災害時の労務管理!社員の賃金が振り込めなくなったら?

1 災害時でも労務管理は万全に

災害時は被害状況や従業員の安全確保だけでなく、会社の事業継続が重要で、「労務管理」もその一環です。例えば、家族の治療や家屋の修理などでお金が必要なときに、賃金の支払いが滞ったら大変です。

この記事では、賃金支払い、労働時間管理などに区分けして「災害時の労務管理」の基本ルールを紹介します。労働基準法(以下「労基法」)などの定めが基準になりますが、

  • 災害時も平常時も変わらず適用されるルール(例:賃金は毎月1回以上、一定の期日に支払わなければならない)
  • 災害時のみ適用される特殊なルール(例:36協定によらずに社員に残業を命じられる)

があるので、その点に注意しながら確認してみてください。

2 賃金支払いのルール

1)口座振込ができなくなったらどうする?

労基法上、賃金は毎月1回以上、一定の期日に支払わなければなりません。これは災害時でも変わりません。また、社員が災害による治療などのために賃金の前払いを請求してきた場合、支払期日前でも、すでに働いた時間分については支払わなければなりません。

災害時は金融機関の機能停止などで、賃金を通常通りに支払えないこともありますが、

  • 支払い方法を一時的に「口座振込」から「手渡し」に切り替える
  • 手渡しも難しければ、金融機関の機能が回復したタイミングで、即座に賃金を支払う

などの対応をします。

また、社員本人と連絡が取れない間に、その家族が賃金の支払いを請求してくることもあります。本来、賃金は社員本人に支払わなければなりませんが、労基法上では使者(本人に支払うのと同一の効果を生じさせる者)に対して賃金を支払うことは差し支えないとされています。ただ、緊急時に支払いの請求をしてきた者が使者かどうかを判別するのは困難な場合もあるので、まずは家族の身分や事情等を確認し、受領書を取得することを条件として支払うなど慎重に対応しましょう。

大災害の場合には、社員が行方不明となることもあり得ます。その場合に、家族から支払額が高額になる退職金などの請求がされた場合は、社員が「失踪宣告」(生死不明の者を、法律上死亡したものとみなす効果を生じさせる制度)を受けているのかを確認した上で支払うなど、慎重に対応します。

なお、災害時に慌てないためには平常時の備えが有効です。就業規則や賃金規程に「非常時には賃金の支払方法・支払日を変更することがある」旨をあらかじめ定めておくと、災害時の対応がスムーズになります。また、手渡しに切り替える場合に備え、社員の緊急連絡先や家族の連絡先を最新の状態に保っておくことも重要です。

2)災害時も休業手当を支払う?

労基法上、「使用者の責に帰すべき事由」により休業する場合、会社は休業期間中、社員に平均賃金の60%以上の休業手当を支払わなければなりません。

使用者の責に帰すべき事由とは、簡単に言えば「会社都合」です。会社側に故意・過失があるケースよりも広く、不可抗力によるものは含まれない

とされています。休業が不可抗力によるものと認められれば、休業手当の支払いは不要ですが、そのためには次の2つの要件を満たす必要があります。

  • 休業の原因が外部により発生した事故である
  • 会社が通常の事業主として最大の注意を尽くしても、避けられないといえる事故である

例えば、建物が損壊して事業を行えない、計画停電により事業が行えないなどの理由で休業する場合、休業手当の支払いは不要になる可能性が高いです。

一方、オフィスに直接的な被害はないものの、道路が損壊し資材が届かないなどの理由で操業できずに休業する場合、判断が分かれます。日ごろの備蓄管理の状況、他の調達手段の可能性、災害発生からの期間などによって、休業手当の支払いが必要になる可能性があります。所轄の労働基準監督署(以下「労基署」)に相談するなどして対応を検討してください。

休業手当の支払要否を判断した経緯は必ず記録に残しておきましょう。

  • 建物のどこがどう損壊したか
  • 代替調達をどう検討したか

などを写真や書面で残しておけば、後日、労基署から問い合わせを受けた際や、社員との認識の食い違いが生じた際の有力な資料になります。また、法的に支払義務がないケースでも、社員の生活保障や定着の観点から任意に一定の手当を支払う会社もあります。支払う場合は「法律上の義務ではなく任意の措置である」ことを明示しておくと、後々誤解を防げます。

3)賃金や休業手当の支払いが難しい場合は?

災害によって資金繰りが悪化し、賃金や休業手当の支払いが負担となる場合、「雇用調整助成金」を利用するとよいでしょう。

復旧に長い時間がかかる、交通インフラの問題で資材が手に入らないなど「経済的な理由」により休業せざるを得ない場合、会社が雇用保険の適用事業所であれば、雇用調整助成金が支給される可能性があります。使用者の責に帰すべき事由による休業でも、助成金の扱いは変わりません(助成を受けるためには所定の要件を満たす必要があります)。

中小企業の場合、原則として

  • 支給額は、休業手当負担額の3分の2(上限額あり)
  • 支給限度日数は、1年の間に最大100日、3年の間に最大150日

ですが、災害時は支給額や支給限度日数について特例措置が講じられることがあります。詳細については、厚生労働省ウェブサイトをご確認ください。

■厚生労働省「雇用調整助成金」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07_20200515.html

なお、災害の影響で会社が倒産に至り、賃金が未払いのまま社員が退職を余儀なくされた場合には、国が未払賃金の8割(年齢に応じた上限あり)を事業主に代わって立替払する「未払賃金立替払制度」があります。

■厚生労働省「未払賃金立替払制度の概要と実績」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/shinsai_rousaihoshouseido/tatekae/index.html

また、激甚災害に指定されるような大規模災害の際には、事業所が災害により休業する場合に、社員が離職していなくても雇用保険の基本手当を受給できる特例措置が講じられることがあります。休業手当の支払いが難しい場合の選択肢となるため、所轄のハローワークに確認するとよいでしょう。

■厚生労働省「災害時における雇用保険の特例措置等について」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000134526_00001.html

3 労働時間管理のルール

1)災害時は36協定に関係なく残業を命じられる?

会社が社員に時間外労働等を命じるには、労基法第36条に基づく労使協定(通称「36協定」)の締結・届け出が必要です。

しかし、災害などの緊急事態で臨時に社員を働かせる必要がある場合、36協定と関係なく必要の限度で残業(時間外労働や休日労働)を命じることができます。これを「災害時の時間外労働等」といいます。ただし、休日・時間外・深夜の割増賃金の支払いは必要です。

災害時の時間外労働等の場合、会社は事前に所轄の労基署に申請して、社員に残業を命じる許可をもらう必要があります。認められる基準は次の通りです。

  • 単に仕事が忙しいなど、経営上の理由だけでは認められない
  • 地震や津波、風水害、雪害、爆発、火災などの災害への対応、または急な病気への対応など、人の命や公共の利益を守るために必要な場合は認められる
  • 機械や設備が突然壊れて、それが修理されないと事業が運営できなくなるような場合や、システムがダウンしてそれを直さないと事業の運営が不可能であるような場合は認められる。ただし、平常時でも発生し得る部分的な修理や、定期的な保守点検の場合は認められない
  • 上の2.と3.の基準は、他の会社からの協力を求められた場合でも適用される。つまり、人の命や公共の利益を守るために協力が必要な場合や、協力しないと会社の運営ができなくなる場合は認められる

申請の際は、

  • (事前申請の場合)非常災害等の理由による労働時間延長・休日労働許可申請書
  • (事前申請ができない場合)非常災害等の理由による労働時間延長・休日労働届

に残業を命じる理由や社員数などを記入し、所轄の労基署に提出します。原則は事前申請ですが、事態が逼迫している場合は事後に遅滞なく届け出ます。どちらの書類も厚生労働省ウェブサイト(下記URL中段)からダウンロードできます。

■厚生労働省「主要様式ダウンロードコーナー(労働基準法等関係主要様式)」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudoukijunkankei.html

注意したいのは、災害時の時間外労働等はあくまで「必要の限度」に限られる点です。「災害だから」と無制限に残業を命じられるわけではなく、復旧対応と直接関係のない通常業務の残業は、原則通り36協定の範囲内で行う必要があります。

2)災害時は年少者や派遣社員にも残業を命じられる?

災害時の時間外労働等の場合、通常の残業の対象とならない、18歳未満の年少者や派遣元で36協定を締結していない派遣社員にも残業を命じられます。ただし、妊産婦については、本人が請求した場合、残業命令は出せません。

なお、派遣社員を残業させる場合、前述した所轄の労基署への申請手続きは派遣先の会社が行います。その場合、前述した「非常災害等の理由による労働時間延長・休日労働許可申請書」などには、派遣社員を含む社員数を記入して提出します。

3)災害時の時間外労働等の時間数に上限はある?

災害時の時間外労働等には、労基法の「時間外労働の上限規制(時間外労働は月45時間以内、年360時間以内を原則とするなど)」は適用されません。ただし、厚生労働省は、過重労働などを防止する上で、「時間外労働を月45時間以内にすること」などの配慮が重要としています。

そもそも災害時は、家族が負傷したり家屋が損壊したりして、社員が強いストレスを抱えた状態で働くことが予想されます。残業を社員に命じる場合、社員の疲労の状態、生活の現状などにも配慮する必要があるでしょう。

なお、災害対応で慌ただしい時期であっても、タイムカードやパソコンのログなどの客観的な記録による労働時間の把握は怠らないようにしましょう。労働時間の記録は、前述した所轄労基署への届け出や割増賃金の計算、万一の労災認定の際に重要な資料となります。

■厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudouzikan/070614-2.html

4)災害時に社員が年休を申請してきたらどうする?

年休(年次有給休暇)は原則として、社員が指定した時季に与えなければなりません。ただし、指定した時季に年休を与えて事業の運営に支障が出る場合については、会社はその時季を変更することができます。これを「時季変更権の行使」といいます。

災害時は、復旧作業などで人手が必要なときに年休を取得されると、事業の運営に支障が出る恐れがあります。ですから、時季変更権の行使は比較的認められやすいと考えられます。

ただし、「災害により負傷した家族の看護」など、やむを得ない理由による年休取得の場合は慎重に判断したほうがよいでしょう。また、例えば、退職が近い社員で退職日までに年休を別の時季に変更できない場合は、時季変更権は行使できません。

どうしても災害時の復旧作業などで出勤してもらいたい場合は、社員とよく話し合う必要があるでしょう。話し合いの際は、時季変更権の行使を一方的に通告するのではなく、まず「なぜこの時期に出勤してほしいのか」(復旧作業の内容、人員の状況、事業への影響など)を具体的に説明した上で、社員側の年休取得の理由や事情を丁寧に聞き取ります。その上で、

  • 年休の取得日を数日ずらせないか
  • 半日単位・時間単位の年休取得で対応できないか(制度を導入している場合)
  • 午前は家族の看護、午後は出勤といった柔軟な働き方ができないか
  • 他の社員との業務分担やシフト調整で代替できないか

など、双方が歩み寄れる選択肢を一緒に検討する姿勢が大切です。災害時は社員自身も被災者であることが少なくありません。会社の都合だけを押し付ける形になると、社員の信頼を失い、離職につながる恐れもあります。

4 労働災害や解雇のルール

1)災害による負傷は労働災害に当たる?

労働災害(以下「労災」)とは、業務上の事由による「業務災害」と、通勤による「通勤災害」のことです。震災や豪雨などの災害(自然災害)は、業務や通勤とは関係なく発生するので、これらによる負傷が労災に当たるのか、疑問に思うかもしれません。

結論から言うと、業務中や通勤途中の災害による負傷は、労災として認定されやすい傾向にあります。オフィスや通勤経路に被災しやすい事情(建物や道路の構造上の脆弱性など)があって、その危険が災害によって現実化したものと考えられるからです。

災害時は「労災になるかどうか分からないから申請しない」という判断になりがちですが、労災認定の判断は労基署が行うものです。判断に迷うケースでも、まずは申請を検討するよう社員に案内しましょう。会社が労災申請に協力しない場合、労基署への相談や紛争につながるリスクがあります。

(図表)【地震による災害事例のうち労災として認められたもの】
  事例 労災として認められた理由
業務災害 1.作業現場でブロック塀が倒れたための災害 ブロック塀に補強のための鉄筋が入っておらず、構造上の脆弱性が認められた
2.作業場が倒壊したための災害 作業場において、建物が倒壊したことにより被災し、構造上の脆弱性が認められた
3.事務所が土砂崩壊により埋没したための災害 事務所に隣接する山が急傾斜の山で、表土が風化によってもろくなっていたなど不安定な状況にあり、常に崩壊の危険を有していた
4.バス運転手の落石による災害 崖下を通過する交通機関は、常に落石等による災害を被る危険を有していた
5.工場または倉庫から屋外へ避難する際の災害や避難の途中車庫内のバイクに衝突した災害 業務中に事業場施設に危険な事態が生じたため避難したものであり、避難行為は業務に付随する行為と認められた
6.トラック運転手が走行中、高速道路の崩壊により被災した災害 高速道路の構造上の脆弱性が現実化し、危険環境下において被災したものと認められた
通勤災害 1.通勤途上において列車利用中、列車が脱線したことによる災害 通勤途上において、利用中の列車が脱線したことは、通勤に通常伴う危険が現実化したものであると認められた
2.通勤途上、歩道橋を渡っている際に足をとられて転倒したことによる災害 通勤途上において、歩道橋を渡っている際に転倒したことは、通勤に通常伴う危険が現実化したものであると認められた
(出所:厚生労働省「兵庫県南部地震における業務上外等の考え方について」を基に作成)

なお、複数の会社で働いている社員については、全ての勤務先の業務上の負荷を総合的に評価して労災認定を行う「複数業務要因災害」という区分もあります。副業・兼業をしている社員がいる場合は覚えておきましょう。

■厚生労働省「労働者災害補償保険法の改正について」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/rousai/rousaihukugyou.html

2)災害を理由に解雇は可能?

災害によって経営環境が著しく悪化した場合、人員削減のために社員を解雇せざるを得なくなることがあります。こうした解雇はいわゆる「整理解雇」に当たります。

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は無効とされています。なかでも整理解雇は、社員に明確な落ち度がなくても行うことがあるため、特に厳しい判断がなされます。

「客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当である」かどうかを判断するに当たっては、次の整理解雇の4要素が重要な考慮要素となります。

  • 人員削減の必要性:人員削減措置が経営上の十分な必要性に基づいていること
  • 解雇回避努力義務の履行:配置転換・出向、希望退職者の募集等の手段によって、整理解雇を回避する努力を尽くしていること
  • 人選の合理性:被解雇者の選定にあたり、客観的で合理的な基準を設定し、公正に適用していること
  • 手続きの妥当性:対象社員や労働組合に対して整理解雇の必要性と時期、規模、方法等について説明、協議を行ったこと

過去には、これらを「4要件」として「どれか1つでも欠ければ整理解雇は無効である」と判断した裁判例がありますが、最近は「4要素」としてそれぞれの要素を総合的に考慮して、整理解雇の有効性を判断する傾向にあります。ただし、1つでも欠けると、その整理解雇は無効と判断されることが少なくありません。

実務では、整理解雇は最後の選択肢として、まずは前述の雇用調整助成金などを活用して事業や雇用の継続を図る努力をするのが一般的と考えられています。

整理解雇を検討する前に、雇用調整助成金の活用のほか、休業や労働時間の短縮、一時的な出向など、段階的な選択肢があります。また、やむを得ず退職勧奨や解雇に進む場合も、災害の混乱に乗じた性急な進め方は「手続きの妥当性」を欠くと判断されるリスクが高くなります。説明会の開催記録や個別面談の記録を残し、丁寧なプロセスを踏むことが、結果的に会社を守ることにつながります。

以上(2026年8月更新)
(監修 社会保険労務士 柴田充輝)

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画像:ChatGPT

【ハラスメント対策】 もう「ハラスメント」とは言わせない!安心のシーン別セリフ集

1 ハラスメントと言わせない指導をお手伝いします

部下の指導は上司(管理職)の仕事。とはいえ、部下との関係が浅いうちに少し突っ込んだ指導をすると「ハラスメント!」と言われかねません。「そんなつもりはないのに……」と言いたいことも言えなくなってしまった経験もあるかもしれませんが、ご安心。

以降で、ハラスメントになる問題発言と、それをホワイト発言に変換した例を紹介するので、どこがいけないのか確認してみてください。この記事を読めば、

ハラスメントと言わせない指導

に一歩近づきます!

早速、パワハラ(パワーハラスメント)、セクハラ(セクシュアルハラスメント)、マタハラ(マタニティハラスメント)の順番で確認していきましょう。

2 パワハラ発言になりやすい言い方、なりにくい言い方

パワハラは、職場の優越的な関係(上司と部下など)を背景に、業務上必要のない(または行き過ぎた)言動によって相手の就業環境を害するハラスメントです。パワハラになりやすい言い方、なりにくい言い方の例は次の通りです。

(図表1)【パワハラになりやすい言い方、なりにくい言い方の例】

パワハラになりやすい言い方 パワハラになりにくい言い方
1.君は全然仕事ができないな! このままだと辞めてもらうしかないぞ! 1.君は○○はできているが、□□ができていない。まずは□□の部分をクリアしよう
2.今度入ってくる新人は優秀らしい、本気で頑張らないと君の居場所がなくなるよ? 2.今度新人が入ってくるから、先輩として新人のお手本になるよう頑張ってくれ
3.こんな簡単なことも分からないのか、新入社員以下だぞ! 3.これを理解しなければ○○の業務はできない。この参考書を貸すから勉強し直してくれ
4.私の指示通りにやったら失敗した? 少しは臨機応変に動けよ、バカなのか? 4.今回は私の指示が悪かった。ただ、君も今後は、失敗すると思った時点で相談してくれ
5.明日が納期の仕事がある? 関係ない、残業なんてダメだ! 帰れ! 5.君はこれ以上残業すると、36協定に抵触する。残っている仕事は引き取るから帰りなさい
6.この程度の仕事なら当然○時間でできるよね? 終わらなかったら問題だぞ! 6.このツールを使えば、○○時間で終わるはずだ。ただ、難しい場合は相談してくれ
7.まだ終わらないのか、仕事が遅すぎる! もういい、君は雑務だけやっていろ! 7.今回はまず最後までやってみなさい。次回は○○時間で終わらせるよう頑張ってくれ
8.そこは前に教えた。1回教えたんだからできるだろ、忘れたなんて言わせないよ? 8.そこは前にやり方を教えたから、落ち着いて思い出してみよう。ヒントは○○だ 
9.週明けから遅刻してくるなんて、休日遊んでばかりいるからだぞ! 9.始業は○時からだし、週明けから遅刻されると職場が締まらない。次からは気を付けるように
10.仕事もうまくいってないのに、よく有給休暇を取りたいなんて言えるね? 10.休暇中は、しっかり休んでくれ。休み明けに今後の仕事の進め方について相談しよう
11.君いつもつまらなそうだし、今度の親睦会、来なくていいよ 11.親睦会は任意参加だから、よかったら参加してね
12.歓送迎会のセッティングや花見の場所取りは普通若手がやるんだよ、使えないな 12.行事のセッティングはプロジェクト運営の勉強になるよ。お願いしていいかな

(出所:日本情報マート作成)

赤字が問題発言です。退職をにおわせる発言(1.と2.)、相手を侮辱する言葉(3.と4.)は、パワハラの典型例です。短時間で仕事を終わらせることを強制する(5.と6.)、部下から仕事を取り上げる(7.)というのも、部下の業務量や納期の状況などによってはパワハラになります。「自分は正論を言っているから」と部下の言い分に耳を傾けない(8.)、休日や休暇などのプライベートに干渉する(9.と10.)というのもリスキーです。仲間はずれにしたり(11.)、業務外の場面で特定の役割を強要したりする(12.)のも慎みましょう。

これを踏まえ、図表右側の「パワハラになりにくい言い方」に言い換えていきます。ポイントは次の通りです。

  • 1.のセリフ:何ができていないのかを明確にしつつ、できていることは評価する
  • 2.のセリフ:「新人のお手本になる」というポジティブなメッセージに言い換える
  • 3.のセリフ:部下の勉強不足は事実として指摘しつつ、改善策も示す
  • 4.のセリフ:上司の指示に問題があったことは素直に認め、その上で部下に改善を促す
  • 5.のセリフ:残業を認めない理由を伝え、仕事を引き取った上で部下を帰らせる
  • 6.のセリフ:仕事の目標時間と併せて、目標を達成するためのヒントも伝える
  • 7.のセリフ:安易に仕事を取り上げず部下にやらせつつ、次回の目標を設定する
  • 8.のセリフ:教えたことのヒントを与えて、部下自身に思い出させる
  • 9.のセリフ:休日の過ごし方には干渉せず、遅刻したことについてのみ注意する
  • 10.のセリフ:有給休暇の取得は妨げず、一方で休み明けにやるべきことは伝える
  • 11.のセリフ:親睦会を任意参加にして、参加するかどうかは部下自身に決めさせる
  • 12.のセリフ:部下にもメリットがあることを伝え、「命令」ではなく「お願い」する

3 セクハラになりやすい言い方、なりにくい言い方

セクハラは、身体的な接触や性的な言葉によって就業環境を害したり、相手がこうした言動を拒否した場合に評価を下げるなどの嫌がらせをしたりするハラスメントです。セクハラになりやすい言い方、なりにくい言い方の例は次の通りです。

(図表2)【セクハラになりやすい言い方、なりにくい言い方の例】

セクハラになりやすい言い方 セクハラになりにくい言い方
1.今日のスカート、かわいいね! 1.今日の服装、素敵だね!
2.最近、痩せたね! もしかしてダイエットしてるの? 2.最近、雰囲気変わったね! 健康的に見えるよ!
3.明日は有給休暇だったね! 彼氏とデートでも行くの? 3.明日は有給休暇だったね! しっかりリフレッシュしてくれ!
4.君ももう○○歳だよね、そろそろ結婚とか考えてる? 4.会社に入って○○年たつけど、仕事やプライベートで何か不安なことはある?
5.仕事もうまくいったし、よかったら今度、飲みにでも行くかい? 5.仕事の打ち上げで、部署のメンバーで飲み会をやろうと思うんだが、君もどうだい?
6.君は、声がかわいいから、電話に出てくれると気分が明るくなるよ! 6.君は、声が聞き取りやすくて説明も分かりやすいから、電話の際はとても助かっているよ!
7.君は、女性らしい性格だから、いてくれると職場が華やぐよ! 7.君は、いつも親切で協力的でとても助かっているよ!
8.君は、男のくせになよなよしているな……もっとシャキッとしたほうがいいよ 8.君は物腰が柔らかくて話しやすいね。もう少し元気があるとさらにいいよ!
9.○○ちゃんはいつも頑張っているね! 9.○○さんは、いつも頑張っているね!
10.おばさん、ここも汚れてるから掃除してもらえる? 10.○○さん、ここも少し汚れがあるようなので、掃除してもらってもいいですか?
11.生理痛か? 更年期か? きついなら休んでいいよ! 11.体調が悪そうだね、今日は早退していいよ!
12.肌荒れがすごいけど、最近ちゃんと眠れてる? 12.少し疲れてそうに見えるけど、最近ちゃんと眠れてる?

(出所:日本情報マート作成)

赤字が問題発言です。相手の容姿の特徴を指摘する発言(1.と2.)、恋愛や結婚など個人のプライベートに干渉する発言(3.と4.)、下心があると受け取られそうな発言(5.と6.)、「女性らしい」「男のくせに」など性差を強調する発言(7.と8.)は、セクハラと受け取られがちです。愛称やおばさん、お嬢さんなどと呼ぶ(9.と10.)のも、避けたほうが無難です。相手の体調を気遣う発言(11.と12.)は、業務上必要であっても、周囲に社員がいる状況などでは言い方に配慮が必要です。

これを踏まえ、図表右側の「セクハラになりにくい言い方」に言い換えていきます。ポイントは次の通りです。

  • 1.のセリフ:容姿の特徴的な部分を指摘するのではなく、容姿全体を褒める
  • 2.のセリフ:「雰囲気が変わった」「健康的」など、オブラートに包んだ表現にする
  • 3.のセリフ:具体的な休暇の過ごし方には触れず、楽しんでくるようにとだけ伝える
  • 4.のセリフ:「年齢」「結婚」に関するワードを使わずに、不安なことがないかを聞く
  • 5.のセリフ:部署の集まりであることを伝え、個人的な誘いと疑われないようにする
  • 6.のセリフ:部下の声や話し方が「仕事にどう役立っているか」という視点で褒める
  • 7.のセリフ:「女性らしい」というワードが、具体的に何を意味するかを考える
  • 8.のセリフ:個性を尊重しつつ、「元気があるとさらにいい」と遠回しに伝える
  • 9.のセリフ:職場の風土などにもよるが、「○○さん」などの呼称で統一する
  • 10.のセリフ:「○○さん」、名前が分からない場合は「清掃員さん」などと呼ぶ
  • 11.のセリフ:「生理痛」「更年期」というワードを使わずに、体調不良を気遣う
  • 12.のセリフ:「肌荒れ」というワードを使わずに、疲労が見えることを指摘する

4 マタハラになりやすい言い方、なりにくい言い方

マタハラは、妊娠等(妊娠や出産、育児休業の取得など)をした相手の就業環境を害する言動をしたり、育児休業などの取得を理由に評価を下げるなどの嫌がらせをしたりするハラスメントです。マタハラになりやすい言い方、なりにくい言い方の例は次の通りです。

(図表3)【マタハラになりやすい言い方、なりにくい言い方の例】

マタハラになりやすい言い方 マタハラになりにくい言い方
1.つわりで休む? 甘えてるね。妊娠は病気じゃないんだよ? 1.つらいよね。休んでいる間のことは任せてね
2.長く育児休業を取ると、仕事に復帰するのが大変かもしれないけど頑張ってね 2.育児休業から復帰したら、元のように仕事ができるようサポートするからね
3.これから仕事と育児を両立していくなら、パート勤務のほうが向いているだろうね 3.子どもが生まれた後も、正社員のままリモートワークで働けるから心配しないでね
4.妊娠してこれから大変だろう、今日から雑務だけやってもらえばいいよ 4.妊娠中の業務について話し合いたいんだが、君はどうしたい? 医者からは何か言われてる?
5.妊娠中で大変かもしれないけど、あと少し働いたら育児休業でたっぷり休めるからね 5.子どもを育てることも大切な仕事だから、しっかり育児休業を取ってね
6.子育て、少しは旦那さんに手伝ってもらえないの? 6.子育てについて、家族からはどんなサポートが受けられそう?
7.育児休業中の仕事はフォローするけど、迷惑をかけるメンバーには謝っといてね 7.育児休業中の仕事は心配しないで! フォローに回るメンバーにはお礼を言っておいてね
8.育児休業中の仕事は○◯さんが担当するから、君がいなくても大丈夫だよ 8.育児休業中の仕事は○◯さんが担当するから心配しないで! 戻ってくるのを待っているよ
9.育児休業中も仕事の件で連絡をすると思うけど、そのときはよろしくね 9.育児休業中は仕事の連絡は極力しないし、必要な場合も育児の邪魔にならないよう注意するよ
10.育児休業から復帰したときに備えて、勉強もしといてね 10.育児休業中は育児に専念してもらっていいからね。勉強は育児が落ち着いてから頑張ろう!
11.今日から復帰だね、育児休業でしっかり休んだ分、ここから挽回してくれよ? 11.今日から復帰だね、ブランクもあるだろうし、まずはゆっくり仕事の感覚を取り戻そう
12.小さい子どもを保育園に預けて働くなんて子どもがかわいそう 12.お子さん、保育園の先生や友だちと楽しく過ごせるといいね

(出所:日本情報マート作成)

赤字が問題発言です。妊娠・出産等への否定的な発言はマタハラの典型例です(1.)。また、相手を気遣ったつもりでも、退職や雇用形態の変更をにおわせる発言(2.と3.)、仕事を一方的に取り上げる発言(4.)、育児休業を取りにくくなる発言(5.と6.と7.)などは、マタハラと受け取られがちです。部下を必要としていないように取れる発言(8.)、育児休業中の過ごし方などに干渉する発言(9.と10.)、職場に復帰したばかりの部下を焦らせるような発言(11.)にも注意しましょう。なお、マタハラは、社員が妊娠・出産等で「働けない」ことを理由に行われるイメージがありますが、「働いている」ことを理由に行われる発言(12.)もマタハラになり得ます。

これを踏まえ、図表右側の「マタハラになりにくい言い方」に言い換えていきます。ポイントは次の通りです。

  • 1.のセリフ:部下のつらさに寄り添って、安心できる言葉をかける
  • 2.のセリフ:「復帰が大変」という話ではなく、「復帰のサポート」に関する話をする
  • 3.のセリフ:育児休業を取得しても、部下に不利益がないことを強調する
  • 4.のセリフ:妊娠中の業務について部下の要望を聴く(医師の指示がある場合はそれも)
  • 5.のセリフ:育児休業は、子どもを育てるための大切な休みであることを強調する
  • 6.のセリフ:家族のサポートを受けられるか、柔らかい言い方で確認する
  • 7.のセリフ:育児休業を取ることに「謝罪」は不要、「感謝」をするよう伝える
  • 8.のセリフ:部下が職場に戻ってくるのを待っていることを強調する
  • 9.のセリフ:育児休業中の連絡は原則せず、する場合も必要最低限にとどめる
  • 10.のセリフ:育児休業中の勉強は強制しない、プレッシャーがかかる言い方も避ける
  • 11.のセリフ:育児休業中のブランクに配慮して、徐々に仕事の感覚を取り戻させる
  • 12.のセリフ:自分の中の子育てのイメージを押し付けず、ポジティブな言葉をかける

以上(2026年7月更新)

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画像:ChatGPT

「地政学的リスク」対策の第一歩は、身近な「USBメモリの管理」から

1 「地政学的リスク」とは? うちの会社に関係あるの?

「地政学的リスク」とは、

政治的・軍事的な緊張関係や地域紛争など、地理的条件に基づく国際関係の変動によって生じるリスク

を指します。地政学的リスクに起因するサイバー攻撃は、国家が直接的または間接的に関与する高度な攻撃で、最新技術に通じた専門のハッカー集団などによって行われます。

「うちの会社に関係あるの? 外国のハッカー集団に狙われるような情報なんて持ってないよ」と思うかもしれませんが、彼らの狙いは基本的に、会社が保有する情報ではありません。

政府機関や大企業などへのサイバー攻撃に使える「踏み台」として中小企業を利用する

のです。例えば、大企業のサプライチェーンに組み込まれていて、セキュリティ対策が手薄な中小企業が、大企業への侵入経路として狙われることなどがあります。

日本では、ロシア、中国、北朝鮮などの国家をバックグラウンドとするハッカー集団による機密情報の窃取、重要インフラの機能停止、政治的・軍事的優位性の確保、経済的損害などを目的とした活動が観測されています。

IPA(情報処理推進機構)の「情報セキュリティ10大脅威2026」では、「地政学的リスクに起因するサイバー攻撃(情報戦を含む)」が第6位としてランクイン

しました(初選出の2025年から2年連続2回目)。

この記事では、システム的な脆弱性や、社員の心理的な隙を突かれて、知らぬ間にサイバー攻撃の「踏み台」にならないための対策をお伝えします。

なお、高度な独自技術を保有していたり、防衛・インフラ・通信に関わる重要な部品を製造していたりする場合、データそのものを狙われる恐れもあるので、より一層の注意が必要です。

2 IPA「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」でチェック

孫子の兵法に、「彼を知らず己を知らざれば、戦うごとに必ず殆(あや)うし」という一節があります。敵情を知らず、味方の事情も知らないのでは戦うたびに必ず危機に陥るという意味です。

敵(外国のハッカー集団や産業スパイ)の事情は計り知れませんが、その狙いが政府機関や大企業などへのサイバー攻撃に使える「踏み台」であることは事実と考えられます。そうすると、私たちがまずやるべきことは「己を知る」ことです。

ここで、試していただきたいのが、IPAが提供している「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」です。これは、中小企業・小規模事業者の方向けのセルフチェックツールで、25問の質問に回答し、採点結果(100点満点)を基に対策を検討するという流れになっています。

こちらからエクセル形式の質問表をダウンロードできます。

■IPA「5分でできる!情報セキュリティ自社診断Excel版」■
https://www.ipa.go.jp/security/guide/sme/ug65p90000019cbk-att/5minutes.xlsx

スコアを100点に近づけていくための対策を講じることで、自ずとシステム的な脆弱性を減らしていくことができるはずです。

3 心理的な隙が狙われる!

最近は、陸上自衛隊でマルウェアに感染したUSBメモリの使用が続いていたことが発覚し、それを発端とした全国の地方自治体への影響・調査で、禁止されていた私物USBメモリの使用や調達過程でのセキュリティ不備が見つかったという報道もありました。

「国や地方自治体には厳しいルールがあるはずなのに、どうして?」と思うのも当然ですが、結果的に言えるのは、

いくら厳しいルールを作っても、人間である以上「うっかりミス」や「これくらい大丈夫だろうという油断」を100%なくすことは不可能

ということです。

また、2026年7月に放送されたNHKのドキュメンタリー番組では、関係者(日本の会社員や研究者など)への取材を基に、外国の産業スパイが、

SNSでのやり取りや、何気ない会食をきっかけに信頼関係を築き、相手の承認欲求や不安、悩みにつけ込みながら協力者へと取り込んでいく

という巧妙な手口が明らかにされました。

例えば、どこかの展示会でノベルティとして「USBメモリ」をもらったり、行きつけの飲食店で知り合った顔見知りの人にプレゼントをもらったりしたことはないでしょうか? 日常シーンでありそうな出来事が、国家規模のハッカー集団や産業スパイの活動につながる可能性を疑わないといけない、そんな時代であることも頭の片隅においておくとよいでしょう。

4 組織と情報を守るチェックリスト

1)経営者・マネジメント層向け

チェック項目
重要データの「アクセス権限」を最小限に絞っているか
退職者のアカウントやIDを「即座に削除」しているか
万が一の「データ破壊」に備えて、物理的に切り離したバックアップを取っているか
USBメモリは原則禁止(会社支給の「セキュリティ専用USBメモリ」のみ使用可)としているか

2)従業員向け

チェック項目
LinkedInやFacebookなどでの「見知らぬ人からのアプローチ」を警戒しているか
会食や異業種交流会で、自社の「未公開技術や愚痴」を話していないか
取引先や上司からの「急ぎの指示メール(URL・添付ファイル)」を鵜呑みにしていないか
私物のUSBメモリを業務に利用していないか

以上(2026年7月作成)

pj60390
画像:日本情報マート

【賃金データ集】地域別のモデル支給額

【賃金データ集】シリーズとは?

【賃金データ集】シリーズは、基本給や諸手当など賃金の主要な構成要素ごとの近年のトレンドを、モデル支給額を中心とした関連データとともに紹介します。経営者や実務家の方々が賃金支給水準の決定や改定を行う際の参考としてご活用ください。なお、モデル支給額などのデータを紹介する際は、基本的に出所に記載されている用語を使用するものとします。また、データは公表後に修正されることがあります。

この記事で取り上げるのは地域別の「基本給」です。

総額人件費の内訳と「基本給」の位置付け

なお、以降で紹介する図表データのExcelファイルは、全てこちらからダウンロードできます。

こちらからダウンロード

1 都道府県ごとの賃金格差

賃金支給額は、産業の集積度合いや人口などによって地域ごとに格差があります。厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、東京都を100.0(43万4300円)とした場合の道府県ごとの賃金比率は、東京都に次いで高い神奈川県の89.5%(38万8700円)から最も低い青森県の65.2%(28万3000円)まで、24.3ポイントの差があります。

2 厚生労働省の統計資料によるモデル支給額

都道府県別、性別の賃金支給額

鉱業、砕石業、砂利採取場~電気・ガス・熱供給・水道業まで

情報通信業~金融業、保険業まで

不動産業、物品賃貸業~生活関連サービス、娯楽業まで

教育、学習支援業~サービス業(他に分類されないもの)まで

3 東京都労働相談情報センターの統計資料によるモデル支給額

東京都労働相談情報センターの統計資料によるモデル支給額1

東京都労働相談情報センターの統計資料によるモデル支給額2

東京都労働相談情報センターの統計資料によるモデル支給額3

東京都労働相談情報センターの統計資料によるモデル支給額4

東京都労働相談情報センターの統計資料によるモデル支給額5

4 情報インデックス(この記事で紹介したデータの出所)

この記事で紹介した統計資料は次の通りです。調査内容は個別のURLからご確認ください。なお、内容はここ数年の公表実績に基づくものであり、調査年(度)によって異なることがあります。

■賃金構造基本統計調査■
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html

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■中小企業の賃金事情■
http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/toukei/koyou/chingin/

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以上(2026年6月更新)

pj17907
画像:ChatGPT

テレワークや外出中の社員を災害から守るためのチェックリスト

1 チェックリストで確認 オフィス外での防災対策

職場の防災対策は、社員がオフィスで働いていることを前提にしたものだけではありません。例えば、社員が外回りの営業をしていたり、テレワークをしていたりと「オフィス外」で働いているときに災害が発生したら、連絡を取り合うのは難しくなります。

この記事では、そうしたケースに備えるための基本的な対処法をご提案します。まずは次のチェックリストを基に、オフィス外で働く社員に対して、どのぐらい防災対策を周知できているかを確認してみましょう。

(図表)【オフィス外での防災対策チェックリスト】

オフィス街・繁華街・住宅街・地下街・電車の中
1 訪問先や移動手段を事前に管理職や上司に共有しているか?
2 避難出口や避難経路を把握しているか?
3 周辺に落下物がないかどうかを確認しているか?
4 メール、電話以外での安否確認手段を用意しているか?
徒歩での移動中
1 ガラスやブロック塀などの近くを避けて移動しているか?
2 周辺に落下物がないかどうかを確認しているか?
3 外出時に使える防災グッズを持っているか?
車での移動中
1 避難用品・水・食料などの災害備蓄品を用意しているか?
2 ガソリンは十分に補給されているか?
3 脱出用ハンマーや発煙筒を用意しているか?
テレワーク(在宅勤務)中
1 仕事部屋の家具は固定されているか?
2 地震の際に身を隠せるよう、机の下にスペースはあるか?
3 自宅周辺の避難所・避難経路を把握しているか?
4 土砂災害や洪水の際に浸水する危険性があるか確認しているか?
5 避難用品・水・食料などの災害備蓄品を用意しているか?

(出所:消防庁「防災マニュアル」などを基に作成)

2 外出中に災害が発生した際の対処法は?

ここでは、行政機関や企業などが提供している防災情報を参考に、外出中に災害が発生した際の対処法について説明します。いざというときに落ち着いて対応できるように、あらかじめ社員に周知しておきましょう。

1)地震が発生したときは?

1.オフィス街・繁華街・住宅街

その場で立ち止まらずに、速やかに建物や電柱などから離れるようにします。カバンや上着などでガラスや看板などの落下物から身を守りながら、公園などの広い場所に避難します。

広いところに逃げる余裕がない場合は、耐震性の高い鉄筋コンクリートの建物に避難するようにしましょう。

また、住宅街では、門や塀が倒れてくる可能性があるので、近づかないようにしましょう。切れて垂れ下がっている電線は電気が流れている可能性があるので、近づいたり触ったりしないように注意が必要です。

2.地下街

柱や壁のそばで揺れが収まるまで待つようにします。停電した場合でも、非常照明がつくまではむやみに動かないようにしましょう。

また、地下街では60メートルごとに非常口が設置されています。混雑による転倒や将棋倒しなどの事故を避けるために、1つの非常口に殺到せず、落ち着いて地上に出ましょう。

3.電車の中

電車は地震計や緊急地震速報のデータなどを基に、強い揺れを観測した際には緊急停車します。急ブレーキのはずみで転倒しないように、手すりやつり革にしっかりつかまるようにしましょう。座っている場合には、進行方向に近いポールなどにつかまると体勢が安定します。

また、反対側の電車に接触したり、電線で感電したりといった事故を避けるために、勝手に降車せず、乗務員や駅員の指示を待ってから降車するようにしましょう。

4.車の運転中

運転中に地震が発生したときは、追突事故などを避けるために、ハザードランプを点灯して徐々にスピードを落とし、道路の左側に寄せて停車します。慌てて車外に出ると、対向車や後続車に接触したり、落下物に巻き込まれたりする危険があるため、揺れが収まるまではカーラジオやスマートフォンで地震情報や道路交通情報を聞きつつ車内で待機しましょう。

やむを得ず車を置いて避難する場合には、緊急車両や救援車両の通行の妨げにならないように、道路外の場所、もしくは道路の左側に寄せて駐車しておきましょう。また、いざというときに車を移動できるように、キーやスマートキーは付けたままドアロックをせず、連絡先のメモを残した上で避難しましょう。

5.エレベーターの中

揺れを感じたら、行先階のボタンをすべて押し、最初に止まった階で降りるようにします。もし、閉じ込められてしまったら、非常ボタンを押して管理会社に連絡を取るか、消防や警察に連絡して救助を待ちます。

2)水害が発生したときは?

1.建物の中にいる場合

台風や大雨などによって引き起こされる土砂災害、洪水、浸水といった水害にも注意が必要です。水害が発生した際に、マンションなどのように頑丈であったり、浸水する可能性が低かったりする建物の中にいる場合は外に出ようとせず、2階以上など高い場所に移動して水が引くまで待つようにしましょう。

もし、建物の外に出て避難するときには、次のようなことに注意が必要です。

  • 避難所に行くときは、できる限り複数人で固まって移動する
  • マンホールや段差、側溝の有無を確認しながら移動する(棒があるとよい)
  • 水位が膝のあたりまで上昇している場合は、移動をやめて近くの建物へ避難する

なお、水害は地震とは異なり、発生した際の被害をある程度予測できます。あらかじめ、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」などで、自宅や訪問先の場所が浸水する危険性はないか、最寄りの避難所がどこにあるのかなどを情報収集しておきましょう。ハザードマップポータルサイトは、自治体が作成・公開している「わがまちハザードマップ」以外にも、現在地の情報や地図上からその場所のハザードマップを確認できるため、外出先でも役立ちます。

■国土交通省「ハザードマップポータルサイト」■
https://disaportal.gsi.go.jp/

他にも、情報収集ツールとして気象庁が提供する「キキクル(危険度分布)」があります。キキクルは、大雨による災害の危険度を5色に色分けして地図上に表示するサービスです。自分が今いる場所の危険度をほぼリアルタイム(10分ごと)で確認できるので、台風や大雨の際には定期的にチェックするとよいでしょう。

■気象庁「キキクル(危険度分布)」■
https://www.jma.go.jp/bosai/risk/

2.車の運転中

局地的な集中豪雨などが頻繁に発生する昨今では、車の運転中に大雨に遭遇する可能性もあります。冠水した道路で、水深が車の床面を超えると浸水してエンジンが故障したり、水圧でドアが開かなくなったりする危険性があります。

特に、高架下、立体交差などのアンダーパスといった周辺の土地よりも低い場所に入ってしまうと浸水して車が動かなくなり、立ち往生する危険性が高いため、このような場所は避けて移動しましょう。

万が一、車内にまで浸水した場合には、慌てずに車を停めてすぐにエンジンを停止させましょう。その上で、いきなり道路に出るのではなく、片足を出して水深を測りつつ、進んできた方向に歩いて戻るようにしましょう。

ドアが開かない場合、窓ガラスを割って脱出する必要があります。車に脱出用ハンマーを備えておくとよいでしょう。また、脱出用ハンマーがない場合でも、シートからヘッドレストを取り外し、柄の部分を1本、窓ガラスの隙間にねじ込んで力を加えるとテコの原理で窓ガラスを割ることができます。いざというときのために覚えておきましょう。

3 テレワークや外出先でも取り組める防災対策

1)家具類の転倒・落下・移動防止対策を行う

地震による負傷者の30~50%は、家具類の転倒・落下・移動が原因とされています(東京都防災ホームページ「自宅での家具類の転倒・落下・移動防止対策」)。家具の配置は、ドアや避難経路を塞がないように工夫することが大切です。

その上で、L型金具や突っ張り棒、粘着シートなどを使って家具類の転倒・落下・移動防止対策を取りましょう。また、東京消防庁のウェブサイトでは、家具類の転倒・落下防止対策や震災対策について映像で解説しているので、参考にしてみてください。

■東京消防庁「家具転倒対策ビデオライブラリ」■
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/lfe/bou_topic/kaguten/kaguten_video.html

2)自宅周辺の避難所・避難経路を確認する

災害発生時に慌てず避難ができるように、自宅近くにある避難場所と安全な避難経路をあらかじめ確認しておきましょう。

また、避難場所と避難所は、次のように分かれています。

  • 指定緊急避難場所:災害が迫った際に緊急的に避難する場所(例:公園、学校のグラウンド、高台など)
  • 指定避難所:発災後、自宅に戻れない被災者が一定期間滞在する場所(例:学校、公民館など)

3)防災備蓄品を自宅や社用車に備える

防災備蓄品を取り扱う企業の中には、テレワークを行う企業向けに、コンパクトにまとまった防災備蓄品を提供しているところもあります。テレワークを行う社員にも最低限の備えをしてもらうために、会社で購入費用を補助したり、防災備蓄品を配布したりできると良いでしょう。

例えば、アスクル(東京都江東区)では、「小スペース防災用品」として棚に収納できるA4サイズのファイルにまとまった防災備蓄品セットを販売しています。また、フェーズフリー用品(災害時のために準備するのではなく、普段使っているものを災害時にも役立てる考え方)として、普段使いができるスリッパやウェアラブルメモなども取り扱っています。

■アスクル「防災用品特集」■
https://www.askul.co.jp/sf/bousai/00/0/

なお、車内に防災備蓄品を備える際には、季節によって防災備蓄品の内容が変わることに注意が必要です。例えば、夏場であれば車内が高温になるので、食料の保管には向きません。また、冬場であれば、毛布や使い捨てカイロなどの寒さ対策が重要になります。

4)安否確認サービスを平常時の連絡手段としても活用する

さまざまな企業が提供している安否確認サービスですが、災害発生時に限らず、連絡網や健康管理ツールとして平常時でも利用できたり、自動で安否確認メールを配信したりするサービスを選ぶと、いざというときにも慌てずに対応できます。

例えば、リロクラブ(東京都新宿区)では、安否確認システムの「Relo安否コネクト」を提供しています。あらかじめ条件を設定しておくことで、地震や気象情報と連動して自動で安否確認メールを配信することもできるため、管理者による手動配信の負担を軽減できます。

また、健康状態の報告や社員向けアンケートのテンプレートなど、災害発生時だけに限らず、平常時の連絡手段として利用できる機能も備えています。

■リロクラブ 安否確認システム「Relo安否コネクト」■
https://www.reloclub.jp/crisis-management/safetycheck/

5)防災訓練をオンラインでも行う

これまでの防災訓練は、社員全員がオフィスに集まって行うのが前提でしたが、テレワークの浸透を受けて、オンライン会議システムなどを利用してリモート環境でも防災訓練ができるサービスがあります。

例えば、レスキューナウ(東京都品川区)ではWeb会議方式で防災訓練ができるサービスを提供しています。アンケートやチャット機能などを活用して防災訓練を行うことができ、録画機能もあるため、当日に防災訓練に参加できなかった社員にも訓練内容を共有できます。

■レスキューナウ「アドバイザリーサービス(リモート防災訓練)」■
https://www.rescuenow.co.jp/riskmanagement/advisory05

以上(2026年8月更新)

pj80190
画像:ChatGPT

社員の「安否確認」手段を整備しよう

1 緊急時、社員の安否確認が不可欠な2つの理由

昨今はいつどこで大きな地震が起きてもおかしくなく、備えはどの会社にとっても必須です。

いざ災害が起こってもスムーズに行動できるよう、事前に決めておきたいのが、安否確認の手段です。緊急時に社員の安否確認が不可欠なのは、

  • 社員と、社員の家族の安全を確保するため
  • 事業継続や再開の判断をするため

です。

社員の安否確認をすることは当然ですが、社員の家族も心配です。また、大規模な自然災害の場合、社員の状況によって事業継続(あるいは再開)の状況は変わってきます。「誰が業務をできるのか?」は大切な情報です。

会社が行うべき安否確認の流れは次の通りです。

  • 避難して安全を確保してから、集合場所に集まった社員を点呼で確認する
  • 外出中やテレワークなどでその場にいない社員と連絡を取り、安否確認をする
  • 安否情報を集計し、待機や出社などの状況に適した指示を出す

このとき、2.で発生しがちな課題として、いざというときに普段の連絡手段が使えないことがあります。特に電話は、災害発生時に回線の混雑や通信制限で使えない場合があります。

では、どうやって社員の安否確認を行えばよいでしょうか。また、日ごろからどのような備えをしておくべきでしょうか。具体的に見ていきましょう。

2 どのように社員の安否確認を行うか?

1)5つの主な安否確認手段を比較

ここでは、官公庁や各種企業が提供している防災情報を参考に、5つの主な安否確認手段を取り上げ、その特徴と注意点を比較します。

(図表)【主な安否確認手段の特徴と注意点】

手段 特徴 注意点
災害用伝言ダイヤル(171)/
災害用伝言板(web171・各キャリア)
・被災地の回線が混み合っていても、つながりやすい
・web171と各キャリアの災害伝言板は横断して確認できる
・体験利用などで、社員が使い方を覚えておく必要がある
・安否状況の集計作業が煩雑
メール(スマートフォン・携帯電話) ・社員個人のメールアカウントを使うため、使い方を教育する手間がかからない ・社員にメールアドレスを届け出てもらう必要がある
・安否状況の集計作業が煩雑
SNS ・社員個人のSNSアカウントを使うため、使い方を教育する手間がかからない ・個人のSNSアカウントを会社用に使うことに対して社員からの抵抗を受けやすい
・安否状況の集計作業が煩雑
ビジネスチャットツール ・業務連絡で日常的に利用している場合、社員に使い方を教育するのが容易 ・有料サービス(一部無料)であり、導入費用、運用費用が必要
・自動発信などの機能はない
安否確認システム/サービス ・災害発生時に自動発信で社員の安否を確認できる
・安否状況を自動で集計できる
・有料サービスであり、導入費用、運用費用が必要

(出所:日本情報マート作成)

「社員への使い方の教育」「安否状況の集計作業」「導入費用」「運用費用」などを比較すると、それぞれの手段で一長一短があります。

東京商工会議所「会員企業の災害・リスク対策に関するアンケート(2024年調査)」によると、社員の安否確認に最も多く使われる手段は、「メールやSNS」の52.5%となっています。普段から使い慣れている連絡手段とはいえ、集計作業が煩雑であり、社員数や事業拠点数が多い場合は、安否情報を集めるだけでもかなりの時間が取られてしまいます。

対して、安否確認システム/サービスは、導入や運用に費用がかかるものの、安否状況を自動で集計できる上、安否確認メールの自動送信や、報告がない場合のメール再送信機能を備えているものもあり、混乱した状況でも安否情報をスムーズに整理できます。

また、災害用伝言ダイヤル(171)は無料で利用できますが、データ通信専用SIMカードでは音声通話ができないため、社員が格安SIMを使っている場合には注意が必要です。災害用伝言ダイヤル(171)と災害用伝言板(web171)について、詳しくは以下の総務省ウェブサイトをご確認ください。

■総務省「災害用伝言サービス」■
https://www.soumu.go.jp/menu_seisaku/ictseisaku/net_anzen/hijyo/dengon.html

2)安否確認の前提となるインターネット接続環境の確保

安否確認手段はさまざまありますが、災害用伝言ダイヤル(171)を除けば、インターネットに接続できる環境が必要です。

そこで知っておきたいのが、災害用統一SSID「00000JAPAN」(ファイブゼロジャパン)です。「00000JAPAN」は、災害発生時に携帯電話会社などが無料開放する公衆無線LAN(Wi-Fi)のアクセスポイントで、これを利用してインターネットに接続できます。

ただし、「00000JAPAN」は、被災地で誰でも使えるという利便性を確保するため、通信の暗号化などセキュリティーへの対応は行われていません。「00000JAPAN」を利用するときは、安否確認や災害関連情報の収集にとどめるようにしましょう。

■無線LANビジネス推進連絡会■
https://www.wlan-business.org/00000japan/

3 日ごろから備えておきたいことは?

災害発生時に、安否確認手段が未整備だったら、もう手遅れです。そうならないために早急に決めておくべきなのは、「安否確認で優先的に使う手段」と「安否情報として報告する内容」です。その上で、報告・連絡といった基本的な行動が普段からしっかりできる組織を作っていきましょう。

1)安否確認で優先的に使う手段を1つ決めておく

日常業務で、メール、電話、ビジネスチャットなど複数のツールを用途に応じて使っている会社も多いでしょう。

しかし、緊急時には、連絡手段が複数あることで、かえって混乱を招く場合があります。バックアップ的に複数の安否確認手段を持っておくことは大切ですが、優先的に使う手段は1つに決めておきましょう。

2)安否情報として報告する内容を決めておく

社員が安否情報を登録するときの文言(メッセージ)については、

  • 名前
  • 現在いる場所(自宅・会社・外出先)
  • 状況(例:1人・家族や同僚と一緒)
  • 安否(けがの有無など)
  • 出社の可否
  • 次にメッセージを入れる時刻

など報告する内容を決めておきましょう。

災害用伝言ダイヤル(171)の録音時間は30秒以内、災害用伝言板(web171・各キャリア)の文字数は100文字以内(名前と状況以外)となっており、簡潔に伝える必要があります。災害発生時は、社員がパニックを起こし、うまく情報を伝えられなくなることもあり得ます。安否確認の訓練の実施や、報告すべき情報を記したカードを配布するなどの工夫をしましょう。

なお、災害用伝言ダイヤル(171)と災害用伝言板(web171・各キャリア)は、体験利用日を設けており、災害発生時以外でも利用できます。詳しい日程は、各サービスのウェブサイトをご確認ください。以下、一例として紹介します。

■NTT東日本「災害用伝言ダイヤル(171)体験利用のご案内」■
https://www.ntt-east.co.jp/saigai/voice171s/howto.html
■NTT東日本「災害用伝言板(web171)体験利用のご案内」■
https://www.ntt-east.co.jp/saigai/web171s/howto.html
■NTT西日本「災害用伝言ダイヤル(171)体験利用のご案内」■
https://www.ntt-west.co.jp/dengon/taiken/
■NTT西日本「災害用伝言板(web171)体験利用のご案内」■
https://www.ntt-west.co.jp/dengon/web171/taiken.html

3)報告・連絡をしっかりできるようにする

どれだけ事前に安否確認の体制を整備しても、災害発生時には想定外の事態が起こり得ます。

重要なのは、平時でも基本的な報告・連絡を、全員がしっかりとできる組織であることです。例えば、連絡に対して迅速にレスポンスを行う、外出するときに行き先を周知する(周囲のメンバーも確認する)といった基本的な行動です。社員がこうしたことをできているのか、いま一度確認し、できていないようであれば、普段から徹底するように、あらためて注意を促しましょう。

また、避難を要する災害に見舞われた場合、スマートフォンや携帯電話のバッテリーが切れてしまい、継続的な安否確認ができなくなる恐れがあります。外出時の持ち物や避難用品に充電済みのモバイルバッテリーを加えるなどの呼びかけをしておきましょう。

以上(2026年8月更新)

pj60168
画像:ChatGPT

レジャー・帰省での運転準備とサポート(2026/8号)【交通安全ニュース】

※ボタンを押すとSOMPOリスクマネジメント(株)のサイトへ移動します。

活用する機会の例

  • 月次や週次などの定例ミーティング時の事故防止勉強会
  • 毎日の朝礼や点呼の際の安全運転意識向上のためのスピーチ
  • マイカー通勤者、新入社員、事故発生者への安全運転指導 など

夏季休暇の時期は、高速道路や観光地周辺で渋滞が発生しやすくなります。楽しい時間を過ごすためには、出発前の準備と同乗者のサポートも欠かせません。

今回は、快適で安全なドライブのために、事前に備えておきたいことや同乗者が心がけたい行動について紹介します。

レジャー・帰省での運転準備とサポート

1 出発前の準備

渋滞が発生しやすい時期は、時間やルート選びによってドライバーの負担が大きく変わります。事前に交通情報で混雑しやすい時間帯や区間を確認し、余裕のある計画を立てることをお勧めします。

サービスエリアやパーキングエリアは、トイレ、休憩や食事だけでなく、必要に応じて仮眠ができる場所を確認しておくと安心です。

情報サイト

▶ JARTIC(公財)日本道路交通情報センター https://www.jartic.or.jp/

全国の高速道路・一般道の交通情報を集約した基本情報源。リアルタイムの渋滞・事故・規制情報を網羅。

▶ NEXCO東日本「ドライブトラフィック (ドラとら)」 https://www.drivetraffic.jp/

▶ NEXCO中日本「iHighway中日本」 https://www.c-ihighway.jp/

▶ NEXCO西日本「iHighway」 https://ihighway.jp/

全国の高速道路交通情報サイト。見やすい交通情報マップが特徴。

交通情報を直感的に確認できる。工事規制の予定も詳細。渋滞予測が充実。

準備のポイントは次の通りです。

□渋滞予測や交通規制の確認 □余裕をもった時間設定
□休憩場所をあらかじめ決定 □飲み物、軽食、ガム、酔い止めなど用意
□体温調節しやすい服装 □携帯トイレなど緊急時に必要なもの

2 同乗者のサポート

ドライバーは、車間距離の確保や速度調整、周囲の状況確認など多くの情報に注意を向けて運転しています。同乗者が適切なサポートを行うことで、ドライバーがより運転に集中できます。

同乗者のサポート

同乗者ができるサポート例

  • ナビや渋滞情報を確認し共有
  • 休憩のタイミングを提案
  • 水分補給の手助け
  • 車内の温度や換気の気配り
  • 適度な会話などでの眠気防止

同乗者がドライバーに情報を伝える際に、突然大きな声で指示したり、直前になって「そこを曲がって」と慌てさせたりするのは危険です。運転への過度な口出し、急かす発言、口論、ネガティブな話題などは、ドライバーの集中力を低下させるおそれがあります。

眠気防止の会話は効果的ですが、あくまで運転の妨げにならない範囲で、落ち着いた口調で伝えることが大切です。

3 無理をしない判断が命を守る

レジャーや帰省では、タイムスケジュールを立てつつも状況に合わせ、休憩や仮眠、ドライバーの交代など無理をしない判断が大切です。疲れや眠気を我慢することは事故の原因になります。

タイムスケジュールの例

 また、同乗者の「休憩しましょう」というひと言がドライバーの疲れや緊張を軽くすることもあります。車に乗る全員が安全意識と周囲への思いやりを持ち、余裕を持った運転を心がけましょう。

以上(2026年8月)

sj09181
画像:amanaimages

※ボタンを押すとSOMPOリスクマネジメント(株)のサイトへ移動します。

人事労務関連制度の導入状況

採用、福利厚生、仕事と家庭の両立支援など、人事労務関連の制度は多岐にわたります。他社はどんな制度を取り入れているのか、実施率が高いのはどの制度なのかなど、企業にとっては気になるところです。本稿では、一般財団法人 労務行政研究所が行った「人事労務諸制度実施状況調査」の結果をお伝えします。

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人事労務関連制度の導入状況

採用、福利厚生、仕事と家庭の両立支援など、人事労務関連の制度は多岐にわたります。他社はどんな制度を取り入れているのか、実施率が高いのはどの制度なのかなど、企業にとっては気になるところです。本稿では、一般財団法人 労務行政研究所が行った「人事労務諸制度実施状況調査」の結果をお伝えします。制度の導入・見直しの参考になさってください。

1 内部通報制度がトップ

同研究所は今年1~3月、全国証券市場(新興市場含む)の上場企業3,764社と、非上場企業1,703社の計5,467社を対象に、183の人事労務関連制度・施策について実施率を調べ、298社から回答を得ました。今年6月に公表した調査結果では、主要な28の制度・施策の実施状況について紹介しています。実施率の高い順に並べたのが次の表です。

人事労務諸制度実施状況調査

※一般財団法人 労務行政研究所「人事労務諸制度実施状況調査」より

実施率トップは「内部通報制度」でした。昨年6月に公布された改正公益通報者保護法の影響が大きいとみられます。改正法では、公益通報に適切に対応するための体制整備の徹底などを企業に求めています。公益通報を理由とした解雇・懲戒に対する刑事罰も導入されました。今年12月1日に施行されるので、内部通報制度を整備する企業は今後も増えていく見通しです。

2 上位に採用関連

実施率2位は「定年後の再雇用制度」でした。高年齢者雇用安定法の改正により昨年3月末、高年齢者の雇用確保の経過措置が終了し、企業には①定年制の廃止、②65歳までの定年の引き上げ、③希望者全員の65歳までの継続雇用のいずれかが義務となったことが背景にあります。「61歳以上の定年制」を取り入れる企業も22.5%ありました。また、令和3年4月から、70歳までの就業機会の確保が企業の努力義務になっており、「70歳までの就業機会確保措置」の導入率も32.2%でした。

3位は「仕事上での旧姓使用」で、結婚により姓を変えることの不利益を避けるため、84.6%の企業が認めています。

採用面に力を入れる傾向もみられました。「職種別採用」の実施率は83.2%で、2010年調査の53.4%から急増しました。同研究所では、「単なる人手不足対策というだけでなく、即戦力となる専門スキルを持つ人材をピンポイントで確保し、産業構造の変化に適応しようとする企業の戦略転換が見て取れる」と分析しています。「リファラル採用(従業員や内定者からの紹介による採用)」「人材スカウト会社の利用」も上位に入りました。

3 さいごに

その他、「ハラスメント対策研修」「メンタルヘルスに関する相談窓口」「情報管理規程の作成」「裁判員休暇」「テレワーク・在宅勤務」が、70%を超える高い実施率となりました。等級制度にかかわるものでは「職能資格制度」が53.7%、「役割等級制度」が46.6%、「職務等級制度」が35.9%でした。

人事労務関連の制度・施策はいずれも、導入に向けた実態把握や設計に専門性が必要です。自社だけで困難な場合には、専門家に相談してみるのも良いでしょう。

※本内容は2026年7月10日時点での内容です。

(監修 社会保険労務士法人 中企団総研)

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画像:denis-Adobe Stock

個人データの漏えい等が発覚したら、どうすればいいの? 【かんたん個人情報保護法(5)】

1 個人データの漏えい等が発覚したら関係各所に連絡、報告

個人データが漏えい、滅失、毀損してしまったときや、そのおそれがあるときに備えて、関係各所に連絡、報告できる体制を整えておく必要があります。

1)社内における報告および被害の拡大防止

責任ある立場の人に報告する手順や連絡手段の他、休日や深夜などにおける対応についても細かく定め、周知することで、誰もが同じような対応が取れるように整備することが重要です。

2)事実関係の調査、原因の究明、影響範囲の特定、再発防止策の検討および実施

一連の流れでの対応となります。再発防止策を講じるには、どうして漏えい等事案が発生したのか、何が問題だったのかなど細かく事案を調査した上で検討する必要があります。

3)個人情報保護委員会への報告および本人への通知

個人の権利利益を侵害するおそれが大きく、一定の要件に該当する漏えい等事案については、個人情報保護委員会への報告および本人への通知が義務付けられているので注意が必要です(詳しくは次章をご覧ください)。

なお、ここでいう個人データの「漏えい等」とは、「漏えい」「滅失」「毀損」の3つの総称です。

個人データの「漏えい等」とは

2 個人情報保護委員会へ報告しなければならない場合とは?

個人の権利利益を侵害するおそれが大きく、一定の要件に該当する漏えい等事案とは、

  1. 要配慮個人情報が含まれる個人データの漏えい等
  2. 不正に利用されることにより財産的被害が生じるおそれがある個人データの漏えい等
  3. 不正の目的をもって行われたおそれがある個人データの漏えい等
  4. 個人データに係る本人の数が1000人を超える漏えい等

のことです(「報告対象事態」といいます)。

個人情報保護委員会への報告を要する事例として次のような場合が挙げられます。

個人情報保護委員会への報告を要する事例

個人情報保護委員会への報告は、「速報」と「確報」の2段構えで対応します。個人情報取扱事業者は報告対象事態を知った時点からおおむね3~5日以内に「速報」を、また、報告対象事態を知った時点から30日以内(不正の目的をもって行われたおそれがある個人データの漏えい等の場合は60日以内)に「確報」をあげなければなりません。

実際の報告は、原則として、個人情報保護委員会のホームページにある報告フォームから次の1から9までに掲げる事項を入力して行います。速報時点での報告内容については、報告をしようとする時点において把握している内容を報告すれば足ります。

  1. 概要
  2. 漏えい等が発生し、または発生したおそれがある個人データの項目
  3. 漏えい等が発生し、または発生したおそれがある個人データに係る本人の数
  4. 原因
  5. 二次被害またはそのおそれの有無およびその内容
  6. 本人への対応の実施状況
  7. 公表の実施状況
  8. 再発防止のための措置
  9. その他参考となる事項
■個人情報保護委員会「漏えい等の対応とお役立ち資料」■
https://www.ppc.go.jp/personalinfo/legal/leakAction/

(注)マイナンバーが含まれている場合と、そうでない場合で報告フォームの入り口が異なります。

3 本人への通知は「いつまでに」「どうやって」行う?

個人情報取扱事業者は、報告対象事態を知ったときは、本人への通知を行わなければなりません。対応内容は、個人情報保護委員会への報告とほぼ重なりますが、「いつまでに」「どうやって」の部分が異なります。

本人への通知までの時間的制限は明示されていません。具体的に通知を行う時点は、個別の事案において、その時点で把握している事態の内容、通知を行うことで本人の権利利益が保護される蓋然性、本人への通知を行うことで生じる弊害等を勘案して判断します。

また、本人への通知については、その様式は定められていません。ガイドラインでは、本人にとって分かりやすい形で通知を行うことが望ましいとされており、文書を郵便等で送付することや、電子メールを送信することによって知らせる方法が例示されています。

なお、本人へ通知すべき事項については、漏えい等報告における報告事項のうち、「概要」「漏えい等が発生し、または発生したおそれがある個人データの項目」「原因」「二次被害またはそのおそれの有無およびその内容」「その他参考となる事項」に限られます。

以上(2026年7月更新)

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画像:日本情報マート