天秤ばかりはマイナス側に完全に傾いてしまい、彼らは退職を決意するのです。

ではどうすればよいか。簡単に言えば、出会いから入社までの間に「入社日までに伝えるべき情報」を全て伝えつつ、天秤ばかりをなるべくマイナス側に傾かせないようにすることです。プラス情報を先に伝えておいて、マイナス情報を小出しにし、マイナス側に傾き過ぎないようにするのです。

採用プロセスにおいて、候補者一人ひとりの自社用天秤ばかりの現状は、頻繁に声をかけたり、相手の表情を確認したりしながら、次の情報を選んで乗せるしかありません。

本人は就職活動中に自社だけでなく、他社とも日々接触しています。自社の天秤ばかりの状態は、他社で得られた情報と比較されることでも傾きが変わります(マイナス側だけでなく、ラッキーにもプラス側に傾くこともあります)。

候補者一人ひとりの天秤ばかりを頻繁にいちいち確認することなど面倒に思えるかもしれません。が、とりわけ中小企業で採用に成功している会社はそこまで丁寧に対応しているのです。

とはいえ、伝えるべき大きなマイナス情報が残っているときはどうすればいいのでしょうか。まず、対策を考えましょう。現時点でできていないことでも、トップが何とかしたいと真剣に考えているのであれば(できればいつまでにかを約束)、それを説明することで説得できるかもしれません。

そうして、プラス側の傾きを維持しつつ、マイナス情報も丁寧に伝えていくしかないのです。本人のマイナスの傾きが大きくなってしまうようなら、残っているA.やB.の情報を順次投入しましょう。

それでも傾きが戻らず他社に行ってしまうのであれば、最後は諦めるしかありません。残念ながらそれが現在の貴社の採用力です。今後もっと採用力を上げていく努力をすればいいでしょう。

すでにお分かりと思いますが、「入社日までに伝えるべき情報」を全て伝えるにしても、どの情報をいつ伝えるかのタイミングはとても重要!なのです。

5  伝えるべき情報を、全て伝えきれているかチェックする

5×3のマトリクスに整理した情報は、基本的には全てを、内定者全員に入社までに伝えましょう。

採用実務を担当した人なら分かると思いますが、どの内定者や採用候補者にどの情報を伝えているのか、あるいは伝えていないのかを把握しておくことは大変です。ですが、そこは5×3の一覧表を意識しつつ、丁寧にチェックしていくしかありません。

全項目をチェックしていくのは厳しいですが、多くの退職者の退職理由に関係していると思われる重要情報については、伝え漏らしてはいけません。相手の志向や価値観などを見極めながら、個々に適したタイミングを判断して伝えましょう。

「これについて伝えておくね」と話して、仮に本人が他の社員や周囲からすでに同じ情報を得ていたのであれば、「そう、で、どう思った?」と本人の受け止め方を確認すればいいでしょう。「全然気になりません」という人もいれば、「早く聞いていたら他社に変えていました」という人もいます。

互いの貴重な時間を無駄にしないためにも、タイミングとともに全ての伝えるべき情報を伝えきれているかのチェックに努めてください。とりわけ外してはいけない情報については赤字にするなど注意しておきましょう。

6 入社後のギャップが少なければ少ないほど、人は辞めない

入社までにかかる時間は、採用する側にとってもそうですが、採用される側にとっても膨大です。それだけの時間をかけて、実に多くの候補の中から、自分の行きたい会社を絞り込んできたわけです。

最後に決めた会社に入社して、思っていたこととのギャップさえなければ辞めたくなるわけがありません。なぜなら自分で描いた中で一番の理想の職場であるはずだからです。

もちろん、いくら伝えるべき情報を、5×3のマトリクスで整理してタイミングよく伝えきれたとしても、本人の入社後のギャップを100%埋めることは不可能です。

理由の1つ目は、情報伝達が完璧なケースはまずないということ。人はそれぞれ背景や個性も異なり、こちらが意図したことと相手の情報の受け取り方がずれることは当たり前にあるからです。

「この点は内定する前に話したよね」「えっ? そうでしたっけ。記憶になくて今びっくりしているのですが……」といった会話は珍しくありません。担当者はできる限り内定者の記憶に残るようなコミュニケーションを心がけましょう。

理由の2つ目は、たとえ本人の入社後のギャップがゼロに近かったとしても、配属された職場の状況は個々に異なるかもしれないということ。

職種別採用ではない場合、配属された仕事内容と本人のイメージにギャップが生まれることもあるでしょう。また制度や社風なども、月日を経て内定時から変わっている場合もあります。

これらについても、入社後に採用担当者や配属された職場のメンバーおよび上司が本人に声をかけ続ければ、理解を得られ、退職防止につなげることができます。

第2回から今回第5回まで、『人が辞めない会社』に変わるためには[採用]という入り口が肝心ということでお話ししてきました。

人材獲得の入り口である採用においては、自社を「必要以上に大きく見せることなく」、求める人材像として「会社が“目指すこと”、“大切にしたいこと”を明示」してみましょう。ネットやSNSの力で、あなたの会社が本当に“採用したい人材”にアプローチすることができます。

そうして内定までこぎつけた人材に、「入社日までに伝えるべき情報」を整理して全て伝え、入社後のギャップが少なければ少ないほど、人は辞めないのです。

第5回を最後までお読みいただきありがとうございました。次回からはしばらく[仕事]についてのヒントをご紹介していきます。

毎回ご紹介するヒントを参考にしながら、自社を退職する一人ひとりの「辞める理由」と、働いている一人ひとりの「辞めない理由」を丁寧に拾ってみましょう。見えてきた自社ならではの“課題”を解消し“強み”を活かせれば、『人が辞めない会社』へと変われるはずです。

<ご質問を承ります>

ご質問や疑問点などあれば以下までメールください。※個別のお問合せもこちらまで

Mailto:brightinfo@brightside.co.jp
https://www.brightside.co.jp/

※武田が以前上梓した書籍『新スペシャリストになろう!』および『なぜ社長の話はわかりにくいのか』(いずれもPHP研究所)が、ディスカヴァー・トゥエンティワンより電子書籍として復刻出版されました。前者はキャリア選択でお悩みの方に、後者はリーダーやトップをめざしている方にお薦めです。

『新スペシャリストになろう!』
https://amzn.asia/d/e8GZwTB
『なぜ社長の話はわかりにくいのか』
https://amzn.asia/d/8YUKdlx

以上(2025年11月作成)
(著作 ブライトサイド株式会社 代表取締役社長 武田斉紀)
https://www.brightside.co.jp/

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画像:VectorMine-Adobe Stock

11/8(土)、11/9(日)徳島・香川「トモニマルシェ」開催!

11/8(土)、11/9(日)に東京交通会館1Fピロティ(JR有楽町駅前)にて徳島・香川「トモニマルシェ」を開催いたします!


また、11/3(月)~11/9(日)にトモニ市場では、「トモニ市場感謝祭」も行われます!

11/8(土)の13時~と15時~には、徳島県マスコットキャラクター「すだちくん」がトモニ市場店頭に登場予定です。


ご家族・ご友人をお誘い合わせの上、ぜひお越しください!

【開催概要】

  • 日時 2025年11月8日(土)11:00~17:30、2025年11月9日(日)11:00~17:30
  • 場所 東京交通会館1Fピロティ(JR有楽町駅前)東京都千代田区有楽町2丁目10番1号
  • 主催 東京交通会館(交通会館マルシェ事務局)
  • 共催 トモニホールディングス、徳島大正銀行、香川銀行

場所