AI分析×新システム(KSK2)稼働! 変わる「税務調査」の始まりから、終わりまでを徹底解説!

1 経営者が税務調査の全体像を知る必要性とは

多くの会社は数年に一度、税務署などによる税務調査を受けますが、

「いつ、どんな基準で調査対象に選ばれるのか」

「調査では何をされるのか」

「指摘を受けたらどうなるのか」

「指摘に納得できない場合はどうすればよいのか」

「結局、追加でどのくらいの税金がかかるのか」

といった全体像を理解している経営者は多くありません。

しかも近年、税務調査のあり方は変わりつつあります。税務当局では、申告内容やさまざまな資料を分析する際にAIの活用が進んでおり、調査対象の選定や申告内容の確認にもデータ分析が活用されています。さらに、2026年9月には、納税者に関するさまざまな情報を管理する基盤システム「KSK2(次世代国税総合管理システム)」の稼働が開始されます。こうしたデジタル化によって、税務調査もよりデータを重視したものへと変貌しつつあります。

税務調査はどんな経営者であっても多少なりに身構えてしまうものです。しかし、あらかじめ全体像をつかんでおくことで、実際に税務調査の連絡が来たときも、落ち着いて対応できるようになります。

本稿では、税務調査の「入口」(調査対象の選定)から「出口」(修正申告や更正、附帯税の確定)まで、一連の流れに沿って解説します。

2 税務調査は、どのように始まり、進むのか

税務調査は、会社から提出された申告書などに記載されている金額が正確かどうかを、税務署などの職員(以下「調査職員」)が判断するために行う一連の調査です。一般的に「税務調査」という場合、オフィスや工場などに調査職員が出向いて行う「実地調査」を指すことが多いですが、このほかにも、電話や文書での問い合わせ、取引先への「反面調査」など、納税者と直接接触しない形で行われる調査も含まれます。

税務調査は、大きく次の流れで進みます。

税務調査手続きの流れ

1)調査対象法人の選定

課税当局(国税庁・国税局・税務署)は、申告内容や各種資料情報を蓄積した「KSKシステム」と呼ばれるシステムを活用し、その事務年度(7月から翌年6月までの1年間)における重点調査業種に該当しているかどうかや、業種・業態・事業規模といった観点から、調査対象の会社を選定しています。給与所得の源泉徴収票や支払調書など法令上、提出が義務付けられている資料の他、過去の税務調査で把握した情報なども活用されます。

近年は、こうした膨大な申告データや資料情報をAIで分析し、申告内容に不自然な点がないか、同業他社と比べて大きく異なる点がないかなどを分析して、税務調査対象法人を選定する取り組みも進んでいます。

さらに2026年9月には、約25年ぶりに刷新される「KSK2(次世代国税総合管理システム)」の本格稼働が始まります。

KSK2では、法人税・所得税・消費税・相続税など税目ごとにバラバラだった情報が一体的に確認できるようになる他、調査職員が調査先にいながらその場でデータを確認できるようになる

など、調査の精度とスピードが増すとみられています。

なお、KSK2自体はあくまでデータを一元管理する基盤システムであり、「AIが自動で調査を行うシステム」ではありません。調査を行うかどうかの最終判断は、これまでどおり調査職員が行います。納税者側に、特別な対策は不要ですが、日頃からの正確な記帳と証憑の整理・保存が、これまで以上に重要になります。

2)書面添付の有無

税理士に税務申告を依頼していて、申告書に「書面添付」がされている場合は、税務調査の進め方が少し異なります。

書面添付とは、税理士が申告書を作成する際に、どのような資料を確認したのか、どのような計算や税務上の判断をしたのかなどを記載した書面(税理士法第33条の2に規定される書面)を、申告書と一緒に税務署へ提出する制度です。

書面添付がある場合、税務署は、いきなり会社に税務調査を行うのではなく、まず申告を担当した税理士に内容について確認する「意見聴取」を行います。そこで税務署が疑問に思っていた点が解消され、調査の必要がないと判断されれば、会社への実地調査は行われません。

一方、意見聴取を行っても確認が必要と判断された場合は、税理士にその旨が伝えられたうえで、通常の税務調査に進むことになります。

3)事前通知

税務調査が入るときは、原則として、課税当局から納税者(税務代理権限証書を提出している場合は顧問税理士)に対して、実地調査を行う旨や調査開始日時、調査の対象となる税目・期間など、次のような事項があらかじめ通知されます。

  • 実地調査を行う旨、調査開始日時、調査を行う場所、調査の目的
  • 調査の対象となる税目、期間、帳簿書類その他の物件
  • 納税者の氏名・住所、調査を行う調査職員の氏名・所属官署 など

ただし、申告内容や過去の調査結果、営む事業の内容などから、違法・不当な行為の疑いが強く、資料収集や適正な調査が困難と認められる場合に限り、事前通知なく調査が実施されることもあります。

4)実地調査

実地調査では、調査職員が「質問検査権」に基づいて、会社などで質問や検査を行います。質問検査権は「調査について必要があるとき」に認められるものであり、納税者は明らかに必要のない質問に応じる義務はありません。もっとも、必要な帳簿書類等の提出を求められた際に、正当な理由なく答えない、または偽りの答弁をした場合には、

1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される可能性

があります。

実地調査で確認される帳簿書類には、仕訳帳や総勘定元帳の他、取引先から受け取った注文書・契約書・領収書、棚卸表、貸借対照表・損益計算書などがあります。また、会議の議事録や稟議書、給与データ、電子メールなどのデジタル記録、固定資産台帳も対象となり、必要に応じて工場や営業所での現物確認が行われることもあります。

これらの書類や物品は速やかに提出する必要があり、必要と認められる場合には、調査職員が課税当局の庁舎に持ち帰る「留置き」が行われることもあります(納税者の理解と協力の下で行われ、預かり証が交付されます)。

5)取引先等調査(反面調査)

調査職員は、税務調査において必要と合理的に判断される場合には、取引先や雇用主などに対しても質問・検査を行うことができます。これを「反面調査」(取引先等調査)といいます。

6)調査結果説明、そしてその後の分岐

実地調査や反面調査の結果について、調査職員から納税者に対し、その内容・金額・理由が説明されます(多くの場合、口頭で行われます)。その後の流れは、大きく2つに分かれます。

  • 誤り・訂正がない場合:
    課税当局は、更正または決定をすべきと認められない旨を「書面」で通知します
  • 誤り・訂正がある場合:
    調査職員は、納税者に対し「修正申告」または「期限後申告」を行うよう勧奨します。課税当局が職権で更正・決定することも可能ですが、納税者が自ら理解して是正することが、申告納税制度の趣旨にかなうと考えられているためです

ここから先、指摘を受けた内容に「納得できる場合」と「納得できない場合」とで、手続きが分かれます。

3 指摘を受けたとき、どう対応するか

もし、税務署の調査官から申告の誤りを指摘された際、納税者がその指摘に納得する場合と、納得できない場合とで、その後の手続きが違ってきます。

1)納得する場合:「修正申告」「期限後申告」

指摘を受けた内容に納得する場合には、次のいずれかの申告書(以下「修正申告書等」)を提出し、追加で納税をすることで、税務調査は終了します。

  • 修正申告:当初の申告税額よりも税額を増額する内容の申告書
  • 期限後申告:期限内申告書を提出していなかった納税者が、課税当局が決定するまでの間に提出する申告書

修正申告書等を提出した場合には、後述する「再調査の請求」や「審査請求」はできなくなります。ただし、

税額を減額する「更正の請求」を行い、追徴税額の減額を求めることは可能

です。

なお、消費税の申告誤りにより消費税の追徴課税が生じ、他に指摘事項がないときは、損金(消費税の納税額は租税公課として損金に算入できる)が増えることで法人税額が減少することがあります。この場合、消費税は「修正申告書等」を提出し、法人税は「更正の請求」が必要となるようにも思えますが、実務上は、調査職員が法人税について減額の「更正」職権で行ってくれることが多いようです。

2)納得できない場合:不服申立てと税務訴訟

指摘を受けた内容に納得できない場合の手続きの流れは、次の通りです。

法人税の申告の誤りを指摘された場合の手続きの流れ(納得できない場合)

1.更正

修正申告等に納得できない場合、調査職員は「更正」を行い、納税者のもとに更正通知書が送られてきます。追徴税額は、確定してから納税すると延滞税等がかかるため、納得できない場合でも、いったん納税しておくことが望ましいとされています。

2.税務署に対する「再調査の請求」

更正通知書の内容に納得できない場合、

通知を受けた日の翌日から3カ月以内

に、所轄の税務署に対して「再調査の請求」をすることができます。税務当局はその内容を再検討し、結果(決定)を通知します。

3.国税不服審判所に対する「審査請求」

「決定」を受けてもなお納得できない場合には、

決定の通知を受けた日の翌日から1カ月以内

に、国税不服審判所に対して「審査請求」をすることができます。「再調査の請求」を経ずに、直接「審査請求」をすることも可能です。国税不服審判所は内容を審査し、結果(裁決)を納税者と税務署長に通知します。

4.税務訴訟

「裁決」を受けてもなお納得できない場合には、

裁決の通知を受けた日の翌日から6カ月以内

に、裁判所に訴訟を起こすことができます。判決によって、指摘内容の有無が確定します。

5.統計に見る、指摘事項を覆せる可能性

税務調査で税務署から指摘を受けた場合でも、「税務署の判断が必ず正しい」とは限りません。申告内容や取引の事実関係について、税務署と会社の認識が異なる場合には、その判断について争うこともできます。

国税庁および国税不服審判所が公表している「国税庁レポート2026」によると、2025年度の状況は次のとおりです。

指摘事項を覆せる可能性

いずれも、納税者の主張が認められる割合は決して高くありません。とはいえ、審査請求では約14件に1件の割合で、納税者の主張が全部または一部認められています。

税務調査で指摘を受けても、内容に明らかな誤りがある場合や、「その取引は実際にはこうだった」など事実関係について税務署と認識が食い違っている場合には、すぐに受け入れる必要はありません。まずは税理士などの専門家に相談し、指摘の根拠や会社側の主張を整理したうえで、不服申立てを行うかどうかを検討するとよいでしょう。

3)「更正」の期限・「修正申告書」の提出期限

税務当局による「更正」は、次の期間を超えて行うことができません。

  • 原則:法定申告期限から5年
  • 法人税の欠損金に係るもの:法定申告期限から10年(2018年3月31日以前に開始する事業年度で生じた欠損金は9年)
  • 偽りその他の不正の行為等によるもの:法定申告期限から7年

一方、「修正申告書」の提出には期限がないため、税務当局による「更正」を受けるまでは、どの年度分でも提出できます。なお、課税当局による「更正」の期限は上記のとおり定められているため、それより前の事業年度に遡って自ら「修正申告書」を提出する必要は実質的になしということになります。

4 修正申告書等を提出した場合にかかる附帯税(法人税等)

その誤りに対して課される税金(附帯税)も、誤りの種類によってさまざまです。法人税等(国税)に係る附帯金は次の通りです。

附帯税(法人税等)

1)加算税

1.過少申告加算税

過少申告加算税とは、

本来納めるべき税額より少ない金額で申告していたことが分かった場合に、追加で課される税金

です。税務調査などで申告漏れや計算ミスが見つかり、修正申告などによって追加の税金を納める場合に、その追加税額に対して課されます。

原則として、追加で納める税額(以下「追徴税額」)の10%が課されます。ただし、追徴税額が「当初の申告税額」または「50万円」のいずれか多い金額を超える場合、その超えた部分については15%となります。

一方、税務署から税務調査の通知を受けた後でも、税務調査で申告内容を修正されることを予想していない段階で自主的に修正申告をした場合には、税率が5%(追徴税額が「当初の申告税額」または「50万円」のいずれか多い金額を超える場合、その超えた部分については10%)に軽減されます。また、税務署から調査の通知を受ける前に自主的に修正申告をすれば、原則として過少申告加算税は課されません。

2.無申告加算税

無申告加算税とは、

申告期限までに申告しなかった場合に課される税金

です。期限を過ぎてから申告(期限後申告)した場合や、税務署から申告するよう指摘を受けた場合などが対象になります。

原則として、追徴税額に対して15%が課されます。ただし、追徴税額のうち50万円を超え300万円以下の部分は20%、300万円を超える部分は30%となります。

税務署から調査の通知を受けた後でも、税務調査によって申告漏れを指摘されることを予想していない段階で自主的に申告した場合は、税率が10%(50万円超300万円以下の部分は15%、300万円超の部分は25%)に軽減されます。

なお、過去5年以内に無申告加算税または重加算税を課されたことがある場合には、通常よりも重い税率25%(追徴税額が50万円超300万円以下の部分は30%、300万円を超える部分は40%)が適用されます。

3.不納付加算税

不納付加算税とは、

従業員の給与などから預かった所得税(源泉所得税)を、期限までに納付しなかった場合に課される税金

です。

原則として、期限を過ぎて納付した源泉所得税額の10%が課されます。ただし、税務署から指摘を受ける前に自主的に納付するなど、一定の条件を満たす場合は5%に軽減されます。

4.重加算税

重加算税とは、

単なる計算ミスや申告漏れではなく、税金を少なくするために、事実を隠したり、実際とは違う内容に見せかけたりした場合に課される、特に重いペナルティーとなる税金

です。

たとえば、売上を意図的に帳簿から外したり、実際には存在しない経費を計上したりするなど、意図的な「隠ぺい」や「仮装」があった場合が対象となります。

過少申告加算税や不納付加算税に代わって課される場合は追徴税額の35%、無申告加算税に代わって課される場合は追徴税額の40%です。さらに、過去5年以内に無申告加算税または重加算税を課されたことがある場合には、税率が45%(無申告加算税の場合には50%)に引き上げられます。

2)過怠税

過怠税とは、

印紙税がかかる契約書などに、必要な収入印紙を貼っていなかった場合に課される税金

です。

原則として、本来納めるべきだった印紙税額の3倍に相当する金額が課されます。

3)延滞税

延滞税とは、

税金の納付が期限に遅れた場合に、遅れた日数に応じてかかる利息のような税金

です。税務調査で追加の税金を納めることになった場合だけでなく、本来の納期限までに税金を納めていなかった場合にも発生します。

延滞税の割合は、納付が遅れた期間によって異なります。

  • 納期限の翌日から2カ月を経過する日まで

「年7.3%」と「延滞税特例基準割合((銀行の新規の短期貸出約定平均金利を基礎として計算した割合)+年1%」とのいずれか低い割合(2026年は2.8%)

  • 上記以降

「年14.6%」と、「延滞税特例基準割合+年7.3%」とのいずれか低い割合(2026年は9.1%)

なお、延滞税特例基準割合は毎年更新され、国税庁のウェブサイトで確認することができます。

5 修正申告書等を提出した場合にかかる附帯金(地方税)

地方税に係る附帯金は次の通りです。地方税についても、法人税等と同様に、「修正申告等」や「更正」の手続きがあります。ただし、住民税には、過少申告加算金・不申告加算金および重加算金は課されません。

なお、各附帯税の意味合いは、法人税等と同じになるため、ここでは税額の算出方法のみを紹介します。

附帯税(地方税)

1)加算金

1.過少申告加算金

過少申告加算金は、原則として、追加で納める法人事業税(追徴税額)の10%が加算されます。ただし、追徴税額が当初の申告税額または50万円のいずれか多い金額を超える場合、その超えた部分については15%となります。

なお、税務署などから指摘を受ける前に自主的に申告内容を修正した場合など、一定の条件を満たせば、過少申告加算金は課されません。

2.不申告加算金

不申告加算金は、原則として、追加で納める法人事業税(追徴税額)の15%が加算されます。ただし、追徴税額のうち50万円を超え300万円以下の部分の税率は20%、300万円を超える部分の税率は30%となります。

また、税務当局から指摘を受ける前に自主的に申告するなど、一定の条件を満たす場合は、税率が5%に軽減されます。

なお、過去5年以内に不申告加算金または重加算金を課されたことがある場合は、通常よりも重い税率が適用され、追徴税額の25%(50万円超300万円以下の部分は30%、300万円を超える部分は40%)となります。

3.重加算金

重加算金は、法人事業税の追徴税額に対して35%が加算されます。申告そのものをしていなかった場合は40%となります。

なお、過去5年以内に不申告加算金または重加算金を課されたことがある場合には、通常よりも重い税率が適用され、税率が45%(無申告の場合は50%)に引き上げられます。

2)延滞金

延滞金は、納付が遅れた期間によって異なります。

  • 納期限の翌日から1カ月を経過する日まで

「年7.3%」と「延滞税特例基準割合+年1%」とのいずれか低い割合(2026年は2.8%)

  • 上記以降

「年14.6%」と「延滞税特例基準割合+年7.3%」とのいずれか低い割合(2026年は9.1%)

6 いわゆる「所得隠し」があった場合

税務調査によって、事実の仮装・隠蔽の行為による申告漏れ(いわゆる「所得隠し」)の指摘を受けた場合には、追徴税額や上記の重加算税などの他、青色申告の取り消し処分も受けます。青色申告の取り消しは、過去の事業年度に遡って行われるため、税額控除などの青色申告の特典を受けていた場合には、適用を受けていない場合との差額について追徴税額が生じます。

また、法人の代表者等が刑事罰の対象ともなり、10年以下の拘禁刑もしくは1000万円以下の罰金が科されることもあります。さらには、こうした事実を報道されることなどによって、法人の社会的信用が下落するなど経営に与える悪影響は計り知れません。

以上(2026年9月更新)
(監修 税理士法人AKJパートナーズ 税理士 森浩之)

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「同一労働同一賃金」チェックリスト 御社の対応は本当に大丈夫?

1 「均等待遇・均衡待遇」の理解が第一歩

パート等(パートやフルタイムの契約社員)の労働条件を考える上で無視できない「同一労働同一賃金」。

2026年10月1日から、「同一労働同一賃金ガイドライン」や関連する省令・指針が改正

されました。今後は、パート等の労働条件について一層チェックが厳しくなることが予想されます。改正の主な内容は次の通りです。

  • パート等を雇い入れる際(有期労働契約の更新時を含む)に、「正社員との待遇の相違の内容・理由等について説明を求めることができる旨」の明示が必要になる(違反すると10万円以下の過料)
  • 同一労働同一賃金ガイドラインに、退職手当、家族手当・住宅手当、無事故手当、夏季冬季休暇、褒賞について、どのような待遇差が不合理となりうるかが新たに追加され、賞与や病気休職(療養専念を目的とする病気休暇を含む)についても記載が充実した
  • 待遇差は、正社員の待遇を引き下げるのではなく、パート等の待遇を改善して解消することが求められる旨などが明確化された
  • 雇用管理指針も改正され、待遇差の説明方法や、パート等の意見を聴く機会の確保などが示された

なお、「雇い入れ」には有期労働契約の更新も含まれるため、新しい明示事項は、10月1日以降に新規採用するパート等だけでなく、すでに雇用しているパート等の契約更新時にも必要です。労働条件通知書(雇用契約書)のひな型は、厚生労働省が公開している改正後のモデル労働条件通知書に合わせて早めに見直しておきましょう。

■厚生労働省「モデル労働条件通知書」■
https://www.mhlw.go.jp/content/001696984.pdf

同一労働同一賃金のポイントは「均等待遇・均衡待遇」です。

1.均等待遇

パート等と正社員との間で、「1.職務の内容」「2.職務の内容・配置の変更の範囲」が同じ(2.については、雇い入れから雇用関係が終了するまでの全期間を通じて同じ範囲で変更されると見込まれる)場合、パート等であることを理由とした差別的取扱いを禁止することをいいます。なお、同じ取扱いのもとで、能力・経験等の違いにより差がつくのは構いません。

2.均衡待遇

パート等と正社員との間で、「1.職務の内容」「2.職務の内容・配置の変更の範囲」「3.その他の事情」を考慮して不合理な待遇差を禁止することをいいます。「3.その他の事情」には、職務の成果、能力、経験、合理的な労使慣行などが含まれます。

以降で、均等待遇・均衡待遇を実現できているかを確認するためのチェックリストを紹介します。チェックリストには、2026年10月の改正内容も反映しています。早速見ていきましょう。

2 チェック1:パート等の状況はどうなっているか?

パート等が「均等待遇・均衡待遇」の対象になるかを確認します。次のチェックリストに「◯」「×」を入れてください。なお、このチェックリストは転勤のない場合を想定しています。

正社員とパート等の職務の内容などを比較しよう

「○」「×」の見方は次の通りです。この確認が終わったら、次章に進んでください。

  • 全て「○」:均等待遇の対象
  • 1~5のいずれかが「×」:均衡待遇の対象

図表1の「人事異動や役割の変化の範囲」は、現時点の実態だけでなく、雇い入れから雇用関係が終わるまでの全期間を通じて見込まれる範囲で比べます。この見込みは会社の主観ではなく、就業規則などの文書や、実際に転勤・配置転換が行われてきた慣行といった客観的な事情で判断されます。

例えば、正社員には定期的な転勤があり、特定のパート等にはこれまで転勤がなかったという場合でも、その人だけを見て形式的に判断するのではなく、同じ職務の他のパート等に転勤等があるかといった「可能性」の実態から、具体的な見込みがあるかどうかで判断します。

3 チェック2:賃金などに待遇格差はあるか?

次に、正社員とパート等の待遇を比較します。次のチェックリストに「◯」「×」を入れてください。なお、図表2の待遇は一例ですので、自社の内容に置き換えてお使いください。対象となるのは、正社員とパート等に対する全ての待遇(基本給、賞与、手当、退職金、福利厚生、教育訓練、安全管理など)です。図表2には、2026年10月の改正ガイドラインで新たに具体例が示された退職手当、各種手当(家族手当・住宅手当・無事故手当など)、休暇・休職、福利厚生(褒賞、福利厚生施設など)も加えています。

正社員とパート等の待遇を比較しよう

「○」「×」の見方は次の通りです。待遇格差がある場合、次章に進んでください。待遇格差がない場合、御社は同一労働同一賃金に対応できています。

  • 全て「○」:待遇格差はない。同一労働同一賃金に対応できています!
  • 各待遇の2項目(1と2、3と4、5と6など)がともに「○」:その待遇に待遇格差はない
  • 各待遇の2項目のいずれかが「×」:その待遇に待遇格差があり、検証が必要

各待遇については、改正ガイドライン上「正社員と同一の支給・付与」が求められる待遇でも、所定労働時間の短いパート等について、常に正社員と全く同じにしなければならないわけではありません。その待遇の性質・目的が労働時間の長短にかかわらず当てはまるかといった観点から検討して決めることになります(労使で十分に話し合うことが望ましい)。

家族手当や病気休職中の給与保障で問われる「相応に継続的な勤務が見込まれる」かどうかは、本人の契約期間や更新回数に加え、社内の他の有期社員の契約期間や更新回数なども踏まえて個別に判断します。配偶者の収入要件がある「配偶者手当」は、パートの就業調整の要因になっていると指摘されており、労使の話し合いで働き方に中立的な制度への見直し(収入要件の撤廃など)を進めることが望まれています。

なお、給食施設・休憩室・更衣室の3つは、正社員に利用させている場合はパート等にも利用の機会を与える義務があります。駐車場や保養施設などその他の施設についても、改正雇用管理指針で利用の便宜を図るよう配慮する義務が明記されました。また、これらの施設の利用料金や割引率などの利用条件に不合理な差を設けることも認められません。

4 チェック3:待遇格差に合理性はあるか?

チェック3はとても重要です。正社員とパート等の間に待遇格差がある場合、それが合理的かどうか、つまり同一労働同一賃金に対応できているかどうかを確認する内容になるからです。次のチェックリストに「◯」「×」を入れてください。図表3には、2026年10月の改正ガイドラインで明確化された考え方(「正社員の人材確保・定着」や「定年後の継続雇用」だけを理由にしないこと、パート等の意向を考慮すること、待遇差を説明できるようにしておくことなど)を反映しています。

正社員とパート等の待遇格差が不合理なものかを検証しよう

「○」「×」の見方は次の通りです。是正が必要な待遇格差がある場合、次章に進んでください。是正が必要な待遇格差がない場合、御社は同一労働同一賃金に対応できています。

  • 全て「○」:待遇格差は合理的、同一労働同一賃金に対応できています!
  • 1~4のいずれかが「×」:待遇格差が不合理と判断される恐れがあり、是正が必要
  • 5が「×」:待遇格差の内容・理由を説明できるよう、資料などの準備が必要

なお、チェック1で「均等待遇」の対象となったパート等(図表1の項目が全て「○」だったパート等)の場合、そもそも全ての待遇について、パート等であることを理由とする差別的取扱いが禁止されている(正社員と同じ基準・ルールで待遇を決める必要がある)ので、このチェックをするまでもなく、速やかに正社員と同じ取扱いにするための検討を行う必要があります。

図表3の5の「説明」は、改正雇用管理指針で「資料を活用して口頭で説明する」か「説明事項を全て記載した分かりやすい資料を交付する」のいずれかの方法によることとされ、口頭で説明する場合も、使った資料を交付することが望ましいとされました。

また、パート等から求めがなくても、契約更新時などに待遇差の内容・理由を記した資料を交付したり、説明を求めることができる旨を周知したりすることが望ましいとされています。説明が不十分だった事実や、パート等の意向を十分に考慮せず一方的に待遇を決めた事実は、待遇差が不合理と判断される方向の事情として考慮され得る点にも注意が必要です。

なお、都道府県労働局は事業主に報告を求め、助言・指導・勧告を行うことができ、勧告に従わない場合は企業名が公表されることがあります。対応に迷う場合は、労働局の雇用環境・均等部(室)や、社会保険労務士などが無料で相談に応じる「働き方改革推進支援センター」を活用するとよいでしょう。

■働き方改革推進支援センター■
https://hatarakikatakaikaku.mhlw.go.jp/top/consultation/

5 チェック4:待遇格差の是正は進んだ?

最後のチェックです。ここまで進んできたということは、御社には是正すべき待遇格差があるということです。実際に待遇格差の是正を行った上で、次のチェックリストに「◯」「×」を入れてください。図表4には、2026年10月の改正を踏まえ、パート等の待遇改善による是正や、労働条件通知書の見直しなどの確認項目を加えています。

正社員とパート等の待遇格差がどの程度是正されたか確認しよう

全て「○」になったら、ひとまず同一労働同一賃金の対応は完了です。パート等の人数などによっては対応までに時間がかかることもあるでしょうが、同一労働同一賃金に対応しようとする会社の姿勢を社員に示すことはとても重要です。

待遇差の是正に当たり、正社員の手当を廃止・減額してパート等の待遇改善の原資に充てる方法は、就業規則の不利益変更に当たります。この場合、労働者との合意か、変更の合理性(不利益の程度、変更の必要性、変更後の内容の相当性、労働組合等との交渉状況など)が必要です。改正ガイドラインでも、正社員の待遇引下げによる解消は基本的に望ましくないとされています。パート等の賃金規定を正社員と共通化したり、パート等向けの賞与・退職金制度を新たに設けたりする場合は、キャリアアップ助成金(賃金規定等共通化コース、賞与・退職金制度導入コースなど)の対象になることがあるため、制度変更に着手する前に最新の支給要件を確認しておくとよいでしょう。

■厚生労働省「キャリアアップ助成金」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html
■厚生労働省「同一労働同一賃金特集ページ」■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000144972.html

以上(2026年11月更新)
(監修 社会保険労務士 柴田充輝)

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丁寧な接客で初心者を取り込む! ボードゲームカフェの動向

1 ボードゲームカフェは「初心者にも優しい」が売り

ボードゲームカフェは

飲食と併せて、世界中のさまざまな種類のボードゲームを楽しめる施設

です。

ボードゲームカフェが人気を博している理由には、次の要因があるとされています。

  • 個人での入手が難しかったり、保管場所を取ったりするボードゲームも、パックなどの時間料金で気軽に楽しめる。
  • 店舗スタッフがお客さんの人数や好みに合わせておすすめのゲームを提案したり、ルール説明も行ったりするので、慣れていない人でもボードゲームを楽しめる。
  • ボードゲームは通常、2人以上のグループで遊ぶことが想定されているが、店舗によっては相席イベントを開催しており、スタッフが仲介してその場で一緒になったお客さん同士でゲームを楽しめるので、1人で店舗に行ける場合もある。

一方で、ボードゲームに興味があり、これからボードゲームカフェを始めてみたいと考えている人にとっては、次のようなことを疑問に感じるかもしれません。

  • 飲食店などと比べて初期投資が低く、参入しやすいと言われているが、開業のきっかけや費用の目安はどのくらいなのか
  • 毎月、多くの新作ボードゲームが発売されているが、ボードゲームカフェではどこから、何を基準にしてボードゲームを揃えているのか
  • レンタルスペースやカラオケなどでもボードゲームの貸し出しサービスがあり、ボードゲームを遊べる場所は増えている中で、ボードゲームカフェとして他店と差異化するためのポイントは何なのか

この記事では、新規開業を検討する事業者の参考となるよう、ボードゲームについての前提知識や実際の店舗にヒアリングした開業と店舗運営の勘所を紹介します。事例を先に知りたい人は、第3章をご確認ください。

2 ボードゲームについての前提知識

1)ボードゲームの種類は?

ボードゲームの種類はさまざまなものがありますが、ボードゲームの総合情報サイト「ボドゲーマ」などのウェブサイトによると、例えば次のようなものがあります。

■「ボドゲーマ」■
https://bodoge.hoobby.net/

1.セットコレクション

特定の色・数字・種類などのカードやアイテムを「特定の組み合わせ(役)」で集めることで得点や特殊な効果を得る仕組みです。麻雀やポーカーの役作りに似た仕組みとなっています。

ゲームの例:宝石の煌き、カタン

セットコレクションのイメージ

2.タイル・カード配置

地形や建造物などのタイルを、決められたルールやエリアに従って盤面に並べていくゲームです。タイルの繋がりや配置によって得点が発生し、その得点を競い合います。

ゲームの例:カルカソンヌ、ブロックス、枯山水

タイル・カード配置のイメージ

3.推理

探偵や脱出などのテーマで、様々なヒントによって犯人を当てたり、答えを導き出したりするゲームです。犯人の特定や暗号解読、他プレイヤーの隠された役割を暴くなど、仮説と検証を繰り返すプロセスを楽しめます。

ゲームの例:スコットランドヤード、正体隠匿

推理のイメージ

4.ブラフ

自分の正体や手札の情報を隠し、嘘やハッタリを交えて相手を騙す心理戦を行うゲームです。推理や情報開示のタイミング、相手の発言や動向を見破りながら自分にとって有利な状況を作ることがポイントです。

ゲームの例:ブラックホワイトハウス、海鮮魚ーず

ブラフのイメージ

5.エリアマジョリティ(陣取り)

各エリアに配置したコマの数や影響力を競い、最も優勢(過半数など)なプレイヤーが得点を得る仕組みです。特定の領域での優位を巡る直接的な相殺や介入の攻防が魅力です。

ゲームの例:カルカソンヌ、ブロックス

エリアマジョリティのイメージ

2)ボードゲームカフェの店舗数は?

ボードゲームの総合情報ウェブサイト「ボドゲーマ」によると、都道府県ごとのボードゲームカフェの店舗数は次の通りです。

■「ボドゲーマ」■
https://bodoge.hoobby.net/

都道府県ごとのボードゲームカフェの店舗数

2026年10月15日時点で全国のボードゲームカフェ・プレイスペースは643店舗に達しており、最も店舗数が多いのは東京都の152店舗となっています。次点で大阪府の70店舗、愛知県の46店舗、神奈川県の37店舗と続き、大都市に店舗が集中していることが分かります。

また、こうした地域では、公民館・レンタルスペース・ボードゲームカフェなどの場所を利用して、ボードゲーム好きな主催者や参加者の私物を持ち込み、参加者が会費を払って遊ぶ「ボードゲーム会」と呼ばれるイベント開催も盛んとされています。

3)ボードゲームの仕入れ方法は?

ボードゲームカフェがボードゲームを仕入れる方法には、次のようなものがあります。

1.卸売業者や代理店から仕入れるケース

卸売業者や代理店から仕入れる方法で、仕入れ先には次のような企業があります。国内外のボードゲームを幅広く仕入れられる反面、「実店舗がある事業者のみが取引対象」といった条件もあるため、取引条件には注意が必要です。

■ホビージャパン(東京都渋谷区)■
https://hobbyjapan.games/
■アークライト(東京都千代田区)■
https://www.arclight.co.jp/
■ジーピー(東京都新宿区)■
https://www.gp-inc.jp/corporate.html
■すごろくや(東京都中野区)■
https://sugorokuya.jp/
■Engames(富山県富山市)■
https://engames.jp/

2.オンラインサイトでの購入

ボードゲーム専門店やオンラインサイトで、一般価格で購入する方法です。例えば、前述のボードゲームの総合情報ウェブサイト「ボドゲーマ」では、通販ストアのページもあり、対象年齢や人数、プレイ時間などに合わせてボードゲームを選ぶことができます。

3.クラウドファンディング

ボードゲーム制作者向けのクラウドファンディングサイトで、新作のボードゲームを支援者として仕入れる方法です。クラウドファンディングの例として「ボドゲーマ」の運営元である、オーバードライブ(東京都新宿区)が手掛ける、ボードゲーム制作者向けのクラウドファンディング「ボドファン」があります。

■ボドファン■
https://bodoge.hoobby.net/columns/bodofun-entry

4.イベント経由

新作ゲームの発表、販売、試遊イベントでボードゲームを探す方法です。イベントの例として、アークライト(東京都千代田区)が運営を手掛ける国内最大級のアナログゲームイベント「ゲームマーケット」があります。新作ボードゲームの発表や同人クリエイターの出展が多く集まっており、店舗が取り扱うゲームの多様化や、新作を目当てにした来店需要の創出にもつながっているとされています。

■ゲームマーケット■
https://gamemarket.jp/

4)ボードゲームの商用利用について

一般的には、ボードゲームのルールそのものはアイデアとみなされており、著作権で保護されないとしています。また、販売店から購入したボードゲームを店舗内でお客さんに遊んでもらう形であれば、著作物の使用という扱いになり著作権者への許諾は不要とされています。

ただし、販売店によっては商品の2次利用やイベントでの使用にガイドラインを設けているところもあります。例えば、商品のパッケージを編集、加工して告知画像に使用したり、参加費などで運営にかかる費用以上の収益を得るためにイベントを開催したりする際は、販売店への事前確認が必要な場合があるため注意が必要です。

5)その他の注意点

風営法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)に関しては、ボードゲームカフェへのヒアリングによると、「風営法上の許可を取得せずに運営しており、スタッフの接客は受付やゲームのルール説明に留めるケースが多い」とされています。一方で、風営法の許可を取得すれば、スタッフがお客さんと一緒にボードゲームを遊ぶといった、踏み込んだ接客も可能になります。また、お客さん同士がゲームの勝敗に応じて金銭を賭けることは、刑法の賭博罪に当たるため認められません。

3 実際の店舗に聞く 開業と店舗運営の勘所

ここでは、ボードゲームカフェの立地選定や接客、他店との差異化策といった開業・店舗運営の勘所を、実際のボードゲームカフェにヒアリングした結果を紹介します(取材を受けていただいた順番で掲載しています)。

1)キウイゲームズ新大阪南方店(大阪府大阪市)

キウイゲームズ新大阪南方店の内観

JR・地下鉄御堂筋線の新大阪駅や西中島南方駅からアクセスできるボードゲームカフェです。

360種類のボードゲームを楽しめるだけでなく、ボードゲームも販売しています。また、一般の利用に限らず、婚活パーティーや企業内サークルの貸し切り利用も多いといいます。

■キウイゲームズ新大阪南方店■
http://kiwigames-som.jp/

開業のきっかけ

  • 「キウイゲームズ本店」(現在は閉店)へのFC加入で開業した形になります。本業でゲームシナリオライターを手掛けており、制作会社の立ち上げにあたり、事務所兼副業としてボードゲームカフェを開店しました。初期投資は約400万円で、内訳は内装、水道工事系で300万円、ボードゲームや家具類で約100万円です。

立地の選定基準

  • 「新大阪 ボードゲーム」で検索して店舗を見つけてくれるお客さんが多いです。例えば、京都、滋賀、兵庫など、隣接する地域の友人同士が集合して遊ぼうとしたときに、新大阪は交通の便が良くて集まりやすいというのはポイントかもしれません。

ボードゲーム仕入れの基準

  • 実際に自分で遊んでみたり、評判や宣伝を聞いたりして「面白い」と確信できたものを店舗に置くようにしています。たとえ有名なゲームであっても、自分が楽しめないとお客さんにもおすすめしにくいからです。また、常連のお客さんの人数に合わせて、5~6人で楽しめるゲームを置いています。

接客・リピーターの確保策

  • ゲームのプレイ時間と、楽しみ方(勝ち負けを競いたいか/協力したいか/とにかく盛り上がりたいか)をヒアリングすることで、おすすめするゲームを決めています。また、お客さん同士で盛り上がっているときは話しかけず、邪魔をしないことを徹底しています。中には入退店のときしか挨拶しないこともありますが、退店時に遊んでもらったゲームの感想を一言聞くことで、コミュニケーションを取りつつ、お客さんの印象に残るようにすることが大切かもしれません。

差異化のポイント

うまく続いている店舗の特徴は、

  • 新作のボードゲームを途切れなく入荷し続けている
  • 漫画家や小説家などが副業として店舗を運営しており、本業の知名度を活かして顧客を確保している
  • 風営法上の許可を取得し、スタッフがお客さんと一緒にボードゲームを遊んでいる
  • お手洗いや内装の清潔感を重視し、男女ともに入りやすい雰囲気がある

などが挙げられます。

2)U-cafe(東京都台東区)

U-cafeの内観

みんなの「好き」が集まる場所をコンセプトに、カフェ・ボードゲーム・ダイニング・コワーキングなど多目的に過ごせる空間を提供しているボードゲームカフェです。2000種類以上のボードゲームを常備しており、フードやドリンクメニューにも力を入れていることが特徴です。

■U-cafe(東京都台東区)■
https://u-cafe.tokyo/

開業のきっかけ

  • 元々別のブランドでボードゲームカフェの運営経験があり、既存の店舗に隣接する場所で新業態のボードゲームカフェを開業しました。既存のボードゲームカフェはドリンクのみの提供でしたが、新業態ではフードメニューに力を入れ、さらに、コワーキングスペースや結婚式の2次会などのイベントスペースとして使える空間にすることで、既存顧客の流入と新規顧客の獲得を狙いました。

立地の選定基準

  • お客さんは検索で調べた上で来てくれるので、そもそも検索されにくい辺鄙(へんぴ)な駅名の立地では店舗を見つけてもらいにくくなります。ターミナル駅付近で交通の便が良ければ、一等地を選ぶ必要がないことがこのビジネスでは強みになると思います。

ボードゲーム仕入れの基準

  • お客さんのほとんどはライト層のお客さんになるので、カタンやitoなど、知名度があり今日初めてボードゲームを遊ぶという人でも楽しめる品揃えを意識しています。一方で、ボードゲームを目的に来る人にはコア層のお客さんもいるので、1年に1度遊ばれるかどうかといったようなマニアックなゲームも置いています。
■カタン■
https://www.gp-inc.jp/catalog_catan.html
■ito■
https://arclightgames.jp/product/ito/

接客・リピーターの確保策

  • 店舗のコンセプトが「コミュニケーションの場を作ること」なので、ボードゲームありきではなく、あくまで補助ツールとして考えています。ボードゲーム利用の人に限らず、カフェ利用やイベント参加などで来た人も居心地が良い場所になるような雰囲気づくりをしています。

差異化のポイント

  • 新規開業で意識しておかなければいけないのは、ボードゲームカフェは狭い業界で、差異化によって既にファンが付いている店舗から顧客を奪うというのが基本になることです。ボードゲームのプロであったり、コミュニティーに属したりしているわけではない人が、ただボードゲームが好きという気持ちだけで続けていくのは難しいかもしれません。ボードゲームカフェは、個人店が多くあります。ただ、複数店舗を展開する方が少ないのが現状です。

3)ボードゲームと珈琲豆 新宿店(東京都新宿区)

ボードゲームと珈琲豆 新宿店の内観

スペシャルティコーヒーの専門店「堀口珈琲」の珈琲を飲みながら世界中のボードゲームで遊べるカフェです。ボードゲームは約500種類を取り揃えています。大人同士での利用に限らず、日中の学生のお客さんも多いといいます。

■ボードゲームと珈琲豆 新宿店■
https://boardgames-coffeebeans.com/

開業のきっかけ

  • ボードゲームは趣味として楽しんでいました。元々は小売業やITでの営業、経営企画の仕事をしていたのですが、経営学を勉強していたのと、事業経営に興味があり、新規開業に踏み切りました。初期投資としては1000万円程度で、内装工事・備品で600~800万円、物件の敷金関係で300~400万円という内訳です。

立地の選定基準

  • 一番は複数の地域から集まりやすいという交通の利便性です。2~5人のグループのお客さんが多いので、距離の離れた友人同士でも集まりやすい場所にあることが大切だと考えています。また、検索で見つかりやすいように、SNSでの情報発信やSEO(Googleなどの検索結果で、ウェブサイトを検索の上位に表示させるための取り組み)にも注力しました。

ボードゲーム仕入れの基準

  • 初心者~中級者をメイン層としているので、そうした人が遊びやすい品揃えとしています。ボードゲームに慣れていない人は、種類が多過ぎると、かえって何で遊んでいいか分からなくなってしまうので、物量と選びやすさのバランスは意識しています。また、初心者のお客さんが誤って難易度の高いボードゲームを選んでしまわないように、ルールの覚えやすさやプレイ時間などを目安に、3段階の難易度に分けています。

接客・リピーターの確保策

  • 難易度やジャンルなどを基に、複数のボードゲームを勧めてみて反応が良かったものを遊んでもらっています。何より「店舗に来て良かった」という体験を提供することを大切にしています。LINEの友達追加でも定期的に情報発信をしており、リピーターの確保につなげています。また、初心者を誘いやすい場所であることも意識しており、席同士の間隔を広めに取り、窮屈さのない空間を提供することも大切にしています。

差異化のポイント

  • 自分がボードゲームを楽しみたいからではなく「どのような人をお客さんにしたいか」の視点が大切だと思います。例えば、「初心者をお客さんにしたいのに、入りづらい場所にあったり、扱うゲームがコア層向けになっていたりする」など、店舗のコンセプトと求めるお客さんとの整合性が取れていないと、続けていくのは難しいかもしれません。また、お客さんの滞在時間が1組当たり5~6時間(土日の場合)と長く、回転率は低いので、収益性が高くないのは意識しておかなければいけません。

4 まとめ:ボードゲームカフェ開業・運営のポイントは?

3店舗のヒアリングから見えてきた開業・運営のポイントを整理すると、次の通りです。

  • 開業のきっかけは、ゲームシナリオライターや既存店運営者など、ボードゲームに慣れ親しんだ人によるキャリアの延長・多角化がほとんどで、初期投資は内装・備品中心に400万~1000万円程度が目安となる
  • 立地は「一等地の路面店」である必要はなく、ターミナル駅からの交通の便や、Google検索で見つけてもらいやすいことが優先される
  • ボードゲームの選定は、店主自身が「面白い」と確信できるかを軸にしつつ、お客さんの主なレベル(初心者中心か、コア層も含むか)に応じて品揃えの幅や難易度表示を調整している
  • 接客は「ゲームを勧めて終わり」ではなく、プレイの好み(勝敗重視か、盛り上がり重視か)のヒアリングや、退店時の一言コミュニケーションなど、少ない接点でも印象に残す工夫が共通する
  • 長続きする店の条件は、明確なターゲット像(初心者向けか、コア層も含むかなど)と、立地・品揃え・接客の一貫性があるかどうかに集約される

以上(2026年10月作成)

pj50583
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スマホアプリが侵入口? 企業が今、直視すべきセキュリティの盲点【経営者とっておきニュース】

2026年10月、個人情報保護委員会や情報処理推進機構(IPA)、JPCERT/CC、国家サイバー統括室などの政府機関が、相次ぐ国内組織での不正アクセスや大規模な情報漏えい事案に関する緊急注意喚起を行いました。特に情報通信研究機構(NICT)の発表では、公開されているスマホアプリの内部プログラムを解析し、接続先サーバーの脆弱性を突く「A2B(App-to-Backend)攻撃」が確認されました。ユーザーの端末感染を伴わず、アプリの仕組みを悪用してサーバーから直接データを奪う点が大きな特徴です。

こうした背景には、攻撃者がAI(人工知能)を活用し、アプリの内部構造解析やサーバーの脆弱性探索を自動化・高速化している実情があります。これまで高度な技術が必要だった攻撃が短時間かつ低コストで実行可能となり、あらゆるシステムが常に網羅的な攻撃試行に晒される状況が生み出されています。

この事態は、自社開発アプリや業務Webシステムを運用する企業はもちろん、外部のサービスを利用する中小企業にとっても重大な影響を及ぼします。自社のセキュリティ対策が十分であっても、利用しているアプリや取引先のシステムに潜む脆弱性が突破口となれば、機密情報や顧客データの流出に直結します。特に中小企業は大手企業と比べてセキュリティへの投資や人材が不足しがちで、「自社のような小規模事業者は狙われない」という無関心や油断が広がりやすい傾向にあります。しかし、サプライチェーンの一角として大手取引先と連携している場合、一箇所の弱点がビジネス全体の信頼失墜や取引停止を招くリスクを孕んでいます。

今後、AIを用いた攻撃手法の進化により、企業のシステム規模に関わらず絶え間ない脆弱性探索が行われることが当たり前の環境となります。「システム開発は専門業者に任せている」「公式ストアのアプリを使っているから大丈夫」と、安全性を外部に依存しきってはいないでしょうか。自社が提供・利用するアプリや連携サーバーに対し、「万が一、連携先やバックエンドの仕組みからデータが漏えいした場合、誰がどうレスポンスし、自社の事業継続を守るのか」という責任と対策の具体像を、経営のレベルで議論できているでしょうか。システムの構築だけでなく、運用・利用におけるセキュリティの主体的な管理体制を問うことが求められています。


【ご注意】本記事は公的資料等を基に生成AIを活用して作成し、編集部で事実確認を行っています。技術の特性上、記述の正確性を完全に保証するのは難しいところがありますので、正確な最新情報については、必ず参照URLの一次情報をご確認ください。
■国家サイバー統括室「不正アクセスによる漏えい等の事案を踏まえた各機関による注意喚起等について」■
https://www.cyber.go.jp/news/20261014.html
■情報通信研究機構「【注意喚起】 相次ぐ情報漏えい、その原因の一つは『アプリ解析からのサーバ攻撃』」■
https://www.nict.go.jp/press/2026/10/13-1.html

以上(2026年10月作成)

pj10218
画像:terovesalainen-Adobe Stock

中小企業における「生成AI活用」の現在地と課題【経営者とっておきニュース】

日本商工会議所は2026年8月、LOBO(早期景気観測)調査の付帯調査で「生成AIの活用状況」についてヒアリングを行いました。その結果によると、全国の中小企業1,920社のうち54.4%が生成AIを「活用している」と回答。2025年11月の前回調査(36.0%)から18.4ポイント大幅に増加し、検討中を含めると約8割が活用に前向きとなっています。

生成AIの用途は「文書作成・要約」が81.7%で最多ですが、画像生成やデータ分析など多角化が進んでいます。導入効果として66.3%が「業務時間の削減・効率化」を挙げる一方、社内ルールの未整備が53.2%にのぼり、環境整備の遅れが浮き彫りとなりました。

生成AIの活用が急速に拡大した背景には、人手不足の深刻化に伴う業務効率化への強いニーズと、生成AI技術の使いやすさの向上が挙げられます。文章作成などの定型業務だけでなく、専門ノウハウが必要だった業務の平準化や、SNSを活用したプロモーションなど、中小企業における活用範囲は確実に広がりを見せています。属人化していた専門業務をAIで代替することで、人材難に悩む現場での業務継続が可能となり、販路開拓のスピードも向上しています。

しかし、生成AIの急速な普及の陰には深刻なリスクが潜んでいます。調査では過半数の企業がガイドラインを整備できておらず、「何を参考にすべきか分からない」といった困惑の声が目立ちます。ガバナンスが追いつかないまま個人任せで活用が進む状況は、サプライチェーン全体を揺るがすセキュリティ事故の温床になりかねません。

今後、生成AI活用は「お試し導入」の段階を過ぎ、業務プロセス全体の再構築を伴う本格的な活用期へと移行していきます。

ここで懸念される「落とし穴」は、ガバナンス不在のまま便利さだけを追求することです。社内ルールがない状態での機密情報入力や著作権侵害は、一瞬で企業の信用を失墜させます。また、明確な活用戦略を持たずに「他社が使っているから」と導入を急ぐと、ツールの形骸化や現場の混乱を招くだけです。「何のために活用するか」という明確な目的と「守るべきルール」をセットで構築しない取り組みは、かえって自社を窮地に追い込む大きなリスクとなります。


【ご注意】本記事は公的資料等を基に生成AIを活用して作成し、編集部で事実確認を行っています。技術の特性上、記述の正確性を完全に保証するのは難しいところがありますので、正確な最新情報については、必ず参照URLの一次情報をご確認ください。
■日本商工会議所「LOBO付帯調査 8月のトピックス」■
https://ab.jcci.or.jp/article/131261/

以上(2026年10月作成)

pj10219
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「全国学生調査」の結果を自社の採用に活かす視点【経営者とっておきニュース】

文部科学省は、大学教育の質向上と学修者本位への転換を図るため、令和7年度に「全国学生調査」を本格実施し、その結果を公表しました。

この調査は、全国の大学および短期大学の2年生や最終学年の学生を対象に、インターネット等を活用して網羅的に実施されたものです。授業の工夫や予習・復習の指示、学生の生活時間、さらにはインターンシップや海外留学といった学外経験の有用度など、学生目線からの学びの実態が明らかにされました。国公私立の設置者別や学部分野別の集計結果も整理され、各大学の教育改善や進学希望者への情報提供の基盤として活用されます。

急速な少子化の進展や産業構造の激変により、高等教育を取り巻く環境は大きな転換点を迎えています。かつての知名度や立地にとらわれず、各大学が「どのような力を学生に身に付けさせられたか」という教育成果で評価される仕組みが不可欠となりました。今回の全国的な調査データが可視化されたことは、教育界だけでなく、新卒採用を行う企業にとっても大きな意味を持ちます。

特に採用活動の観点では、調査項目に含まれる「インターンシップ」や「問題解決能力」などの結果が重要な手がかりとなります。例えば、一定期間以上のインターンシップを通じて、学生がどのような実践的スキルや社会的マナーを身に付けているのかを把握することは、自社が求める人材像とのギャップを埋める上で極めて有効です。大手企業との採用競争が激しい中小企業こそ、大学での具体的な学修実態やインターンシップの成果に着目し、自社の強みと結びつけたアプローチを行うことで、意欲的な人材を呼び込む新たな可能性が広がります。

今後の採用市場では、大学のブランド力に頼る従来の採用手法から、学生個人の具体的な学修成果や実践経験を重視する「教育成果重視型」へのシフトがさらに進むと考えられます。

ここで問われるのが、「自社は本当に学生のインターンシップ経験を正しく評価できているか」という点です。単に「インターンシップに参加したから即戦力になる」という短絡的な見方をしていないでしょうか。学生がその経験から何を考え、どう行動変容を起こしたのかという「本質的な学びの質」を見抜く目を、自社の面接官や現場は持っているでしょうか。自社が求める人材のコアな人間力や主体性をどう見極めるべきか、今一度社内で議論を重ねる時期にきています。


【ご注意】本記事は公的資料等を基に生成AIを活用して作成し、編集部で事実確認を行っています。技術の特性上、記述の正確性を完全に保証するのは難しいところがありますので、正確な最新情報については、必ず参照URLの一次情報をご確認ください。
■文部科学省「令和7年度『全国学生調査(本格実施)』の結果について」■
https://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/chousa/1421136.htm

以上(2026年10月作成)

pj10220
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無料講座で学ぶ! 中小企業の実践的データ活用術【経営者とっておきニュース】

総務省は2026年10月13日、データサイエンス・オンライン講座「社会人のためのデータサイエンス演習」を開講しました。この講座は、統計リテラシー向上の取組の一環として、データ分析の手法をMicrosoft Excelや統計解析ソフトRを用いた実践的な演習を通じて学ぶものです。内容はビジネス上の事例を想定しており、2016年4月の初開講以来、これまでに延べ約10万7000人が受講しています。

受講期間は2026年10月13日から12月22日までであり、受講登録は特設ウェブサイトにて2026年11月30日まで受け付けています。登録料および受講料は無料で、誰でも気軽に参加できる仕組みが整えられています。

近年、あらゆる業界でデジタル化が進展し、膨大なデータを経営や業務改善にどう活かすかが企業の存続を左右する重要な経営課題となっています。しかし、多くのリソースが限られる中小企業においては、専門のデータサイエンティストを採用・育成することは容易ではありません。そうした中、総務省が提供するこのような無料のオンライン講座は、社内の人材が手軽にデータ分析の基礎から実践的なスキルまでを体系的に習得できる貴重な機会となります。

データの裏付けに基づいた意思決定(データドリブン経営)が各企業に浸透することで、属人的な勘や経験に頼った従来の業務プロセスからの脱却が期待されます。例えば、精度の高い需要予測や顧客分析が可能になれば、無駄なコストの削減や新たな顧客ニーズの発見につながるでしょう。

一方で、こうした公的なリスキリング支援を活用しきれない企業と、積極的に社員に受講を奨励してデジタル化を推進する企業との間では、生産性や競争力の格差が広がる懸念もあります。サプライチェーン全体を見渡しても、各プレーヤーのデータ活用能力の底上げが進むことは、取引の効率化や強靭なビジネス基盤の構築に寄与すると言えます。

今後、統計的エビデンスを基に仮説検証を回せる企業が大きく飛躍していくと考えられます。この変化の波に乗るためには、最初から全社規模の大改革を目指すのではなく、まずは特定のプロジェクトや身近な業務からスモールスタートでデータ活用を実践し、小さな成功体験を積み重ねることが効果的です。社員一人ひとりが数字に基づく納得感を持って業務を改善できるようになれば、組織全体のボトムアップ型イノベーションが自然と加速していきます。公的な無料講座を活用し、まずは自社の小さな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。


【ご注意】本記事は公的資料等を基に生成AIを活用して作成し、編集部で事実確認を行っています。技術の特性上、記述の正確性を完全に保証するのは難しいところがありますので、正確な最新情報については、必ず参照URLの一次情報をご確認ください。
■総務省「データサイエンス・オンライン講座『社会人のためのデータサイエンス演習』の開講」■
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01toukei09_01000107.html

以上(2026年10月作成)

pj10221
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人手不足時代の運輸事業の安全管理。教育なしの採用増は致命的リスク【経営者とっておきニュース】

国土交通省は「人材確保・安全教育を通じた安全管理体制の確保」をテーマとした「運輸事業の安全に関するシンポジウム2026」を、2026年11月25日に丸ビルホールおよびオンラインで開催すると発表しました。

トラック、航空、鉄道、旅客船などの各交通モードや建設業の事業者が集まり、若手採用や離職防止、未経験者への安全教育、技術伝承の実践事例を紹介したうえで、今後の安全管理体制のあり方について議論を深めます。

少子高齢化に伴う労働人口の減少により、物流や旅客輸送を担う運輸業界では深刻な人手不足が続いています。若年層の採用競争が激化する中、採用の間口を広げるために未経験者を積極的に受け入れる動きが広がっていますが、同時に安全性の維持と技術伝承が大きな課題となっています。

適切な安全管理体制と教育制度を構築できた企業は、未経験人材を早期に戦力化し、安全な運行を維持することで社会的信頼と競合優位性を獲得できます。また、サプライチェーン全体の安全性が高まるメリットもあります。そうした一方で、教育体制が整っていない中小事業者にとっては、教育コストや指導員不足が重い負担となる懸念も残ります。

人材流動化が進む中、単に採用人数を増やすだけの施策には大きな落とし穴があります。未経験者を十分に教育・定着させる仕組みがないまま採用を拡大すれば、現場の負担が増大してミスや事故のリスクが高まり、結果として早期離職や深刻なブランド毀損を引き起こす負の連鎖に陥ってしまうかもしれません。

真の「人材確保」の第一歩は採用数の拡大ではなく、未経験者でも安心して成長できる安全教育基盤と技術伝承の仕組みを固めることです。教育と定着への投資を先行させ、安全管理体制を揺るぎない強みへと昇華させることが、人手不足時代において選ばれ続ける企業となるための確実な道筋となります。


【ご注意】本記事は公的資料等を基に生成AIを活用して作成し、編集部で事実確認を行っています。技術の特性上、記述の正確性を完全に保証するのは難しいところがありますので、正確な最新情報については、必ず参照URLの一次情報をご確認ください。
■国土交通省「運輸事業の安全に関するシンポジウム2026を開催します」■
https://www.mlit.go.jp/report/press/kanbo10_hh_000175.html

以上(2026年10月作成)

pj10222
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(山形県)資金繰りを変える!中小企業の財務戦略と銀行交渉術【経営者とっておきニュース】

山形県中小企業診断士協会は、経営者や支援機関を対象にしたセミナー「財務戦略&銀行交渉術」を2026年11月5日に開催します。会場(スタートアップステーションジョージ山形)とオンラインのハイブリッド形式で実施され、参加費は無料です。

講師には、2000社超の銀行取引分析の実績を持ち、YouTubeで人気の「中小企業の財務チャンネル」を運営する税理士法人古田土会計の森尾勝俊氏が登壇します。財務の視点を取り入れた経営判断や、銀行との良好な関係づくり、資金調達のノウハウを実践的に学べる機会となっています。

中小企業を取り巻く経営環境は、物価高や人手不足、賃上げへの対応などにより厳しさを増しています。こうした中、企業が持続的に成長するためには、どんぶり勘定から脱却し、数字に基づいて自社の財務状態を正確に把握することが不可欠です。

しかし、多くの地方中小企業では、体系的な財務戦略を学ぶ機会が限られているのが実情です。本セミナーのような実践的な学びは、地域経済やサプライチェーンにも大きな影響を与えます。個々の企業が健全な財務基盤を築くことで、不確実性の高い環境でも前向きな投資が可能になります。また、支援機関や金融機関にとっても、企業の課題を見据えた伴走支援の質を高める重要な契機となります。

今後、地方の中小企業が生き残るには、過去の決算書を眺める「後追いの財務」から、未来の資金繰りを予測して戦略的に意思決定を行う「攻めの財務」への転換が急務となります。

銀行を単なる資金の借り手・貸し手としてではなく、成長をともに目指す大切なパートナーと捉え直すことが、企業の新たな道を開く鍵になります。

社内のミーティングで、「銀行から見て我が社はどう見えているだろう?」「次の半期に向けた資金繰りはどう描けるだろう?」といった話題に、どれくらい触れているでしょうか。「数字のことは専門家に任せきりになっているかも」「銀行とは必要最低限のやり取りしかできていないな」と感じる部分があれば、それは大きな伸びしろでもあります。


【ご注意】本記事は公的資料等を基に生成AIを活用して作成し、編集部で事実確認を行っています。技術の特性上、記述の正確性を完全に保証するのは難しいところがありますので、正確な最新情報については、必ず参照URLの一次情報をご確認ください。
■やまがた産業支援機構「令和8年度中小企業診断士の日記念事業『財務戦略& 銀行交渉術』(山形県中小企業診断士協会)」■
https://www.ynet.or.jp/2026/10/8-15.html

以上(2026年10月作成)

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画像:terovesalainen-Adobe Stock

(中国経済産業局)「大胆な投資促進税制」の説明会【経営者とっておきニュース】

中国経済産業局は、2026年11月6日に「大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)」のハイブリッド型説明会を開催します。

2026年7月31日より産業競争力強化法に基づく「特定生産性向上設備等投資計画」の確認申請受付が開始されたことを受け、地域企業や金融機関、公認会計士・税理士などの支援機関を対象に、税制の概要や申請手続きのポイントを詳しく解説するものです。

世界的な供給網の見直しや国内製造業の回帰が進む中、日本経済の持続的成長には地域企業による積極的な設備投資と生産性向上が不可欠となっています。しかし、多くの地域企業はエネルギー価格の高騰や人手不足といった構造的課題に直面しており、大規模な投資に対する慎重姿勢を崩せていません。今回の優遇税制は、そうした企業の背中を強力に押し、付加価値の高い設備への転換を、即効性をもって後押しする狙いがあります。

高付加価値の設備を導入した先行企業は、人手不足の解消やコスト競争力の大幅な強化を実現し、市場での優位性を確立できるでしょう。また、大規模投資の波及効果により、地場サプライチェーン全体においても取引量の拡大や高度化への波及が期待できます。さらに地元の士業や金融機関にとっては、単なる税務処理や融資を超えたコンサルティング機能を強化する絶好の機会となります。

一方、支援策を有効活用できる企業と躊躇する企業の間で、生産性と収益力の格差が急激に広がる懸念も存在します。

今後は、先進的な投資に踏み切った企業が労働集約型から高付加価値型へのシフトを成功させ、地域内でのシェアを急速に拡大していくことが予想されます。一方、旧来型の運用に依存し続ける企業は、価格競争力の低下と採用難のダブルパンチに苦しむことになるでしょう。

税制改正や行政の支援スキームは単なる手続きの対象ではなく、経営戦略そのものです。制度の真意を理解し、自社の成長シナリオとどう結びつけるかという視点が今まさに問われています。


【ご注意】本記事は公的資料等を基に生成AIを活用して作成し、編集部で事実確認を行っています。技術の特性上、記述の正確性を完全に保証するのは難しいところがありますので、正確な最新情報については、必ず参照URLの一次情報をご確認ください。
■中国経済産業局「『大胆な投資促進税制(特定生産性向上設備等投資促進税制)』の説明会を開催します」■
https://www.chugoku.meti.go.jp/r8fy/event/chikei/261014.html

以上(2026年10月作成)

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