(徳島県)なぜ人が採れないのか? 中小企業が直視すべき採用課題の処方箋【経営者とっておきニュース】

徳島県および徳島労働局委託事業(ジョブカフェとくしま)は、2026年9月18日に県内の経営者・人事担当者を対象とした無料オンラインセミナー「『なぜ採れないのか?』の根本原因を徹底解明!採用課題発見セミナー」を開催します。

講師には元マイナビで豊富なコンサルティング実績を持つ松本治氏を迎え、選考プロセスの盲点や「選ばれる広報」について解説が行われます。本セミナーは、経営層の意識改革を通じて求職者に自社の魅力を正しく届け、優秀な人材を引き寄せる戦略構築を目指すものです。

全国的な人手不足が進む中、特に地方都市における中小企業の採用難は深刻さを増しています。従来の募集手法や自社都合の選考プロセスのままでは求職者に選ばれず、採用活動が空回りするケースが少なくありません。本セミナーが開催される背景には、単に求人枠を増やすだけでなく、経営層自らが採用への意識を刷新し、時代に即した採用広報を展開する必要性が高まっている状況があります。

この動きが地域経済や業界に与える影響は小さくありません。地元中小企業が採用課題を根本から見直し、自社の魅力を効果的に発信できるようになれば、求職者とのミスマッチが減り、若年層の地域定着や就職促進につながります。

一方で、経営改革や広報の見直しを行わない企業は、人材獲得において競合他社から遅れをとり、人手不足による事業縮小やサプライチェーンの停滞というリスクに晒されます。採用を人事任せにせず、経営課題として捉え直すことが地域全体の競争力を左右します。

今後、地方における人材獲得競争はさらに激化し、「選ぶ側」から「求職者から選ばれる側」への転換を果たした企業のみが生き残る時代となります。求人活動において「なぜ応募が来ないのか」を環境のせいにせず、自社の意識やプロセスの盲点に原因を求める姿勢が不可欠です。

意識すべき視点は、「求める条件を出す前に、求職者へどのような価値や魅力を提示できているか」という問いです。採用広報を経営戦略の一部と位置付けることが、採用難を打開する鍵となります。


【ご注意点】この記事は生成AIを活用して作成したものです。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。詳細については参照URLの情報を必ずご確認ください。
■徳島県「『なぜ採れないのか?』の根本原因を徹底解明!採用課題発見セミナー」■
https://www.pref.tokushima.lg.jp/jigyoshanokata/sangyo/shushokushien/7315962

以上(2026年9月作成)

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(愛媛県)ネット頼みを脱却! 地域で愛される「アナログ集客術」の可能性【経営者とっておきニュース】

日本政策金融公庫松山支店は、2026年9月28日に愛媛県松山市のリジェール松山にて、経営課題解決セミナー「インターネットを使わない!地域密着型の集客」を開催します。共催は愛媛県生活衛生同業組合連合会および愛媛県生活衛生営業指導センター、後援は愛媛県です。

本セミナーでは、株式会社ii代表取締役の上久保瑠美子氏を講師に招き、定員80名の対面形式で実施されます。ウェブに頼らず地域住民と信頼を築く「アナログ集客術」や具体的工夫が解説され、終了後には事前予約制の個別相談会も行われます。

近年、ウェブ広告やSNSを活用した集客が一般化する一方で、運用コストやターゲット層へ情報が届きにくい点が課題となっています。特に地方都市の飲食店や生活衛生営業などの地域密着型店舗では、ウェブ発信だけでは根強いファンの獲得につながらないケースも多く見られます。

ウェブに馴染みの薄い層を含む地域住民に対し、直接的な接点を通じて信頼を構築できるのが地域密着型店舗の強みです。心理学や豊富な事例に基づいたアナログ施策の実践により、新規客や紹介客の増加、リピーターの定着が期待されます。

アナログ集客は一朝一夕には成果が出にくく、店舗側の地道な工夫や実践体制の維持が課題となります。しかし、地域に特化した集客基盤を確立できれば、他社との差別化が図られ、地元経済全体の活性化にも貢献します。

今後はデジタル一極集中の集客から脱却し、地域コミュニティとのリアルなつながりを再評価する動きも加速すると予測されます。どれほどオンラインが進化しても、地元客との対面による信頼関係はかけがえのない強みとなるためです。

意識すべき視点は「自社がリアルな接点で、いかに顧客との信頼関係を築けているか」という再点検です。ネットだけに頼らず、足元の顧客に向けた泥臭くも温かみのあるアナログな工夫を重ねることが、強固なファンづくりの近道となります。


【ご注意点】この記事は生成AIを活用して作成したものです。文章の正確性は保証されておらず、誤りが含まれる場合があります。詳細については参照URLの情報を必ずご確認ください。
■日本政策金融公庫松山支店「インターネットを使わない!地域密着型の集客 (経営課題解決セミナーin愛媛【松山会場】)」■
https://direct.jfc.go.jp/w112_SeminarApply?id=bae98bc8-e0b6-4aa3-84e5-6d3896e9f6d3

以上(2026年9月作成)

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2026年10月、「カスハラ」対策義務化! 弁護士が教える4つの鉄則

1 2026年10月1日、カスハラ防止措置が義務化!

顧客が店員などに対してささいなミスで土下座を強要したり、弁償を要求したりする。あるいは「お気に入り」だからと言い寄り、長時間拘束する。こういった言動は、

カスハラ(カスタマーハラスメント、顧客等による悪質な嫌がらせ)

の典型例です。「お客様は神様です」という言葉に象徴されるように、日本の会社は昔から顧客を大切にする文化があります。しかし、「理不尽な要求にも応じ続けることが本当に顧客を大切にすることなのか」という問題があり、そんな中、改正労働施策総合推進法により、

2026年10月1日から、カスハラ防止措置が義務化

されることになりました。

厚生労働省の「カスハラ防止指針」(正式名称は「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」)によると、全ての会社に次のカスハラ防止措置が義務付けられることになります。

(図表1)【カスハラ防止措置(2026年10月1日から義務化)】

カテゴリ No. 措置の内容
方針の明確化・周知啓発 カスハラには毅然とした態度で対応し、社員を保護する旨の方針を明確化し、社員に周知・啓発する
カスハラの内容と対処の内容を社員に周知する
相談体制の整備 相談窓口をあらかじめ定め、社員に周知する
相談窓口担当者が適切に対応できるようにする
事後の迅速かつ適切な対応 事実関係を迅速かつ正確に確認する
被害者に対する配慮のための措置を適正に行う
再発防止に向けた措置を講ずる
カスハラ抑止のための措置 特に悪質なカスハラへの対処の方針をあらかじめ定め、社員に周知し、当該対処を行うことができる体制を整備する
その他の措置 相談者等のプライバシーを保護するために必要な措置を講じ、社員に周知する
相談したこと等を理由として不利益な取扱いをされない旨を定め、社員に周知・啓発する

(出所:厚生労働省「カスハラ防止指針」を基に作成)

ご覧の通り、会社には、社員からの相談窓口の整備や相談対応などが求められるようになります。対策不備がある場合には、行政による助言・指導・勧告等の対象となり、勧告に従わない場合には会社名公表の対象となる可能性があります。それに、カスハラから社員を守らなかったことで、社員が会社に怒りを向けて訴訟トラブルなどに発展するリスクもあります。

この記事では、中小企業が今すぐ取り組むべき4つの鉄則を紹介します。なお、カスハラの定義や防止措置の詳細についてはこちらもご確認ください。

■厚生労働省「カスタマーハラスメント及び求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が事業主の義務となります!」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html

2 鉄則1 「これはカスハラか?」——判断基準を会社で共有する

カスハラへの対応で最初につまずくのが、

「これはカスハラなのか、それとも正当なクレームなのか」という判断

です。ここを曖昧にしたまま対応すると、社員が萎縮して正当なクレームにも対応できなくなったり、逆にカスハラを見過ごしてしまったりします。

厚生労働省「カスハラ防止指針」では、「次の3つをすべて満たす場合にカスハラが成立する」と定義しています。

  • 顧客、取引の相手方、施設の利用者その他会社の事業に関係を有する者が、
  • 社会通念上許容される範囲を超えた言動により、
  • 社員の就業環境を害すること

では、具体的にどのような言動がカスハラになり得るのか。図表2を見てください。

(図表2)【カスハラになる可能性がある言動の例】

イ 言動の「内容」が許容範囲を超えるもの
①要求に理由がない・無関係な要求
①要求に理由がない・無関係な要求
性的な要求、プライバシーに関わる要求、商品・サービスと無関係な要求など

②契約を著しく超えるサービスの要求
②契約を著しく超えるサービスの要求
契約内容を著しく超えたサービスの提供を要求すること

③対応が著しく困難・不可能な要求
③対応が著しく困難・不可能な要求
契約金額の著しい減額など、対応が著しく困難または不可能な要求

④不当な損害賠償要求
④不当な損害賠償要求
商品・サービスと無関係な不当な損害賠償を要求すること

ロ 言動の「手段・態様」が許容範囲を超えるもの
①身体的な攻撃
①身体的な攻撃
殴る・蹴る・叩くなどの暴行、物を投げつける、わざとぶつかるなど

②精神的な攻撃
②精神的な攻撃
脅迫・暴言・土下座の強要・盗撮・SNSへの投稿をほのめかすなど

③威圧的な言動
③威圧的な言動
大声で威圧する、必要以上に距離を詰める、反社会的な言動など

④継続的・執拗な言動
④継続的・執拗な言動
同じ質問を執拗に繰り返す、揚げ足取り、同じメールを繰り返し送るなど

⑤拘束的な言動
⑤拘束的な言動
長時間の居座りや電話で社員を拘束すること

(出所:厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」「カスハラ防止指針」を基に作成)

カスハラ防止指針によると、カスハラは図表2の通り、

  • 言動の「内容」が許容範囲を超えるもの
  • 言動の「手段・態様」が許容範囲を超えるもの

に大別されます。暴力・暴言、土下座の強要、長時間の居座り、SNSへの書き込みをちらつかせた脅しなどは、カスハラに該当し得る典型的な言動です。これらは法的には、

民法の「不法行為」(故意・過失によって他人の権利や法律上の利益を侵害する行為)

に該当する可能性があります。また、言動の内容によっては、刑法(傷害罪、脅迫罪、強要罪、名誉毀損罪、不退去罪など)や軽犯罪法が適用されることもあります。

逆に図表2のような言動に当たらない(言動の「内容」「手段・態様」に問題がない)場合、カスハラではなく正当なクレームということになります。カスハラ対策は「理不尽な要求から社員を守る」ためのものですから、正当なクレームには真摯に対応しなければなりません。

顧客等の言動について、社員が安易に「それ、カスハラですよね?」と発言してしまってトラブルになるケースもある

ので注意しましょう。

なお、カスハラの対象となる「顧客等」の範囲は意外と広く、対面での顧客だけでなく、取引先の担当者、施設の近隣住民、電話やSNS上でのやり取りも含まれます。「うちは対面販売がないから関係ない」とはなりません。

3 鉄則2 類型別に「うちの対応方針」を事前に決めておく

冒頭で紹介した通り、今回の法改正では、カスハラを防止するために

  • 方針の明確化・周知啓発
  • 相談体制の整備
  • 事後の迅速かつ適切な対応
  • カスハラ抑止のための措置
  • その他の措置

を実施しなければなりません。基本的な対応は、社内のハラスメント(パワハラやセクハラ)の防止措置と同じですから粛々と進めましょう。ただ、事業主の方針等や相談窓口の設置はもちろん大切ですが、それ以上に社員が気にしているのは、

いざ現場でカスハラが起きたとき、どう対応すればいいのか

でしょう。前章で紹介した通り、カスハラにはいくつかの類型があるので、類型ごとの対応方針をあらかじめ決めておくことが重要です。

(図表3)【カスハラの類型に応じた対応方針の例】

イ 言動の「内容」が許容範囲を超えるもの
①要求に理由がない・無関係な要求
①要求に理由がない・無関係な要求
要求の根拠と商品・サービスとの関係を確認する。無関係な要求には「対応しかねます」と毅然と断り、同じ説明を繰り返さない。上司が対応を引き継ぎ、書面で回答する方法も有効。

②契約を著しく超えるサービスの要求
②契約を著しく超えるサービスの要求
契約書・約款・規程を根拠に提供範囲を明示し、「できかねます」と伝える。繰り返し要求される場合は複数名で対応し、最終回答を書面で通知することを検討する。

③対応が著しく困難・不可能な要求
③対応が著しく困難・不可能な要求
根拠を示して明確に断る。過大な値引き・返金要求は応じない旨を伝え、上司が対応を引き継ぐ。要求内容を記録・保存し、必要に応じて顧問弁護士や外部機関に相談する。

④不当な損害賠償要求
④不当な損害賠償要求
要求の根拠を確認し、商品・サービスと無関係な損害賠償には応じない。金額が大きい場合や法的手続きを示唆される場合は、速やかに顧問弁護士・外部機関に相談する。

ロ 言動の「手段・態様」が許容範囲を超えるもの
①身体的な攻撃
①身体的な攻撃
複数名で対応し、安全な場所に移動する。状況に応じて即座に警察(110番)へ通報する。被害状況を記録・保存し、被害を受けた従業員の心身のケアを最優先する。

②精神的な攻撃
②精神的な攻撃
上司が対応を引き継ぎ、一人で対峙させない。土下座要求には絶対に応じない。脅迫・SNS投稿のほのめかしは内容を記録・保全し、必要に応じて警察・弁護士に相談する。

③威圧的な言動
③威圧的な言動
複数名で対応し、冷静に「そのような言い方はお控えください」と伝える。改善しない場合は「対応を一時中断します」と告げて距離を置く。やり取りの内容を記録する。

④継続的・執拗な言動
④継続的・執拗な言動
「すでに回答済みです」と繰り返し伝える。電話は一定時間経過後に「本日の対応はここまでです」と告げて終了できる旨を社内ルールとして定め、着信拒否等の措置も検討する。

⑤拘束的な言動
⑤拘束的な言動
最初に「対応時間は○分です」と伝え、時間を区切って対応する。退去しない場合は「退去をお願いします」と毅然と告げ、応じなければ警察への通報を行う。

(出所:厚生労働省「カスハラ防止指針」「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル」を基に作成)

類型によって対応の中身がかなり異なります。例えば暴力など身体的な攻撃は複数名で対応しつつ即座に警察に通報しますが、土下座の強要は上司が対応を引き継いで要求に一切応じない、執拗な電話は一定時間経過後に電話を切ることを毅然と伝える、といった具合です。

また、カスハラ特有の防止措置(義務)の内容として、会社には

特に悪質なカスハラへの抑止措置を講じる

ことが義務付けられます。繰り返し悪質な行為を行う相手に対しては、警告文の発出、商品・サービスの提供拒否、店舗への出入り禁止といった対処方針をあらかじめ定め、社員に周知しておく必要があります。

なお、図表3はあくまで大枠の方針です。実際の対応は、

  • カスハラが初めて行われたのか、繰り返し行われているのか(初めての場合、内容によっては注意だけで済ませることも検討)
  • 対応した社員に落ち度はなかったのか(正当なクレームに対する社員の対応不備が原因でトラブルが拡大した場合には、事実関係を確認した上で、会社として必要な説明や謝罪を行うことも検討)

なども考慮して慎重に判断します。

そのためには、カスハラ対応における社内の役割分担を明確にする必要があります。次章以降で見ていきましょう。

4 鉄則3 社員は事実を正確に会社に報告する

顧客等から電話や対面などで会社に対してクレームがあった場合、まずは窓口の社員が初期対応に当たります。ここで社員に求められるのは、

顧客等を不用意に刺激しないよう注意しつつ、会社が顧客等への対応を検討するために必要な情報を集めること

です。ポイントは次の2つです。

  • 限定的な謝罪:不快感を与えたことについてだけ謝罪する
  • 事実の把握:顧客等の要求の内容や問題が発生した経緯を正確に把握する

1.では、顧客等に対し、「このたびは不快な思いをさせてしまい、誠に申し訳ありません」など、不快感を与えたことだけを謝ります。正確に状況が把握できていない段階では、不用意に会社の非を認めたり、相手の要求に応じたりするべきではありません。

2.では、顧客等の住所・名前・連絡先などを確認した上で、話を一通り聞き、要求の内容や問題が発生した経緯を確認します。事実を正確に把握するため、必要に応じて会話を録音するなどして証拠に残します。また、現場対応は1人で行わず、可能な限り複数名で対応するのがよいでしょう。

1.と2.が完了したら、社員は顧客等から確認した情報を上司に報告し、今後の対応について相談します。ただし、身体的な攻撃や性的な言動を受けたなど緊急性が高いときは、1.と2.の状況に関係なく、即座に上司に報告します。

5 鉄則4 上司または経営者が具体的な対応を決める

カスハラに関する社内対応の流れは次の通りです。

カスハラに関する社内対応の流れ

上司は社員から、顧客等の要求の内容や問題が発生した経緯について話を聞き、

カスハラであれば、その内容に基づいて顧客等への具体的な対応を決定

します。ただし、

  • 顧客等が重要な取引先である
  • 弁護士、警察などに相談すべき案件である(訴訟手続が必要、犯罪行為に当たるなど)

などといった場合は、必要に応じて経営者が判断します。詳細が決まったら、状況に応じて適切な人が対応します。顧客等が取引先(会社)の場合は、社内にハラスメント相談窓口があるでしょうから、必要に応じて窓口担当者とも連携しましょう。

なお、社員がすでにカスハラによって精神的ショックを受けている場合、顧客等から引き離す、医師による面談を実施するといった措置も併せて検討します。

この他、上司または経営者が具体的な対応を決定したり、社員が前述の初期対応を行ったりする上で支障がないよう、定期的に社内で対応ルールの教育・研修を実施するとよいでしょう。

以上(2026年9月更新)
(監修 弁護士 坂東利国)

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【人事はつらいよ】採用面接の雑談が違法なの? 聞いてはいけない“NG質問”

1 緊張をほぐす雑談のはずが、なぜ炎上騒ぎに!?

会社のSNSが炎上している!! こんな報告がA社の社長に入ってきました。どうやら数日前に面接した相手がSNSに次のような投稿をしたようです。

「A社は採用面接で、出身地とか家族構成とか、採用に関係ないことをやたらと聞いてくるので気持ち悪い。というか、これって法律違反じゃない?」

情報は拡散し、「ひどい会社だ」という意見もあれば、「それくらいいいでしょ」という意見もあります。とにかく、A社にとって好ましくない事態なのですが、社長は釈然としません。

「確かに聞いたよ。『生まれはどちらですか?』『ご両親は何の仕事をしていますか?』って。でも、これって緊張をほぐすための雑談でしょ。なぜ、こんなにたたかれるの?」

2 “NG質問”は職業安定法などで定められている

日ごろから人と話す機会が多い社長は「コミュ力」が高いです。だからこそ、採用面接の面接官になったら、相手の緊張をほぐすための雑談もします。「お互いにリラックスして話しましょう」という優しさに他なりません。

ところが、この優しさが法律違反につながります。

求職者に聞いてはいけない “NG質問”

を尋ねると職業安定法に違反したり不法行為となったりする恐れがあり、“NG質問”の中には、「本籍・出生地」「家族」「尊敬する人物」「購読新聞・雑誌・愛読書」などが含まれるのです。

これらの質問は「就職差別につながる恐れがある」ということなのですが、「なぜ、愛読書を聞いたら就職差別になるのか?」という疑問は、一旦置いておきましょう。ルールはルール。まずは“NG質問”を確認してみたいと思います。

3 聞いてはいけない11項目の“NG質問”

厚生労働省は、就職差別につながる恐れがある情報として、

1.本人に責任のない事項

2.本来自由であるべき事項(思想・信条にかかわること)

の2つを挙げ、これらに該当する質問の例を11項目紹介しています。

採用面接で聞いてはいけない11項目の“NG質問”

採用面接でこれらの質問をしたらアウトです。身元確認の観点から、本籍・出生地、家族などは聞いておきたいという人もいるでしょうが、求職者の適性や能力には直接関係がないので、聞いてはいけません(質問する代わりに住民票を提出させるなどの対応も、採用段階では不可)。

ただ、これらの内容でも、相手が自ら進んで話す分には問題ないそうです。「私は◯◯県の出身なので寒さに強く……」「最近読んだ◯◯という本に感銘を受け……」などと話す求職者は結構いますよね。

また、“NG質問”をしても罰則はありませんが、行政指導の対象となることがあります。また、

厚生労働大臣・労働局長から改善命令が出される場合があり、これに従わないと、厚生労働省ウェブサイトで会社名が公表されたり、6カ月以下の拘禁刑または30万円以下の罰金が科されたりすることがあるので要注意

です。ちなみに、2024年度は求職者からハローワークに「本人の適性・能力以外の事項を把握された」との苦情が854件寄せられており、うち41.8%は「家族」に関することとなっています。

「本人の適性・能力以外の事項を把握された」と指摘があった苦情

4 逆に採用面接で聞いてもよい“OK質問”は?

1)求職者の適性・能力に関する質問

“NG質問”はできませんが、

求職者の適性・能力に関する質問はOK

です。例えば、

転勤を伴う異動がある求人で、転居を伴う異動に対応できるかを確認する

といったケースです。

「なぜ質問するのか」を求職者に説明し、了承を得た上で答えてもらうのが無難であり、また、確認のために必要となる最小限の情報に限るべき

です。

2)求職者の思想・信条に関係ない質問

求職者の適性・能力に関する質問の他に、

求職者の思想・信条に関係ない質問もOK

です。例えば、次のような質問です。

求職者の思想・信条に関係ない“OK質問”の例

このような質問は単なる雑談と考えられていますが、念のため、

「これは合否には関係がないのですが……」などと断ってから質問するのが無難

です。よかれと思ったことが裏目に出ることもありますので、ルールをきちんと把握しなければなりません。

以上(2026年10月更新)
(監修 TMI総合法律事務所 弁護士 池田絹助)

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2026年10月、「就活ハラスメント」対策義務化! 種類やポイントは?

1 いわゆる「就活セクハラ」への対策が義務化!

「就活ハラスメント」とは、

  • インターンシップやOB・OG訪問などの後、食事やデートに執拗に誘う
  • 「内定を出すから」と言って、他社の選考を辞退するよう要求する

などの就活生に対するセクハラ(セクシュアルハラスメント)やパワハラ(パワーハラスメント)のことです。

会社は、職場におけるハラスメントについて一定の防止措置を講じる義務を負っていますが、就活ハラスメントについてはこれまで、「(ハラスメントを行ってはならない旨の方針の明確化等をする際に)同様の方針を併せて示すのが望ましい」というレベルにとどまっており、各社の対応にバラツキがありました。

しかし、改正男女雇用機会均等法により、

2026年10月1日から、いわゆる「就活セクハラ(後述)」について、セクハラを防止するために必要な措置を講じることが義務化

されることになりました。就活生を対象とするハラスメント規制も強化されつつあるのです。

また、就活生は応募する会社について知人と情報交換したり、SNSのグループに参加したりしています。「自社が就活ハラスメントをしている」との情報が出回ったら、そのような会社に応募しようとする学生はいなくなってしまうかもしれません。

ハラスメントにもいろいろありますが、今、経営者が注目すべきものの1つに就活ハラスメントがあるのです。改めてリスクや防止策を紹介します。

■厚生労働省「カスタマーハラスメント及び求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が事業主の義務となります!」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyoukintou/seisaku06/index.html

2 就活ハラスメントの4つの種類

1)就活セクハラ(就活生に対するセクシュアルハラスメント)

就活生に対する身体的な接触や言葉による性的な嫌がらせです。

  • 不必要に体に触る
  • 「内定を出すから」と言って性的な関係を要求する
  • 性的な冗談を言う、恋愛経験などを尋ねる
  • 職場内に性的な内容を含むポスターなどを掲示する
  • オンラインの採用面接で、体全体や部屋の様子などを見せるよう要求する
  • インターンシップやOB・OG訪問などの後、食事やデートに執拗に誘う

2)オワハラ(就活終われハラスメント)

就活生の内定辞退を回避するための嫌がらせです。

  • 「内定を出すから」と言って、他社の選考を辞退するよう要求する
  • 他社の選考と日程が重なることを知りながら、内定者懇親会に連れ出すなど、他社での就活を妨害する
  • 内定を辞退しようとした場合、「ふざけるな」「嘘つきだ」と罵る。または「訴える」「内定を辞退するやつだと他の会社に言いふらす」などの発言をする

3)圧迫面接

就活生のストレス耐性や状況判断能力を試すため、採用面接で必要以上に否定的な発言をしたり、嫌な態度を取ったりする嫌がらせです。

  • 採用担当者の質問に就活生が回答した際、正当な回答かどうかに関係なく否定する
  • 「それで?」「理由は?」といった発言を必要以上に繰り返し、回答をできなくさせる
  • 就活生の適性に関係なく、「ウチの会社には向いていない、通用しない」と言う
  • 就活生の発言中にため息をつく、携帯電話を触るなど、あからさまに嫌な態度を取る

4)その他

1)から3)以外の就活ハラスメントとしては、パワハラを含め、次のようなものがあります。

  • 「男のくせに覇気がない」「女はすぐ辞めるから困る」などと、差別的な発言をする
  • 結婚したり妊娠したりした場合に、会社を辞めるかどうかを聞く
  • 内定した学生に、内定者でつくるSNS交流サイトに毎日の書き込みを強要する。書き込みをしないと「やる自信がないなら辞退しろ」など、威圧的な態度を取る
  • インターンシップに参加した学生に対し、人格を否定するような暴言を吐く

3 就活ハラスメントのリスク

1)就活ハラスメントは民法の「不法行為」になり得る

就活ハラスメントによって、就活生が精神的な苦痛を受けた場合、

民法の「不法行為」(故意・過失によって他人の権利や法律上の利益を侵害する行為)

が成立する可能性があります。ハラスメントを行った社員は損害賠償を請求される恐れがあり、会社も就活生から使用者責任を問われ損害賠償を請求される恐れがあります。

また、言動によっては刑法が適用される可能性もあります。

  • 不必要に体に触る(不同意わいせつ罪)
  • 内定を辞退しようとした就活生に「内定を辞退するやつだと他の会社に言いふらす」などと発言する(脅迫罪)
  • 人格否定や差別的な発言をする(侮辱罪)

2)会社のイメージが低下し、採用ができなくなる?

就活生がSNSに「就活ハラスメントを受けた!」と書き込んで、それが拡散されれば、ハラスメントが横行している会社だと見られ、会社のイメージは低下します。また、大学のキャリアセンターなどでは、就活ハラスメントに関する就活生からの相談を受け付けているので、大学に定期的に求人を出している会社の場合、今後の大学との関係にも影響が出るかもしれません。

就活ハラスメントに関する就活生からの相談は、都道府県労働局雇用環境・均等部(室)でも受け付けていて、就活ハラスメントをした会社には、助言や指導が入る可能性もあります。

4 就活ハラスメントの防止のポイント

1)「会社と就活生は対等」という意識を持つ

就活ハラスメントが起きやすい会社は、就活生に対して「雇ってやる」「試してやる」といった上から目線の態度を取っているケースが少なくありません。雇用が懸かっている就活生は、こうした会社の態度を拒否することができず、それが就活ハラスメントの問題を深刻化させるのです。

会社として就活生に適性があるかを見極めることは大切ですが、入社した場合は、会社も労務を提供してもらう立場になるわけですから、常に「会社と就活生は対等」という意識を持って採用活動に臨むことが大切です。

2)「業務上必要ない対応」「行き過ぎた対応」を洗い出して排除する

就活ハラスメントが違法になる(民法上の不法行為などに当たる)場合、次の1.か2.に該当している可能性が高いです。

1.会社の対応(採用面接での質問など)が、業務上必要ない

2.業務上必要があったとしても、行き過ぎている

就活セクハラなどは1.に当てはまります。オワハラや圧迫面接などは、1.に当てはまるケースもあると思いますが、仮に「内定辞退を防ぎたい」「就活生のストレス耐性や状況判断能力を試したい」という会社の思惑があったとしても、2.に該当する可能性が高いです。

就活生に対する不法行為や不適切な言動が行われないように、第2章で紹介したような言動を排除していった上で、就活生への対応の仕方を模索していきましょう。例えば、

  • 就活生を内定者懇親会に連れていきたいのであれば、オワハラにならないよう本人のスケジュールを考慮する。就活セクハラ(個人的な食事やデートの誘い)にならないよう時間を区切り、2人以上の社員で参加し、個室はできるだけ避ける
  • 場の雰囲気を和ませたいのであれば、就活セクハラ(性的な冗談など)や差別的な発言(「男は○○だから、女は○○だから」など)に該当しないジョークを織り交ぜる
  • 就活生のストレス耐性や状況判断能力を試したいのであれば、圧迫面接という形ではなく課題などを与えてみる

といった具合です。

3)就活セクハラの防止措置を、就活ハラスメント全般に適用する

第2章の1)で紹介した「就活セクハラ」については、冒頭で紹介した通り、2026年10月1日から、防止措置を講じることが会社に義務付けられます。改正男女雇用機会均等法では、

  • 就活生からの相談に応じ、対応するための体制の整備などが求められること
  • 防止措置を講じない場合、厚生労働大臣による勧告が行われ、それにも従わなければ「企業名公表」の対象になること

などが定められています。オワハラなど他の就活ハラスメントについては、特に防止措置は義務付けられていませんが、

若者雇用促進法に基づく事業主等指針に、会社は就活ハラスメントに対して「必要な注意を払うよう配慮する」取組を行うのが望ましい

という記載があり、前述したリスクの観点からもやはり防止措置を講じたほうがよいでしょう。

就活セクハラについては、2026年2月26日に公布された厚生労働省の指針により、

1.ハラスメントに対する対応方針(ハラスメントを許さない旨など。就業規則等の文書に規定)の策定、周知徹底

2. 求職活動等に関するルール(面談の時間・場所、実施体制、連絡に用いるSNSの種類など)を明確化し、社員と就活生の双方に周知する

3.ハラスメントに関する相談窓口の設置、運用

4.ハラスメントに関する相談があった場合の事実確認、行為者の処分、再発防止策の検討

5.プライバシーの保護、相談者などに不利益な取扱いをしない旨の周知徹底など

の5つの措置を講じることが会社に求められており、これを就活ハラスメント全般に適用するのが望ましいです。

基本的なポイントは、既に法制化されている職場のハラスメント(社員に対するハラスメント)の防止措置と同じですが、例えば、

  • 指針が想定している求職活動の範囲が幅広く(採用面接、就職説明会、OB・OG訪問、インターンシップ、教育実習など)、従業員が通常就業している場所でハラスメントが行われるとは限らない
  • 就活生に対し、あらかじめ会社のパンフレットやウェブサイトを通じて、相談窓口の存在を周知する必要がある

など、就活ハラスメント特有の注意点もあるので気をつけましょう。

指針の詳細については、こちらをご確認ください。

■厚生労働省「事業主が求職活動等における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和8年厚生労働省告示第52号)」
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001662589.pdf

以上(2026年9月更新)
(監修 弁護士 田島直明)

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【資金繰り】資金ショートしない支払いと入金のベストタイミングの求め方

1 黒字でも、資金繰り悪化のからくり

会社の利益は売上から費用を差し引いて計算しますが、

売上と費用が、現金の動きと必ずしも一致しない

ことに注意が必要です。なぜ一致しないのかというと、売上債権(売掛金など)や仕入債務(買掛金など)は取引を行った月末などを締め日とし、そこから数カ月後に決済されるケースが多いからです。これは、

利益に相当する現金が売上と同時に獲得できるわけではない

ことを意味しています。

利益と現金収支の関係を次の事例で確認してみましょう。

事例1

売上のペースに合わせて利益も毎月2倍のペースで増加しており、一見、非常に優良な会社に見えますが、現金収支は毎月マイナスとなっており、利益が増えるほど収支のマイナスが増加していることが分かります。

売上債権は2カ月後決済のため、この会社の場合、損益計算書に計上した売上が4月以降にならないと入金されません。仕入債務は1カ月後決済のため、売上が発生した2月から支払期限が到来することになります。

このように、常に支出が先行する状態にあります。加えて、売上増加に伴い仕入も増加するため、資金不足が拡大していきます。このまま資金不足を解消できない場合、

黒字であっても支払いができずに会社は倒産してしまう、いわゆる、「黒字倒産」

に陥る恐れがあるわけです。

2 入金サイトと支払サイト

大切なのは、損益計算書の利益だけでなく、現金収支も適切に管理することです。営業の現場で入金や支払いのタイミングを決めるシーンがありますが、経理部から指示される時期を伝えるだけでなく、資金繰りの視点から、なぜ、○日締めの○日払いなのか、なぜ請求書を発行した後○日以内の入金をお願いしているのかを考えてみることが大切です。

これはつまり、入金サイトと支払サイトの関係です。

  • 入金サイトは売上を計上してから売上債権が入金されるまでの期間、
  • 支払サイトは仕入を行ってから仕入債務を支払うまでの期間

を指します。

3 入金サイトと支払サイトを把握してみよう

入金サイトと支払サイトは、取引先ごとに個別に決定されます。詳細は契約内容で確認できるはずですが、決算書の情報からもおおむねの数値を把握することができます。入金サイトおよび支払サイトと決算書の関係を次の事例で確認してみましょう。

事例2

合計欄の計上額から回転期間を算定すると、売上債権の回転期間は2.0カ月、仕入債務の回転期間は1.0カ月となります。これは、事例2の前提条件に記載している売上債権の入金サイトおよび仕入債務の支払サイトと一致しており、決算書の情報から入金サイトと支払サイトを把握できることが理解できると思います。

取引先の決算書が入手できる場合、取引先のおおむねの入金サイトと支払サイトを把握することができるため、条件交渉に当たっての参考情報として活用できます。

4 資金繰りの改善方法を考える

仕入債務の支払期限到来前に売上債権が入金されていると資金繰りは楽になるので、自社の都合だけで考えれば、

入金サイトはできる限り短く、支払サイトはできる限り長く

というのが理想です。ただし、売上債権と仕入債務は表裏の関係であり、こちらの資金繰りが楽になれば、相手の資金繰りが苦しくなることもあるので配慮が必要です。

そこで、販売先に対しては入金サイトの短縮を交渉する場合、早期入金に対して一定の割引を実施するなど、販売先にとってもメリットがある方策を提案するのも一策です。また、取引開始に当たって保証金を事前に受け取ることで、当初の支払期限までの資金不足に対応することも考えられます。

一方、仕入先に対しては可能な限り支払いまでの期間を長くする他、販売による代金回収まで支払いを留保するなどの交渉が考えられます。ただし、繰り返しますがこれは仕入先にとっては資金繰りの悪化要因となるので慎重な交渉が必要となります。

また、預けている取引保証金の減額や返還を求めることで資金不足に対応することも考えられます。

なお、大企業に比べ信用力に劣ることが多い中小企業では、現金ビジネスを除き入金サイトのほうが支払サイトより若干長いことが一般的なため、入金サイトと支払サイトのタイムラグによる期間の資金不足(いわゆる「運転資本」)は、金融機関からの借入金などを活用することが欠かせません。

5 取引先との良い関係が大切

資金繰りについて、自社に有利な条件を整えるには、取引先との良好な取引関係の維持により一定の信用を得ることが不可欠です。これは、販売先および仕入先のみならず、運転資本の調達先となる金融機関との関係においても同様です。

当初の契約条件の遵守はもちろんのこと、特に金融機関との関係においては、自社の財務状況を積極的に開示することも大切と考えられます。

以上(2026年10月更新)
(監修 税理士法人AKJパートナーズ 公認会計士 米山泰弘)

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画像:ururu-Adobe Stock

【債権回収】日ごろから「債権管理」を徹底する

1 皆さんの会社は「債権管理」をしていますか?

皆さんの会社では、取引を開始した後も定期的に取引先の経営状態をチェックしていますか。もし、取引開始時の与信情報から何もアップデートしていないとしたら、危険なことです。請求業務も経理担当者任せにしたままだと、ある日突然、「未払いが回収できません!」と報告を受けることになるかもしれません。その取引先が大口だと事態は深刻です。中小企業の場合、

一部の大口との取引で収益の多くを賄っていることが多く、そうした取引先に対する売掛金が未回収だと、自社の資金繰りに大きな影響を及ぼし、最悪の場合は資金ショートを起こしてしまうからです。

そうならないためにも、日ごろから「債権管理」を徹底しましょう。債権管理とは、

滞りなく売掛金を回収するための業務全般

のことで、具体的には「請求書の発行や入金チェック、未入金の場合は催促」などの一連の流れとなります。

この記事では、債権管理の一般的な内容を紹介します。業務フローはさまざまなので、会社の状況に合わせて債権管理を徹底してください。

2 一般的な債権管理の流れ

1)請求書を発行する

取引先に請求書を発行します。継続取引の場合は、毎月、決まった日に請求書を発行します。スポットの場合は、納品(検収)後、速やかに発行するようにします。開発案件では、半年分の開発を期末にまとめて請求することもありますが、売掛金をきちんと把握していないと請求漏れが生じます。また、

取引先と共通の認識を持つために、面倒でも、その都度「注文書」と「注文請書」でやり取りすること

が大切です。

2)入金の確認と催促

請求書を発行したら、期日までに入金があるかをチェックします。インターネットバンキングを利用していれば、いつでも入出金明細を確認することができます。

また、たまにあるのが入金された金額の間違い(請求金額と違っている)です。取引先が悪意なく間違えているケースがほとんどで、継続取引の場合、実務負担を減らすために次回請求で調整することがあります。ただし、

実態と異なる会計上の処理は、「粉飾決算」となり得ます。自社としては効率的に処理したいだけかもしれませんが、問題行為であることを認識しなければなりません(特に決算月をまたぐ場合)。

3)未入金の場合の催促

もし、支払期日になっても入金がない場合は、速やかに取引先に催促の連絡をします。手違いのケースが多く、通常は即座に処理してもらえるのですが、最悪の事態は、こうしたありがちなシーンから始まるのも事実です。そのため、

  • 具体的な支払期日を明示せずに支払猶予を求められる
  • 催促メールを送ったが返信がなかなか来ない
  • 電話をしたが、いつもと様子が違った

といったように、違和感を覚えることがあれば要注意です。具体的にどのような対応を取るかは状況次第ですが、少しモードを変える必要があり、

状況によっては取引継続の有無を判断したり、債権債務(売掛債権と仕入債務)を相殺したりすること

になるかもしれません。

3 取引状況を把握する

取引の規模を確認します。例えば複数の部門と取引している取引先がある場合は、全体だけではなく部門ごとにも把握するのが理想的です。また、継続取引をしている場合は、足元の状況だけではなく、将来発生する可能性のある債権債務についても把握します。その上で、以下の情報をまとめておきます。

  • 取引先との間で発生している債権債務の額
  • 取引先との間で発生している債権債務の弁済期
  • 担保を設定しているか

取引先との間で債権債務が発生していれば、いざというときに相殺して、事実上債権を回収することができます。また、契約において「期限の利益喪失条項」を定めておけば、支払期日前でも債権回収ができることがあります。期限の利益喪失条項とは、支払遅延等が生じた場合に、

債務者に本来の支払期日よりも前に債務を弁済させる義務を生じさせる条項

です。

この他、取引先が有する不動産や動産などの資産、取引のある金融機関、取引先がどういった会社と取引をしているのかについて把握します。これにより取引先の体力等が推測できるので、取引を継続するか否かの重要な判断材料となります。

以上(2026年9月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

実践的な業務改善に使える「5S」ならぬ「6S」活用法

1 なぜ今、改めて業務の「5S」を考えるべきなのか?

多くの経営者は常に業務改善を意識していますが、単に「無駄を削減する」だけの施策は、従業員にとってモチベーションが上がりづらく、一時的な活動で終わりがちです。また、システムやツールを導入しても、業務プロセスそのものが整理されていないと、データが分散したり、ルールが形骸化したりして、結局期待した効果が得られずに終わります。

そこで提案したいのが、製造現場で培われてきた

「5S」(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)の考え方の応用

です。伝統的なフレームワークである「5S」は、シンプルで誰もが理解しやすい共通言語です。これを「片付け」だけでなく、業務プロセスや情報フローに転用、そして組織文化に昇華することで、現場主導の持続的な改善サイクル(PDCA)を構築できます。

この記事では、本来の5Sのロジックに立ち返り、テレワークやハイブリッドワークなど、現代のビジネス環境に即して定義を刷新したのが次の体系です。以降で、

従来の「5S」(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)に、もう1つS(安全)を加えた「6S」

として体系化したものを紹介します

「6S」の体系表

2 「6S」ステップ・バイ・ステップの実践プロセス

1)ステップ1 Sorting:整理|業務・データの「見える化」と断捨離

最初に行うべきは、現状業務の「見える化」と不要なプロセスの断捨離です。担当者以外でも業務全体を俯瞰できるよう、業務の粒度を3段階(大分類・中分類・小分類)に分解し、構成する全ての作業を洗い出します。

例えば、受発注・請求業務について見てみましょう。

受発注・請求業務の「見える化」と断捨離の例

【ステップ1のポイント】

  • 前後の作業工程を横断的に把握し、類似や重複を洗い出す
  • 目的に照らして「本当に必要か?」を吟味する
  • 「今までこうだったから」という慣習にとらわれず、成果を生まない作業は廃止する
  • 業務に関与しない他部署にレビューしてもらう

2)ステップ2  Setting-in-Order:整頓|最良のプロセスの標準化

整理によって無駄を削ぎ落とした後は、最も効率的な手順で誰もが実行できるよう「業務マニュアル」や「標準ルール」を作成します。「属人化の排除」と「担当者不在でも業務が遅延しない体制」を意識しましょう。

【ステップ2のポイント】

  • 特定のエース社員しか知らないノウハウや最短の手順などの暗黙知を言語化する(行動の分析やインタビューなど)
  • トラブル発生時の対応としてよくあるケースをFAQとしてまとめ、抜け漏れを防ぐ実用的なチェックリストを整備する
  • クラウドストレージなどのフォルダ構造やファイル命名規則を統一し、検索時間をゼロにする

3)ステップ3  Shining:清掃|業務プロセスの定期点検とボトルネックの解消

業務プロセスは一度作って終わりではありません。実際に運用する中で生じる「データの不整合」「処理の滞留」「現場の迷い」を定期的にチェックし、メンテナンスします。

【ステップ3のポイント】

  • 月1回などの定期点検日を設け、未処理タスクの放置やシステムの入力エラー原因を究明する
  • 手戻りが発生している箇所や、現場が「やりづらい」と感じている箇所を洗い出し速やかに修正する

4)ステップ4  Standardizing:清潔|プロセスの透明化と不安の解消

現場が不満や抵抗感を抱いたままだと、業務改善の取り組みはすぐに形骸化してしまいます。

【ステップ4のポイント】

  • 経営者自らが「なぜ改善が必要なのか」を背景とともに説明し、現場との認識の不一致を埋める
  • 業務進捗をオープンにすることで、特定の担当者に負荷が集中した際に周囲がフォローできるようにする

5)ステップ5  Sustaining(Discipline):しつけ|継続的な改善

改善の成果を定着させ、組織の文化へと昇華させるためのルールづくりを行います。定量データ(時間削減数・ミス発生率等)をもとに効果を検証し、さらなる改善へと繋げます。

【ステップ5のポイント】

  • 一度の取り組みで終わらせず、四半期ごとにKPT(Keep, Problem, Try)などの振り返り機会を組み込む
  • 改善前後で作業時間を測定・分析し、定量的効果が見られない場合は柔軟にアプローチを修正する

6)ステップ6  Safety:安全|事故・情報漏洩の防止、失敗にも寛容な環境の構築

業務効率やスピードを追求するあまり、事故・情報漏洩などが起きては元も子もありません。また、現場が「失敗したら責められる」と感じていると、隠蔽や改ざんなどにつながります。

【ステップ6のポイント】

  • 情報の安全管理:必要最小限のアクセス権限設定、個人情報・機密データの保護ルールの遵守
  • 心理的安全性:問題やミスが発生した際、個人を責めるのではなく「プロセスの欠陥」に焦点を当てて改善する空気づくり

3 業務の「6S」は会社の体質改善トレーニング

業務改善の取り組みは一度限りではなく、変化し続けるビジネス環境に組織を適応させるための、いわば「体質改善トレーニング」です。高い目的意識を持ち、正しい方法で、継続することが大切です。

「なぜ業務改善を行うのか」「何を目指すのか(残業削減、付加価値業務へのシフトなど)」という目的を明確にし、経営者自らが重要性と危機感を語り、改善活動に貢献した社員やチームを正当に評価・称賛する姿勢が欠かせません。

また、すべての業務に一斉に手を付けると、「見える化」と断捨離だけで膨大な時間を要し、現場が疲弊します。ボトルネックになっている部署や、短期間で効果が見込まれる業務から着手し、成功体験をつくることが、その後の継続につながります。

以上(2026年9月更新)

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画像:Claude

経営のヒントとなる言葉(松下幸之助)

「私がいちばんあかん、そういう考えでやっています」(*)

出所:「松下幸之助から未来のリーダーたちへ」(PHP研究所)

冒頭の言葉は、

「謙虚な姿勢が成功を引き寄せる」

ということを表しています。

個人商店から日本を代表する家電メーカーを築き上げた松下氏。松下氏が経営者として終始心掛けていたのが、衆知を集めることです。この考え方がパナソニックを成長させたという評価もあります。

松下氏によれば、自分には学問や知識が乏しかったので、当初は必要に迫られて社員に相談し、知恵を集めたそうです。これが良い結果につながったことから、社員の知恵を生かすことで、会社は大きく発展するという考えを持つに至りました。

松下氏が衆知を集めるための秘訣として挙げるのが、謙虚な姿勢です。「自分以外は師であり、知恵を貸してもらおう」「私がいちばん(未熟で)あかん」という考えがあれば、自然と謙虚な姿勢が生まれ、衆知を集めることができるとしています。

経営者は、社員を含めて社内外の意見に積極的に耳を傾けます。その結果、自分の思い込みや勘違いを排除し、適切な判断ができるからです。判断を間違わないためにも、謙虚な姿勢を心掛けているという経営者は多いでしょう。

もう1つ、判断の質を高めるために欠かせないのは、経営者の下に集まる意見の質を高めることです。社員がさまざまな経験を積むことで成長し、意見の質を高めることができます。

そのため、経営者は日ごろから「失敗してもよい。挑戦しよう」と、社員を後押しするメッセージを伝えているのではないでしょうか。しかし、失敗を許容することは、失敗を失敗のままで終わらせてよいということではありません。

松下氏は、失敗を恐れることよりも、失敗に対して真剣に向き合っていないことを恐れるべきだとして、「七転び八起き」のことわざを引き、次のように語っています。

「だが、七度転んでも八度目に起きればよい、などと呑気(のんき)に考えるならば、これはいささか愚(ぐ)である」(**)

経営者は、社員の挑戦を後押しするだけでなく、社員が失敗を次に生かすための意識付けを行う必要があります。まずは自社のビジネスを隅々まで把握できるように指導することです。

例えば、ビジネスを構成する要素にはどのようなものがあり、それらがどう結びついているのか、そしてビジネスの成功要因は何か。これらを知らなければ、失敗の原因や解決すべき課題を絞り込むことはできません。

しかし、社員がこの点を理解できてくると、自社のビジネスの足りない部分を改善したり、優れている部分をブラッシュアップしたりすることが可能になります。

社員が失敗を恐れるようにしてはいけません。しかし、社員が失敗を何とも思わなくなるのも防がなければなりません。失敗の先に何があるのか、今回の失敗を乗り越えれば目標にどれだけ近づけるのか。経営者がこうした情報を伝えることで、社員は健全な危機感を持って、新しい仕事に挑むようになるでしょう。

【本文脚注】

本稿は、注記の各種参考文献などを参考に作成しています。本稿で記載している内容は作成および更新時点で明らかになっている情報を基にしており、将来にわたって内容の不変性や妥当性を担保するものではありません。また、本文中では内容に即した肩書を使用しています。加えて、経歴についても、代表的と思われるもののみを記載し、全てを網羅したものではありません。

【経歴】

まつしたこうのすけ(1894~1989)。和歌山県生まれ。1918年、松下電気器具製作所(現パナソニック株式会社)を創業。

【参考文献】

(*)「松下幸之助から未来のリーダーたちへ」(松下幸之助、PHP研究所、2012年4月)

(**)「道をひらく」(松下幸之助、PHP研究所、1968年5月)

「松下幸之助.com」(PHP研究所)

以上(2026年9月更新)

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画像:日本情報マート

高齢社員の人事考課 「期待する役割」を明確に示そう!

1 なぜ、再雇用した高齢社員がやる気を失ってしまうのか?

健康上の問題で日常生活に制限のない期間(健康寿命)は、2022年時点で男性が72.57歳、女性が75.45歳とされています(厚生労働省「第4回 健康日本21(第三次)推進専門委員会(2024年12月24日開催)資料」)。

ただ、健康に働けることと、やる気をもって働けることは違います。日本の会社には、社員を65歳まで雇用する措置を講じる義務があり、多くの場合、60歳などで定年を迎えた社員を、

再雇用制度(定年でいったん雇用契約を終了し、改めて雇用する)

により、「嘱託」などの非正規社員として雇い直します。ですが、

この再雇用した高齢社員が、自身の希望と会社が求める働き方がかみ合わず、やる気をなくしてしまうケース

が珍しくありません。例えば、次のような理由から、高齢社員が仕事に手ごたえを感じにくくなることがあります。

  • 契約が1年単位など有期契約になりがちで、重要な仕事を任せてもらえない
  • 社会保険や雇用保険の給付があるからと、賃金を大幅に引き下げられてしまう
  • 再雇用後、かつての部下が上司になり、関係がギクシャクしてしまう

きちんと戦力として活躍できるはずの高齢社員がやる気を失ってしまうのは、もったいないことです。そこで、この記事では「人事考課」の観点から、高齢社員にやる気を持って仕事をしてもらうためのポイントを3つ紹介します。

1.会社と高齢社員の認識のギャップを埋める

2.期待する役割などに応じて人事考課表を作る

3.経営者が考課者になるなど、評価に納得感を持たせる

2 会社と高齢社員の認識のギャップを埋める

高齢社員の雇用形態が正社員から非正規社員になると、労務管理の方針や期待する役割は定年前と変わってきます。

もちろん、高齢社員も自分のポジションが定年前と違うことはある程度分かっていますが、会社の方針や期待を100%理解しているとは限りません。ですから、何の説明もないと、図表1のような認識のギャップが生まれ、やる気を失ってしまいます。

会社と高齢社員の認識のギャップ(例)

こうしたギャップを埋めるには、再雇用のタイミングで

会社が期待する役割、賃金の支給額の根拠、再雇用後の指揮系統などを丁寧に説明

する必要があります。例えば、期待する役割であれば、「定年前と同じ業務を担当してもらうけど、ベテランとしての経験を活かし、若手に仕事のノウハウを継承していってほしい」といった具合に、会社側の要望を明確に伝えます。

同時に、高齢社員の希望する働き方もヒアリングし、必要に応じて見直しを検討します。例えば、本人が「定年前と同じように、バリバリ働きたい」と希望していて、それに見合った実力を十分発揮できるなら、後進の指導は他のメンバーに任せ、定年前と同じように働いてもらう選択も考えられます。

3 期待する役割などに応じて人事考課表を作る

高齢社員の人事考課を行う際、「正社員と同じ人事考課表を使っている」という会社もあるかもしれません。ですが、定年前後で会社の期待する役割などが変わってくるのであれば、人事考課表もそれに応じたものを用意しないと、評価がちぐはぐになってしまいます。

例えば、「後進指導」という役割を重視する場合、図表2のように「指導・動機づけ」「統率・監督」などの項目で、その働きを評価できる人事考課表にしておきます。また、「成果」の扱いは、定年後にノルマなどの責任がなくなる場合、必要に応じて項目の削除や見直しを行います。

高齢社員の人事考課表(例)

逆に、定年前と同じように働く高齢社員の場合であれば、正社員と同じ人事考課表を用いても差し支えないでしょう。

4 経営者が考課者になるなど、評価に納得感を持たせる

再雇用制度では、1年ごとなど一定のサイクルで契約を更新するのが一般的です。更新の可否は、本人の体調や意欲なども見ながら判断しますが、人事考課の結果も大切な要素になります。高齢社員もこのことを分かっているので、自身の評価にはかなり敏感になります。

そういった意味で、高齢社員の人事考課は、

決して甘くは付けないが、ある程度の納得感を与えられるものであること

が重要です。例えば、年下の上司が考課者になると、考課結果によっては、高齢社員が「自分よりも経験が浅いくせに、何を言っているんだ!」と反抗してくるかもしれません。もちろん、上司が安易に考課結果を覆すのはNGですので、評価に納得感を持たせたいのであれば、

一次考課者は年下の上司にしつつ、二次考課者については経営者など、高齢社員が話を受け入れやすい人物を配置する

などの形で対応するとよいでしょう。

また、第2章の図表1で紹介したような、期待する役割などについての認識のギャップが労使間で解消できていないために、人事考課が納得のいくものになっていないケースもあります。これは改善する必要がありますので、図表3の「評価フォローシート」などを使って、高齢社員本人に、人事考課にどの程度納得できているかをコメントしてもらうとよいでしょう。

評価フォローシート(例)

以上(2026年9月更新)

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画像:ChatGPT