9月は健診強化月間 迫るストレスチェック義務化への備え【経営者とっておきニュース】

厚生労働省は、毎年9月を「職場の健康診断実施強化月間」と位置付け、労働安全衛生法に基づく健康診断やストレスチェックの実施徹底に向けた集中的な啓発を行っています。

今年は、一般健康診断の実施や事後措置の徹底に加え、定期健診結果の報告における電子申請の推進、女性の健康課題への理解促進などが重点事項に挙げられています。特に、労働者数50人未満の小規模事業場に対するストレスチェックの義務化(2028年4月施行)や、治療と仕事の両立支援に関する努力義務化(2026年4月施行)など、中小企業に深く関わる制度改正の周知が強力に促されています。

こうした施策の背景には、「攻めの予防医療」による健康寿命の延伸や、深刻な人手不足に直面する地域経済において労働力を確保・維持するという切実な課題があります。従業員が疾病やメンタル不調により長期間離職することは、企業にとって大きな経営リスクにつながるため、疾病の早期発見と予防対策の重要性が高まっています。

この動きは、企業の労務管理や地域経済に対して次のような影響を及ぼします。

  • 小規模事業場での体制整備:50人未満の事業場であっても健康診断や事後措置の徹底が求められており、今後はストレスチェック義務化に向けた事前の体制構築が必要となる
  • 労務手続きのデジタル化推進:健診結果報告等の電子申請義務化に伴い、業務プロセスの見直しと労務管理のDX対応が求められる
  • 地域資源や保険者との連携(コラボヘルス):医療保険者との情報連携や地域産業保健センターの活用により、自社単独では困難な手厚い健康管理を効率的に実施する環境が整う

今後は、従業員の健康管理を単なる「義務的なコスト」ではなく「持続可能な経営に向けた投資」と捉える企業が成果を伸ばす時代になると予想されます。治療と仕事の両立支援や検診の受診促進に早くから取り組むことが、企業の信頼性や採用力を高める要因になります。

意識すべき視点は、自社の健康管理体制を再点検し、無料の外部支援制度を積極的に使いこなす姿勢です。地域産業保健センターの専門家支援や国のポータルサイトなどを賢く活用することが、限られた人的資源の中で実効性の高い「健康経営」を実現する第一歩となります。


【ご注意点】この記事は生成AIを活用して作成したものです。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。詳細については参照URLの情報を必ずご確認ください。
■厚生労働省「『職場の健康診断実施強化月間』(9月)について」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_75713.html

以上(2026年8月作成)

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AI法務ガイドライン公表! 中小企業が知るべき活用策とリスク 【経営者とっておきニュース】

法務省は2026年8月21日、「ビジネス分野におけるAI等法務業務支援サービス提供と弁護士法第72条の関係について」の新たなガイドラインを公表しました。

新たなガイドラインは、2023年8月策定のガイドラインを補完・拡充したものです。近年普及が進む生成AI等を用いた契約書作成や法務リサーチ支援について、弁護士以外による法律事務の取り扱いを禁じる弁護士法第72条(非弁行為の禁止)との関係が整理され、紛争性のない通常の業務支援であれば、適切にガバナンス措置を講じることで原則として違法とならない旨が明示されています。

今回のガイドライン策定の背景には、生成AIの急速な進化と企業の法務DX需要の高まりがあります。法務人材の不足に悩む企業が増える一方、AIツールの利用が違法(非弁行為)にあたるリスクという「法的グレーゾーン」の存在が普及の障壁となっていました。

今回の明確化は、特に法務専任者が少ない中小企業や地方企業にとって大きな追い風となります。契約審査や法的リサーチの自動化・効率化を安心して進められるようになり、法務コストの削減やビジネスの推進スピード向上が期待できます。地元企業同士の取引においても、リスクの早期発見や契約トラブルの防止に寄与することでしょう。

一方で、サービスを提供する事業者には、日本の弁護士による監修や不適切利用の防止など、厳格なガバナンスが求められます。また利用する企業側も、AIの回答を盲信するのではなく、紛争リスクがある案件では適切に顧問弁護士へ相談するなど、「AIと専門家の役割分担」を意識したリテラシー構築が必要です。

法務省は今後、有識者検討会を立ち上げ、AI時代の司法の在り方を見据えたルールづくりを継続する方針です。これにより、リーガルテック市場の健全な発展と企業の効率化が加速すると予想されます。

意識すべき視点は、「AI利活用におけるガバナンスとリスク管理の徹底」です。業務効率化のためにAIを導入する際も、全自動の「代行者」ではなく自社の判断を助ける「補助ツール」と位置づけ、法的リスクを見極めながら専門家と連携して運用する姿勢が不可欠となります。


【ご注意点】この記事は生成AIを活用して作成したものです。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。詳細については参照URLの情報を必ずご確認ください。
■法務省「AI等法務業務支援サービス提供と弁護士法第72条の関係に係るガイドライン等の公表について」■
https://www.moj.go.jp/housei/shihouseido/housei10_00134.html

以上(2026年8月作成)

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経営計画を成果につなげるポイント! 外部支援者と連携し、実行力を高める【経営者とっておきニュース】

東京商工リサーチが発表した2026年「経営計画の策定と実行に関するアンケート」調査(有効回答6047社)によると、過去に経営計画を策定した企業は62.1%に達しました。一方で、策定にあたって外部支援を「受けた」企業は21.4%にとどまっています。

外部支援を受けて経営計画を策定した後、計画の実行支援も受けた企業では、アクションプランの実行に「プラスの効果があった」との回答が81.0%、数値目標達成でも71.1%に上りました。経営計画を立てるだけでなく、外部支援者と連携して「実行段階」まで伴走を受けることが、成果につながる実態が明らかになりました。

市場環境の変化が激しい現代において、持続的な事業成長を実現するためには中長期的な計画が不可欠です。社内リソースだけで計画を実行しようとすると、日々の現場業務に追われて形骸化しやすいという課題があります。調査では、外部支援を受けた中小企業の55.7%がアクションプランを「半分以上実行した」と回答しており、自社単独の場合よりも計画が進みやすいことが分かります。

外部支援者を積極的に活用して経営計画を実行に移せる企業ほど競争力を高めていくと見込まれます。計画を作って終わりにせず、外部の知見を採り入れながら改善を重ねる「伴走型経営」が企業の成長を左右すると予測されます。行政や金融機関には、地域や業界を超えた成功事例の共有と、企業が相談しやすい環境整備が期待されます。地域全体で企業を孤立させない支援ネットワークの構築が、地元経済の底上げに向けたカギとなります。

自社で明日から意識すべき視点は、「計画策定をゴールとせず、外部パートナーを巻き込んだ実行体制を整えること」です。自社だけで課題を抱え込まず、信頼できる専門家や金融機関を「実践のパートナー」として活用することが、成果を確実に手繰り寄せるポイントとなります。


【ご注意点】この記事は生成AIを活用して作成したものです。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。詳細については参照URLの情報を必ずご確認ください。
■東京商工リサーチ TSRデータインサイト「『経営計画』策定率は62.1%、実行力にバラつき 外部支援者との連携は計画達成に『プラス』」■
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1203152_1527.html

以上(2026年8月作成)

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取引先との飲み代は損金になる? 交際費や会議の取り扱いと「1万円ルール」

1 交際費、会議費、福利厚生費の違いとは?

「取引先との食事会や、社員との懇親会をしたときの飲食費は経費で落ちるのか(損金に算入できるのか)」。とても気になるところです。

損金に算入できるとすると、候補は交際費、会議費、福利厚生費となりそうですが、税務上、それぞれの取り扱い(損金に算入または不算入)は厳密に決まっています。まずはそのルールを以下のチャートで確認してください。

なお、交際費は「交際接待費」と呼ばれることも多いですが、交際接待費は法律上の用語ではなく俗称です(正式には「交際費等」)。交際費には、文字通り、接待などに伴う費用も含まれるので、このように呼ばれるようになったのでしょう。

交際費や会議費の判断フローと取り扱い(原則)

このように、交際費や会議費は、それが会議に該当するのかどうか、参加者は社員のみかどうかなど支出ごとに判断することになっています。

以降で、交際費や会議費などの取り扱いついて個別に紹介していきます。なお、福利厚生費の取り扱いは以下の記事で紹介しているので、ご確認ください。

2 交際費は原則、損金に算入できないが…

1)交際費とは

税務上、交際費とは「交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出する費用」をいいます。この記事では読みやすさを考慮し、税法上の交際費等を交際費と記載しています。

交際費の具体例には、取引先を接待するための飲食費、お中元やお歳暮代、手土産代などがあります。支出の対象は取引先などの社外の人に限られず、役員や社員など社内の人も含まれます。そのため、取引先と一緒に社員が数名参加して食事会をした場合は、取引先の分だけでなく、社員の分も交際費に該当します。

2)かつては「交際費の5000円ルール」だったが、今は「交際費の1万円ルール」に

交際費は基本的に損金に算入できません。ですが、「この費用って交際費になる?」と聞く人がいます。質問の意図は経費で落ちるか、つまり損金に算入できるかということですが、実は質問内容とその意図があべこべになっています。「この費用って交際費になる?」は、「この費用って経費で落ちないよね(損金にならないよね)?」という意味になってしまうからです。ですから、今後はシンプルに「この費用って経費で落ちる?」とするのがいいですね。

さて、交際費は基本的に損金に算入できないと説明しましたが、例外があります。

飲食費に該当する交際費は、

1人当たり1万円以下(2024年3月31日以前のものについては5000円以下)

であれば、交際費の範囲から除かれ、会議費などとして損金に算入できます。これが、いわゆる「交際費の1万円ルール」と呼ばれ、1人当たりの交際費を1万円以下に抑えれば損金に算入できることを示したビジネスの決まり文句となっています。

3)中小企業は交際費を全額損金に算入できる?

ここまで交際費の扱いを説明してきましたが、中小企業はあまり気にしなくてもよいでしょう。なぜなら、中小企業には次の「交際費課税の特例措置」があるからです。

  • 交際費課税の特例措置

資本金が1億円以下の中小企業は、取引先など社外の人との飲食費の50%までの金額(飲食費の金額を問わない。社内飲食費は除く)、もしくは飲食費に限らず年間800万円までの交際費のどちらか一方を選択し、損金に算入できる。

また、飲食費の中には、料理そのものだけでなく、テーブルチャージ、会場代など、飲食をするために必要な費用が含まれる。

中小企業の交際費が年間800万円を超えることはあまりないでしょう。そのため、多くの中小企業では、交際費の全額が損金に算入されています。むしろ、中小企業の場合は、金額以上に、その飲食や行為などの目的が業務内のものなのか、業務外(私用)のものなのかを判断するシーンが多くなります。

3 会議費は全額を損金に算入できる

税務上、会議費とは「会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用」をいいます。

取引先との商談、社内会議などで提供された飲食費、会議で使用された会場代や資料代などの費用が対象です。支出の対象者は、交際費と同様、クライアントや取引先、社員などが含まれます。

こうした会議費は、全額損金に算入できます。具体的な金額の基準はなく、「通常要する費用」が対象となります。前述した通り、1人当たり1万円以下(2024年3月31日以前のものについては5000円以下)の飲食費は、会議費として損金に算入できます。会社によっては、雑費など会議費以外の科目を用いていることもあります。

以降では、ビジネスでありがちなケースを取り上げ、交際費または会議費に該当するか否かを紹介していきます。

4 取引先とゴルフに行った際の費用は交際費に該当するのか?

取引先とゴルフをしたり、その流れで食事をしたりすることがあります。この場合の交際費と切り離し、食事代を会議費などとできるのでしょうか?

取引先とのゴルフのプレー代など、全ての費用は交際費に該当します。一連の行為のうち、「飲食」の費用だけを切り出して会議費などとすることはできません。

交際費の対象外となる飲食費(損金に算入できる飲食費)は、あくまで「飲食」が目的でなければならず、ゴルフなどが目的となっている場合はこれに該当しません。

5 取引先への手土産代は交際費に該当するのか?

取引先を訪問する際に、お菓子などの手土産を渡すことがあります。お中元やお歳暮代なども同様です。この場合の費用は交際費に該当するのでしょうか?

お菓子の購入代は交際費に該当します。ただし、食事会をしたお店の料理を手土産として持ち帰る場合、1人当たり1万円以下(2024年3月31日以前のものについては5000円以下)であれば、会議費などに該当します。

6 1次会と2次会の合計が、1人当たり1万円を超えたら交際費に該当するのか?

取引先との食事会で、1次会、2次会と続くことがあります。そこで、1次会と2次会の費用の合計が1人当たり1万円を超えた場合、会議費ではなく、交際費に該当するのでしょうか?

1次会と2次会の合計が1人当たり1万円を超えても、各店舗での支払いが1人当たり1万円以下であれば、交際費ではなく、会議費などに該当します(ここでいう1万円は、2024年3月31日以前のものについては5000円以下となります)。

ちなみに、「3次会までいくと、その費用は会議費などにできない」という話を聞きます。結論としては、3次会であっても条件さえ満たせば会議費などとして損金に算入できます。とはいえ、1次会、2次会、3次会と進むごとに参加人数は減り、個人的な付き合いの性質が強まってきます。ですから、業務外(私用)の費用として、会社の経費としては認められないケースも少なくありません。

7 会議の後の飲食費は、交際費に該当するのか?

会議の後に、参加メンバーで食事をすることがあります。この場合の費用は、会議費ではなく交際費に該当するのでしょうか?

会議の後の飲食費は会議費とはならず、交際費に該当すると考えられます。会議費は、あくまでも会議中の飲食が対象であり、会議後の飲食は懇親会や慰労会などの意味合いが強いからです。なお、会議の開催場所については具体的な定めがないので、飲食店で会議をしても問題ないと考えられます。

いずれにしても、会議費として損金に算入する場合、会議の実態が問われます。税務調査で指摘を受けたときのために、議事録などを残しておくとよいでしょう。

8 食事会に向かう際のタクシー代は交際費に該当するのか?

取引先を接待するお店までタクシーで移動したり、取引先に帰りの「お車代」を渡したりすることがあります。この場合の費用は旅費交通費ではなく、交際費に該当するのでしょうか?

取引先を接待するお店までタクシーで移動した場合のタクシー代や、帰りの際に渡した「お車代」は旅費交通費ではなく、交際費に該当します。これらの支払いは接待のために必要なものとみなされるからです。

9 被災した取引先に送った支援金は交際費に該当するのか?

2026年7月に発生した令和8年熊本地震など日本では地震などの災害が多く、取引先が被災してしまうケースもあるでしょう。被災した取引先に支援金を送った場合、交際費に該当するのでしょうか?

復旧や救援のための支援金は、基本的には交際費には該当せず、「災害見舞金」などに該当します。災害見舞金などは損金に算入できます。ただし、支援金の金額が被災状況や取引規模などから見て、あまりにも多額だと、贈与などに該当する恐れがあるので注意が必要です。

以上(2026年8月更新)
(監修 辻・本郷税理士法人 税理士 安積健)

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営業活動に係る交通費や広告宣伝費は損金に算入できるか?

1 日々の営業活動で生じる費用のルール

営業活動では、さまざまな費用がかかります。例えば、取引先を訪問する際の旅費交通費、試供品などを提供する際の販売促進費、取引先を接待する際の交際費などです。

これらの費用は「販売費及び一般管理費」(以下「販管費」)と呼ばれ、基本的に、一部を除いて損金(税務上の費用)に算入できます。問題は、営業活動の範囲に関する明確な定義がなく、場合によっては損金に算入できないケースもあることです。

また、営業活動に係る費用は、交際費として処理すべきものか否か迷う項目が多くあります。基本的に交際費は損金に算入できないため、注意が必要です。

この記事では、営業担当者の日々の活動で発生することが多い費用について、損金算入に関する基本的なルールを紹介していきます。

2 損金に算入できる販管費(営業活動に係るもの)とは?

販管費とは、営業(販売)業務に係る費用と管理業務に係る費用の総称で、具体的には次のようなものがあります。

販売費及び一般管理費(販管費)の例

これらの費用は、税務上、次の要件を満たした場合に損金に算入できます。

販管費の損金算入要件と判断フロー

3月末決算の企業において、20X1年3月に発生した旅費交通費(出張費用)を当てはめてみると、次のようになります。

出張のために予約した航空券の対価として、航空会社に料金を支払わなければなりません(債務が成立)。

その後、飛行機に搭乗したことにより、輸送というサービスを受けます(支払い原因となる事実の発生)。

かつ、その料金は航空会社が提示する合理的な金額です(金額の合理的な算定)。

注意が必要なのは「期ズレ」です。仮にこの出張が4月のもので、3月中に航空券を購入した場合、その費用は20X1年3月期の損金には算入できません。なぜなら、支払い原因となる事実(この場合は、出張先に向かうための飛行機に搭乗)が発生していないからです。この場合の支出については旅費交通費(費用)ではなく、前払費用(資産)に計上します。

期ズレは、決算日をはさんで生じるものです。決算月と決算月の翌月(3月末決算の場合は、3月と4月)の取引については、慎重に処理するようにしましょう。

3 交際費と迷いやすい主な項目

多くの販管費は前述の要件で、その事業年度の損金に算入するか否かを判断します。しかし、一部の販管費については、前述した要件とは別にルールが設けられているので、以下に紹介します。

なお、交際費も別にルールが設けられている費用ですが、こちらは以下の記事で詳しく解説しているので、ご確認ください。

1)広告宣伝費

広告宣伝費とは、商品やサービスの宣伝効果を期待して、不特定多数の一般消費者に対して行われる支出です。広告の掲載料などの他にも、キャンペーン賞品などで提供される旅行・観劇への招待費用、アンケートの謝礼などが含まれます。

広告宣伝費は損金に算入できますが、注意点もあります。

具体的には、同じ内容の支出であっても、特定の得意先を対象にしたものは広告宣伝費ではなく交際費になります。特に、業界の専門家や専門業者は不特定多数の一般消費者ではなく、特定の得意先等に該当するので注意しましょう。例えば、医薬品業者が医師や病院を対象にする場合や、化粧品業者が美容・理容業者を対象にする場合などが、このケースに該当します。

2)販売関連費

自社の商品を紹介するイベントに得意先を招待するなどの場合、その交通費や昼食代、宿泊費を負担することがあります。このような支出のうち、次のものは交際費には該当せず、損金に算入できます。

  • 自社の商品を詳しく説明するために、得意先などに自社の製造工場などを見学させる場合の交通費や食事代、宿泊費として通常要する費用
  • 不動産販売業者が、土地の販売に当たり一般の顧客を現地に案内する場合の交通費や食事代、宿泊費として通常要する費用
  • 旅行あっせん業者が、団体旅行のあっせんをするに当たって、旅行やスケジュールを決めるために、事前にその団体の責任者を旅行予定地に案内する場合の交通費や食事代、宿泊費として通常要する費用

ただし、イベントへの招待と併せて飲み会を行った場合、その飲食費は交際費として処理をしなければならないので、損金には算入できないのが原則です(中小企業は「交際費課税の特例措置」があるので、結果的に損金に算入できるケースが多いです)。

3)情報提供料

情報提供や、取引の仲介・あっせんなどのサービス(以下「情報提供等」)を本業としていない相手に、情報提供等の対価として金品を交付する場合があります。分かりやすくいうと「営業先の紹介」などのことで、新規に営業先を紹介してくれた相手に謝礼として金品を贈るケースなどです。このような支出のうち、次のものは交際費に該当せず、損金に算入できます。

  • その金品の交付があらかじめ締結された契約に基づくものであること
  • 提供を受けるサービス内容が契約において具体的に明らかにされており、かつ、これに基づいて実際にサービスを受けていること
  • その交付した金品の価額が、その提供を受けた役務の内容に照らし相当と認められること

4 交通反則金や海外視察の費用は損金に算入できるか?

前述した費用の他にも、注意が必要な営業活動に関する費用があります。ここでは、交通反則金と海外視察の費用を紹介します。

1)交通反則金

営業に社用車を使っている場合、駐車違反などの交通違反による罰金(以下「交通反則金」)が生じることがあります。交通反則金は、会計上は租税公課などの費用科目で処理されますが、税務上は損金に算入できません。法律違反による罰金が、税負担を減少させる要因になることはありません。

2)海外視察などに係る渡航費(一部観光した場合にも言及)

海外取引先の開拓や現地支社の設置などのために、海外視察をすることがあります。基本的に、海外視察に要した航空費や宿泊費などは全て損金に算入できますが、金額が高額すぎるとみなされた場合、その部分は役員であれば役員報酬として、社員であれば給与として取り扱われます。

役員の場合、損金に算入できる役員報酬は定期同額給与など一定の方法で支給されたものに限られます。そのため、金額が高額すぎるとみなされた部分は損金に算入できない役員報酬となります。

社員の場合、給与は損金に算入できるものの、従業員本人に対して所得税が課されます。高額すぎるかどうかの明確な基準はありませんが、通常の出張に比べて豪華すぎたり、業務上必要性の低いオプションなどを付けたりしないようにしましょう。

この他、視察と併せて、一部観光や個人的なゴルフなど業務以外の日程を組み入れた場合も注意が必要です。この場合の海外視察に要した支出は、期間ベースで、業務に関連する部分と関連しない部分に按分します。業務に関連する部分は旅費交通費として損金に算入できますが、業務に関連しない部分は役員報酬または給与となります。後々の税務調査などでの説明に備え、視察旅行後には視察報告書を作成し、保管しておくことをおすすめします。

5 使途が明らかでない費用は要注意!

何のための支出なのかが明らかになっていない費用は、税務上、「使途秘匿金」と呼ばれます。具体的には、相当の理由がなく、その相手方の氏名・名称・住所・支出の理由などが帳簿書類に記載のない支出です(資産やサービスの購入対価として明らかであると税務署が認めた場合など、一定の要件を満たしたものは除く)。

使途秘匿金は、損金に算入できないだけでなく、別途その支出額自体に40%の法人税が課されます。例えば、50万円の使途秘匿金がある場合、その50万円は損金に算入できず、さらに20万円(50万円×40%)の法人税が課されます。

また、通常の法人税は黒字(所得がプラス)の企業にのみ課されるのに対し、使途秘匿金に関する法人税は赤字(所得がマイナス)の企業にも課される厳しいものです。

以上(2026年8月更新)
(監修 税理士 谷澤佳彦)

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生活道路の法定速度が変わります!(2026/9号)【交通安全ニュース】

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活用する機会の例

  • 月次や週次などの定例ミーティング時の事故防止勉強会
  • 毎日の朝礼や点呼の際の安全運転意識向上のためのスピーチ
  • マイカー通勤者、新入社員、事故発生者への安全運転指導 など

令和8年9月1日施行の改正道路交通法施行令により、最高速度の標識がない生活道路※1における自動車の法定速度が、60km/hから30km/hに引き下げられます。対象となる道路は、全国の道路のおよそ7割を占めると言われています。

今号では、制度改正の背景や対象となる道路の基準および取り組むべき安全運転のポイントをご紹介します。

生活道路の法定速度が変わります

※1 国土交通省の統計資料では「車道幅員5.5m未満の道路」を生活道路としています。
出典:警察庁・都道府県警察「広報啓発ポスター」https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seikatsudouro/seikatsudoro.html
(2026年8月4日閲覧)

生活道路の危険性

近年、生活道路では「ゾーン30」および「ゾーン30プラス」※2 などの対策を講じられてきたものの、歩行者や自転車利用者の安全確保は、今なお重要な課題となっています。

◆歩行中・自転車乗車中の死傷者の割合

道路幅員別・状態別死傷者数によると、車道幅員5.5m未満の道路では、歩行中および自転車乗車中の死傷者が占める割合が、5.5m以上の道路に比べて約1.9倍高くなっています(図1)。

(図1)道路幅員別・状態別死傷者数(令和7年中)

歩行中・自転車乗車中の死傷者の割合

◆衝突速度と致死率の関係

自動車と歩行者の事故は、衝突時の速度が30km/hを超えるにつれて致死率が急激に上昇します(図2)。

(図2)自動車等の速度と歩行者の致死率

衝突速度と致死率の関係

生活道路は、歩行者や自転車利用者との事故が発生しやすい場所です。
さらに、自動車の速度が上がるほど、取り返しのつかない重大事故の発生確率が高まります。

※2「ゾーン30・ゾーン30プラス」については、警察庁「ゾーン30、ゾーン30プラスについて」を参照ください。https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seibi2/kisei/zone30/zone30.html

(図1)出典:警察庁交通局 令和8年7月「生活道路におけるゾーン対策『ゾーン30』『ゾーン30プラス』の概要」より当社作成

(図2)出典:国土交通省「道路交通安全対策」より当社作成

対象となる道路の基準

道路標識または道路標示により最高速度が指定されている道路では、指定されている速度が最高速度となります。

対象となる道路の基準

法定速度の範囲内であっても、道路交通状況に応じて、安全な速度で走行しましょう。

今日からできる安全運転ポイント

生活道路の法定速度が変更されるこの機会に、私たちドライバーも日頃の運転行動を見直してみませんか。次の3つのポイントを実践し、生活道路を安全に走行しましょう。

今日からできる安全運転ポイント

出典:内閣府 交通安全イラスト集

①スピードメーターを確認しましょう!

速度が30km/h以下になっているか確認しましょう。

②「かもしれない」運転を徹底しましょう!

歩行者や自転車利用者などが急に飛び出してくるかも しれないと、いつでもブレーキを踏めるよう準備しておきましょう。

③「抜け道」利用はやめましょう!

渋滞を避けるために、生活道路を通り抜けるのは危険です。少し遠回りになっても、歩車分離が整備されている幹線道路を優先して走るように心がけましょう。

以上(2026年9月)

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【管理会計】戦略ごとに見る損益分岐点の活かし方

1 質問:ラーメン店はいくらの売り上げが必要か?

突然ですが、友人のAさんが独立して念願の夢であるラーメン店を開業することになりました。自己資金1000万円と銀行借入350万円で開業するとのこと。その他の条件は次の通りです(ここでは借入金の使途は考慮しません)。

  • 年間固定費:600万円(借入金の支払利息を含む)
  • 年間の元本返済額:70万円
  • 限界利益率:30%

Aさんからの質問は、

いくらの売上を上げれば利益がでるか?

ということです。単純に固定費の600万円と返済額の70万円だけに注目し、「670万円(600万円+70万円)を超えれば大丈夫」とアドバイスしたら大問題で、限界利益率(限界利益/売上高)に注目する必要があります。

まず、元本返済額は、キャッシュ・フローとして捉えます。元本返済は費用ではなく、税引き後の手元資金から行うものです。そのため、70万円の元本を返済するためには、税引後利益として70万円を確保する必要があります。法人税等の税率を30%とした場合、税引後利益を70万円確保するために必要な税引前利益は次の通りです。

税引前利益 100万円=税引後利益 70万円 ÷(1-0.3)

従って、Aさんに必要な売上高は次の通りです。

Aさんに必要な売上高

={固定費600万円+目標の税引前利益100万円}÷限界利益率30%

=2333万円

ラーメン店の年間売上高が2333万円以上になれば、Aさんは借入金の元本返済に充てる資金を事業から得ることができます。

このように、一定の目標利益を達成するために必要な売上高を管理会計では「目標利益達成売上高」といいます。なお、利益をゼロ(損益トントン)にする売上高は「損益分岐点売上高」といい、先ほどの例だと「固定費÷限界利益率=600万円÷30%=2000万円」になります。企業としては損益分岐点を上回るだけでは不十分であり、さらなる利益アップを図っていかなければなりません。この記事では、基本的な利益アップ戦略や応用事例を通じて、管理会計的な考え方を紹介します。

2 利益アップ戦略の管理会計的考え方

1)利益の仕組みから考えられる利益アップ戦略とは

利益(もうけ)とは、

限界利益(売上高-変動費)が固定費を上回ること

です。変動費と固定費とは、

  • 変動費:販売数量などに応じて増える材料費など
  • 固定費:販売数量に関係なく生じる人件費など

といったものです。

(図表1)利益アップの戦略

利益アップのためには、限界利益アップ、固定費ダウンの2つの戦略が考えられます。限界利益アップ戦略は、さらに売上単価アップ戦略、売上数量アップ戦略、限界利益率アップ戦略の3つに分けられます。

2)限界利益アップ戦略

1.売上単価アップ戦略

Aさんの例で、売上単価アップ戦略について考えます。初年度の売上高は次の通りで、目標売上高には達しませんでした。

(図表2)Aさんの初年度の売上高

そこで、平均単価を1割アップする売上単価アップ戦略を採用したとします。変動費率(70%)、売上数量(1万9500杯)に変化なしとして、売上高は次の通りとなります。売上単価1割アップにより、利益はマイナス15万円から43万5000円に増えます。

(図表3)売上単価アップ戦略による売上高

2.売上数量アップ戦略

次に売上数量アップ戦略を採用して、売上数量が約15%アップの2万2425杯になった場合の売上高は次の通りとなり、借入金の元本が返済可能な利益72万7000円が確保できます。なお、ここでは法人税等を考慮しません。

(図表4)売上数量アップ戦略による売上高

3.限界利益率アップ戦略

限界利益率アップ戦略を採用したら、売上高はどのようになるでしょうか。限界利益率アップは変動単価ダウン(低価格の原材料へ変更など)に他なりません。変動単価1割ダウンの場合は次の通りとなり、利益はマイナス15万円から121万5000円にアップします。

(図表5)限界利益率アップ戦略による売上高

3)固定費ダウン戦略

固定費ダウン戦略(人件費や減価償却費、賃借料などの削減)を採用して、固定費が1割ダウンした場合、売上高は次の通りとなり、利益はマイナス15万円から45万円にアップします。

(図表6)固定費ダウン戦略による売上高

3 応用事例1:どの商品がもうかるか

B社では、X、Y、Zの3種類の商品を販売しており、前年度の実績は次の通りです。どの商品が最ももうかり、重点を置いて販売したらよいかを考えてみましょう。

(図表7)B社の前年度の実績

多品種の商品を仕入れ、あるいは製造している会社では、どれが最ももうかる商品であり、重点を置いて販売すべきであるかを決定する場合、それぞれの商品に固定費を何らかの基準で配賦した後の、利益の大きさを基準にしていることが多いようです。

図表を見てみると、利益はX商品が60万円、Y商品がマイナス10万円、Z商品が30万円となり、これらの商品のうち最も利益がある商品はX商品ということになります。

しかし、固定費は期間に対応して発生するもので、商品をどれだけ販売しても変わらないものです。従って、売上高から変動費を差し引いた限界利益の大きいY商品がもうかるということになります。

次に限界利益率に注目して、限界利益が同じならば限界利益率の大きい商品に力を入れます。B社では、X商品にまず重点を置き、次にY商品に力を入れて販売することになります。

4 応用事例2:赤字商品は中止すべきか

C社では、Y、Zの2種類の商品を製造販売しています。Y商品は常に赤字で、今後も現状のように推移すると予想されています。そこでC社の社長は、Y商品の製造を中止すべきか検討中です。中止すべきか否かを考えてみましょう。

(図表8)C社の現状

Y商品の製造を中止した場合の採算は次の通りで、利益がマイナス160万円と悪化しています。

(図表9)Y商品の製造を中止した場合の採算

これはY商品が負担していた固定費320万円が、Y商品の製造を中止しても発生するからです。Y商品の製造を中止しても固定費は変わらないのに、Y商品の限界利益300万円がなくなったため、300万円の利益減になります。従って、限界利益がプラスならば、製造を中止すべきではありません。この判断は「固定費が変わらない(削減できない)」という前提が成立する場合に限られます。もしY商品に紐づく固定費(専用設備や専任スタッフなど)を削減できるのであれば、それを考慮したうえで判断する必要があります。

5 応用事例3:赤字受注をするかどうか

D社は、次の原価資料にある通り、すでにY、Z商品を1台ずつ販売しているとき、新たにZ商品について1台190万円で追加注文がありました。

Z商品の原価は210万円(変動費175万円+固定費35万円)なので、追加のZ商品単体でみると、赤字になります。しかし、自社の人員・設備に余力があり、受注しても値崩れの心配がない場合、この注文を受けるべきかどうかを考えてみましょう。

(図表10)D社の原価資料

Z商品を1個追加受注しても会社全体の固定費の合計は85万円で同じです。Z商品1個を190万円で追加受注しても、増加する費用は変動費の175万円だけです。そのため、会社全体では利益が15万円増加します。従って、受注したほうが有利となります。

(図表11)Z商品を追加受注した場合の原価資料

赤字受注に対する考え方は一様ではありません。赤字受注はその商品単体で製造の継続か中止かを判断するのではなく、会社全体の損益を考慮して決定すべきでしょう。

また、赤字商品でも生産量が増加すれば固定費が分散されて黒字転換できるものもあります。ただし、見込み通りに受注が伸びない場合には、生産を継続すれば赤字が積み上がるだけです。大切なのは、状況の変化を見ながら生産を中止する時期を適切に見極めることです。

以上(2026年9月更新)
(監修 税理士 石田和也)

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画像:tiquitaca-Adobe Stock

パートタイム・有期雇用労働者の労働条件に注意!

パートタイム・有期雇用労働者の待遇改善を進めるため、2026年10月1日から、これらの労働者に関するルールが改定されます。今回の改定では、雇入れ時に明示する労働条件に新たな項目が追加されるほか、正社員との間の待遇差について考え方や具体例を示す「同一労働同一賃金ガイドライン」も見直されます。
本稿では改定内容と各企業で準備すべきことの概要について紹介します。

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パートタイム・有期雇用労働者の労働条件に注意!

パートタイム・有期雇用労働者の待遇改善を進めるため、2026年10月1日から、これらの労働者に関するルールが改定されます。今回の改定では、雇入れ時に明示する労働条件に新たな項目が追加されるほか、正社員との間の待遇差について考え方や具体例を示す「同一労働同一賃金ガイドライン」も見直されます。

本稿では改定内容と各企業で準備すべきことの概要について紹介します。

1 雇入れ時の労働条件明示事項の追加

今年の10月1日にパートタイム・有期雇用労働者の雇入れ時の労働条件明示事項に新たな項目が追加されます。その内容は以下の通りです。なお、これに違反した場合10万円以下の過料に処せられる可能性があるため、遺漏のないように準備する必要があります。

現行の明示事項

10月1日以降追加が必要な項目

昇給の有無

退職手当の有無

賞与の有無

相談窓口

待遇の相違等に関する説明を求めることができる旨

① 労働条件通知書・雇用契約書の確認・準備

今回の改定に合わせて、現在使用している労働条件通知書や雇用契約書に、新たな明示事項が盛り込まれているか確認する必要があります。

厚生労働省では、労働条件通知書への記載例として、次の図のように通常の労働者との間の待遇の相違について説明を求めることができる旨と、その説明を担当する部署・担当者や連絡先を記載する方法を示しています。

労働条件通知書の記載例

また、改定後のモデル労働条件通知書も厚生労働省のサイトで公開されていますので、自社の書式を見直す際の参考にするとよいでしょう。

② 不合理な待遇差の有無の確認と説明準備

労働条件通知書等の見直しとあわせて、正社員とパートタイム・有期雇用労働者との間にどのような待遇差があるのかも確認しておきましょう。

待遇差があること自体が、直ちに問題となるわけではありません。それぞれの待遇を設けている目的や、職務内容、責任の程度、配置変更の範囲などを踏まえて、その違いを説明できるかを整理することが重要です。

また、従業員から待遇差の内容や理由について説明を求められた場合に備え、それぞれの待遇を設けている目的や、待遇差の根拠を整理しておくことも必要です。あわせて、説明を行う担当者や対応方法についても確認しておきましょう。

2 同一労働同一賃金ガイドラインの改定

正社員とパート・有期雇用の従業員との間の「不合理な待遇差」の考え方や具体例を示している「同一労働同一賃金ガイドライン」が、この10月1日より改定され、以下の項目が追加されます。

  • 賞与・退職手当
  • 無事故手当
  • 家族手当
  • 福利厚生施設
  • 病気休職
  • 夏季冬季休暇
  • 褒賞

自社にこれらの手当や制度がある場合には、まずその待遇を設けている目的を確認しましょう。そのうえで、正社員とパートタイム・有期雇用労働者の職務内容や責任、働き方などの違いを踏まえ、現在の取扱いに合理的な理由があるかを確認します。

単に「パートだから」「有期契約だから」という理由だけで対象外としている制度がないかについても、今回の改定を機に改めて点検しておきましょう。

点検の結果、見直しが必要な待遇がある場合には、就業規則や賃金規程、各種制度の内容・運用を確認し、必要な対応を進めます。あわせて前述のように、従業員から待遇差について説明を求められた場合に対応できるよう、説明内容や社内の対応方法を整理しておくことも重要です。

3 さいごに

今回紹介したパートタイム・有期雇用労働者に関する法令の改正は、いずれも大変重要な内容です。貴重な人材を確保するためにも、これらの改定に遺漏なく対応することは必須であると言えるでしょう。

※図表は全て厚生労働省「パートタイム・有期雇用労働者に関するルールが変わります(令和8年10月1日施行)」を参照。

(監修 社会保険労務士法人 中企団総研)

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画像:photo-ac

【2026年9月号】ちょっと未来のニュース~制度改正、予定イベント&統計情報

少しだけ未来を見る、経営者のための月次ニュースレターです。2026年9月、経営者が押さえておきたい法令・イベント・統計・政策の動きなどを紹介します。

1 制度改正編

9月に予定されている制度改正のうち、中小企業経営者が特に注意すべき2本を紹介します。

1)生活道路における自動車の法定速度引き下げ(2026年9月1日~)

道路交通法施行令の改正で、2026年9月1日より住宅街などの「生活道路」での自動車の法定速度が、時速60キロメートルから時速30キロメートルへと引き下げられます。対象はセンターラインがない幅員5.5メートル未満の道路です。標識がない道路でも一律時速30キロメートルが上限となります。

営業車や配送車を運用する会社は、違反や事故を防ぐため全社的な周知と運行管理の見直しが急務です。

▶ 経営者のTo Do

  • 営業車・配送車のドライバーへ、生活道路での法定速度引き下げ(時速30キロメートル)の新ルールを周知する
  • 配送ルートや訪問スケジュールへの影響を事前検証し調整する
  • 社内研修等で事故削減とコンプライアンス意識向上を図る
■警察庁「生活道路における自動車の法定速度が引き下げられます!!」■
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seikatsudouro/seikatsudoro.html

2)国税庁の次世代基幹システム「KSK2」稼働開始(2026年9月24日予定)

国税庁の基幹システム「国税総合管理(KSK)システム」が、2026年9月24日(予定)より次世代システム「KSK2」へと刷新されます。従来の税目別(法人税・所得税・相続税など)による縦割り管理から、納税者ごとにすべてのデータを横断して一元管理する仕組みへと移行します。また、外部ネットワーク接続やAI・ビッグデータ分析、金融機関等とのオンライン照会が強化されることで、法人と個人の資金移動や申告内容の不整合、申告漏れが迅速かつ自動的に検知・把握されるようになります。

▶ 経営者のTo Do

  • 法人の売上・役員報酬と、役員個人の資産状況・過去の所得データ等に不自然なズレや矛盾がないか、顧問税理士と確認・検証を行う
  • 電子取引データ、領収書、契約書などの根拠書類を正確に保管し、いつ税務調査が入っても速やかに提示・証明できる体制を整える
  • 名義預金などの曖昧な管理を排除し、生前贈与や役員・親族間での資金移動の際は贈与契約書や理由書を交わすなど、明確な書面記録を残す
■国税庁「国税システムの更改」■
https://www.e-tax.nta.go.jp/shiyo/index.htm#anc15

2 イベント編

1)第20回アジア競技大会(2026愛知・名古屋)開幕

トップアスリートが集うアジア最大の総合スポーツ大会「アジア競技大会」が9月19日~10月4日に愛知県・名古屋市を中心に開催されます(日本での開催は32年ぶり)。オリンピック種目に加え、「柔術」「武術太極拳」「カバディ」といった地域色の濃い競技や、コンピュータゲームによる対戦「eスポーツ」などが行われます。

アジア競技大会(2026愛知・名古屋)の競技種目

■第20回アジア競技大会(2026愛知・名古屋)■
https://www.aichi-nagoya2026.org/ja/

2)「シルバーウィーク」は11年ぶりの5連休

「敬老の日」と「秋分の日」に挟まれた9月22日が祝日法第3条第3項による休日となるため、土日休みの場合、9月19日(土)~23日(水・祝)まで5連休となります。

観光需要が高まる一方、物流遅延や業務過密化が生じやすいため、納品や決済スケジュールの計画的な調整が必要です。

■内閣府「国民の祝日について」■
https://www8.cao.go.jp/chosei/shukujitsu/gaiyou.html

3)国際物流総合展2026

9月8日(火)~9月11日(金)まで、東京ビッグサイトで開催されるアジア最大級の物流総合展示会です。今年は「知恵と技術で、物流の未来を切り拓く。」がテーマ。最新の自動化・省人化技術、情報技術、物流システム(ハード・ソフト)が集結し、国内外の関係者が一堂に会する貴重な機会となります。

■国際物流総合展2026■
https://www.logis-tech-tokyo.gr.jp/ltt/

4)東京ゲームショウ2026

9月17日(木)~9月21日(月・祝)まで、千葉・幕張メッセで開催される世界でも有数の規模を誇るゲームイベントです。1996年に初めて開催され、30周年を迎える今年は「史上最長、遊びづくしの5DAYS」がテーマ。生成AIやWeb3・メタバースなど最新のデジタル技術が集まる場でもあり、新規事業やマーケティングの参考になります。

■東京ゲームショウ2026■
https://tgs.cesa.or.jp/2026/

3 統計・政策情報編

2026年9月は、法人企業統計調査の「年次別調査」と「四半期別調査」の結果や、各省各庁の令和9年度概算要求、日本銀行の金融政策決定会合を受けた「当面の金融政策運営について」などが公表される予定です。図表2に、本章で取り上げる統計・政策文書の一覧を示します。

2026年9月公表予定の主な統計・政策文書

1)法人企業統計調査

「法人企業統計調査」は、日本の企業活動の財務実態を把握するための基幹統計調査です。総合的な決算状況を調べる「年次別調査」と、直近の景気動向を追う「四半期別調査」に分かれています。調査結果から、業種別・企業規模(大企業・中小企業)別の売上高、経常利益、人件費の動きや収益構造の変化が分かります。また、機械・機器やソフトウェアへの投資額の増減、企業の内部留保(利益剰余金)の蓄積状況などが確認できます。

■財務省財務総合政策研究所「法人企業統計調査」■
https://www.mof.go.jp/pri/reference/ssc/

2)令和9年度予算 各省各庁の概算要求

各省庁が8月末までに財務省へ提出する来年度予算の概算要求の取りまとめ結果が、9月上旬以降に公表される予定です。国の来年度の施策や重点投資分野を知る最速の公式情報です。中小企業向けの省エネ支援、DX・IT導入補助金、賃上げ促進策等の方向性が示されます。

■財務省「令和9年度予算」■
https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2027/

3)「当面の金融政策運営について」

年8回開催される日本銀行の金融政策決定会合での議論を経て、政策委員会(総裁・副総裁2名・審議委員6名の計9名)の多数決で決定された内容をまとめたものです(次回の金融政策決定会合は9月17日、18日に開催予定)。

政策金利(無担保コールレート・オーバーナイト物)の誘導目標、国債の買入れ方針や、その他の資産(ETFなど)の取り扱い方針が明らかになり、国内景気、個人消費、設備投資、賃金、物価(消費者物価指数)などの最新状況について、日銀がどう評価しているかが提示されます。

■日本銀行「金融市場調節方針に関する公表文 2026年」■
https://www.boj.or.jp/mopo/mpmdeci/state_2026/

4)中小企業景況調査報告書

中小企業庁および中小企業基盤整備機構が四半期ごとに実施している、全国の中小企業の「生の業況感」を把握するための基幹的な意識調査です。各項目(売上高、採算、資金繰りなど)について「好転(増加)」と答えた割合から「悪化(減少)」と答えた割合を引いたDI(Diffusion Index:業況判断指数)で数値化されます。

■中小企業庁「中小企業景況調査報告書」■
https://www.chusho.meti.go.jp/koukai/chousa/keikyo/
■中小企業基盤整備機構「中小企業景況調査」■
https://www.smrj.go.jp/research_case/survey/

4 話題のタネ

訪問時の雑談のきっかけに。9月ならではのトピックを集めました。

1)「防災の日」――関東大震災だけではない「9月1日」である理由

毎年9月1日は「防災の日」。1960年、政府が9月1日を「防災の日」と定めた背景の1つには、1923年9月1日に発生し、死者・行方不明者10万5000人以上といわれる「関東大震災」の記憶と教訓を継承し、都市防災や避難意識を後世に伝えるということがあります。

実は、この関東大震災以外にも「防災の日」が9月1日になった理由があります。古くから大風(台風)が急襲する時期とされてきた「二百十日(にひゃくとおか)」です。立春から210日目は毎年9月1日ころにあたり、制定前年の1959年9月にも「伊勢湾台風」により死者・行方不明者5000人以上の甚大な被害が出たことが「防災の日」制定の大きなきっかけとなりました。

大震災の悲劇を忘れない「歴史的な理由」と、毎年訪れる台風への警戒を高める「季節的な理由」の双方が合致しているため、関東大震災から100年以上の時を経ても9月1日が防災の節目として機能し続けているのです。

■東京消防庁「防災の日と二百十日」■
https://www.tfd.metro.tokyo.lg.jp/learning/elib/qa/qa_59.html

2)「中秋の名月」は必ずしも満月ではない

「中秋の名月」は旧暦8月15日の夜に見える月のことで、2026年は9月25日です。実は、「中秋の名月」は、「満月(太陽・地球・月が一直線に並ぶ瞬間)」とは必ずしも一致しません。

これは、新月から満月になるまでの日数が一定ではないためです。月の公転軌道は楕円形をしているため、地球に近い場所ではスピードが速く、遠い場所では遅くなります。その結果、新月から満月になるまでに約13.9日~15.6日と幅が生じます。旧暦では新月の日を「1日」と数えるため、15日目の夜である「名月」は、実際の満月より1~2日手前であるケースもしばしばです。2026年は9月27日が満月となり、名月と満月の日付が2日ずれています。

■国立天文台「中秋の名月(2026年9月)」■
https://www.nao.ac.jp/astro/sky/2026/09-topics03.html

以上(2026年8月作成)

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画像:日本情報マート