【賃金データ集】諸手当のモデル支給額

【賃金データ集】シリーズとは?

【賃金データ集】シリーズは、基本給や諸手当など賃金の主要な構成要素ごとの近年のトレンドを、モデル支給額を中心とした関連データとともに紹介します。経営者や実務家の方々が賃金支給水準の決定や改定を行う際の参考としてご活用ください。なお、モデル支給額などのデータを紹介する際は、基本的に出所に記載されている用語を使用するものとします。また、データは公表後に修正されることがあります。

この記事で取り上げるのは雇用形態別の「諸手当」です。

雇用形態別の「諸手当」

なお、以降で紹介する図表データのExcelファイルは、全てこちらからダウンロードできます。

こちらからダウンロード

1 諸手当の位置付けと概要

1)諸手当の費用の位置付け

諸手当は、基本給ではカバーしきれない従業員の個別の事情(住居形態、家族の有無、担当職務など)を賃金支給額に反映する機能を果たしています。また、近年は人材採用難の対策としてユニークな手当を整備する企業が出てきています。

2)諸手当の概要

諸手当にはさまざまな種類がありますが、

  • 業績関連:従業員の業績達成に対する意欲を喚起するための手当
  • 職務関連:従業員が担当する業務に関連する手当
  • 勤務関連:従業員の通勤や勤務実績に関連する手当
  • 生活関連:従業員の生活を補助するための手当
  • その他:上記に分類されない手当

に大別することができます。

諸手当の位置付けと概要

2 諸手当の潮流

諸手当には、基本給ではカバーしきれない従業員の個別の事情を、賃金支給額に反映する機能があります。基本給そのものを改定せずに諸手当で調整するのは、「賃金管理が煩雑になるのを防ぐ」「基本給の引き上げに応じて、自動的に賞与(一時金)や退職金の算定基礎額が上昇するのを防ぐ」といった理由からです。

こうした事情は現在も大きく変わっていないものの、最近は手当を統廃合する動きが活発になっています。企業には、「業績に応じて賃金支給額を変動させたい」という思いがあるため、生活関連の手当のように、企業業績に関係のない属人的な手当を縮小・廃止するケースがあるのです。

ただし、職務関連の手当については、手当による調整ではなく、基本給に組み入れたり、賞与に上乗せしたりするケースがあります。これは、従業員の担当業務の難易度をきちんと評価し、処遇に反映する企業の姿勢を示すためです。

3 厚生労働省、中央労働委員会の統計資料によるモデル支給額

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4 東京都労働相談情報センターの統計資料によるモデル支給額

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5 情報インデックス(この記事で紹介したデータの出所)

この記事で紹介した統計資料は以下の通りです。調査内容は個別のURLからご確認ください。なお、内容はここ数年の公表実績に基づくものであり、調査年(度)によって異なることがあります。

■就労条件総合調査■
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/11-23.html

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■賃金事情等総合調査■
https://www.mhlw.go.jp/churoi/chingin/

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■中小企業の賃金・退職金事情■
http://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.jp/toukei/koyou/chingin/

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以上(2025年3月更新)

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画像:ChatGPT

損害賠償トラブル発生! そのとき経営者は何をすべきか?

1 なぜ、損害賠償の知識が経営者に必要なのか

事業を続けていると、

  • 納期が少し遅れた
  • 製品に不具合が出た
  • システムが止まった
  • 契約内容をめぐって認識が食い違った

など、様々な損害賠償トラブルに出くわすことがあります。どこか人ごとのようなイメージを持っている人もいるかもしれませんが、経営者にとって損害賠償の知識は不可欠です。

なぜなら、こうした出来事はどれも日常業務の延長線上にあり、ある日突然、「問題」として表面化するからです。そして、万が一、

第三者に損害を与えてしまった場合、たとえ意図していなくても、法的な責任を問われる
(場合によっては、まとまった金額の支払いを求められる)

恐れがあります。「知らなかった」 「悪気はなかった」は通用しません。また、基本的な仕組みを理解しないまま対応すると、本来払う必要のないお金まで支払ってしまったり、冷静に対処すれば小さく済んだはずのトラブルを、かえって大きくしてしまったりすることもあります。

もう一つ重要なのは、会社の信用力における意味合いです。法的リスクに対して一定の知識と対応力を持っている会社ほど、取引先からの信頼を得やすく、実際にトラブルが起きたとしても、早期に収束しやすい傾向にあります。損害賠償の知識を身に付けることが、会社の信用力を高めることにつながるわけです。

さらに、見落とされがちですが、

損害賠償は経営者個人にも波及するリスク

があります。会社が賠償金を支払っても、その原因が経営者本人の重大なミスや法令違反にある場合、会社は「立て替えた分を返してほしい」と経営者個人に請求することができます。ですが、会社がその請求をせず、「もういいよ」と回収を諦めてしまうと、税務当局から「それは経営者への給料と同じでは?」とみなされる恐れがあります。そうなると、会社側は経費にできず、経営者側には所得税がかかり、結果として、会社と個人の両方に税負担が生じかねません。

損害賠償の知識は、単にトラブル対応だけのものではありません。会社の資金繰りを守るため、そして、経営者自身の資産を守るための、実務的な経営スキルの一つでもあるのです。

2 【請求する側】取引上の損害を被ったときの実践ガイド

1)損害が発生した直後にやるべきこと

取引先のミスで自社に損害が出たら、誰でも怒りや不安に駆られるでしょう。ですが、まずは事実関係や損害状況を正確に把握し、記録として残すことが重要です。ポイントは、

  • 何が原因で
  • どのような損害が生じ
  • 結果として、いくらの損失になっているのか

です。この3点を整理するだけでも、その後の交渉や法的手続きが格段にやりやすくなります。写真、動画、メールのやり取り、作業ログ、会議の議事録などは、後から集めようとしても、「すでに失われてしまっていて手遅れ」となるケースが少なくありません。トラブルが起きた直後ほど、意識して証拠を確保しておく必要があります。

次に行うべきは、契約書や覚書の確認です。「損害賠償条項があるか」「賠償額の上限が定められているか」 「違約金規定があるか」など、書面の内容がそのまま交渉の土台になります。逆に、口約束や曖昧な合意に頼っていると、後になって「そんな話はしていない」と、水掛け論になるリスクが高まります。

2)交渉フェーズでの現実的な進め方

多くのケースで、最もコストがかからず早く終わるのは、「話し合いによる解決」です。いきなり裁判に持ち込まず、まずは正式な意思表示として内容証明郵便を送るのが定石です。

内容証明の書面には、

損害が発生した事実、賠償を求める意思、請求金額、支払期限など

を事実に即して淡々と記載します。感情的な表現や脅し文句は逆効果になるので避けましょう。

本人名義と弁護士名義の内容証明では効力に違いはありませんが、弁護士名義で送付すると、相手に「これは本気だな」というメッセージが伝わり相手方から反応が得やすく、交渉が円滑に進みやすい傾向にあります。もっとも、本人名義でも弁護士名義でも、相手方によっては受領拒否や無視される可能性もあります。

交渉の結果、一定の合意に至った場合は、必ず示談書 (合意書)を作成してください。口頭合意で済ませると、「そんな条件じゃなかった」と後から蒸し返されることがあります。示談書(合意書)には、

当事者、トラブルの内容、賠償金額、支払い方法と期限、これ以上請求しないこと(清算条項)などを

明記しておくのが安全です。

3)話し合いで解決しない場合の選択肢

交渉が決裂した場合、法的手続きを検討することになります。比較的ハードルが低いのは民事調停です。裁判官と調停委員が間に入り、話し合いによる解決を目指す手続きで、訴訟よりも時間と費用の負担が軽い傾向にあります。

それでも折り合いがつかなければ、最終手段は訴訟です。この場合、損害の発生と金額を客観的な証拠で立証する必要があります。

ここまでくると、弁護士の関与はほぼ必須です。証拠の整理や主張の組み立てを誤ると、「損は出ているのに負ける」という事態も現実に起こります。

3 【請求される側】損害賠償を求められたときの実践ガイド

1)通知書が届いた直後の初動対応

損害賠償の通知書が届くと、多くの経営者は焦ります。しかし、この段階での行動が、その後 の結果を大きく左右します。まず確認すべきなのは、

  • なぜ請求されているのか
  • いくら請求されているのか
  • その根拠は何か

の3点です。

内容を精査しないまま、慌てて支払ったり、全面的に謝罪したりするのは非常に危険です。謝罪の言葉が「責任を認めた証拠」として使われる恐れもあります。請求内容が正当なものかどうかを冷静に見極める前に、何かを確約してしまうのは避けるべきです。

2)請求内容の法的な妥当性をチェックする

法律上、損害賠償が認められるためには、いくつかの要件がそろっている必要があります。相手にミス(債務不履行や不法行為など)があるのか、そのミスと損害との間に因果関係があるのか、損害額は妥当な水準かです。これらの要件が欠けている場合、請求に応じる義務はありません。

また請求金額が不自然に高額な場合や、相手方の請求根拠が曖昧な場合や当方が認識している事実関係と相違している場合などには、そのまま受け入れる必要はありません。状況によっては、「そもそも支払う義務がないこと」を裁判所に確認してもらう手続き (債務不存在確認訴訟)を検討する場合もあります。

3)弁護士への早期相談が最大の防御策

損害賠償を請求された場合、交渉に入る前に弁護士に相談することが、結果的にコストを抑えられるケースは少なくありません。

経営者が一人で判断すると、相場より高い金額で合意してしまったり、交渉の進め方を誤って長期化させたり、泥沼化させてしまうことがあります。

弁護士が窓口に立つことで、法的に通らない主張は整理され、妥当なラインでの着地が見えやすくなります。また、最近では裁判所を装った詐欺的な請求も増えています。少しでも違和感を覚えたら、自己判断せず専門家に見てもらうのが安全です。

4 経営者が押さえておくべき税務の勘所

1)損害賠償金を受け取る側の場合

会社が損害賠償金を受け取る場合は、原則として収益になります。会計上は「雑収入」として処理され、法人税の課税対象になります。

個人事業主の場合でも、事業用資産の損害に対する補填であれば、事業所得として課税されます。ただし、ケガや精神的苦痛に対する慰謝料など、純粋な「心身の損害」に対する賠償金は非課税です。

なお、損害賠償金は、原則、消費税の対象外です。なぜなら、モノやサービスの対価ではないからです。ただし、実質的に売買代金や賃料の性質を持つものなどは、例外的に消費税がかかる場合もある点には注意しましょう。

2)損害賠償金を支払う側の場合

会社が損害賠償金を支払う場合は、その原因が業務に関連していれば、原則、損金(経費)になります。会計上は「雑損失」として処理されるのが一般的です。

ただし、経営者や従業員個人の重大なミスや不正が原因の場合は、会社にはその人に対して、支払った賠償金の返還を求める権利 (求償権)が生じます。そのため、会社の経費にはできず、本人に請求すべき立替金として処理する必要があります。

もし、その求償権の相手が経営者であった場合に会社がその権利を行使せず、立替金回収を免除してしまうと、税務当局からその金額が経営者へ役員報酬とみなされる恐れがあります。その場合、役員報酬とみなされた金額は損金として処理できません。さらに、経営者個人側には放棄された金額が所得とみなされ、所得税の課税対象になり、会社と個人で二重に課税されることになるリスクをはらんでいます。

5 トラブルを未然に防ぐために経営者ができること

損害賠償トラブルは起きてから対応するより、起きないように備える方が圧倒的にコストは安く済みます。

契約書の段階で、損害賠償の範囲や上限、違約金の有無を明確にしておくだけでも、将来の紛争リスクは大きく下がります。その他、取引先の信用調査を事前に行って、無理な条件での契約を避けることも重要です。

また、社内で「ヒヤリ・ハット事例」を記録し、小さなトラブルを放置しない体制をつくることで、大きな事故を未然に防げます。

法律の専門家である弁護士を顧問として迎えることも、有効な投資です。弁護士はトラブル解決役であると同時に、経営判断の相談役でもあります。

契約書のリーガルチェックや事前相談を習慣化することで、「何か起きたら考える会社」から「起きないように設計する会社」へと体質を変えていくことができます。

以上(2026年3月作成)
(監修 弁護士 田島直明)

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画像:Mono-Adobe Stock

2026年7月から、障害者雇用のルールはどう変わる?

1 障害者雇用は義務ではなくチャンス!

「障害者雇用は大切だけど、ウチには頼める仕事がないから無理・・・・・・」。こんなイメージがある障害者雇用ですが、状況は変わってきました。その背景には、

  • 職業能力の開発次第で障害者は十分な戦力になることを体感する会社が増えてきた
  • 働き方のルールが柔軟になる中で障害者の活躍フィールドが広がってきた
  • 障害者に特化した採用支援サービスが充実し、障害者と出会える機会が増えた

などの変化があり、会社で働く障害者の数もこの10年間で1.5倍以上に増えています。

会社における障害者の雇用状況

障害者雇用は、人材採用と社会貢献という2つの課題を同時に解決できる可能性を位めています。以降では、障害者雇用を検討するための第一歩として、障害者雇用促進法とその関係法令に定められている、

  • 会社が雇用する障害者の数を決める「障害者雇用率制度」 (2026年7月から変更あり)
  • 不当な差別を防ぐ「障害者差別の禁止や合理的配慮の提供義務」

について説明します。

2 「障害者雇用率制度」とは?

1)社員が40人以上(2026年7月からは37.5人以上)になると障害者の雇用義務が発生

障害者雇用率制度とは、

常時雇用する社員数が一定数以上の会社は、社員数に一定の割合 (障害者雇用率(法定雇用率))を掛けた人数以上の障害者を雇用しなければならない

という制度です。「常時雇用する社員」とは、

  • 1週間の所定労働時間が原則20時間以上(例外あり)
  • 1年を超えて雇用される見込みがある、または1年を超えて雇用されている

の両方を満たす社員です。常時雇用する社員は、正社員については1人当たり「1人」、バートタイマー等の短時間社員については1人当たり 「0.5人」とカウントします。

現在、社員が40人以上の会社 (民間企業)には、社員数の2.5%に相当する人数以上の障害者を常時雇用する義務が課せられています。2026年7月からは、社員が37.5人以上の会社に対し、社員数の2.7%に相当する人数以上の障害者を常時雇用する義務が課せられることになります。

障害者雇用率制度のルール

会社が雇用しなければならない障害者の数は、

常時雇用する社員数× 障害者雇用率(法定雇用率) で計算 (小数点以下の端数が発生する場合、切り捨て)

で計算します。

例えば、常時雇用する社員数が40人の会社であれば、

【2026年6月まで】 40人×2.5% (障害者雇用率)=1人以上

【2026年7月から】 40人×2.7%(障害者雇用率)=1人以上

の障害者を常時雇用する義務が発生します。

常時雇用する社員数が75人の会社であれば、

【2026年6月まで】 75人×2.5%(障害者雇用率)=1人以上

【2026年7月から】 75人×2.7%(障害者雇用率)=2人以上

の障害者を常時雇用する義務が発生します。

また、常時雇用する社員数が40人以上 (2026年7月からは37.5人以上)の会社は、毎年6月1日時点での障害者の雇用状況を所轄ハローワークに報告する義務があります。実雇用率が法定雇用率を下回っている場合は、

ハローワークから行政指導 (障害者の雇入れ計画の作成命令、実施勧告、特別指導)が入り、指導に従わない場合、厚生労働省ウェブサイトで「会社名を公表」される

可能性がありますので注意が必要です。

2)一部の業種に適用される「除外率制度」とは?

どの会社も基本的には、1)のルールに基づき自社が雇用すべき障害者の人数を算定しますが、業種によっては、法令上、一般的に障害者の就業が困難なため、1)のルールをそのまま適用することになじまないとされているものがあります。こうした業種については「除外率制度」、すなわち、

「常時雇用する社員数」を計算する際、業種ごとに設定される「除外率」に相当する社員数を、算定対象から控除できる制度

が適用されます。

例えば、建設業は一般的に障害者の就業が困難とされる業種で、除外率が「10%」に設定されています。仮に常時雇用する社員を200人とした場合、

200人×10%(除外率)=20人(小数点以下の端数が発生する場合、切り捨て)

を算定対象から控除できます。

したがって、通常の会社と建設業を営む会社とでは、雇用すべき障害者の人数が次のように変わってくることになります(障害者雇用率が2.7%の場合)。

  • 通常の会社:200人×2.7%(障害者雇用率)=5人以上
  • 建設業を営む会社: (200人 20人) ×2.7%(障害者雇用率)=4人以上

(注)小数点以下の端数が発生する場合、切り捨て

業種ごとの除外率は次の通りです。ただし、障害者雇用を促進する観点から、この除外率制度は、段階的に廃止が進められています。

業種ごとの除外率

3)障害者の人数は何人としてカウントする?

障害者雇用率制度の対象となる障害者(常時雇用する社員)は、

  • 身体障害者:原則、身体障害者手帳の1~6級に該当する人
  • 知的障害者:知的障害者判定機関により知的障害があると判定された人
  • 精神障害者:精神障害者保健福祉手帳を所持する人

のいずれかです。そして、障害の内容や週の所定労働時間によって、「何人としてカウントするか」が決まります。

障害者1人を何人としてカウントするか

4)「障害者雇用納付金制度」も併せて活用!

「障害者雇用納付金制度」とは、

  • 常時雇用する社員数が100人超の会社: 実率が法定雇用率を下回ると「納付金」を納めるが、法定雇用率を上回ると「調整金」がもらえる
  • 常時雇用する社員数が100人以下の会社: 常時雇用する障害者が一定数を超えると「報奨金」がもらえる(「納付金」の支払いはない)

という制度です。具体的には次の通りです。

障害者雇用納付金制度

「高齢・障害・求職者雇用支援機構」が管轄しており、会社からの申告・申請に基づいて、納付・支給が行われます。

この他、フリーランスで在宅勤務の障害者などに仕事を発注するともらえる「在宅就業者特例調整金」「在宅就業者特例報奨金」などもあります。詳細はこちらをご確認ください。

高齢・障害・求職者雇用支援機構「障害者雇用納付金制度の概要」
https://www.jeed.go.jp/disability/about_levy_grant_system.html

3 「障害者差別の禁止や合理的配慮の提供義務」とは

1)障害者差別の禁止

募集・採用、賃金、配置、昇進などの雇用に関するあらゆる局面で、

  • 障害者であることを理由に障害者を排除すること
  • 障害者に対してのみ不利な条件を設けること
  • 障害のない人を優先すること

など、「障害者だから」という理由だけで差別することは禁止されています。

障害者差別の具体例は次の通りです。

障害者差別の具体例

2)合理的配慮の提供義務

会社は障害の特性などに応じて、障害者が働く上で必要な配慮(合理的配慮)をしなければなりません。主に、

  • 募集・採用において、障害者にもそうでない人にも均等に機会を与える
  • 採用後、障害者が働く上で支障となる問題を改善し、能力を発揮しやすくする

という観点から配慮が求められます。ただし、会社にとって過重な負担を強いる配慮(職場内に階段昇降機やエレベーターを取り付けるなど)まで求められるものではありません。「今の会社が提供できる最大限の配慮をする」といったイメージです。

合理的配慮の提供義務の具体例

障害者の状態や職場の状況などによって求められる合理的配慮の内容は異なります。そのため、具体的にどのような対応を取るかについては、会社と障害者とでよく話し合って決定する必要があります。

3)苦情処理・紛争解決援助

会社は、前述した「障害者差別の禁止」 「合理的配慮의提供義務」について、障害者から苦情を受けたときは、自主的に解決する努力をしなければなりません。

もし、自主的な解決が難しい場合、

都道府県労働局長による助言・指導・勧告や調停制度の対象

となります。調停制度では、都道府県労働局に設けられた障害者雇用調停会議にて問題の解決を図ります。

以上(2026年3月更新)
(監修 のぞみ総合法律事務所 弁護士 曽田駿希)

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画像:Bro Vector-Adobe Stock

2026年4月6日開催!新入社員研修開催のご案内

2026年4月6日、きらやか銀行では、毎年好評の新入社員研修を開催します。

このセミナーでは、新入社員および中途採用等の若手社員を対象に社会人としてのマナーや仕事の心構えなどを伝えます。

このページの最後に、新入社員教育に役立つコンテンツも紹介していますので、ぜひご覧ください!

お申し込みは、3月19日(木)までに、FAXまたはEメールでお申込みください。但し、定員に達した場合は期限前に締切ることもあります。

FAX:023(625)8714  

E-mail:cap0508735@kirayakacapital.co.jp

お申し込み書はこちらのボタンからダウンロードすることができます

お申し込み書はこちらから

開催概要

  • 日時:2026年4月6日(月) 9:00~17:00(8:40 受付開始)
  • 会場:T.I.Sカンファレンスセンター

    山形市大字漆山字大段1865-5 (㈱ティスコ運輸敷地内)

    TEL 0120-730-389
  • 定員(先着):50名
  • 受講料(資料代込み)

    共に活きるクラブ・ふっくりパッケージ会員企業:7000円/人

    一般のお客様:9000円/人

講師

  • WizBiz仙台 代表 大友(おおとも) ゆり子(ゆりこ) 氏

    一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 公認講師 

    テーマ:社会人としての期待される役割・コミュニケーション・ビジネスマナー
  • きらやか銀行 個人サポート部 窓販営業課

    補佐 中鉢 啓太 

    テーマ:「お金について将来の自分を考える」

研修内容詳細

【社会人としての自覚】

  • 基本的な心構え
  • 仕事のルール

【ビジネスマナー】

  • 社会人、企業の一員として期待される役割
  • ビジネスシーンで求められる正しい敬語と話し方
  • 信頼されるビジネス電話応対
  • Eメールのルールとマナー
  • 印象のよい来客応対と訪問時のマナー
  • 信頼されるビジネスパーソンになるために(総括)

【お金について将来の自分を考える】

  • 資産形成と金融トラブルについて理解を深める
お問合わせ先
事務局(きらやかコンサルティング&パートナーズ㈱)
担当 佐藤・保科  TEL 023(635)5008
事務局携帯 TEL 070-2437-3419

きらやか情報ステーションでは、新入社員教育に役立つコンテンツも公開しています。ぜひご覧ください!

副業社員の「社会保険料」を負担するのは自社か副業先か?

1 副業社員の社会保険はどうなる?

現在、政府内では副業に関する労働時間の規制を緩和するなどして、社会全体で副業を促進していこうとしています。厚生労働省「モデル就業規則」を見ても、かつては「原則禁止」とされていた副業が「原則容認」というスタンスに変わって久しく、今後皆さんの会社でも、副業を希望する社員が増えていくかもしれません。

とはいえ、会社が副業を解禁するに当たっては、副業特有のルールを正しく理解しなければなりません。例えば、社会保険(健康保険・厚生年金保険)がそうです。「自社と副業先のどちらで加入するのか」「保険料負担はどうなるのか」「副業社員が私傷病で休業する場合、傷病手当金(健康保険)の申請手続きはどうなるのか」など、いろいろと複雑です。

この記事では、そんな副業特有の社会保険のルールを分かりやすく紹介します。主なポイントは、次の4点です。

  • 社会保険は複数の会社で加入するケースがある
  • 社会保険料は自社と副業先の報酬に応じて案分される
  • 賞与保険料も賞与の支給月が同じであれば案分される
  • 傷病手当金の申請には自社と副業先の両方が携わる

なお、この記事では、健康保険の保険者は自社・副業先ともに全国健康保険協会(以下「協会けんぽ」)とし、社会保険料を計算する場合、2026年度の保険料額表(東京都)を使用します。

2 社会保険は複数の会社で加入するケースがある

日雇いなどの例外を除き、次の3つのいずれかに該当する社員は、社会保険に加入します。

  • 正社員(常用雇用労働者)
  • 週の所定労働時間と月の所定労働日数の両方が、正社員の4分の3以上のパートなど
  • 2.に該当しないが、週の所定労働時間が20時間以上、賃金の月額が8万8000円以上(注)、学生でないなど所定の要件を満たすパートなど(特定適用事業所に勤務している場合)

(注)「賃金の月額が8万8000円以上」という要件は、2026年10月1日より撤廃される予定です。

また、法人に使用され報酬を受ける役員も、社会保険に加入することになります。

社員や役員(以下「社員等」)が自社と副業先それぞれで加入要件を満たす場合、

社員等は複数の会社で社会保険に加入する

ことになります。自社で社会保険に加入している社員等が、さらに副業先でも加入要件を満たした場合、副業先は該当日から5日以内に、被保険者資格の取得手続きを行います。また、社員等本人は、資格取得から10日以内に、複数の会社の中から「主たる事業所」を1社選択し、その内容を記載し、選択した事業所の管轄の日本年金機構事務センターに届け出ます。すると、

マイナ保険証(ない場合は交付される資格確認書)に「主たる事業所」で資格情報が登録

されるようになります。

3 社会保険料は自社と副業先の報酬に応じて案分される

社員等が自社と副業先の両方で社会保険の被保険者になると、

自社と副業先の報酬の合計を基に「標準報酬月額」が決定され、報酬の額に応じて案分された保険料を、それぞれの会社が支払う

ことになります。標準報酬月額とは、報酬を一定の金額幅で等級別に区分したものです。

図表1は自社が月額22万円、副業先が月額10万円の報酬を支払う場合の標準報酬月額のイメージです。

標準報酬月額のイメージ

協会けんぽの2026年度の保険料額表(東京都)により、標準報酬月額は36万円になります。健康保険料率は9.85%(介護保険の適用がない場合)、厚生年金保険料率は18.3%です。さらに2026年度からは「子ども・子育て支援金」が始まり、その支援金率0.23%が上乗せされます。子ども・子育て支援金の概要については、次のコンテンツをご確認ください。

自社と副業先の保険料負担は、各社の報酬に応じて次のように案分されます。なお、子ども・子育て支援金は、4月分(5月納付分)から徴収が始まります。

  • 自社の保険料負担(社員等の自己負担分を除く)
    健康保険料:(36万×9.85%×1/2) ×26万/36万=1万2805円
    厚生年金保険料:(36万×18.3%×1/2) ×26万/36万=2万3790円
    子ども・子育て支援金:(36万×0.23%×1/2) ×26万/36万=299円
  • 副業先の保険料負担(社員等の自己負担分を除く)
    健康保険料:(36万×9.85%×1/2) ×10万/36万=4925円
    厚生年金保険料:(36万×18.3%×1/2) ×10万/36万=9150円
    子ども・子育て支援金:(36万×0.23%×1/2) ×10万/36万=115円

標準報酬月額が決定・変更されるのは、主に次の3つのタイミングです。

  • 資格取得時決定:被保険者資格を取得したとき(雇用開始など)
  • 定時決定:4月から6月までの報酬月額に基づいて毎年9月から適用
  • 随時改定:被保険者の報酬に大幅な変更があったとき(昇給・降給など)

例えば、社員等が副業先で昇給した場合(随時改定の場合)、副業先が報酬月額の変更手続きを行います。その後、自社と副業先に新しい標準報酬月額が通知されるので、その内容に基づいて保険料を納付します。資格取得時決定と定時決定の場合も、大まかな流れは同じです。

また、社員等が副業先を退職するなどして、その社会保険の被保険者でなくなった場合、副業先がそこから5日以内に資格喪失の手続きを行います。この場合も、新しい標準報酬月額が自社に送付されるので、その内容に基づいて保険料を納付します。

4 賞与保険料も賞与の支給月が同じであれば案分される

自社と副業先が社員等に賞与(役員賞与を含む)を支払う場合、

支給月が同月であれば、自社と副業先の賞与額の合計を基に「標準賞与額」が決定され、賞与額の金額に応じて案分された保険料を、それぞれの会社が支払う

することになります。標準賞与額とは、賞与総額から1000円未満を切り捨てた金額です。

図表2は自社が30万円、副業先が13万円の賞与を支給する場合の標準賞与額のイメージです。

標準賞与額のイメージ

標準賞与額は43万円になります。第3章のケースと同じく、健康保険料率は9.85%(介護保険の適用がない場合)、厚生年金保険料率は18.3%、子ども・子育て支援金の支援金率は0.23%なので、自社と副業先の保険料負担は、各社の賞与額に応じて次のように案分されます。

  • 自社の保険料負担(社員等の自己負担分を除く)
    健康保険料:(43万×9.85%×1/2)×30万/43万=1万4775円
    厚生年金保険料:(43万×18.3%×1/2)×30万/43万=2万7450円
    子ども・子育て支援金:(43万×0.23%×1/2)×30万/43万=345円
  • 副業先の保険料負担(社員等の自己負担分を除く)
    健康保険料:(43万×9.85%×1/2)×13万/43万=6403円
    厚生年金保険料:(43万×18.3%×1/2)×13万/43万=1万1895円
    子ども・子育て支援金:(43万×0.23%×1/2)×13万/43万=150円

(注)端数が発生する場合、50銭以下であれば被保険者負担分を切り捨て(企業負担分を切り上げ)、50銭を超える場合は被保険者負担分を切り上げ(企業負担分を切り捨て)となります。

実務では、自社と副業先がそれぞれの賞与の支給状況を、賞与支給日から5日以内に、第2章で紹介した「主たる事業所」を管轄する日本年金機構事務センターに届け出ます。その後、自社と副業先に標準賞与額が通知されるので、その内容に基づいて保険料を納付します。

なお、自社と副業先で賞与の支払月が異なる場合、標準賞与額は合算されず、その月に賞与を支給した会社にのみ保険料が請求されます。

5 傷病手当金の申請には自社と副業先の両方が携わる

傷病手当金とは、

社員等が私傷病による療養で働くことができず、休業が連続3日以上となった場合、4日目以降から支給される健康保険の給付

です。1日当たりの支給額は、原則として

支給開始日以前直近12ヵ月間における各月の標準報酬月額の平均÷30×2/3

で計算されます。社員等が自社と副業先の両方で被保険者になる場合、標準報酬月額は第3章で紹介した通り、自社と副業先の報酬の合計を基に決定されます。

傷病手当金は、所定の申請書に必要事項を記入して、協会けんぽに提出することで支給されます。申請書は4枚つづりで、

1枚目:被保険者情報や傷病手当金の振込先(社員等本人が記入)

2枚目:傷病の状況や休業中の報酬の有無(社員等本人が記入)

3枚目:勤務状況や報酬の支払い状況などの証明(会社が記入)

4枚目:療養担当者の意見(主治医などが記入)

という構成になっています。ただし、社員等が副業している場合、

3枚目については、自社と副業先が1枚ずつ記入する必要がある

ので、注意してください(つまり、申請書は計5枚必要)。実務上、社員等本人が自社と副業先からそれぞれ3枚目を受け取り、5枚まとめて協会けんぽに提出することになるでしょう。この場合、申請書の提出先は第2章で紹介した「主たる事業所」を管轄する協会けんぽの都道府県支部になります。なお、2026年1月から協会けんぽでも電子申請が開始されています。

以上(2026年3月更新)
(監修 人事労務すず木オフィス 特定社会保険労務士 鈴木快昌)

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画像:takasu-Adobe Stock

アメやガムを超え急成長! グミ市場と企業戦略を深堀り

1 グミ市場急拡大のきっかけはコロナ禍?

ゼラチンや砂糖、水あめを使って果汁を固めた、弾力ある食感を楽しむお菓子の「グミ」。メーカー各社から、味や色、デザインなどの趣向を凝らしたグミが発売されています。コンビニやスーパーでも、グミの売り場が以前よりも広くなり、さまざまな種類のグミを見かける機会が増えたことを実感している人もいるのではないでしょうか。

実はグミの市場規模は、2020年頃までは500億~600億円ほどだったのですが、新型コロナウイルス感染症の流行中に、

ガムと違って食べた後にゴミが出ないため、衛生的かつ、環境にも配慮したお菓子

として注目され始め、2024年には1000億円を超えるまでに急拡大しています。

グミ市場規模の推移

さらに、菓子メーカーのカンロ(東京都新宿区)では、グミ市場は2030年に1500億円規模に達すると試算しており、今後も市場規模が拡大していくことが見込まれています(カンロ「IR情報」2025年9月16日)。

市場規模の急拡大の背景には、グミならではの次の要素が寄与しているとされています。

  • 家庭でも作れる手軽さもありながら、原材料の供給も市況や季節に左右されにくいため、商品開発をしやすい
  • 色や形が独特で、SNS映えによるプロモーションがしやすい
  • 業界団体が主導し、メーカーを横断したプロモーション活動が盛んとなっている

また、グミの市場拡大や魅力発信を目的に活動している日本グミ協会では、グミの動向や今後注目され得る要素を次のように見ています(2026年2月のヒアリングより)。

  • グミは年間で400種類もの新商品が発売されています。
  • 2026年2月は、バレンタインに向けてグミをチョコレートでコーティングした商品を発信するメーカーがありました。デパートでも、バレンタインの催事に合わせてグミの販売やルーレット、スタンプラリーを合わせたイベントを開催するところもありました。
  • また、2月22日の「猫の日」に向けて、猫をモチーフにしたさまざまなグミを発売するメーカーもありました。
  • 今後も「○○の日」など、1年のカレンダーや記念日での盛り上がりに合わせたグミが多く出るのではないかと見ています。

■日本グミ協会■
https://93gummy.jp/

以降では、グミ市場の外部環境分析やトレンド、メーカー各社の商品事例などを通じて、市場規模拡大の背景をさらに深掘りしていきます。

2 グミ市場を取り巻く環境と企業の戦略

1)PEST分析

まずは、グミ市場を取り巻く環境について、ビジネスフレームワークのPEST分析を基に整理します。

グミ市場を取り巻く環境と成長要因

1.政治(Political)

グミ製造に関連する法規制が挙げられます。果汁を含む商品は、「果実飲料等の表示に関する公正競争規約及び施行規則」によって、パッケージデザインに制限があります。例えば、

商品に含まれる果汁の含有割合が5%未満の場合は、リアルな果実の絵やイラストをパッケージデザインに使うことができない

といった規制があります。また、さらなる市場拡大に向けて、海外輸出を計画する企業もある一方で、国内のグミに使われている着色料が現地で認可されていないために輸出ができない、ブランドとしての認知が低いなどの課題もあるとされています。

2.経済(Economic)

メーカー各社が消費者のさらなる需要に応えるため、生産設備を増強し、グミの生産量拡大を目指す動きがあります。また、グミの主原料のゼラチンや砂糖などは他のお菓子の原材料と比べて安価な傾向にあり、チョコレートやスナック菓子に比べ、

原材料の市況や季節に左右されずに、商品開発・販売をしやすい

ことも特徴です。

3.社会(Social)

前述した通り、グミは新型コロナウイルス感染症の流行中に、

食べた後にゴミが出ないため、衛生的かつ、環境にも配慮したお菓子

として注目され、需要が拡大しました。果実の価格高騰や、食べる際に手間がかかるなどの理由で果実離れが進み、その代わりとしてグミを求める消費者もいます。色や形、デザインなどビジュアルが映えやすく、SNS上の商品紹介で消費者の注目を集めやすいのも人気の理由です。

4.技術(Technological)

メーカー各社が

栄養が豊富であったり、添加物を使わなかったりするグミを開発

することで、他社との差異化や、消費者の需要にあった商品の提案に取り組んでいるほか、健康への関心の高まりから噛む力の測定や舌を鍛えるという観点にも注目が集まっています。

2)5F分析

続いて、グミ市場の業界内での競争環境や新規参入のハードルについて、ビジネスフレームワークの5F分析を基に触れていきます。

グミ市場の競争環境

グミ自体は一般家庭でも作ることができ、使う原材料の種類も少ないため、新規参入のハードルが低い分、業界内での競争が激しいといえます。そのため、食感や色味、形状など、商品を際立たせる特徴づけや、ターゲット層を絞るなどの差異化策は必要です。

また、SNSをきっかけにユニークな形や食感のグミが話題になるなど、SNSがグミ市場の成長を後押しする重要な要素になっています。SNSは、製品の認知度向上だけでなく、トレンド形成や購買意欲の喚起にも直結しています。

3 グミ市場における企業の戦略

グミ市場では、次のような戦略の展開例が挙げられます。

グミ市場における企業の戦略

1)食感の多様化への対応

当初は子どもの噛む力を強くして、健康維持を図るためのお菓子として製造されたグミですが、今ではさまざまな噛み応えの商品が発売されており、噛み応えに応じた消費者の利用シーンや効果にも注目が集まっています。

例えば、1980年に日本で初めてグミを発売した明治(東京都中央区)では、「ORAL-MAPS/オーラルマップス®」という実験装置を活用し、グミを噛む力を6段階のレベルに分けて商品の「かみごたえチャート」を作成して「見える化」するといった、「噛む力」の可能性について研究を続けています。同社が2022年にグミの噛み応えと気分や感情の関係を研究した際には、

  • 噛み応えが弱いグミは、リラックス感がある
  • 噛み応えが中程度のグミは、やる気がでる
  • 噛み応えが中程度~強いグミは、覚醒感を想起する

などの研究結果があったそうです。

■明治■
https://www.meiji.co.jp/

また、噛み応えだけでなく、食感や見た目もさまざまなものがあります。例えば、カンロが手掛ける「グミッツェル」は、その独特な食感と噛むときの音からASMR(リラックス効果や心地よさを求めて聞く音声のこと)コンテンツとして注目を集め、咀嚼(そしゃく)音動画の公開や、直営店での咀嚼音体験ブース設置などのユニークなプロモーションがメディアに取り上げられました。

■カンロ■
https://www.kanro.co.jp/

2)ご当地ものの商品展開

地元の特産品を原材料に使用したグミも、さまざまなものがあります。例えば、JA全農では、グループ会社の全国農協食品を販売者として、全国各地の特色ある国産果実を使用したご当地グミを「ニッポンエール」のブランドで展開しています。

使用する果実に、規格外品を使用したり、新しい品種や、普段は食べる機会が少なくなじみのない果実をグミとして商品化したりすることで、その果実の知名度向上をはかり、生鮮での販売強化にもつなげることを目的としています。

■ニッポンエール「商品紹介」■
https://www.zennoh.or.jp/nippon-yell/lineup/

また、UHA味覚糖(大阪府大阪市)でも、「ご当地PREMIUM」のブランド名でグミやキャンディーを製造しています。全国各地の果物を使用し、パッケージは地域の学生から募集を行うなど、産学官の連携を取り入れた開発が特徴です。

■UHA味覚糖「ご当地PREMIUM」■
https://www.uha-mikakuto.co.jp/gotouchip/

他にも、企業や地元の生産者が提携して商品開発を手掛けるケースもあります。

小売店や飲食店舗の運営などを手掛ける近鉄リテーリング(大阪府大阪市)では、奈良県産いちごの古都華や大阪府産のシャインマスカットを原料に使用した「いろどりグミ」を販売しています。

近鉄沿線の生産者と連携して、近鉄リテーリングが商品企画をプロデュース、沿線地域の魅力を発信する「irodori kintetsu」事業の一環で開発された商品です。

■irodori kintetsu (いろどり・きんてつ)■
https://irodorikintetsu.com

山梨県の甲斐市商工会では、山梨学院大学の学生と共同で「桑のグミ」を開発しています。観光客にも商品の内容が伝わるよう、パッケージに韓国語や中国語も記載しているのが特徴で、山梨県内の道の駅や農産物の直売所などで販売されています。

■甲斐市商工会「商品紹介」■
http://www.kai-shokokai.jp/kuwanomi/products/

3)アップサイクル

アップサイクル(リサイクルのように元の素材に戻すのではなく、付加価値を与えて別の製品として再生させること)によって作られるグミもあります。

例えば、カンロでは、ドライフルーツ製造を手掛ける南信州菓子工房(長野県下伊那郡)と共同開発したアップサイクルグミ「しずくの宝石グミ芳醇白桃味」を発売しています。原材料にドライフルーツを製造する過程で出たシロップを使用していることが特徴です。

また、直営店「ヒトツブカンロ」の店舗および「KanroPOCKET(カンロポケット)」オンラインショップでも、ドライフルーツの製造過程で生じるシロップを使用したアップサイクルグミ「CYCLECUBE(サイクルキューブ)」を販売しています。

■カンロ■
https://www.kanro.co.jp/

4)栄養面や機能性の強化

グミの中には、健康管理や美容ケアに着目した商品もあります。健康管理では、UHA味覚糖が展開する「UHAグミサプリ」のシリーズがあります。例えば、野菜不足が気になる、骨や歯の健康が気になるなど、目的や悩みに合わせたグミを探すことができます。

■UHA味覚糖■
https://www.uha-mikakuto.co.jp/

また、美容ケアに着目した商品の例では、カネカ(東京都港区)が手掛ける『わたしのチカラ®「カネカQ10® 果実グミ」』があります。栄養分からのエネルギー生成を助け、抗酸化作用のある還元型コエンザイムQ10を含んでおり、肌のうるおいや一時的なストレス軽減の効果があるとされています。

■カネカ■
https://www.kaneka.co.jp/

他にも、機能性の強化の例として、メッシュ加工品製造を手掛けるtantore(タントレー・愛知県豊橋市)が販売しているシート状のグミ「tantore sheet(タントレシート)」があります。舌の筋力低下が原因で起こるとされている無呼吸症候群や誤嚥(ごえん)性肺炎などを予防するために開発された商品で、噛まずに舌先でなめながら溶かすことで、舌のトレーニングができます。

■tantore■
https://tantore.co.jp/

5)自己表現のツール

Z世代(1990年代半ばから2010年序盤生まれの年齢層の若者)の間では、グミが単なるお菓子ではなく自己表現やコミュニケーションの手段にもなっているといいます。また、そうしたZ世代の需要に応える商品開発も盛んです。

例えば、クリート(東京都渋谷区)では、自分の個性や性格などを16のタイプに分類して分析ができる「MBTI」をグミやラムネの形に落とし込んだお菓子の「MyBTIシリーズ」を発売しました。お菓子を購入し、SNSで発信したり、自己紹介で自身のタイプを伝えたりするときのツールとして活用されることが期待され、注目を集めました。

■クリート■
https://www.confex.co.jp/about/group/cleat/

6)メーカーを横断したプロモーション

グミのプロモーション策は、メーカーを横断した取り組みも特徴的です。例えば、UHA味覚糖が2007年に日本記念日協会に登録した9月3日の「グミの日」があります。

「グミの日」や3月9日の「裏グミの日」を通して、日本グミ協会やGUMMIT(複数のグミ・キャンディー企業・ブランドが参加する共同プロモーション組織)がプロモーション活動を展開しています。

例えば、GUMMITは2024年にグミの日を記念して、「93タイプ診断」というウェブサイトをリリースしました。全12問の質問に答えると、ユーザーの性格を「93タイプ(グミタイプ)」に分類して、おすすめのグミの紹介や性格などの診断結果が表示されます。診断結果はX(旧twitter)でシェアすることができ、ユーザー間でのコミュニケーション活性化につながります。

93タイプ診断

■93タイプ診断■
https://gummysday.jp/diagnosis/

日本グミ協会が監修した「メーカー横断!グミ食感マップ」では、GUMMITに参加しているメーカー各社のグミについて、食感(ハードorソフト)と誰にオススメできるか(王道 or 玄人)で分類しています。グミマップは、全国の小売店のグミコーナーに掲出することで消費者への周知を図りました。

グミ食感マップ

7)OEM生産

自社で商品を製造する以外にも、グミを専門にOEMを手掛ける企業も存在し、プライベートブランドやサプリメントタイプのグミの製造を委託することで、新規参入が可能となります。

例えば、ゼリー・グミの専業メーカーとして、原材料の調達から成形加工、包装加工までの工程を一貫して手掛ける富士高フーヅ(東京都豊島区)は、顧客のニーズに合わせて、小ロットでの対応をはじめ、角型、半球型、ハート型、コーラ瓶型などのさまざまな形状のグミを製造しています。

■富士高フーヅ■
http://www.fujitaka-foods.co.jp/

また、「グミ研究所」の名前でグミのOEM・ODMでの製造を手掛ける日進乳業(愛知県北名古屋市)は、FSSC22000(食品安全システム認証のための国際規格)を取得して、品質管理を徹底した製造ラインでのグミ製造を行っています。フルオーダー、セミオーダー形式でのグミ製造に対応しており、セミオーダーの場合は6カ月の短納期での開発ができます。

■日進乳業■
https://www.nisshinnyugyo.co.jp/

■グミ研究所■
https://www.gummi-lab.com/

以上(2026年2月作成)

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画像:Suresh Thangavel-Adobe Stock

【規程・文例集】「パートタイマー用就業規則」のひな型

1 就業規則と労働契約の使い分けが重要

正社員よりも労働時間の短い社員のことを、一般的に「パートタイマー」といいます。ただ、業務内容(専門的な業務か、正社員の補助的な業務か)、契約期間(有期か、無期か)、社会保険(被保険者になるか、ならないか)など、ひとえにパートタイマーといってもさまざまな違いがあります。

通常、労働条件は「就業規則」か「労働契約」 で定めますが、

  • 就業規則は、原則として規程の対象者全員に効力が及ぶため、働き方の異なるパートタイマーが多いと、その違いに対応しきれない
  • 労働契約は、パートタイマーごとに個別の労働条件を設定できるが、労働条件のばらつきが大きくなると、統率がしにくくなる

という問題があります。これを解決するには、

画一的に決められる労働条件は就業規則で定め、それ以外は労働契約で定める

のがポイントです。

次章で、パートタイマー用の就業規則のひな型を紹介します。ここまでの内容を踏まえた上で、自社の就業規則の見直しにご活用ください。ただし、現在、政府内で検討されている労働基準法の大幅改正については、詳細が定まっていない部分があるため、ひな型には反映しておりません。あらかじめご了承ください。

2 パートタイマー用就業規則のひな型

以降で紹介するひな型は一般的な事項をまとめたものであり、個々の企業によって定めるべき内容は異なってきます。実際にこうした規程を作成する際は、必要に応じて専門家のアドバイスを受けることをお勧めします。

【パートタイマー用就業規則のひな型】

第1章 総則

第1条(目的)

この就業規則(以下「本規則」)は、株式会社○○○○(以下「会社」)の従業員の労働条件、服務規律、その他就業に関して必要な事項について定めたものである。会社と従業員は本規則を遵守し、会社の発展に寄与するものとする。なお、本規則に定めのない事項は、労働基準法およびその他の関係法令によるものとする。

第2条(適用範囲および均衡待遇)

1)本規則の適用を受ける従業員は、第5条および第6条の手続きを経て、会社と期間の定めのある労働契約を交わした従業員で、1週間の所定労働時間が一般の従業員よりも短い短時間勤務従業員(以下「パートタイマー」)とする。

2)会社は、「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」を遵守し、パートタイマーの待遇を就業の実態から判断して決定するものとし、一般の従業員との均衡を図るよう努めるものとする。

3)本規則に規定する「無期労働契約への転換」によって無期労働契約に転換したパートタイマーについては、転換後も本規則を適用とする。

第3条(労働契約の期間等)

1)会社は、労働契約の締結に当たって期間の定めをする場合には、3年(満60歳以上のパートタイマーとの契約については5年)の範囲内で、契約時に本人の希望を考慮の上各人別に決定し、別紙の労働条件通知書で示す。

2)当該契約について更新する場合またはしない場合の判断の基準は、次の通りとする(あらかじめ当該契約を更新しない旨明示されているものを除く)。

  • 契約期間満了時の業務量
  • パートタイマーの勤務成績、態度
  • パートタイマーの能力および従事している業務の進捗状況
  • パートタイマーの健康状態
  • 会社の経営状況
  • その他、会社が指定する書類

3)労働契約の締結時と更新時に、有期労働契約の通算契約期間または更新回数の上限を労働条件通知書で示す。

第4条(労働条件の明示)

1)会社は、パートタイマーとの労働契約の締結に際し、労働契約書を取り交わすとともに、労働条件通知書および本規則 (付属する諸規程等を含む)を交付し、就業場所、従事すべき業務、労働時間、賃金、退職、契約更新の基準(更新上限)、無期労働契約への転換 (第64条)の申込機会および転換後の労働条件(通算契約期間が5年を超えるパートタイマーの場合)、その他の労働条件を明示する。

2)前項の明示事項の他、短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律に基づき昇給の有無、退職手当の有無、賞与の有無、有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する事項に係る相談窓口についても、労働条件通知書に記載し、あわせて明示するものとする。

3)第1項の労働条件通知書において、就業場所および従事すべき業務の項目については当該労働契約期間における変更の範囲を併記して定めるものとする。なお、本通知書は当該パートタイマーが希望する場合、メール、SNS等により送ることができる。

第2章 採用、異動

第5条(採用の手続き)

会社は、就職を希望する者の中で、次の各号に定める書類を提出した者の中から、面接その他一定の選考試験により採用者を決定する。会社はパートタイマーを採用するに当たり、労働契約の締結時、あるいは労働契約の更新時に、その後労働契約を更新する可能性があるか否かをパートタイマーに書面により通知する。ただし、状況により、会社はその一部の書類の提出を求めないことがある。

  • 履歴書
  • 職歴のある者については職務経歴書
  • 写真(提出日前3ヵ月以内に撮影したもの)
  • 会社が指定した資格証明書のコピー
  • 在留カードのコピー (在留資格を有する外国人のみ)
  • その他、会社が指定する書類

第6条(採用時の提出書類)

1)パートタイマーとして採用された者は、採用日から2週間以内に次の各号に定める書類を提出しなければならない。ただし、状況により、会社はその一部の書類の提出を求めないことがある。

  • 誓約書
  • 身元保証書
  • 住民票記載事項証明書。個人番号(マイナンバー) が記載されているものの場合は、第8号の書類を提出する必要はない
  • 通勤経路図
  • 入社の年に給与所得があった者については、源泉徴収票(甲欄適用者のみ)
  • 給与所得の扶養控除等(異動)申告書(甲欄適用者のみ)
  • 基礎年金番号が確認できる書類(基礎年金番号通知書など、社会保険に加入する場合のみ)のコピー、雇用保険被保険者証(職歴のある者、雇用保険に加入する場合のみ)
  • 個人番号(マイナンバー) カードの表裏面の写し、または個人番号(マイナンバー) の通知カードの写し。なお、個人番号(マイナンバー) カードの表裏面の写しの場合は、第9号の書類を提出する必要はない
  • 自動車運転免許証または旅券の写し(有効期間内のもので、顔写真、氏名、住所、生年月日が分かるもの。ただし、交付されている場合に限る)
  • 健康診断書(提出日前3ヵ月以内に受けたもの) (労働安全衛生法および関係規則の定めに該当する場合)
  • 他社で雇用されている者については、他社の労働条件等が分かる書類
  • その他、会社が指定する書類

2)前項の提出書類の記載内容に変更があったときは、速やかに所属長に届け出なければならない。

3)会社は、第1項の提出書類を人事労務に関する手続きおよび人事労務管理のために利用するものとし、その他のために利用する場合にはパートタイマーから同意を得るものとする。

4)前各項の規定にかかわらず、個人番号(マイナンバー) および個人番号(マイナンバー)をその内容に含む個人情報(以下「特定個人情報等」)の利用目的や取り扱いは、別途定める「マイナンバー(特定個人情報)取扱規程」(省略) によるものとする。

第7条(試用期間)

1)採用日から2週間を試用期間とし、業務の適性などを総合的に判断し、本採用の有無を決定する。この決定は試用期間の途中または満了日に行う。会社が適当と認めたときは試用期間を短縮または延長することがある。なお、延長の場合は2週間の範囲内とする。

2)前項の試用期間内に業務の適性が認められないと判断される場合には、当該労働契約期間で終了となる。

第3章 服務規律

第8条(服務規律の基本原則)

パートタイマーは、会社の指揮命令に従い、職務上の責任を自覚し、互いに協力して誠実に職務を遂行するとともに、職場の秩序の維持に努めなければならない。

第9条(服務心得)

1)パートタイマーは、次の各号に定める事項を遵守しなければならない。

  • 勤務中は誠実に業務に励み、正当な理由なく無断欠勤および遅刻、早退、私用外出等をしないこと
  • 許可なく業務以外の目的で会社の施設、物品などを使用しないこと
  • 職務に関して自己の利益を図り、または他より不当に金品を借用し、もしくは贈与を受けるなど不正な行為をしないこと
  • 整理整頓を徹底し、清潔な職場を心掛けること
  • 日ごろから健康管理を怠ることなく、健康を保持すること
  • 会社の一員としての自覚と品位を持ち、会社の名誉または信用を傷つける行為をしないこと
  • 酒気を帯びて就業したり、自動車を運転したりしないこと
  • 勤務中に、職務上の必要がないにもかかわらず電子メールやSNSを私的に利用しないこと。また、職務と関係のないウェブサイトを閲覧したりしないこと
  • 他の者の業務を妨げないこと
  • 他の者の就業環境を害さないこと
  • 業務上の都合により、担当業務の変更または他の部署への応援を命ぜられた場合は、正当な理由なく拒まないこと
  • 会社の許可なく、会社の文書類または物品を社外の者に交付、提示しないこと
  • その他、職場の風紀・秩序を乱す行為をしないこと

2)パートタイマーが会社施設内において政治活動、宗教活動、集会、演説、放送をし、または文書の配布、掲示をしようとする場合は、事前に会社の許可を受けなければならない。

第10条(機密保持)

パートタイマーは、自己の担当であるか否かを問わず、業務上知り得た機密を第三者に開示または漏洩もしくは自らのために利用してはならない。退職後も同様とする。

第11条(ハラスメントの禁止)

全てのパートタイマーは、国籍、信条、性別、性的指向、性自認、職務上の地位・権限・職権、雇用形態に関係なく、職場において相手の人格や尊厳を尊重し、ハラスメント(セクシュアルハラスメント、妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント、パワーハラスメントなど)並びにそれらと疑われる行為をしてはならない(当社の従業員等に対して行われるものの他、取引先の従業員等、当社から業務を委託するフリーランス、就活生など、当社の従業員等以外に対して行われるものも対象とする)。ハラスメントの防止については別途定める「ハラスメント防止規程」 (省略)によるものとする。

第4章 労働時間、休憩、休日・休暇

第12条(労働時間および休憩)

1)パートタイマーの労働時間は1日6時間以内とする。始業および終業の時刻並びに休憩時間は次の通りとし、各人別に定める。ただし、パートタイマーの都合により以下の労働時間により難い場合は、個別の労働契約で定める。

労働時間、休憩、休日・休暇

2)前項にかかわらず、業務の都合その他、やむを得ない事情により始業および終業の時刻並びに休憩時間を変更することがある。ただし、1日の労働時間は6時間を超えないようにする。

第13条(休憩時間の自由)

パートタイマーは、休憩時間を自由に使用することができる。

第14条(出勤、退社)

1)パートタイマーは、始業時刻に所定の方法に従ってその時刻を記録しなければならない。

2)退社は終業時刻に自己の管理する物品を整理整頓した後、所定の方法に従ってその時刻を記録しなければならない。

第15条(遅刻、早退、欠勤)

1)パートタイマーは、遅刻、早退、欠勤しようとするときは、その前日までに所属長の承認を受けなければならない。ただし、やむを得ない事由により事前に所属長の承認を得ることが困難な場合は、当日の始業時刻までに電話などにより連絡し、出勤後に速やかに承認を得なければならない。

2)私傷病による欠勤が連続して3日を超える場合、会社はパートタイマーに医師の診断書などの提出を求めることがある。

第16条(私用外出)

勤務時間中に私用による外出を希望するパートタイマーは、あらかじめ所属長の承認を得なければならない。

第17条(公民の権利)

パートタイマーが、選挙権の行使や裁判員としての職権行使その他、公民としての権利を行使するために必要な時間を請求するときは、会社は公民権行使に必要な時間を与えるものとする。ただし、業務上の理由により、権利の行使を妨げない限度においてパートタイマーが請求した時間を変更することがある。

第18条(年次有給休暇)

1)会社は、6ヵ月以上継続勤務し、所定労働日の80%以上出勤したパートタイマーに対して、次の表の通り勤続期間に応じた日数の年次有給休暇を付与する。この休暇期間中については、所定労働時間を労働した場合に支払われる通常の賃金を支払う。

週の
労働時間数
週の
労働日数
年の
労働日数
入社からの年月
6

1

6

2

6

3

6

4

6

5

6

6

6



30時間以上 10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日
30時間未満 5日 217日以上 10日 11日 12日 14日 16日 18日 20日
4日 169~216日 7日 8日 9日 10日 12日 13日 15日
3日 121~168日 5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日
2日 73~120日 3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日
1日 48~72日 1日 2日 2日 2日 3日 3日 3日

2)年次有給休暇を付与する基準日は、入社日から起算して6ヵ月が経過した日から1年ごとに区分した各期間(最後に1年未満の期間を生じたときは、当該期間)の初日とする。

3)年次有給休暇を請求するパートタイマーは、原則として3日前までに所属長に、別に定める「年次有給休暇の取得願」 (省略)を提出しなければならない。

4)年次有給休暇は、原則としてパートタイマーが指定した時季に付与する。ただし、事業の正常な運営に支障があるときは、会社はパートタイマーの指定した時季を変更することがある。

5)会社は、労働基準法第39条第7項に基づき、第1項の付与日数が10日以上のパートタイマーに対して、時季を指定して年次有給休暇を付与することがある。

6)第1項の出勤率の算定に当たっては、年次有給休暇を取得した期間、産前産後の休業期間、育児休業期間、介護休業期間および業務上の傷病による休業期間は出勤したものとして取り扱う。ただし、育児休業および介護休業については、パートタイマーがこれを取得する権利を有し、現に取得した場合に限る。

7)年次有給休暇は、権利発生から2年の間において取得することができる。

第19条(休日)

1)休日は次の各号に定める通りとする。

  • シフトで定める休日
  • 国民の祝日
  • 会社創立記念日 (○月○日)
  • 年末年始(原則として12月30日から1月3日までの5日間)
  • その他、会社が指定する日

2)休日は1週間を通じ、1日を下回ることはない。

第20条(時間外労働、休日労働、深夜労働)

1)会社は、原則としてパートタイマーに時間外労働、休日労働、深夜労働(午後10時から午前5時までの間の労働。以降、同じ)を命じることはない。ただし、業務上必要がある場合は、時間外労働、休日労働、深夜労働を命じる場合がある。

2)法定労働時間を超える時間外労働および休日労働は、従業員の過半数を代表する者との労使協定の範囲とする。

3)第2項に定める時間外労働および休日労働は、労働基準法およびその他の関係法令における時間外労働および休日労働の上限を超えることはない。

第21条(災害など非常時の特別措置)

火災・地震・暴風雨・洪水、設備の爆発などの事故、感染症の流行その他避けることのできない事由により臨時の労働の必要がある場合は、会社は第20条にかかわらず労働基準監督署の許可を受けて、妊娠中および産後1年を経過しない女性パートタイマー(以下「妊産婦」)を除く全てのパートタイマーに時間外労働、休日労働、深夜労働を命じることがある。

第22条(産前産後の休業)

1)6週間(多胎妊娠の場合は14週間) 以内に出産する予定の女性パートタイマーから請求があったときは、産前休暇を与える。

2)産後8週間を経過しない女性パートタイマーは就業させない。ただし、産後6週間を経過した女性パートタイマーが請求した場合において、当該女性パートタイマーについて医師が支障ないと認めた業務に就かせることができる。

3)前各項の休業期間は無給とする。

4)妊娠中の女性パートタイマーが請求した場合においては、他の軽易な業務に転換させる。ただし、業務に適する軽易な業務がないときには請求しても応じないことがある。

第23条(母性健康管理のための時間内通院)

1)妊産婦が母子保健法に定める健康診査または保健指導を受けるために請求した場合、会社は次の各号に定める範囲において母性健康管理のため、時間内通院を認める。

  • 妊娠23週までは4週間に1回
  • 妊娠24週から35週までは2週間に1回
  • 妊娠36週以後出産までは1週間に1回
  • 医師または助産師が、前各号と異なる指示をしたときは、その指示により必要な時間

2)母性健康管理のため勤務していない時間は無給とする。

第24条(通勤緩和)

1)妊産婦が通勤による心身の負担を軽減するために請求した場合、会社は出社時および退社時について、各々30分の遅出および早退を認める。

2)通勤緩和の時間は無給とする。

第25条(疲労回復のための休憩)

1)妊産婦が業務による疲労回復のために請求した場合、会社は第12条第1項の他に適宜休憩をとることを認める。

2)業務による疲労回復のための休憩は無給とする。

第26条(医師などの指導による措置)

1)妊産婦が医師などから勤務状態が健康に支障を及ぼすとの指導を受けた場合であって、妊産婦より申し出があった場合は、会社は当該妊産婦の意見を聴いた上で、次の各号に定める措置を講じる。

  • 担当業務の変更
  • 心身の負担が小さいと会社が認める業務への転換
  • 所定労働時間の短縮
  • 休業

2)前項第4号の休業は無給とする。

3)所定労働時間の短縮の適用を受ける期間については、第5章の定めに基づく基本給を時間換算した額を基礎とした実労働時間分の基本給を支給する。

第27条(育児時間)

1)生後満1年に満たない生児を育てる女性パートタイマーは、あらかじめ所属長に申し出て、勤務時間中に1日について2回、1回につき少なくとも30分の育児時間を受けることができる。

2)前項にかかわらず、1日の労働時間が4時間以内のパートタイマーは、1日について1回の育児時間とする。

3)育児時間は無給とする。

第28条(生理日の休暇)

1)生理日の就業が著しく困難な女性パートタイマーから請求があったときは、必要な期間の生理日の休暇を与える。

2)生理日の休暇は無給とする。

第29条(育児休業および介護休業)

会社は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」に基づき、育児休業および介護休業、その他の両立支援策を講じる。育児休業および介護休業、その他の両立支援策については、別途定める「育児休業等に関する規程」(省略)および「介護休業等に関する規程」(省略)によるものとする。

第30条(特別休暇)

1)家族の慶弔など、特別の事情が生じた場合は、パートタイマーの請求により会社が認める日数の慶弔休暇を与えることがある。

2)特別休暇は無給とする。

第5章 賃金、賞与、退職金

第31条(賃金体系および賃金形態)

1)賃金は基本給、通勤手当および割増賃金とする。

  • 基本給
    パートタイマーの経験や職務内容などを総合的に考慮し、労働契約において決定するものとする。
  • 通勤手当
    最短かつ最適な通勤経路が片道1キロメートル以上のパートタイマーに対して,本人の申請により実費を支払う。ただし、月額1万円を上限とする。
  • 割増賃金
    a.法定労働時間を超える労働に対し、基本給(時給)の25%を加算して支払う。
    b.法定休日の労働に対し、基本給(時給)の35%を加算して支払う。
    c.深夜労働に対し、基本給(時給)の25%を加算して支払う。

2)賃金の形態は時給制とする。

第32条(賃金の計算期間、支払日)

賃金の計算期間は、前月1日より前月末日までとし、当月△△日に支払う。ただし、支払日が休日に当たるときは、その前日に支払う。

第33条(休業手当)

会社の責に帰すべき事由によりパートタイマーが休業した場合、休業1日につき労働基準法に基づき算出した平均賃金の60%を支払う。

第34条(不就労時の取り扱い)

パートタイマーが早退、遅刻などにより、所定労働時間の全部または一部を休業した場合は、その時間に相当する基本給は支払わない。

第35条(賃金の支払方法)

賃金はパートタイマーに対して、直接、通貨をもって支払う。ただし、パートタイマーが希望した場合は、当該パートタイマーが指定する金融機関口座への振り込みにより賃金を支払うことができる。

第36条(賃金の控除)

賃金支払いの際、次の各号に定めるものは控除することができる。

  • 源泉所得税
  • 住民税
  • 社会・労働保険の被保険者負担分の保険料
  • 従業員の過半数を代表する者との書面により協定されたもの

第37条(臨時および非常時払い)

会社は次の各号に該当する場合、第32条にかかわらず既往の労働に対する賃金を支払う。

  • パートタイマーが死亡または退職した場合において、本人または遺族の請求があったときは、7日以内に既往の労働に対する賃金を支払う。パートタイマーの遺族の範囲は労働基準法施行規則第42条から第45条によるものとする
  • パートタイマーまたはパートタイマーの収入により生計を維持する者から出産、疾病、災害、その他非常の場合の費用に充当するために請求があったときは、既往の労働に対する賃金を支払う

第38条(昇給)

昇給は会社の業績および本人の技能、勤務成績、勤務態度等を勘案の上、原則として労働契約の更新時に行うものとする。なお、昇給を行わない場合もある。

第39条(昇給の対象者)

昇給は、入社から3カ月以上勤務しているパートタイマーを対象とする。

第40条(賞与)

賞与の支給については、パートタイマーの経験や職務内容などを総合的に考慮し、労働契約において決定する。

第41条(退職金)

退職金の支給については、パートタイマーの経験や職務内容などを総合的に考慮し、労働契約において決定する。

第6章 退職、解雇

第42条(雇い止め)

労働契約の期間が満了し、これを更新しないこととなったときは、会社は少なくとも期間満了の30日前までにパートタイマーに雇い止めの予告をする。パートタイマーが雇い止めの理由に関する証明書の交付を請求した場合は、会社は雇い止めの予告の前後を問わず、遅滞なくこれを交付するものとする。

第43条(退職)

1)パートタイマーが次の各号のいずれかに該当する場合は、次の各号に定める日を退職の日とする。

  • 契約期間が満了したとき:契約期間の満了日
  • 死亡したとき:死亡した日
  • パートタイマーが自己の都合により退職を申し出て、会社がこれを承認したとき:会社が退職日として承認した日
  • パートタイマーが届け出および連絡なく欠勤を続け、その欠勤期間が1カ月を超え、所在が不明のとき:欠勤期間が1カ月を経過した日
  • 第64条の規定により無期労働契約に転換したパートタイマーが定年に達したとき:定年に達した日の属する月の末日

2)自己の都合により退職を申し出るパートタイマーは、退職希望日の14日前までに、総務部に別途定める「退職願」(省略)を提出しなければならない。会社の承認を受けるまでの間、パートタイマーは従前の業務に従事しなければならない。

第44条(普通解雇)

会社は、パートタイマーが次の各号のいずれかに該当した場合に解雇することがある。

  • 勤務成績または業務能率が著しく不良で、向上の見込みがなく、他の職務にも転換できないなど、就業に適さないと認められたとき
  • 勤務状況が著しく不良で、改善の見込みがなく、パートタイマーとしての職責を果たし得ないと認められたとき
  • 業務上の負傷または疾病による療養の開始後3年を経過した日において、パートタイマーが労働者災害補償保険法に基づく傷病補償年金を受けているとき、または受けることとなったとき(労働基準法に基づく打切補償を支払った場合または労働者災害補償保険法に基づく打切補償を支払ったとみなされる場合を含む)
  • 精神または身体の障害については、適正な雇用管理を行い、雇用の継続に配慮してもなおその障害により業務に耐えられないと認められたとき
  • 事業の運営上のやむを得ない事情または天災事変その他これに準ずるやむを得ない事情により、事業の継続が困難となったとき
  • 事業の運営上のやむを得ない事情または天災事変その他これに準ずるやむを得ない事情により、事業の縮小・転換または部門の閉鎖などを行う必要が生じ、他の職務に転換させることが困難なとき
  • 試用期間における作業能率または勤務態度が著しく不良でパートタイマーとして不適格であると判断されたとき
  • その他、前各号に準ずるやむを得ない事由があるとき

第45条(解雇予告)

パートタイマーを解雇する場合、会社は労働基準法に基づき30日前に予告をするか、または予告に代えて平均賃金の30日分以上の解雇予告手当を支払う。ただし、労働基準監督署長の認定を受けた場合、および次の各号のいずれかに該当するパートタイマーを解雇する場合はこの限りではない。

  • 日雇いのパートタイマー。ただし、1カ月を超えて引き続き雇用されるパートタイマーを除く
  • 2カ月以内の期間を定めて使用するパートタイマー。ただし、その期間を超えて引き続き雇用されるパートタイマーを除く
  • 試用期間中のパートタイマー。ただし、14日を超えて引き続き雇用されるパートタイマーを除く

第46条(解雇理由の証明書)

会社は、解雇するパートタイマーから請求があった場合は、解雇の理由を記載した証明書を交付する。

第47条(解雇の制限)

会社は、次の各号に定める期間中はパートタイマーを解雇しない。ただし、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合で労働基準監督署長の認定を受けた場合は除く。

  • 業務上の負傷または疾病により欠勤する期間、およびその後30日間。ただし、業務上の負傷または疾病による療養の開始から3年を経過しても傷病が治癒せず、労働基準法に基づく打切補償を支払った場合または労働者災害補償保険法に基づく打切補償を支払ったとみなされる場合はこの限りではない
  • 産前産後の休業期間およびその後30日間

第48条(退職または解雇時の義務)

1)退職または解雇されたパートタイマーは、会社の指示する期間内に速やかに後任者に業務の引き継ぎを行わなければならない。

2)退職または解雇されたパートタイマーは、身分証明書、社員記章など会社からの貸与品を直ちに返納しなければならない。また、会社に債務のあるときは退職または解雇の日までに完済しなければならない。

3)退職または解雇されたパートタイマーは、退職または解雇の日以後、在職中に知り得た業務上の機密事項を他に漏らしてはならない。

第7章 賞罰

第49条(表彰)

パートタイマーが次の各号のいずれかに該当する場合は、会社はその都度審査の上で表彰することがある。表彰は賞状の他、賞品または賞金を授与して行う。

  • 業務上有益な創意工夫、改善を行い、会社の業績に貢献したとき
  • 品行方正で業務熱心であり、従業員の模範とするに足りるとき
  • 事故や災害などを未然に防止し、または非常事態に際し適切に対応し、被害を最小限にとどめるなどの功労が顕著であったとき
  • 社会的な功績があり、会社および従業員の名誉となったとき
  • その他、表彰に値する善行または功績があると会社が判断したとき

第50条(懲戒の種類)

懲戒はその情状により、次の各号の区分に従って行う。

  • けん責
    始末書を提出させ、将来を戒める。
  • 減給
    始末書を提出させ、減給する。減給は1回の額が平均賃金の1日分の50%を超えることはなく、また減給の総額が第32条に定める一つの賃金の計算期間における賃金総額の10%を超えることはない。
  • 出勤停止
    始末書を提出させ、出勤停止を命ずる。出勤停止は7日間を限度とし、その間は無給とする。
  • 降格
    始末書を提出させ、降格する。
  • 諭旨解雇
    退職願の提出を勧告する。ただし、応じない場合は懲戒解雇に処する。
  • 懲戒解雇
    即時に解雇する。

第51条(懲戒の事由)

会社は、パートタイマーが次の各号のいずれかに該当する場合は、その程度に応じて、けん責、減給、出勤停止、降格、諭旨解雇に処する。

  • 就業規則、社内規程、通達に違反したとき
  • 正当な理由なく、無断で欠勤、遅刻、早退を繰り返したとき
  • 正当な理由なく、しばしば業務上の指示・命令に従わなかったとき
  • 正当な理由なく、無断でしばしば職場を離れたとき
  • 職務、勤務に関する諸手続きを怠り、または不正に偽ったとき
  • 素行不良で、会社内の秩序または風紀を乱したとき
  • 会社を誹謗(ひぼう)中傷し、または虚偽の風説を流布・宣伝したとき
  • 会社に所属する個人の名誉・信用を傷つけたとき
  • 性的な言動によって他人に不快な思いをさせたり、職場の環境を悪化させたりしたとき。または、性的な関心を示したり、性的な行為をしかけたりして、他の従業員の業務に支障を与えたとき
  • 妊娠・出産・育児に関する不適切な言動により、他人に精神的・身体的な苦痛を与えたり、また他の従業員に不利益を与えたりして、就業環境を害したとき
  • 職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景とした不適切な言動により、他人に精神的・身体的な苦痛を与えたり、また他の従業員に不利益を与えたりして、就業環境を害したとき
  • 業務上知り得た機密を、不正に第三者に開示または漏洩もしくは自らのために利用したとき
  • 重要な経歴を詐称して雇用されたとき
  • その他、前各号に準ずる程度の不都合な行為があったと会社が判断したとき

第52条(懲戒解雇)

1)会社は、パートタイマーが次の各号のいずれかに該当する場合は懲戒解雇に処する。ただし、平素の服務態度その他情状によっては、諭旨解雇または降格にとどめることがある。

  • 重要な経歴を詐称して雇用されたとき
  • 正当な理由なく無断欠勤が14日以上に及び、出勤の督促に応じなかったとき
  • 正当な理由なく無断で遅刻、早退または欠勤を繰り返し、再三にわたって注意を受けても改めなかったとき
  • 故意または重大な過失により、会社に重大な損害を与えたとき
  • 会社内において刑法その他刑罰法規の各規程に違反する行為をし、その犯罪事実が明らかとなったとき
  • 素行不良で、著しく会社内の秩序または風紀を乱したとき
  • 数回にわたり懲戒を受けたにもかかわらず、なお、勤務態度などに関し、改善の見込みがないと認められたとき
  • 相手方の望まない性的言動により、円滑な職務遂行を妨げ、就業環境を悪化させ、またはその性的言動に対する相手方の対応によって、一定の不利益を与えるような行為をしたとき
  • 職務上の立場を利用して交際や性的な関係を強要したとき
  • 許可なく職務以外の目的で会社の施設、物品などを使用し、会社に損害を与えたとき
  • 会社における職務上の地位を利用して私利を図り、または取引先などより不当な金品を受け、もしくは求め、または供応を受けたとき
  • 私生活上の非違行為や会社に対する誹謗中傷などによって会社の名誉・信用を傷つけ、業務に重大な悪影響を及ぼすような行為があったとき
  • 会社の業務上重要な機密を外部に漏洩して会社に損害を与え、または業務の正常な運営を阻害したとき
  • 酒気帯び、あるいは酒酔いの状態で自動車を運転したとき
  • 特定個人情報等を不正に取得、利用、提供したとき
  • 非違行為に対し、再三の注意、指導を受けたにもかかわらず、なお改悛(かいしゅん)の見込みがないとき
  • 前条に準ずる行為において、その情状等に悪質性があると判断される場合
  • その他、前各号に準ずる程度の不都合な行為があったと会社が判断したとき

2)会社は、諭旨解雇または懲戒解雇事由に該当し、実際に諭旨解雇または懲戒解雇になるおそれがあるパートタイマーに対し、原則として事前に弁明の機会を与える。

第8章 安全衛生

第53条(安全衛生の遵守事項)

会社は、パートタイマーの安全衛生の確保および改善を図り、快適な職場の形成のため必要な措置を講ずる。職場の安全衛生については、別途定める「安全衛生管理規程」(省略)によるものとする。

第54条(就業禁止)

1)会社は、次の各号のいずれかに該当するパートタイマーの就業を禁止する。

  • 病毒伝ぱのおそれのある伝染病の疾病に罹患した者
  • 心臓、腎臓、肺などの疾病で労働のため病勢が著しく増悪するおそれがある疾病に罹患した者
  • 前各号に準ずる疾病で厚生労働大臣が定めるものおよび感染症法等で定める疾病に罹患した者

2)会社は、前項の定めにより就業を禁止しようとするときは、あらかじめ、会社が指定する医師の意見を聴くものとする。また、パートタイマーは、第1項に該当するおそれがあるときは、直ちに会社に届け出なければならない。

3)第1項の定めにより就業を禁止された期間は、無給とする。

第55条(健康診断)

1)会社は、常時雇用されるパートタイマーであって、週所定労働時間が一般の従業員の4分の3以上である者に対し、入社時および毎年1回定期的に健康診断を行う。

2)会社は、前項の健康診断の結果を本人に速やかに通知する。結果に異常の所見があり、会社が必要と認めるときは、就業の禁止、配置の転換、その他必要な措置を命ずることがある。

第56条(医師による面接指導の実施)

1)会社は、第20条の時間外労働および休日労働の合計が1カ月当たり80時間を超えたパートタイマーから申し出があった場合には、医師の面接指導を受けさせるものとする。

2)前項の他、労働安全衛生法およびその他の関係法令において必要とされる場合、医師が必要と認めた場合、会社が必要と判断した場合等において、面接指導を実施することがある。

第9章 災害補償

第57条(災害補償)

パートタイマーが業務上の事由または通勤途中に負傷し、疾病にかかり、または死亡した場合の災害補償や保険給付については、別途定める「災害補償規程」(省略)によるものとする。

第10章 個人情報の取り扱い

第58条(パートタイマー個人情報の取り扱い)

1)会社は、適正な雇用管理を行うために必要な範囲において、パートタイマーおよびその家族から適正な方法で入手した情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などにより、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。以下「パートタイマー個人情報」)を利用し、または法令の範囲内において第三者に開示する。

2)前項にかかわらず、特定個人情報等の取り扱いは、別途定める「マイナンバー(特定個人情報)取扱規程」(省略)によるものとする。

第59条(パートタイマー個人情報の管理責任者)

パートタイマー個人情報の管理責任者は総務部長とする。

第60条(パートタイマー個人情報の開示請求)

1)パートタイマーは、会社に対して自らのパートタイマー個人情報の開示を求めることができる。

2)会社は、パートタイマーからパートタイマー個人情報の開示を求められたときは、速やかにこれを開示する。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、パートタイマー個人情報の全部または一部の開示を拒否することができる。

  • 法令に違反することとなる場合
  • 本人または第三者の生命、身体または財産の保護のために必要がある場合
  • 雇用管理に重大な支障を来すおそれがある場合

3)パートタイマー個人情報が開示された結果、当該パートタイマー個人情報に誤りがあることが判明した場合、会社は当該パートタイマーに通知し、同意を得た上でパートタイマー個人情報を修正する。

第61条(パートタイマーが退職などをした際のパートタイマー個人情報の取り扱い)

退職などの事由により、会社とパートタイマーの雇用関係が消滅した場合、会社は法令で定められている期間において、当該パートタイマーのパートタイマー個人情報を管理し、その後は検証可能な方法による完全な廃棄処分を行う。

第62条(顧客個人情報の取り扱い)

1)会社が保有するパートタイマー個人情報以外の情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述などにより、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む)を「顧客個人情報」という。

2)パートタイマーは、別途定める「個人情報保護規程」(省略)を遵守して、適切に顧客個人情報を利用しなければならない。

第11章 一般の従業員への転換など

第63条(一般の従業員への転換)

1)1年以上勤続し、一般の従業員への転換を希望するパートタイマーについては、次の各号の要件を満たす場合、一般の従業員として採用し、労働契約を締結するものとする。

  • 1日8時間、1週40時間の勤務ができること
  • 筆記試験および面接試験に合格すること
  • 所属長の推薦があること

2)第18条で定める年次有給休暇の付与日数の算定において、パートタイマーとしての勤続年数を通算する。

3)一般の従業員に転換する場合の転換時期は、毎年○月○日とする。

第64条(無期労働契約への転換)

1)通算契約期間が5年を超えるパートタイマーは、別途定める「無期労働契約転換申込書」で申し込むことにより、現在締結している有期労働契約の契約期間の末日の翌日から、無期パートタイマーでの雇用に転換することができる。

2)前項の無期転換の申し込みは、原則として、現在の労働契約期間が満了する1カ月前までに行うものとする。

3)第1項の通算契約期間は、2013年4月1日以降に開始した有期労働契約の契約期間を通算するものとし、現在締結している有期労働契約については、その末日までの期間とする。ただし、労働契約が締結されていない期間が連続して6カ月以上あるパートタイマーについては、それ以前の契約期間は通算契約期間に含めない。なお、労働契約が締結されていない期間以前の通算契約期間が1年未満の場合に当該契約期間の通算の可否については、労働契約法およびその他の関係法令に従うものとする。

4)この規則に定める労働条件は、第1項の規定により期間の定めのない労働契約での雇用に転換した後も引き続き適用する。

5)無期労働契約へ転換したパートタイマーに係る定年は、満60歳とする。ただし、満60歳を超えて無期労働契約へ転換したパートタイマーの定年は満65歳とする。

6)無期労働契約へ転換したパートタイマーで定年を迎えた者が希望し、解雇事由または退職事由に該当しないときは、会社が別途定める「労働条件」(省略)により満65歳まで継続雇用する。なお、前項ただし書きのパートタイマーに対する定年後の継続雇用については、都度決定をする。

第12章 雑則

第65条(福利厚生)

パートタイマーは、一般の従業員と同様に福利厚生施設を利用することができる。

第66条(教育訓練)

会社は、職務遂行に必要な能力を付与・向上させるための教育訓練について、一般の従業員と同様にパートタイマーにも実施する。

第67条(損害賠償)

パートタイマーが故意または過失によって会社に損害を与えた場合、会社はその全部または一部の賠償を求めることがある。パートタイマーの退職後に、その者の行為が故意または過失によって会社に与えた損害の原因であると判明した場合も、その損害の全部または一部の賠償を求めることがある。

第68条(改廃)

本規則の改廃は、取締役会において行うものとする。

附則

本規則は、○年○月○日より実施する。

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以上(2026年3月更新)
(監修 Earth&法律事務所 弁護士 岡部健一)

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